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【UFC】死闘、王者マカチェフがポイエーを最終5Rに極める! マカチェフは二階級制覇を宣言。ポイエーは引退示唆。ストリックランドがコスタにスプリット判定勝ち、ホランドがテクニカルサブミッションで一本勝ち、ヒョードル弟子のコピィロフが元GLORYのアウメイダに競り勝つ=『UFC 302』

2024/06/02 07:06
 2024年6月1日(日本時間2日)、米国ニュージャージー州ニューアークのプレデンシャルセンターにて『UFC 302: Makhachev vs. Poirier』(U-NEXT配信)が開催された。 【メインカード】 ▼UFC世界ライト級選手権試合 5分5R〇イスラム・マカチェフ(ロシア)26勝1敗(UFC15勝1敗)※UFC14連勝 155lbs/70.31kg[5R 2分42秒 ダースチョーク]×ダスティン・ポイエー(米国)30勝9敗(UFC22勝8敗)155lbs/70.31kg※マカチェフが3度目の王座防衛  メインイベントのUFC世界ライト級選手権試合(5分5R)では、王者イスラム・マカチェフ(ロシア)に、同級4位のダスティン・ポイエー(米国)が挑戦する。  13連勝中のマカチェフは、元UFC世界ライト級世界王者ハビブ・ヌルマゴメドフがセコンドにつくダゲスタン軍団の32歳の王者。MMA25勝1敗で、25勝中16試合でフィニッシュ勝利(5KO・TKO、11SUB)している。2022年10月のライト級王座決定戦でチャールズ・オリベイラに肩固めで一本勝ちで王座に就くと、2023年2月に当時のフェザー級王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーの階級を越えた挑戦を受けて判定勝ち。10月の再戦でも左ハイキックからのパウンドで初回KO勝ちした。今回はライト級4位のポイエーと対戦することになった。  対するポイエーは、元同級暫定王者。2019年4月に マックス・ホロウェイに判定勝ちで暫定王座に就くも、同年9月のハビブとの王座統一戦で、3Rリアネイキドチョークで一本負け。その後、コナー・マクレガーとの2連戦で2連続KO勝ちを含む3連勝も、2度目の王座挑戦となったオリベイラ戦でダウンを奪うも逆転のリアネイキドチョークで一本負けで戴冠ならず。  2022年11月にマイケル・チャンドラーを3R リアネイキドチョークで仕留めるも、2023年7月のジャスティン・ゲイジーとのBMFタイトルマッチで、2R、右ハイキックでKO負け。しかし、2024年3月の前戦は5連勝中のブノワ・サン・デニを相手に左ストレートを効かせ、直後の右フックでダウンを奪いパウンドでKO勝ち。アンダードッグの評価を跳ね返して再起を飾っている。35歳、最後のタイトル挑戦となるか。  マカチェフがV3達成なるか、それともポイエーが初の正規王者のベルトを手にするか。(マカチェフコメント/ポイエーコメント)  1R、両者ゴールデングローブでともにサウスポー構え。ワンツーを伸ばして金網に詰めて、開始1分でダブルレッグからボディロックテイクダウンのマカチェフ。  ハーフから背中を着かされるポイエー。左腕をキムラに極めに行くマカチェフに、上体を立てて背中を譲り腕を外すポイエー。  4の字ロックのマカチェフ。左目尻をカットしている。後方から細かいパウンド、ヒジ、鉄槌のマカチェフ。ポイエーの頭の位置が低く、極め辛いが、腰を上げてトップに移行とみせかけて極めに。ここも組ませないポイエー。腕十字も狙いながら細かいパンチでホーン。  2R、ポイエーの右の蹴りを掴んで両足をまとめるマカチェフ。足を抜いたポイエー。マカチェフの組みから首相撲ヒザをはがし、マカチェフの左をかわす。右前足にシングルレッグのマカチェフ。ここも足を抜いて、背中を見せてもすぐに正対して離れるポイエー。  