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インタビュー

【Krush】藤村大輔「10年近くやってきて、やっと巡ってきたこのチャンスは絶対に逃せない」、璃久「ホンマにブチ抜けなアカン」=王座決定トーナメント準決勝

2024/05/23 15:05
 2024年5月26日(日)東京・後楽園ホール『Krush.161』から開幕する「第5代Krushスーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」。その準決勝で対戦する藤村大輔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と璃久(HIGHSPEED GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。  藤村は2015年8月にKrushでK-1グループデビュー。2019年3月の神保克哉戦後、K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTに移籍した。2020年3月に小鉄から勝利したものの、8月にMIKE JOE、11月に城戸康裕と対戦して連敗。2022年10月に夜叉猿から勝利を収め、2023年6月のビッグバンにて同団体のスーパーウェルター級王座を奪取した。戦績は15勝(7KO)10敗1分。  璃久は2019年4月に『S-BATTLE』でプロデビュー。2戦目からはシュートボクシングを主戦場とし、4勝1敗の戦績を残す。『NO KICK NO LIFE』や『HOOST CUP』、『NJKF』などに出場し、2023年7月にKrush初参戦を果たすと森田奈男樹を3RでKOしてインパクトを残した。続けて12月のK-1ではアビラル・ヒマラヤン・チーターからダウンを奪って殊勲の勝利。2024年3月のK-1 WORLD MAX -70kg世界最強決定トーナメントに抜擢されたが、デング・シルバにTKO負けを喫した。アグレッシブかつ攻撃力の強さを発揮している。戦績は9勝(5KO)3敗1分。 藤村「何個かKOできる攻撃を用意してきた」 (C)K-1──今回、王座決定トーナメントの準決勝というオファーが来た時はどう思われましたか? 「僕はKrushデビューしてから10年ぐらい近く経つんですよ」 ──そうですね。初参戦が2015年8月なので、もうすぐで丸9年になります。 「10年近くですよね。これだけやって、やっとタイトルマッチに関わってくる試合のオファーをいただけたことは、もうメチャクチャうれしかったですね」 ──直近の試合はバッティングでの負傷判定ですが、そこまで連勝でBigbangのタイトルも獲って。Krushは少し久しぶりですね。 「はい。夜叉猿選手との試合(22年10月)以来なので、ちょっと間が空きましたね」 ──負傷判定負けはあるものの、このところ好調と言っていいと思うんですが。 「そうですね、勝つイメージとかはけっこう作れてるかなと思います。だからと言って気を抜いてるわけではないですけど、何となくいい流れでやれてるんじゃないかなというのはありますね」 ──チャンピオンになってからも1年近くになりますが、気持ちの面での変化は? 「僕としては、キックボクシングをやる上での責務というか、新しいベルトを防衛していくという目標ができたことはすごくモチベーションに繋がりました」 ──そういった変化もある中で、今回はKrushのベルトがかかったトーナメントとなったわけですが、トーナメントの4人の顔ぶれに関してはどう思いましたか? 「今、70kg級の日本人といったら、この4人になるんじゃないんですかね。勢いに乗っている選手たちだと思います」 ──その中で今回、璃久選手との準決勝です。改めて璃久選手の印象は? 「すごく攻撃性が高くて、アグレッシブなファイターだと思います。どんな体勢からでもというか、予測不能なところから攻撃を出してきたりするし、攻撃こそ最大の防御みたいなところがあるので、そういったところには気をつけていきたいと思います」 ──それに対して、自分はどう戦ってどう勝ちたいと思っていますか? 