ジマーマンがメインでKO勝ち。日本再上陸はあるのか(C)K-1
2024年6月13日(木=現地時間)ルーマニア・ガラツィで『K-1 FIGHTING NETWORK ROMANIA 2024』が開催された。この大会は、K-1の「FIGHTING NETWORK」の第一弾となり、怪物発掘として注目が集まった。
【写真】コーナーに詰まるカラマスケタスにハイキックを放つジマーマン
メインイベントは、14年ぶりにK-1グループの大会に参加する“エロジマン”こと現在38歳のエロール・ジマーマン。ギリシャのマイク・カラマスケタスと対戦した。
ジマーマンは、試合開始とともに右ローキックを放っていく。カラマスケタスは大きくバランスを崩し、劣勢に立たされる。ときおりカラマスケタスは鋭い右を放つも、これはジマーマンがディフェンスした。
ジマーマンはカウンターの右ローキックを入れると、カラマスケタスはコーナーに寄りかかり戦意喪失の意思表示。レフェリーはダウンカウントを数えるのをやめて、ジマーマンの1RTKO勝ちを宣告した。
【写真】AKIRA Jr(右)は王座獲得ならず
また、日本からはAKIRA Jrが参戦。オランダのレアンドロ・ディクモエと対戦した。AKIRAは星龍之介、谷川聖哉に連敗していただけに、ここで巻き返しを図りたいところだ。だが、ディクモエは、今年3月にルーマニアの「King of Kings」でセルゲイ・マスロボイエフと対戦した強豪で、右の強打が危険。再起戦が海外の強豪というのは、かなり厳しい状況と言えた。
試合は戦前の予想通り、激しい打ち合いになる。AKIRAは右カーフキックでダメージを与えていくも、ディクモエに距離を潰され左右のパンチをもらうことに。ガードの上から吹っ飛ばされるようなパンチを受けながら、右のカウンターを返して意地を見せた。
ところが2Rが始まるとAKIRAは、真っ向からパンチで打ち合い、ディクモエの右をもらってしまい、ダウン。立ち上がって打ち合うも、最後は左をもらいKO負けとなった。敵地で強豪相手に激闘を見せたAKIRAの次戦に期待したい。
注目を集めていた現地ルーマニアのアドリアン・マキシムとウクライナのセルゲイ・アダムチャックの好カードは、互いに激しく打ち合った際、アダムチャックの頭がマキシムの顔に当たり、眉間から出血。長い中断後、ノーコンテストが発表された。
【写真】ステファン・オルザ(左)
そして、ミドル級(83kg)で行われたステファン・オルザ(ルーマニア)とディオニシス・セリフィ(ギリシャ)の試合は、オルザの強さが際立つ結果となった。オルザはGLORYの77kgで戦ってきた強豪で、これまで21勝(8KO)2敗と好成績を残している。
その実力は、本物だった。オルザは、サウスポーから放たれる左ストレートでセリフィを追い込む。セリフィはパンチを返すも、左ストレートをもらってしまいダウン。オルザは、セリフィが立ち上がったところに強烈なボディブローを叩き込みKO勝ちを奪った。
直前で会場が変わるなどバタバタとなった今大会は、終わってみれば、ジマーマンの復活KO勝ち、AKIRA Jrの健闘、ステファン・オルザという金脈発掘もあり、収穫の多い「FIGHTING NETWORK」の第一弾となった。
<メインカード記録>
▼無差別級 3分3R延長1R
〇エロール・ジマーマン(オランダ)
1R TKO
×マイク・カラマスケタス(ギリシャ)
▼ライトヘビー級(95kg)タイトルマッチ 3分3R延長1R
〇レアンドロ・ディクモエ(オランダ)
2R KO
×AKIRA Jr(日本)
▼ライト級(70kg)3分3R延長1R
―アドリアン・マキシム(ルーマニア)
ノーコンテスト
―セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ)
※故意ではないバッティングによる出血のため
▼ライト級(70kg)3分3R延長1R
〇マリアン・ラプシュネアヌ(ルーマニア)
1R KO
×イェシ・シツェツァン(スイス)
▼ライト級(70kg)3分3R延長1R
×ジョーイ・クリエンバーグ(オランダ)
1R KO
〇バレンティン・マヴロディン(ルーマニア)
▼ミドル級(83kg)3分3R延長1R
〇アレックス・フィリップ(ルーマニア)
判定
×アレッシオ・ラシティ(イタリア)
▼女子バンタム級(60kg)3分3R延長1R
〇アンドレア・セブック(ルーマニア)
判定
×マルタ・コスタ(イタリア)
▼ミドル級(83kg)3分3R延長1R
〇ステファン・オルザ(ルーマニア)
1R KO
×ディオニシス・セリフィ(ギリシャ)
▼ミドル級(83kg)3分3R延長1R
×エドゥアルド・ガフェンク(ルーマニア)
1R KO
〇アレクサンドル・アマリテ(ルーマニア)