マカチェフの左ヒジをかわすポイエー。ワンツースリーと連打するマカチェフをさばくポイエー。ワンツーの左をボディに。左右から組んだマカチェフは金網まで押し込むが、差し上げるポイエーは体を入れ替え、左ボディ。ともにダーティボクシングも離れるポイエー。  ワンツーから右はポイエー。さらにワンツーに首相撲を挑むマカチェフ。剥がすポイエーの左にマカチェフは後退。しかし首相撲から体を入れ替えたマカチェフはシングルレッグテイクダウンで上でホーン。  3R、圧力をかけるポイエー。右ジャブを突くが、首相撲ヒザのマカチェフはボディロックで崩してポイエーの小手巻きを切ってバックへ! テイクダウン。4の字ロックのマカチェフは首を狙う。さらにマウントに移行し、パウンドへ。ポイエーのブリッジに合わせて腕十字へ! しかしうつ伏せから抜いたポイエーは左右で前に!  右ジャブから左もマカチェフも右を返す。左ハイを肩口に蹴り、ローを蹴るポイエー。マカチェフもワンツースリーも頭が当たったか。ポイエーは左目を気にする。ワンツーからアッパーのポイエー。マカチェフも打ち合うと、ホーンに両者は額を突き合わせる。  4R、右ジャブで前に出るポイエー。そこに左をかぶせるマカチェフ。ポイエーの入りに右ボディを当てるマカチェフ。そして足を取りに行くが、ここは切るポイエー。首相撲ヒザのマカチェフ。ダブルレッグも切るポイエー。ドライブ出来ないマカチェフに近い距離で左右をまとめるポイエー。しかし、マカチェフもワンツーを返してそのまま金網までドライブ。シングルレッグ。持ち上げて崩してバッククリンチ。  片ヒザ立ちのポイエーは中腰にまで戻し、バックのマカチェフにスイッチから正対! 首相撲のマカチェフに金網に詰めるポイエーは左右ボディ打ち! マカチェフも顔面から出血。右ボディを突くポイエーにマカチェフはダブルレッグで金網に押し込むと場内はブーイング。ニンジャチョークを狙うポイエー。そのままホーン。両者またも顔を近づけて言い合う。  5R、額をカットしているマカチェフ。ポイエーのジャブにしっかり左右を突き返すマカチェフ。ポイエーは左カーフをヒット。マカチェフのシングルレッグを切る。ワンツーでガードさせて首相撲のマカチェフをはがすポイエー。左を突いて前に出るマカチェフの組みを剥がす。ポイエーのワンツー! シングルレッグのマカチェフは足を引きつけるが、抜くポイエーは片足立ち。足を抜いた瞬間についていったマカチェフは、ポイエーの頭が下がった瞬間にギロチンからダースチョーク! ポイエーの右足を挟んで逃がさずタップを奪った。  死闘、最終ラウンドの一本勝ちにハビブ・ヌルマゴメドフらコーナーが総出でマカチェフに抱きつく。そして起き上がったポイエーにハビブは握手を求めた。  3度目の王座防衛に成功したマカチェフは「ダスティンありがとう。彼は戦士そのものだ。ダスティンはいいファイトキャンプをしてきたんだろう。打撃が強く予想通りだったけど、テイクダウンができればと思っていた。あのチョークは一晩中かけられる。自分の夢である、もうひとつのベルトを賭けて戦いたい。またあのエナジーを感じたい。ベルトを防衛するのとはなく、新しいものを」とウェルター級王座獲りも宣言。敗れたポイエーにもインタビューが行われ「テイクダウンディフェンスがうまくできればと思っていた。小さな娘のことも考えて、自分にとってこれが最後の試合になると思う。チャンピオンになれないなら、ただ戦うために戦うことを50回もやれない。みんな感謝したい」と語った。 [nextpage] ▼ミドル級 5分5R〇ショーン・ストリックランド(米国)29勝6敗(UFC16勝6敗)185lbs/83.91kg[判定2-1] ※49-46, 50-45, 46-49×パウロ・コスタ(ブラジル)14勝4敗(UFC6勝4敗)185lbs/83.91kg  ストリックランドは、L字ガードのボクシングで精緻なジャブ・ストレートを武器にタフに圧力をかけ続けるストライカー。  