【UFC】“ビースト”ルイスが3R TKO勝ちで勝利のショーツ脱ぎ、アルバーグが12秒KO勝ち！ フェレイラがレベツキをTKO、リボビクスがマッキニーを37秒右ハイKO！ フライ級ジョンソンがハドリーのTDを切って右でダウンを奪い判定勝ち、ハーディーが3連勝

　2024年5月11日（日本時間12日朝5時～）、米国ミズーリ州セントルイスのエンタープライズ・センターにて、『UFC Fight Night: Lewis vs. Nascimento』（U-NEXT配信）が開催された。 　メインイベントではヘビー級（5分5R）で、12位のデリック・ルイス（米国・264lbs／119.75kg）と、3連勝中の15位ホドリゴ・ナシメント（ブラジル・265lbs／120.20kg）が対戦。ナシメントにトップを奪われたルイスだが得意のリバーサルからスタンドに。3Rに右フックでナシメントを沈め、11月のジャイルトン・アルメイダ戦の判定負けから再起。勝利のショーツ脱ぎでセントルイスの観客を沸かせた。 　同じヘビー級でメインカードの第1試合に、2012年ロンドン五輪テコンドー80kg超級銅メダリストのロベリス・デスパイネ（フランス）が登場。UFC2戦目に臨んだが、ワルド・コルテス・アコスタのテイクダウンに寝技の弱点を露呈、UFC初黒星を喫している。 　女子ストロー級では、日本でも活躍したタバサ・リッチ（ブラジル）と、3連勝から前戦でマッケンジー・ダーンにスプリット判定で敗れたティーシャ・ペニントン（米国）が対戦。接戦をタバサが制し、再起を飾った。 　本誌でインタビューした、ライトヘビー級でUFC5連勝中（MMA9勝1敗）のカーロス・アルバーグ（ニュージーランド）は、同じくここ5戦で4勝1分と負けなしの11位アロンゾ・メニフィールドと対戦。メニフィールドの突進をかわしての12秒KO勝利でUFC6連勝をマークしている。 　また、平良達郎と鶴屋怜が戦うフライ級では、プレリミでジェイク・ハードリー（英国）とチャールズ・ジョンソン（米国）の実力者同士がサバイバルマッチ。ジョンソンがハドリーのテイクダウンを切って右ストレートでダウンを奪い、地元で判定勝ちしている。 [nextpage] UFC Fight Night: Lewis vs. Nascimento 速報 【メインカード】 ▼ヘビー級 5分5R〇デリック・ルイス（米国）28勝12敗（UFC19勝10敗）12位[3R 0分49秒 TKO]×ホドリゴ・ナシメント・フェレイラ（ブラジル）11勝2敗（UFC4勝2敗）15位 　1R、跳びヒザ、さらに左右から組んだルイス。体を入れ替えたナシメントに右脇差し、足技でテイクダウン。すぐに立つナシメント。ナシメントの投げを防いで押し込むルイス。ナシメントは体を入れ替えると、ルイスは離れる。 　ワンツー、跳びヒザのルイスに組んだナシメントが小外がけテイクダウン。ハーフのルイスにヒジを落とすナシメント。背中を着かせてヒジを打つナシメントはマウントに。マウント返しを得意とするルイスは横に回して上を取り返してホーン。 　2R、ナシメントのワンツーにカウンターを放つルイスは右を振って金網に詰める。右を差すルイスは、投げを打って離れる。ナシメントの詰めに右アッパーを突き上げるルイス。左右連打でナシメントを金網に押し込む。 　押し返すナシメントに左から右を放ち、右の小外がけを捨て身気味狙うが、すかしたナシメントがバックに。シングルバックもまたもリバーサルしたルイスが上に。 　3R、ワンツーの二段蹴りのルイス。それを撃ち落とそうとするナシメントだが、ルイスは左フックから右をヒット！ この1発でナシメントの足が泳いで倒れ、右足にしがみつくナシメントにルイスは左右パウンドを連打！ レフェリーが間に入った。 　お馴染みとなった、マットで刷り上げのビーストポーズを披露したルイスは、勝利のオーバーパンツを脱ぐと、なんとファールカップも外して、会場に投げ入れ、ショーツも観客に投げ飛ばした。拾った観客はホットなショーツをつまみながら笑顔。