ベイノアを「リスペクトしている」前置きするもあまり評価はしていない様子のケース
2024年6月9日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館『RIZIN.47』に出場する全選手のインタビューが、7日(金)都内にて行われた。
ライト級(71.0kg)5分3Rで“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)と対戦する、ジョニー・ケース(米国)は「ここにいることが凄く嬉しくて喜びを感じている。ここ数年間は試練の年だったと思うが、ここにいるのが幸せ。やはり自分がいる場所はここだなと感じています」と、2023年4月以来となり右膝の半月板損傷、前十字靭帯断裂など複数の怪我からの再起戦を喜ぶ。
その怪我は「ヒザはいい感じになっている。2016年に膝の皿を怪我して2019年くらいからずっと調子が悪かったけれど、手術してよくなったので2016年以降一番調子がいいです」という。
ベイノアの印象を聞かれると「凄くリスペクトがある。以前に彼と話したけれどナイスガイで好きだ。スタイルもリスペクトとしている。前回の試合はファイトと呼べるものではなかったが彼は武器を持っているし、危険なファイターだと思う。ただ、それを踏まえても自分はトータルファイターだし、必ずフィニッシュして最後に手を上がられているのは自分だと思っています」と評価しながらも、自分には勝てないとした。
試合のイメージは「この試合はMMAの試合なので、どういった展開になっても自分がフィニッシュに行く。打撃が好きだしKOを狙いたいと思うが、テイクダウンの機会があれば当然行くし、相手を殴ってKOか一本でフィニッシュするのもある。自分の持てる全ての武器を駆使して勝ちに行きたい」と、フィニッシュを狙うとする。
もしベイノアが前回のようにアウトボクシングに徹してきたら、との質問には「もちろん捕まえる自信はある。ベイノアと私の明確な差は、彼はポイントを取る戦い方で自分はフィニッシュをしに行く戦い方だ。距離を詰めて思い切り振る、相手を痛めつける打撃をするところで自分の狙いはコミットしてKOすること。その違いが出ると思う」と、ポイントを取りに行くベイノアとKOしに行く自分は戦い方が違うとした。
先に話したベイノアの武器だと思うものは何かと聞かれると「距離感が彼の一つの武器。それだけなのかな。それ以外だとテイクダウンディフェンスも上手くないし、寝技のテクニックもないし、あとは右のパンチが強いのかなと思うくらい。それとしなるような蹴り。それくらいかな。距離感をとるのが上手いくらいだな」と説明。
かなりの低評価ぶりだが「彼のことはリスペクトしている。ファイターとしても素晴らしいものを持っている。しかし、MMAを見た時に一つのことしかできないのではないかと思った。一次元のファイターだ。今回は彼も必死に勝ちに来ると思うし、前に出てくると思う。でもそれは自分の普段のスタイルなんだ。自分が求めているものでそこに特別感はない。彼がどういう勝ち筋を見出すか自分には見えないね」と、評した。
だからといってベイノア相手に油断があるわけではない。「自分のキャリアを振り返ると、いろいろな間違いを犯してきた。その中で一番の間違いは武田光司との試合だった。サトシに負けて絶望した状態でコロナ渦になってしまい、2年ぶりに戻ってきた時だ。オファーをもらった時に負けるわけがないと思ってしまったんだ。武田は素晴らしかったが、自分としては負けるわけがないと思ってしまった。情熱を持たないまま、お金をもらうためだけにリングに上がって負けた。スキルで上回っていても勝てる保証はないし、つらい時は精神力が生きる競技なので、そういう部分も含めて成長したのかなと思います」と、過去の失敗から「死んでも勝ちに行く」ことを学んだと話した。