UFC3連勝でイスラエル・アデサニヤに判定勝ちし、UFC世界ミドル級王者につくも、2024年1月の前戦でドリカス・デュ・プレシにスプリット判定で敗れ、王座陥落。今回が再起戦となる。  対するコスタは、KO・TKO率78%を誇るミドル級屈指のハードパンチャー。Jungle Fight王者からUFC入りし、ヨエル・ロメロに判定勝ちなど5連勝で王者アデサニヤに挑戦も2R TKO負け。マーヴィン・ヴェットーリにも敗れ連敗も、ルーク・ロックホールドに判定勝ちで再起すると、2024年2月の前戦でロバート・ウィテカーに判定負けを喫している。  本誌ではそんな強打者のコスタと対戦するストリックランドにインタビュー。2週間後に来日するという“暴君”は、大相撲への興味と、PRIDE時代から夢中になったMMAへの愛を語り、コスタ戦の自信を語っている。  1R、ともにオーソドックス構えも、コスタは右カーフ。サウスポーにスイッチしたストリックランドは前蹴り、関節蹴りで前に。コスタはキーとなる左ミドル。ストリックランドはその蹴り足を掴んで左右を入れるとコスタはスリップもすぐに立ち上がる。歩きながら左右の前蹴りはストリックランド。  2R、前蹴りで歩いて圧力出るストリックランド。コスタの右ローは下がりながらに。左フックを当てるコスタは右カーフ。ボディストレートも手数が減る。休まず左右の前蹴り、ジャブで圧力をかけるストリックランド。コスタが入ってくると左ジャブを当てて、コスタがバランスを崩す。  3R、コスタの左ボディ、カーフにストリックランドは間合いを詰めると、左右を連打! ケージに詰まったコスタにストリックランドは左ジャブを当てる。コスタはここで組みに出るが、切るストリックランド。カーフに構わず前に出るストリックランド。ジャブのダブルから右オーバーハンド、コスターの打ち返しをスウェイでかわし、コスタのカーフにアッパーを突く。  4R、左ジャブは遠いコスタ。ジャブ、歩いての打撃で圧力をかけるストリックランドに、コスタの息遣いが荒くなる。コスタは右ローも、間合いを詰めるストリックランドはL字ガードでジヤブ、前蹴り、さらに近づくとワンツースリーフォーとまとめ、右オーバーハンドも見せる。  5R、左ジャブを突くストリックランドにコスタは右を刺すが単発。ジャブのトリプルで前に出るストリックランド。コスタの右カーフをチェックし、蹴り足を掴んで前に。左ミドル、ボディストレートを当てたコスタだが、ストリックランドはL字ガードで前に。ジャブの刺し合い。右ローを打つコスタに、ストリックランドが左前蹴り、ジャブで前に出るとコスタはやはり後退。下がりながらのコスタの左の蹴りは勢いにかける。  右で押し戻すも、ストリックランドのワンツーに後退。左ジャブ、ボディストレートを返したコスタだが続かず。スウェイで頭をずらすストリックランド。左前蹴りを突くと、左右連打のストリックランドが右ハイでダウンを奪い、前に。最後は跳びヒザを見せてホーン。  判定は49-46コスタ、50-45ストリックランド、49-46ストリックランドと2-1に割れるも、ストリックランドが最大5P差で勝利。「激闘を見せたかったのに、つまんねえ試合で悪かった。俺は米国を代表して戦っている。ベルトをかけて戦わせてくれ」とタイトル戦をアピールした。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇ケビン・ホランド(米国)26勝11敗(UFC13勝8敗)185lbs/83.91kg[1R 1分34秒 腕十字] ※テクニカルサブミッション×ミハル・オレクシェイチュク(ポーランド)19勝8敗(UFC7勝6敗)185lbs/83.91kg  メインカードの第3試合では、ミドル級の“トレイルブレイザー(開拓者)”ケビン・ホランド(米国)が、ポーランドのミハル・オレクシェイチュクと対戦する。  