「キャリアの差をしっかり見せたいですね。そこで変に付き合ってしまったら、ヘタに飲み込まれてしまうだけなので、僕は僕のペースで戦っていけたらいいなと思ってます。その上で、KOのイメージはできてます。何個かKOできる攻撃を用意してきたので、それがうまくハマれば」 ──所属のKRESTは渡辺雅和さんが離れて、新体制になりました。その影響は? 「もちろん、雅和さんがいなくなったのはめちゃくちゃ大きいことで、マイナスとして捉えられがちですけど、やっぱり僕としては雅和さん頼みみたいなところは払拭していって、雅和さんが見ているところでしっかり勝ちたいですし、選手1人1人がもっと意識を高めて、自分を高めるように意識していけば、一瞬ネガティブ要素にはなりましたけど、最終的にはポジティブに変えていけるんじゃないかなと、僕は思ってますね。まあ、雅和さんも絶対チェックはしてくれていると思うので、いなくなっても安心できるような強さを見せていきたいですね」 ──ここで勝てば、8月に決勝戦があります。決勝では、以前に一度負けている森田奈男樹選手と戦いたいですか? 「そうですね。森田選手には、もう一度やれば勝てる自信はあるので、やりたいですね。小田尋久選手はまだちゃんと見たことがないので何とも言えないところはありますけど、森田選手にやり返したいという気持ちはあります」 ──今回と8月、2回勝てばチャンピオンです。その自信は? 「もちろんあります。僕はこの4選手の中で、誰よりもKrushのリングで戦ってきてますし、一番練習してる自負もありますし、そういったところでもキャリア的にも……空手とかの経歴が長い選手はいますけど、キックボクシングで言ったら僕の方がキャリアも長いですし、Krushへの思い入れも強いですし、自信はあります」 ──4人の中で、Krushでの試合数は一番多いですからね。 「そうですね。やっと僕に来たチャンスですから。璃久選手はまだKrushに出始めて1年とかですし、森田選手も小田選手もそんなに長いわけでもないから、負けるわけにはいかないっていう意地とプライドはあります」 ──では最後に、今回の試合への“決意”を改めて教えていただけますか?。 「10年近くやってきて、やっと巡ってきたこのチャンスは絶対に逃せないし、最近出てきた選手には絶対に負けられないので、絶対に勝ってチャンピオンになります!」 [nextpage] 璃久「相手の土俵でも全然できるんで全然勝負しようかな」 (C)K-1──3月のK-1代々木第一体育館大会では、K-1 MAXの70kgトーナメントに出場しました。あの試合を今振り返ると? 「メチャメチャいい経験になりましたね、ホンマに。でもやっぱり、あの舞台にはもう1回出たいです」 ──結果としては1回戦敗退でしたが、自分の力不足を感じた? 「もうちょっとやりたかったなっていうのは思いますね。自分の力不足かどうかっていうのも分からず終わっちゃったんで。最後は切られて止められたので、切られた僕が悪いですけど、思ったよりもいい感じに作戦が進んでて、思ったより攻撃も当たって、いけるんじゃないかなって思うところはちょっとあったので、もうちょっとやりたかったです」 ──実際、「抜擢」と言っていい出場だったと思いますが、大きな舞台で大きな試合に出たということに関しては? 「やっぱり、見てる人たちが多いなっていうのは思いましたね。それも含めていい経験になりました。あの舞台に出て、自分の出番を待ってる時とかいつもよりちょっと緊張したんですけど、なかなかあんな緊張感を味わうことないなと思いましたね。トーナメント始まる前にみんなキッズと一緒に入場したり、会場の雰囲気とか、花道のセッティングとかもすごかったので、そういうのはやっぱりなかなか味わわれへんものやから、いいもんになったんかなっていうのは、思いますね」 ──で、またすぐにチャンスが巡ってきました。今回、Krushの王座決定トーナメントにエントリーという話を聞いた時にはどう思いましたか? 「やっぱこれは、ホンマに逃されへんなって思いましたね。ずっとやりたかったし、目指すところが、まずそこやったんで。