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レポート

【KROSS×OVER】グンター・カルンダがグレイブディガーにTKO勝ち。鬼神光司と山本惇は一進一退ドロー。KICKメインは松本徐倫がAIKOからダウンを奪う判定勝ち

2024/06/20 22:06
 2024年6月16日(日)、東京・GENスポーツパレスにて『KROSS×OVER-CAGE.3-』が開催された。  昼のアマチュア大会から始まり、夕方の『Level-G PRO』では、須藤拓真が今成正和から衝撃の足関節でのタップアウト勝ちを収めるメインイベントが行われた。  そして夜の『KROSS×OVER-CAGE.3-』メインでは、コンゴ出身のカルンダと、米国のグレイヴディガーの互いの応援団が熱い声援を送るなか、カルンダとグレイヴディガーが迫力のスクランブル戦を展開。カルンダがグレイヴディガーを負傷TKOに追い込み、王座戦をアピールした(※後ほど後半写真追加あり)。  次回大会は、7月7日(日)新宿FACEにて『KROSS×OVER.26』を開催。  ハルク大城が“無敗のルーキー”石川蓮太を迎え撃つ「KROSS×OVER KICK スーパーフェザー級(-60kg)タイトルマッチ」に加え、リベンジと共にベルト奪取を目論む大久保峻を、現王者の星憂雅が「KROSS×OVER KICK バンタム級(-53kg)契約」で迎え撃つ一戦も組まれている。  そして第2代スーパーバンタム級(-55kg)王者を決定するトーナメントが開幕し、KROSS×OVER KICK現フェザー級王者の清水俊貴vs.中澤誠弥、神田賢吾vs.鈴木力也が決定。 ほか、「KROSS×OVER選抜vs.足立区の名門ジム・AX GYM 5対5対抗戦」も予定されている。 ▼第18試合 メインイベント KROSS×OVER PRO-MMA -80kg FIGHT 5分2R〇グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国/フリー)7勝5敗[1R 3分26秒 TKO] ※パウンド×グレイヴディガー(米国/Ground Shield Jiu-Jitsu and MMA)5勝1敗 “墓堀人”グレイヴディガーことナサニエル・インウッドは、MMA5連勝中。デビュー戦は高橋快人のヒールフックに敗れたが、2戦目で藤本新に出血TKO勝ちすると5連勝。2024年3月の前戦では、アドバンス成田に右のスーパーマンパンチを効かせての右フックでTKO勝ちしている。  カルンダは、南アフリカ『EFC Worldwide』で連勝後、『ONE Warrior Series』を経て、修斗で山田崇太郎に一本負け後、江藤公洋に判定負け。『Pound Storm』でエフェヴィガ雄志に判定負けした。2022年7月の『KROSS×OVER 18』キックルールで藤本新に左ボディからの右フックでKO勝ちも、中平卓見にローを効かされ判定負けしている。  1R、インローを突くグレイヴディガー。互いの左フックが交錯するなか、カルンダはカーフキックで応戦。前のめりにパンチを放つグレイヴディガーに対して、カルンダは左ハイ。その蹴り足を掴んで崩そうとするグレイヴディガーに足を引くカルンダは、組んで首投げと内股でテイクダウン。  しかし首を抜いて上になるグレイヴディガーは、カルンダの立ち際にバックを奪い、送り手を掴むが、手首を外して正対したカルンダが上に。  金網に押し込み、重いヒジとパウンドを連打で打ち下ろすと、グレイヴディガーは右肩を押さえて動かず。レフェリーが間に入った。  試合後のマイクでカルンダは、応援してくれた皆へ感謝の気持ちを伝え、タイトル挑戦を熱望した。 [nextpage] ▼第17試合 セミファイナル KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R△鬼神光司(CAVE)8勝10敗3分[判定1-0] ※19-18, 19-19×2△山本 惇(高本道場)1勝0敗4分  山本惇は現王者のハルク大城、『ROAD TO UFC』出場の小崎連とドローの実力者。