米国のホランドは、2018年からUFC3連勝後、2連敗と2連勝を繰り返すも、勝った試合では6連続フィニッシュを記録している。さらに、ウェルター級に落としてから4勝1敗。今回はミドル級戦。組み技耐性をいかに高めたか。31歳。  ポーランドのオレクシェイチュクはミドル級に落としてからここまで3勝1敗。3勝はすべて1R KO勝ちだ。29歳。  個別インタビューでホランドは「俺の動きが世界のどこからきたのかに関わらず、俺は格闘技が好きなんだよ。それがただ、俺はカンフーから来た一人なだけだ」と語り、オレクシェイチュクは「スタンドで戦いたいが、もしケビンがグラウンドを望むなら、その準備もできている」とした。  1R、サウスポー構えのオレクシェイチュクが左で前に。オーソのホランドの左の蹴りを肩口に受けたままテイクダウンを狙うが、足を抜くホランド。しかし詰めるオレクシェイチュクに右の蹴りはホランドも、オレクシェイチュクのカウンターの右ストレートにダウン!  パウンドに行くオレクシェイチュクに、下のホランドは三角絞めから腰を切り、腕十字! ヒジを巻き込み、前転させて仰向けにさせるとオレクシェイチュクの右ヒジを伸ばす。レフェリーに「極まっている」とアピールするホランド。  さらに脇下に捩じる。オレクシェイチュクが左腕でタップ気味に触ったところでハーブ・ディーンレフェリーが試合を止めた。オレクシェイチュクはヤップしていないとアピールも腕が伸びきっており、裁定は「テクニカルサブミッション」でホランドが一本勝ちした。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ニコ・プライス(米国)16勝7敗(UFC8勝7敗)170lbs/77.11kg[判定3-0] ※29-28×3×アレックス・モロノ(米国)24勝10敗(UFC13勝7敗)170lbs/77.11kg  1R、ともにオーソドックス構え。細かいステップのモロノに、プライスはどっしり構えて右を突く。モロノの右ローを掴んでテイクダウンのプライス。下から腕十字のモロノはオモプラッタ狙いからバックへ。しかし腰をずらして上を取り返したプライス。モロノの立ち際に首を狙うが、モロノは立ち上がり。プライスは右の後ろ廻し蹴りをガード上から当てると左右、プライスも左右で前に。モロノはバックフィストもまだ遠い。  2R、左インローのプライス。ワンツーでモロノはバランスを崩すが、右を返す。ワンツーの連打のモロノに右ストレートを当てたプライスが前に。ダブルレッグテイクダウンにモロノはギロチンを合わせるが下に。腕十字狙いから立ち上がり再びギロチンのモロノ。これも首を極めさせないプライス。正対して四つになるとテイクダウンしたプライスが上からヒジを落としゴング。  3R、ワンツーのプライス。ガードするモロノだが軸がぶれる。ともにスピードが落ちる中、大振りのパンチの両者、プライスが右アッパーを当てると、ダブルレッグテイクダウン。背中を見せて立つモロノを追うプライス。モロノは自ら左右で前に出るが力無く、プライスが右アッパーから左右で前に。金網に詰めて連打したプライスがホーンに咆哮した。判定は3-0でプライスが勝利。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ランディ・ブラウン(ジャマイカ)19勝5敗(UFC13勝5敗)170lbs/77.11kg[判定3-0]  ※29-28×3×エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス(ブラジル)24勝8敗1分(UFC10勝4敗1分)170lbs/77.11kg  1R、ともにオーソドックス構え。ワンツーのブラウン。サントスは右カーフ。長い左ジャブを突くブラウン。サントスのワンツーはまだ遠い。右前蹴りのブラウンに右カーフのサントスはオーソから左ハイも。左ミドルを掴みに行くブラウン。