K-1のトーナメントが先になりましたけど、順番が違っただけで、また今は振り出しに戻っただけなんで、ここからしっかり1個ずつ。優勝するのはもちろんなんですけど、そんな先のこと考えず、もうホンマに目の前の藤村さんの試合だけ考えて、勝つことだけしか考えてないです」 ──今回のトーナメント、4人の顔ぶれについてはどう思いましたか? 「なんか地味やなって(笑)」 ──ほう。 「地味ちゃいます? 70kgって、活躍してんのは外国人ばっかりやったりするんで。まあ、パッとはしないですよね、僕も入れて」 ──あ、自分も入れて(笑)。「俺だけは違うぜ」というわけでもないんですか。 「いや、だからやっぱり落とされへんですよね。こんなとこで詰まってたら、しょせん、その地味な中の1人やし。結局、ここ止まりになるのはイヤなんで、ホンマにブチ抜けなアカンなって思いますね」 ──ではその4人の中で、「俺はここだけは突出してるぜ」という自信があるところは? 「ええーっ!?」 ──「ええーっ」って(笑)。 「やっぱもう、ホンマ普通っすけど『気持ち』ちゃいますか。だって、藤村さんはめっちゃベテランやし、Bigbangのベルトを持ってはったし、森田さんなんか、技術で言ったらたぶんあの人はダントツちゃいます? 小田君はちょっとよう分からへんけど、強いいって聞いてるし、ムキムキやし。僕は、別に何か『これ!』っていうのもないんで、そうなったらもう『負けへん』っていうこの気持ちがやっぱり一番ですかね」 ──気持ちで勝つしかないと。 「そこでしかないっす、もう」 ──では、目の前の藤村戦はどう戦おうと思っていますか? 「やっぱ、一番はKOっすよね。それは分かってるんですけど、何せもう負けたくないんで、さすがに。同じことの繰り返しはイヤなんで、その時の自分に、もう全部任せます。その時自分ができる全部を出して。ワンデーじゃないんでね、そこで1回全部自分がやったこと全部出して、ぶつけていかなアカンなと思います」 ──藤村選手に、こういうところは負けたくないというところは? 「前にバンバン来るし、どっちかというと僕も前に行くタイプなんで、そこで負けられんなと思うし、結局、気持ちの部分なんやろうなと思います。KRESTやし、打ち合い強いと思うけど、別に相手の土俵でも全然できるんで。そこでも全然勝負しようかなと思ってるし、やっぱり打ち合った方が盛り上がりますしね」 ──改めて、ベルトについてはどういう思いがありますか? 「いやー、マジで最高っすよね。欲しいですね、ホンマに。僕は地方の団体のベルトとかも含めて獲ったことがないんで。タイトルマッチっていうのをまだしたことがないんで。これ勝たないとタイトルマッチに進めないんで、やっとあと2歩手前まで来たなっていうので……ホンマ、これでチャンピオンになられへんかったら、この階級終わりでしょ、絶対。だって、何か地味やし」 ──でも、自分も地味なんじゃなかったでしたっけ(笑)。 「それは間違いないっすね。だって、キャラとか作ったりすんのって、ムズいっすよね?」 ──でも関西の選手だと、頼まれなくても自分からやってくる人も多いですよね? 「そりゃあ、何かやりたいとは思ってますけどね。皇治さんなんかも記者会見とかオモロいんで。自分はチャンピオンになってからイキリますわ。今からやってると、『自分、チャンピオンちゃうやん』って言われますんで。結果を残してからやります」 ──それは楽しみなので、そのためにもチャンピオンになってもらわないとですね。 「キッツ! プレッシャーですよ、それ(笑)」 ──まあ、それはそれとして(笑)。では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか? 「誰よりもベルトが欲しいのは間違いないんで。そこは絶対他の3人には負けてる気はせえへんので、それが試合にも出ると思うし、逆に見てほしいし、俺も見せたいし。そうなったら、勝手に熱い試合になると思うんで、その気持ちを見に来てほしいなと思います」
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