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ホアキン・バックリー（米国）19勝6敗（UFC9勝4敗）※UFC4連勝[判定3-0] ※30-27, 30-26, 29-27 ×ヌルスルトン・ルジボエフ（ウズベキスタン）34勝9敗2分（UFC2勝1敗）※ウェルター級転向 　対峙すると身長差が際立つ両者。 　1R、サウスポー構えのバックリーに、長身オーソのルジボエフはバックリーの蹴りに合わせて右で飛び込む。バックリーは右左で入るが、かわすルジボエフ。 　バックリーの入りに右ヒザを合わせるルジボエフだが、キャッチしたバックリーがテイクダウン！　パウンドにスペースを作ってルジボエフは立ち上がる。バックリーのワンツースリーにまたもヒザを狙うルジボエフだが、ここもバックリーは受け止めてテイクダウン！ グラウンドからは離れる。 　ルジボエフはワンツーからバックリーの打ち返しに右を狙う。それをかわしたバックリーは左右後ろ蹴りも、かわすルジボエフ。 　2R、詰めるルジボエフ。カウンター狙いでバックリーの左ローに右を狙う。しかしバックリーは走り込んでのダブルレッグテイクダウン！ 足を効かせて蹴り上げ戻すルジボエフにバックリーは立ち上がり。 　ワンツーで前に出るルジボエフ。バックリーは腹に左前蹴り。頭を振って右から左フックはバックリー。さばきながらも下がらされるルジボエフはカウンターでヒザ蹴りを狙う。 　右ストレートのルジボエフは、右前蹴りを顔面に！ バックリーは右を向いて指差したフェイント。一気に飛び込んで右を顔に届かせて、ルジボエフの身体を伸ばすとボディロックテイクダウン！ マウントを狙うが、腰を切るルジボエフは足を戻してフルガード、一気に腰を切って腕十字を狙うもホーン。 　3R、右奥足ローのルジボエフ。左を当てたバックリーに、後方に倒れたルジボエフは足を蹴り上げ、それを担いで後転させたバックリーはがぶり。下のルジボエフは足をからめるも後方に崩される。　そのままマウントを奪うバックリーは、右のパウンド、左ヒジ！ルジボエフの左手を押さえて右のパウンド、ヒジ。潜ってトップを奪い返したルジボエフは、バックリーの三角絞めもかわしてパウンドも、バックリーの脇差しの立ち上がりをがぶりきれず下に。 　下のルジボエフは、グラウンド状態のバックリーに反則の顔面蹴り上げ。 　注意後、試合はスタンド再開に。ルジボエフは右ハイもかわしたバックリーが打ち返してホーン。　判定3-0（30-27, 30-26, 29-27）でバックリーが逆転勝ち。ルジボエフは、インタビュー最中もマットに突っ伏した。 　試合後、バックリーは「簡単に見えたかもしれないけど、インスピレーションと努力の賜物だ。コナー・マクレガーと戦いたい。世界が証人だ。俺の時代が来た」と語った。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R〇カーロス・アルバーグ（ニュージーランド）10勝1敗（UFC6勝1敗）※UFC6連勝[1R 0分12秒 KO]×アロンゾ・メニフィールド（米国）15勝4敗（UFC8勝4敗）11位 　1R、ともにオーソドックス構え。いきなり右から左で詰めるメニフィールドに、アルバーグは下がりながら左を狙い、メニフィールドの左をかわして体を入れ替えると、メニフィールドの打ち返しをかわして右から左！ 跪いて崩れたメニフィールドにパウンド連打！ 倒れたメニフィールド。 　12秒、KO勝ち。アルバーグは試合前に「スピードが違う」と語っていた通り、マタドールのようにメニフィールドをかわして速射砲を打ち込んだ。 　秒殺勝利に中央で両手を広げたアルバーグは、「彼と対面してパワーを感じたよ。トップ10の誰とでもいい。覚悟しておけ！」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ディエゴ・フェレイラ（ブラジル）19勝5敗（UFC10勝5敗）[3R 4分51秒 TKO] ※パウンド ×マテウシュ・レベツキ（ポーランド）19勝2敗（UFC3勝1敗） 　1R、サウスポー構えのレベツキの圧力に左回りのレベツキ。オーソから右ハイをガード上に当てて左から右を返す。 　フェレイラは左フック！ さらに右ストレートを胸元に。しかし打ち終わりにフェレイラは右ハイを返す。