サントスのアイポークの主張にレフェリーはタイムを与えず。  左インローから左右をガード上に当てるブラウン。サントスも左右からシングルレッグに入るが、足を抜いて離れるブラウン。追うサントスは右カーフ。しかし打撃数はジャブを突くブラウンが多い。ブラウンの右のヒザ蹴りを被弾しながらサントスが組んでホーン。  2R、左ジャブを上下に突くブラウン。サントスは右ロー。さらに左右フックで金網まで詰めて左腕を巻き込んでボディロックテイクダウン! 立とうとするブラウンに右足はかかるが、立ち上がブラウン。なおも崩してたすきのサントスはついに尻を着かせると両足をかけて4の字ロックに。  パームトゥパームで絞めに行くが、アゴ上からの頭後ろに移行。そこで極めさせないブラウン。いったん絞めを解いたブラウンに、再び右腕を首もとに滑りこませるが、腰をずらしたブラウンが際での上の取り合いからバックに。ヒジを落として逆襲のリアネイキドチョークを仕掛けてホ-ン。  3R、左ジャブのダブルから右カーフのサントス。ブラウンもジャブからアッパー。その打ち返しに手を開いてしまうブラウン。アイポーク注意から再開。  足を取りながら右を振るサントス。右ローを2度。さらに後ろ廻し蹴りも。左ローのサントス。右アッパーのブラウンだが、組みを警戒か。しかしサントスの入りに右ヒザ! 一瞬、動きが止まったサントスは右で差してダブルレッグへ。シングルレッグに切り替えるが差し上げたブラウンが体を入れ替えると、サントスが出血していることが分かる。ブラウンのヒザによるものか。  離れたブラウン。低いガードから右を突くが、残り25秒、そこに組んでバックから足をかけずに一気に絞めに行くサントスだが、ブラウンがすらしてホーン。両者が手を挙げた。  熱戦の判定は3-0(29-28×3)でブラウンが勝利。3連勝のブラウンは、「満足していない。もっとやれる。実力は示せた。そろそろ俺にもチャンスを。トップ15とやれたらいいな」とジェフ・ニールの名前を挙げた。 [nextpage] 【プレリム】 ▼ミドル級 5分3R〇ロマン・コピィロフ(ロシア)13勝3敗(UFC5勝3敗)185lbs/83.91kg[判定2-1] ※29-28, 30-27, 28-29×セザル・アウメイダ(ブラジル)5勝1敗(UFC1勝1敗)185lbs/83.91kg  GLORYで王座挑戦経験を持つアウメイダ。2023年8月のコンテンダーシリーズでLFAミドル級王者のルーカス・フェルナンド相手に判定勝ちでUFCと契約。2024年4月に、同じくコンテンダーシリーズ上がりとなるディラン・ブドゥカにパウンドでKO勝ち。  対するコプィロフはUFC4勝3敗のストライカー。4連勝していた前戦でランカーのアンソニー・ヘルナンデスに2R、リアネイキドチョークで一本負け。  1R、サウスポー構えのコピィロフに、アウメイダはオーソから右インロー、前蹴りで詰める。右で蹴ってそのままサウスポー構えになるアウメイダは右ジャブ、右ハイ。ガードするコピィロフは右ボディストレートからワンツー。  アウメイダは詰めて右ミドル、左ロー。回るコピィロフに右インロー、左ローを前足を蹴る。コピィロフは一転、シングルレッグで尻もちをつかせるが深追いはせず。長い左ストレートからワンツーの左を当てるコピィロフは足を取りに行くフェイントも。  右ミドルを返すアウメイダは右インロー。近い距離で右フックも! しかしコピィロフはダブルレッグテイクダウン。サイドを奪うもアウメイダを立たせる際で右を打ち込む。  オーソで前に詰めるアウメイダ。右の蹴りでコピィロフに詰めるが、続く右の蹴りにコピィロフが踏み込んでの左ストレートをヒット! ダウンしたアウメイダに右の鉄槌を連打するコピィロフ。しかしパウンドに固執せず、離れてスタンド勝負を選択する。  立たせておいて、アウメイダが追ってくるとダブルレッグテイクダウンを決めるコピィロフ。サイドで押さえ込むが、アウメイダも足を戻すとコピィロフは正面にステイしてホーン。  