鬼神はPANCRASEで2連勝から4連敗と苦しみながらも2024年3月の前戦で2R、ヴォンフルチョークで一本勝ち。  1R、ともにオーソドックス構え。左インロー、右オーバーハンドの山本に、鬼神はシングルレッグからバック狙いも山本は小手巻き。互いにシングルレッグで押し込み。鬼神の右をかわしてダブルレッグテイクダウンの山本はバックテイクで両足かけてゴング。  2R、右を当てて詰めて、正対際にクラッチし再三テイクダウン奪う鬼神。疲弊した山本に、最後は鬼神が背中を着かせるも、山本もシングルレッグで身体起こしゴング。  判定は19-18で1者が2Rの鬼神支持も、2者が19-19で1-0ドローとなった。 [nextpage] ▼第16試合 KROSS×OVER PRO-MMA FLYWEIGHT(-56.7kg)FIGHT 5分2R×野沢零羽(ONE ROUND/KROSS×OVER NEW GENERATION CUP MMAバンタム級トーナメント2021優勝)[1R 0分40秒 リアネイキドチョーク]〇柔龍(Battle King)  野沢はフライ級に転向。柔術をバックボーンにMMAに乗り込んできた新星の柔龍と対戦する。野沢がベテランの意地を見せるか、柔龍がタップアウトを奪うか。  1R、組んだ柔龍は首投げテイクダウンからアメリカーナ狙い。ブリッジで返そうとする野沢。腕抜き亀になる野沢の前転についていく柔龍はバック奪取。リアネイキドチョークを極めた。柔龍は、デビューから格上相手に2試合連続で秒殺一本勝ち。 [nextpage] ▼第15試合 KROSS×OVER PRO-MMA LIGHTWEIGHT(-70.3kg)FIGHT 5分2R×竹内幸司(HLC GYM)[1R 3分36秒 ヒールフック]〇レトリバー和茂(リバーサルジム久喜WINGS)  北海道格闘技団体STYLE F.C代表の竹内幸司が参戦。竹内は1998年全日本アマチュア修斗選手権ミドル級優勝を経て、様々な団体で激闘を繰り広げてきたベテランファイター。  対するレトリバー和茂は、多彩な寝技から、危険な足関節でもタップアウトを奪う、柔術茶帯のグラップラー。竹内の経験と技術が上回るか、レトリバーのグラップリングテクニックが出るか。  1R、右サイドキック、ダブルレッグテイクダウンのレトリバーは、かみつきパスからマウント。抱きつく竹内の口を押さえて剥がしてヒジで出血させるとパウンド。一気に足を掴んで外ヒールを極めた。 [nextpage] ▼第14試合 KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R〇萩原悠人(リバーサルジム久喜WINGS)[判定2-0] ※20-18×2, 19-19×小川隼也(フリー)  1R、互いに投げの打ち合いからスクランブルし、バックマウント奪う萩原はリアネイキドチョーク狙いからパウンド。前に落とした小川が腕十字も足を外して体を起こした萩原が上に。小川もスクランブルで上を取り返す。  2R、ボディロック&小外がけの小川がテイクダウン。かつぎパスでサイドからヒジを落とし腕十字も、外した萩原がスクランブルで上に。立ち上がる小川を大腰気味に投げる萩原が最後は上からパウンドでゴング。  熱戦の判定は1者がドローも2者は萩原を支持した。 [nextpage] ▼第13試合 KROSS×OVER MMA Sクラス-72kg FIGHT 3分2R×西村翔真(ポルティファミリアジム)[2R 1分44秒 リアネイキドチョーク]〇寒川恵伍(MAD CITY GYM)  1R、西村の投げを切り返した寒川がバック奪う。2R、打点の高い右前蹴りの寒川。西村は組んでケージまで押し込むが寒川がダブルレッグテイクダウンからリアネイキドチョークを極めた。 [nextpage] ▼第12試合 KROSS×OVER MMA Sクラス BANTAMWEIGHT(-61.2kg) FIGHT 3分2R〇山内瑠士亜(ALLIANCE)[判定2-0] ※20-18×2, 19-19×寒天ゆうき(BATTLE-BOX)  1R、サウスポー構えの山内が詰める形。回る寒天はカウンターの右の跳び込み  2R、ダブルレッグテイクダウンの山内。マウント奪いパウンド。立つ寒天に外ヒール。