さらに詰めるレベツキの詰めに右ハイをガード上。しかし詰めるレベツキは左ストレート！ ダウンしたフェレイラにパウンドも下のフェレイラもフルガードで仕掛けてパウンドを止める。 　2R、詰めて打撃の圧力からダブルレッグテイクダウンのレベツキ。下のフェレイラの三角絞めはかわすも、フェレイラは両足にレベツキを乗せて巴投げで回して立ち上がり。左オーバーハンドを振るレベツキ。フェレイラは前蹴りで止めて右を突くと、レベツキは左目下を腫らす。 　金網に詰めて右ハイを当てるフェレイラ。ドクターチェック。右瞼も腫らしたレベツキ。ワンツーで詰めるが、かわしてフェレイラは左！ 被弾したレベツキだがダブルレッグテイクダウン。ここもフックガードから足で跳ね上げ、スイープしたフェレイラが肩固めへ。太い腕を流せず、マウントに移行してホーン。 　3R、右肩を前にショルダーブロックのレベツキ。オーソから右ジャブ、右ミドルを突くフェレイラ。さらに右ハイ。レベツキの打ち返しに左から右！ レベツキの目が塞がって行く。レベツキは足を取りに頭を下げると、フェレイラは右ヒザ！ 　金網に下がったレベツキは、フェレイラを誘い出してダブルレッグテイクダウン。フェレイラの立ち際にバッククリンチも、フェレイラは背後のレベツキの右足をつかんでテイクダウン、スイープ！ マウントからパウンド。バック狙いからトップに移行し、マウントからパウンド。レベツキはシングルレッグで立ち上がり。 　右ボディを突いて金網に詰めてシングルレッグテイクダウン、そのままマウントを奪ったフェレイラがパウンド！ レフェリーが間に入った。序盤のレベツキの打撃にピンチに陥ったフェレイラだが、3Rを通して徐々に右ハイ、テイクダウン、マウントで上回り、最後はパウンドアウトした。3連勝中だったレベツキを止めたフェレイラは2連勝に。「ハッピーマザーズデイ、母と妻に感謝。相手は強敵で、乗り越えたい相手だった」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇ショーン・ウッドソン（米国）12勝1敗1分（UFC6勝1敗1分）[判定3-0] ※29-28×2、30-27×アレックス・カサレス（米国）21勝15敗（UFC16勝13敗） 　1R、サウスポー構えのカサレスに、ウッドソンも前手・左手を回してけん制。左、右のストレートを当てる。右ボディから左で前に出るカサレスに懐深いウッドソン。左ハイもかわす。 　右の飛び込みから離れて右ハイはウッドソン。カサレスも右ハイをガード上に。ウッドソンの左右をかわして左。ウッドソンは右ミドルを返す。左オーバーハンドを胸に突き、右ハイに繋ぐカサレス。ウッドソンは右の蹴りもそこにカサレスの左の後ろ蹴りがローブローに。中断後再開。 　両手をアッパーやフックのフェイントのように回すウッドソン。カサレスのワンツーをさばく。 　2R、左のスーパーマンパンチはカサレス。さらに右の高いサイドキックもまだ遠い。右ミドルを当てたウッドソンは前に。しかしカサレスも右ボディを返す。 　左ストレートが伸びウッドソンに、距離を詰めての左右はカサレス。右ミドルで距離を取るウッドソン。ワンツーはかわすカサレス。再び右ボディを届かせる。左カーフのウッドソン。カサレスは詰めて組むがテイクダウンにこだわらず。互いに右の打ち合い。カサレスの右に、ウッドソンも右を返す。 　3R、左カーフ、右ハイを打つウッドソン。カサレスも右ハイ、左インロー。右ジャブを首下に当てて右ボディを当てるが、ウッドソンも左を返す。 　互いに一進一退の攻防のなか、右サイドキックのカサレスはワンツーをボディに。詰めるカサレスは左右からバックフィスト。かわしたウッドソンだが手数が落ちたか。前に出るカサレスは右ジャブ、ウッドソンの打ち返しをダックでかわす。右ジャブを突いたウッドソン。右ハイ、右から左に一瞬カサレスの動きが止まると両手を挙げるが、すぐにカサレスが打ち返しホーン。 　判定は3-0（29-28×2、30-27）で地元でウッドソンが勝利。6戦負なしの“スナイパー”は、「俺はこの階級のダークホース。タイトルを獲ることを信じている」と語り、ブライス・ミッチェルの名前を挙げた。