2R、サウスポー構えのコピィロフに、アウメイダはオーソから。右ミドルを当てると、コピィロフも鋭い左ハイを蹴り返し。なおも右ミドルを蹴るアウメイダはサウスポー構えに。アウメイダの蹴りの打ち終わりに右ジャブを突くコピィロフ。アウメイダも左ストレートを当てて前に出るが、コピィロフはダブルレッグへ。  今度は切ったアウメイダは前に出て左ボディ! コピィロフのワンツーの打ち返しをスウェイでかわすと、左ボディ打ち。そこに組みつくコピィロフはニータップ気味にケージまで押し込み、シングルレッグへ。首を抱えるアウメイダは右ヒザ。腕をはがしたコピィロフに、アウメイダが前に。そこに左ヒザを合わせるコピィロフだが、アウメイダは前蹴り、左ボディ、右三日月蹴りと腹を攻める。しかし、その前進にダブルレッグテイクダウンを決めるコピィロフ。そのままサイドを奪うが、アウメイダも1本ずつ足を戻し、フルガードに。初回と同じ形でホーン。  3R、前に出るアウメイダ。右インローからサウスポー構えにスイッチする。コピィロフは右ジャブからすぐに右ハイ。ガードするアウメイダにワンツーも、かわすアウメイダも右から左で前に。頭を振るコピィロフはシングルレッグも、ここはさばくアウメイダ。圧力をかけて、オーソからワンツー。近づくコピィロフに首相撲から右ヒジ。近距離で右を返すコピィロフ。アウメイダも右ボディストレート。さらの顔面に右でコピィロフを下がらせる。  そこに左を合わせに行くコピィロフは右ジャブをヒット。さらにダブルレッグテイクダウン! 上体は立てたアウメイダに背中を着かせるコピィロフはトップから細かいパウンド。残り1分30秒でブレイク。スタンド再開。右を振るアウメイダに左ミドルのコピィロフは再び組みも、ここは剥がすアウメイダがワンツーで前に。そこにダブルレッグで歩いてテイクダウンを奪うコピィロフ! いったん上体を起こしたコピィロフに簡単にサイドを許したアウメイダ。コピィロフがサイドから押さえ込んでホーン。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇ジャイルトン・アウメイダ(ブラジル)21勝3敗(UFC7勝1敗)241lbs/109.32kg[1R 2分27秒 リアネイキドチョーク]×アレクサンドル・ロマノフ(モルドバ)17勝3敗(UFC6勝3敗)265lbs/120.20kg     ヘビー級7位のアウメイダと13位のロマノフが対戦。  1R、オーソのアウメイダがサウスポー構えのロマノフにシングルレッグから両脇差して小外がけテイクダウン! 下から右でオーバーフックでハーフのロマノフ。背中を見せての立ち上がりにアウメイダはバックに。両手を着いて立つロマノフにパームトゥパームでリアネイキドチョークを極めた。  アウメイダは「ロッカルームで判定続きの試合を見て、俺はフィニッシュを極めてやろうと思っていたよ。どうだいデイナ?」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇グラント・ドーソン(米国)21勝2敗(UFC9勝1敗)155lbs/70.31kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×ジョー・ソレッキ(米国)13勝5敗(UFC5勝3敗)155lbs/70.31kg  1R、いきなり跳びヒザはドーソン。それを受け止めたソレッキはギロチンから後方に回しに行く。そこでハーフに片足出るドーソンは首を抜いて上に。フルガードに戻すソレッキは下からヒジでドーソンは出血も細かいヒジ。ソレッキは足を越えさせない。  2R、サウスポー構えから入るドーソン。オーソに戻して左右でケージに詰めるとシングルレッグテイクダウン。下になるソレッキの頭を金網に詰まらせてパウンド。クローズドガードを解いて腰に足をあてるソレッキに片足をまたごうとするドーソン。