ストレートフットロックへ、ずらす寒天が中腰でパウンド。 [nextpage] ▼第11試合 KROSS×OVER MMA Sクラス BANTAMWEIGHT(-61.2kg) FIGHT 3分2R△宇都木勇成(リバーサルジム久喜WINGS)[判定0-0] ※19-19×3△福田龍也(ロデオスタイル) 【中止】▼第10試合 KROSS×OVER MMA Sクラス -66kg FIGHT 3分2R立石康平(BATTLE-BOX)柳川健太(FACT MMA)※栁川が負傷欠場 [nextpage] ▼第9試合 KROSS×OVER GIRLS-KICK -43.5kg FIGHT 2分3R〇松本徐倫(ボスジム)[判定3-0]※30-27×2, 30-28×AIKO(AX GYM)  前王者の松本徐倫が5連勝中のAIKOとリマッチ。両者は2年半前の『KROSS×OVER.15』で対戦し、その際は松本が判定3-0でAIKOを下している。  その後、徐倫は坂田美優との王座決定戦に勝利し、初代王者に輝いたが、2023年10月に辻井和花に判定負けを喫し、8カ月ぶりの復帰戦となる。  一方、AIKOはK-1グループを主戦としながら様々な団体に参戦し、着実に実力を積み重ねて直近4連勝と登り調子。徐倫が再び跳ね返すか、AIKOが成長した姿でリベンジか。舞台をケージに移しての一戦に注目だ。  1R、大きなパンチを振って前に出るのはAIKO、松本はケージを回ってかわす。前進を止めないAIKOに松本も左右のパンチで応戦。頭が当たりそうな場面が何度もあるも、構わず打ち合う激しい展開。  2R、前に詰めた松本。AIKOも下がらず手を出し続けるが、カウンター気味に右ストレートを打ち抜き松本がAIKOから先制ダウンを奪う。  3R、後が無いAIKOは下がらずラッシュを仕掛け、松本はAIKOに応えるように強振パンチで迎え撃つ。ともにホールディングで注意後、再びホールディングで松本に「警告」も、、元チャンピオンの松本が、左右で「前に出る圧力」の差で勝利。AIKOのリベンジを阻止した。 [nextpage] ▼第8試合 KROSS×OVER GIRLS MUAY THAI -54.5kg FIGHT 2分3R辻井和奏(BRING IT ONパラエストラAKK)宇野あいり(SB立志會館)  当初は、高橋アリスと“天才少女”宇野あいりが対戦予定も、高橋の欠場で辻井和奏がエキシビションとして緊急参戦となった。ともにケージの中で華麗に力強いワイクルーで観客を魅了してから開始。  1R、サウスポー同士の立ち合い。辻井は前蹴りから距離を取り、近づいてきた宇野に対して首相撲で押さえつけて膝蹴りを放つ。長身の辻井の蹴りに入り難そうな宇野は左ミドルをキャッチして突進し、辻井を転倒させる場面もあるなどアグレッシブに前に出る。  2R、宇野は蹴り足キャッチからの左ストレートを狙う。辻井はリズムよく左右の蹴りをジャブのように使い分ける。離れた距離の攻防から首相撲の展開まで、両者の技術力の高さが垣間見えたエキシビションマッチとなった。 宇野「プロデビュー戦が流れて、急遽、対戦してくれた和奏ちゃん、ありがとございます。今日、父の日でお父さんにいい贈り物ができたと思います」 辻井「あいりちゃんの試合が無くなりそうということで、ピンチヒッターじゃないけど、今日、来ました。あいりちゃん、めっちゃ強いので楽しみにしていてください」 [nextpage] ▼第7試合 KROSS×OVER PRO-MUAYTHAI -59kg FIGHT 3分3R〇笠原淳矢(NEXT LEVEL渋谷)[3R 1分07秒 TKO] ※ヒジによるカット×幸島秀之(サンライズジム)  1R、お互いに思い切りのいいローキックから首相撲の展開。身長で上回る笠原が押さえつけにかかる。幸島は負けじと左ミドルから左右のフックで返していく。笠原の左フックから打ち下ろしのローキックが効果的に見える。  2R、笠原は手応えのあるローキックを集中的に当て、金網に押し込むと肘打ちで削る。幸島も前に出ようとするが、笠原の攻撃を先に被弾してしまう。  3R、前ラウンドにこめかみから出血のあった幸島へのドクターチェックから始まる。