腰を抱いて左右でパウンド。ソレッキの寝技を封じ込める。  3R、ドーソンの入りにソレッキの前蹴りがローブローに。すぐに再開。左右を振って前に出るドーソンの組みにまたもギロチンチョークを狙うソレッキだが、汗もあって極めきれず。早々に頭を抜きトップを奪ったドーソン。パス狙いには足は戻すソレッキだが、立ちには行けず。背中を着いて金網に詰まるソレッキはアームロック狙いも組めず。中腰でパスを狙うドーソンに、蹴り上げも立てないソレッキが下でガードのままホーン。  判定は3-0(30-27×2, 29-28)でトップから攻めたドーソンが勝利。10月のボビー・グリーン戦の判定負けから再起を飾った。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ジェイク・マシューズ(豪州)21勝7敗(UFC14勝7敗)170lbs/77.11kg[定3-0] ※29-28×2, 30-2フィリップ・ロウ(米国)10勝5敗(UFC3勝3敗)171lbs/77.56kg  1R、ともにオーソドックス構え。マシューズは右ロー。ロウは右から左ハイに繋ぐ。マシューズもジャブ&ローを返すと関節蹴り狙い。左前手フックもガード上に突く。右で詰めるロウに右を返すマシューズ。ロウは右を当てて前に。マシューズもワンツーで押し戻す。  左ジャブダブルのマシューズに、右をガード上に当てるロウ。金網に詰めて右! さらに左も。マシューズも右ストレートを返す。マシューズのワンツーをステップでかわすロウ。その入りにマシューズも左前手を当て返す。  右から左の二段跳びヒザを突くロウに、マシューズの左手が股間に当たり、ローブローに。中断。再開、左から右で前に出るロウに右で迎撃するマシューズ。ロウは蹴りでバランスを崩すとマシューズが上を取ってホーン。  2R、左前手フックで飛び込むマシューズは右カーフも。ガード上からワンツー。さらに右! 一瞬動きが止まったロウ。マシューズはワンツーの連打で前に。ロウの詰めに左から右を突いて押し戻す。ワンツー、右ヒザのロウだが、マシューズの右から左に、受け手に回る。  ワンツーのロウに、左右の連打で手数多く攻めるマシューズ。ロウの右をかわして左を当てる。  3R、ジャブのロウにワンツーのマシューズ。ロウのダブルレッグを右で差して圧し潰して上に! しかしロウはリーチを活かしてリバーサルするとハーフに。いったんはフルガードに戻すマシューズの立ち上がりにバックを回ろうとするロウ。それを前に落としたマシューズが上に!  ハーフから左で差そうとするロウを潰したマシューズは足を抜いてマウント! 腰を切り再びハーフに戻すロウだが、マシューズがロウの立ち際にギロチンチョークも狙いつつホーン。  判定3-0(29-28×2, 30-27)でマシューズがMMA20勝目を挙げた。 [nextpage] 【アーリープレリム】 ▼ウェルター級 5分3R〇バシル・ハファス(米国)9勝4敗(UFC1勝1敗)170lbs/77.11kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×ミッキー・ガル(米国)7勝6敗(UFC6勝56敗)170lbs/77.11kg  1R、ともにオーソドックス構え。右で詰めるハファスに、右回りのガル。ワンツーから左ハイのハファスに、ガルもワンツーで押し戻すと、ハファスはスイッチしての左ハイも突くが、バランスを崩す。すぐに立つハファスは大きな左右で前に。ガルも右から左を返すが、ハファスはサウスポー構えから大きな左を振る。  ともに組みは見せず打撃戦に。右のスーパーマンパンチのハファス。近い距離で右フックを振るが、それを受けたハファスは舌を出して前に出る。ハファスの打撃のラウンドに。  2R、ガルのワンツーをかわして右を突くハファス。ガルの左をもらい、前に出る。ガルは右ミドルをヒット。ハファスはサウスポー構えで右から左フック。サークリングするガルにオーソに戻すと互いに右フック。ガルは右ボディストレートを突いて今度はダブルレッグテイクダウン! しかしすぐに立ち上がるハファス。そのバックは取れないガル。  左ジャブ、ヒジを突くガルはワンツーの右! しかし今度はハファスがダブルレッグテイクダウン。背中を着かせるが自ら立ち上がる。  3R、ガルのワンツーの右を被弾したハファス。ハファスはその入りにショートの右を当てるが、前に出るとガルが右でダウンを奪う。すぐに立つハファスにダブルレッグテイクダウンのガルだが深追いせず。  徐々に右を当てるようになるガルに、ハファスはダブルレッグテイクダウン! そこにネルソンを合わせようとしたガルをかわして上を狙うハファスだが、ガルはすぐに立ち上がり、右ヒジを突く。  左ハイも軸がブレるハファス。ダブルレッグを2度切るガルはスタンドで右フックをヒット! 続く右ヒジをかわしたハファスがテイクダウン! 右で枕を巻いて背中を着かせるが、ハファスが蹴り上げで立ち、左右で前に出てホーン。判定は3-0(30-27×2, 29-28)でハファスが勝利した。  ハファスは「ずっとこうしたかった。ミッキーはタフだった。ジャック・マダレナとリマッチしたい。女性・子供を殺してはダメだ。パレスチナを解放しろ」と語った。 [nextpage] ▼女子バンタム級 5分3R〇アイリーン・ペレス(アルゼンチン)10勝2敗(UFC3勝1敗)135lbs/61.24kg[判定3-0] ※30-27、29-28×2×ジョセリン・エドワーズ(パナマ)13勝6敗(UFC4勝4敗)136lbs/61.69kg [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇アンドレ・リマ(ブラジル)9勝0敗(UFC2勝0敗)130lbs/58.97kg ※体重超過[判定2-1] ※30-27×2, 28-29 ×ミッチ・ラポーゾ(米国)9勝2敗(UFC0勝1敗)125lbs/56.70kg ※リマが規定体重をオーバー。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のラポーゾに報奨金の30%を支払う。  1R、ともにサウスポー構え。中央を取るリマ。ラポーゾは左右にステップしてワンツーで飛び込むもさばくリマがカーフ! さらに右カーフのリマにカウンターの右を狙うラポーゾ。ワンツーの右をガード上につく。  ラポーゾの入りにヒザを突くリマ。ワンツーのラポーゾは遠い。リマは左カーフを効かせてラポーゾを1回転させる。スイッチして前足を変えるラポーゾ。オーソで詰めて右を突くが、リマは左ハイをガード上に。ラポーゾがサウスポーになると左カーフを当てる。  2R、オーソから入るラポーゾ。右ボディストレート。サウスポー構えのリマは圧力をかけて左ミドルハイ。ラポーゾも右オーバーハンドをガード上に突いて右ストレート。左前手フックを狙う。  左ロー、ヒジも狙うリマ。圧力をかけると左フック、左インローも。ラポーゾがオーソになるとオーソにスイッチするリマだが前手がアイポークに。再開。シングルレッグで組んだラポーゾだが、すぐに戻したリマが左小手に巻いて立ち上がり離れる。  3R、左カーフから入るリマ。オーソに構えるラポーゾは右ストレートもかわすリマは右ジャブ。ヒジ。さらに左ミドルを当てる。右腕をミドルで殺すリマ。さらに右ジャブ。サウスポー構えにスイッチするラポーゾ。オーソに戻してワンツーもとらえられず。左ローに下がるラポーゾ。アッパーから左フックで前に出るラポーゾだが、リマは左ストレートから左カーフでラポーゾを崩す。  ラポーゾは最後にダブルレッグも、右小手で投げ返すリマがヒザを突きホーン。判定は2-1(30-27×2, 29-28)で体重超過のリマが勝利。
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