ヒジ打ちで突進の笠原に対し、気合で迎え撃つ幸島はパンチを振るっていくも、すぐに2回目のドクターチェックが入りドクターストップ。ヒジ打ちを何度もヒットさせた笠原がTKO勝利をおさめた。 [nextpage] ▼第6試合 KROSS×OVER KICK HEAVYWEIGHT FIGHT 3分3R△KENTA(スポーツジム67'S)[判定0-0] ※28-28×3△山根武夫(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)※1R、山根は右ストレートにてダウンあり  ライアン・パウレイ欠場で、何と大会前日にも関わらず、KENTAが代打出場。4戦4敗の山根は、なんとか初勝利を収めたいところ。  1R、強い一撃を放ちながらプレッシャーをかけていくKENTA。上手く距離を取りながら攻撃を当てていく山根。KENTAが振った右のパンチがタイミングよくカウンターとなり、山根がダウン。  それでもタフな山根は立ち上がりダメージを見せずに前に出る。山根のローを貰い、KENTAもやや効いた素振りを見せる。  2R 、ローと前蹴りでケージに詰めた山根がラッシュをしかける。KENTAは被弾するも下がりながらも打ち返す。途中攻め疲れか失速するも、ラウンドを通して前に出続ける山根。このラウンドは山根が取り返したか。  3R 、ボディストレート、前蹴りを放ちプレッシャーをかける山根。互いにクリーンヒットは無いが山根が手を出し、前に出続ける。  1Rに痛いダウンを喫するも執念で2R、3Rと前に出続けた山根。試合前日のオファーにも関わらず試合出場を決意したKENTAとのど根性対決は、ドローの痛み分けとなった。 [nextpage] ▼第5試合 KROSS×OVER KICK WELTERWEIGHT(-67.5kg )FIGHT 3分3R×ヤン・マイケル(ルーマニア/ウエストスポーツ)[1R 2分13秒 TKO] ※左ストレートで2ダウン〇乾 秀人(Bang Bangジム)  KROSS×OVERで毎回熱い試合を繰り広げる激闘ファイターヤンに、本日がデビュー戦の乾がどう戦うか?  1R、サウスポーの乾は左ミドルとバックスピンキックでけん制、ヤンは左右のローキックで応戦。まだ力の入っている乾に対してヤンは落ち着いて距離を詰める。残り半分のところで正面衝突するように左ストレートでダウンを奪ったのは乾、明らかにダメージがあるヤンだが、根性を見せ何とか立ち上がる。  乾は左ミドルで追って左ストレートを連打、最後は金網に張り付けて左右の強振パンチで試合を終わらせ、デビュー戦をインパクト大の勝利で飾った。 [nextpage] ▼第4試合 KROSS×OVER PRO-KICK FEATHERWEIGHT(-57.5kg)FIGHT 3分3R×佳功(ZEEK GYM)[判定0-3] ※28-30×2, 27-30〇山下明涼真(TSK japan)  1R、プレッシャーをかけながらパンチとローで前に出る山下。ガードを固めながらロー、カーフと蹴り分ける佳功。  2R、初回と同じ展開が続く。下がる佳功。前に出る山下。  3R、徐々に山下のパンチが佳功の顔面を捉え始める。佳功はケージ際で防戦一方になるシーンも。判定は前に出続けた山下が3-0で勝利した。 [nextpage] ▼第3試合(株)イサミpresents ムエタイスーパーファイト3大決戦 JUNIOR-MUAYTHAI -54kg FIGHT2分3R ※肘なし・顔面ヒザなし×渡部 惺(クロスポイント大泉)[判定0-3]〇藤巻 心(藤巻激場) ▼第2試合(株)イサミpresents ムエタイスーパーファイト3大決戦JUNIOR-MUAYTHAI -38kg FIGHT2分3R ※肘なし・顔面膝なし〇松﨑双獅(北眞舘)[判定3-0]×京極 蓮(team AKATSUKI) ▼第1試合(株)イサミpresents ムエタイスーパーファイト3大決戦 JUNIOR-MUAYTHAI -36kg FIGHT 2分3R ※肘なし・顔面膝なし〇田中春翔(WIVERN)[判定3-0]×平野裕典(修徳会)
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