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇ワルド・コルテス・アコスタ（ドミニカ）12勝1敗（UFC5勝1敗）※3連勝[判定3-0] ※30-27×2, 30-26×ロベリス・デスパイネ（キューバ）5勝1敗（UFC1勝1敗）※ロンドン五輪テコンドー銅メダル 　1R、アコスタの右ロー連打に半身気味のノーガードで右を強振するデスパイネ。かわしたアコスタはダブルレッグテイクウン！ デスパイネに初のテイクダウンを決める。ハーフのデスパイネは半身となるが、アコスタはこつこつと背中にパウンド。さらにハーフからアメリカーナ狙い。腕を外したデスパイネに細かいパウンドでホーン。 　2R、左の前蹴り、インローを突くデスパイネ。ノーガードで下から前手の左ジャブ。さらに右フックに、打って来いというアコスタ。組んでから離れるとデスパイネは左右の蹴りもアコスタは右アッパーを突いて、ダブルレッグテイクダウン！ 　足が効かないデスパイネにそのままマウントを奪いパウンド。エビ、ブリッジの気配の無いデスパイネに上半身を立ててパウンド連打でホーン。デスパイネはコーナーに戻る立ち上がりに時間がかかる。 　3R、ゆっくり詰めるデスパイネはジャブ。左ロー。アコスタはガードし、左から右の飛び込み。これはさばくデスパイネに右カーフをヒット。しかし、デスパイネの右前蹴りがアゴもとにヒット！ 一瞬、動きが止まったアコスタだが、腰で組んで持ち上げテイクダウン！ 　あっさりと倒されたデスパイネはまたもすぐにパスされてパウンドを被弾。さらにアコスタは右手を右ヒザで踏みながら固定してパウンドでホーン。判定3-0でデスパイネの穴を突いたアコスタが勝利した。 [nextpage] 【プレリム】 ▼ライト級 5分3R〇チェイス・フーパー（米国）14勝3敗（UFC6勝3敗）[2R 3分00秒 ダースチョーク]×ヴィチェスラフ・ボルシェフ（ロシア）7勝4敗（UFC2勝3敗） 　1R、オーソのボルシェフにサウスポー構えのフーパーが頭を下げるテイクウンの動きから左オーバーハンドを当ててダウンを奪うと、すぐにパウンド。背中を見せたボルシェフにバックを奪い、リアネイキドチョーク狙いからパウンド。正対したボルシェフはケージを蹴るが、トップキープのフーパーはボルシェフのスクランブルに横三角で絞めて腹にパウンド。 　2R、ハイキックからシングルレッグ。足を持ちげ手押し車からバック狙い、クルスフィックスを持ち上げ、バックフリップで落とすボルシェフにすぐに外してポジションを奪うフーパーはマウント、パウンド、ヒジ打ち。スクランブルするボルシェフにダースチョークを極めると、フーパーの身体を1度叩いたボルシェフの動きがタップと判断され、フーパーが勝利した。 　ライト級転向後3連勝のフーパーは「めちゃくちゃ努力した。これで自分の打撃も悪くないと分かっただろう？」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇エステバン・リボビクス（アルゼンチン）13勝1敗（UFC2勝1敗）[1R 0分37秒 KO] ※右ハイ×テランス・マッキニー（米国）15勝7敗（UFC5勝4敗） 　フィニッシャー対決。1R、左右から右ヒザはリボビクス。マッキニーは右を返すが、リボビクスは頭を下げてのワンツーから一転、右ハイ！ マッキニーが崩れ落ちた。初回KO！試合後、リボビクスは「俺は止まらない。ゲームプランはただ仕留めに行く──それだけだった」と語った。 [nextpage] ▼女子ストロー級 5分3R〇タバサ・リッチ（ブラジル）10勝2敗（UFC5勝2敗）[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ティーシャ・ペニントン（米国）13勝7敗（UFC9勝7敗） 　1R、復帰のペニントンに先に中央に出るリッチはワンツー。そこに組みを見せるリッチに、ペニントンは差し上げてワンツーの飛び込んでの右。さらにスリーフォーと連打に繋げる。 　ブロッキングするリッチは右ロー、左右から組もうとするが、その都度差し上げるペニントン。金網まで押し込むリッチを突き放し、左右の細かい打撃、右ダブル。遠間から歩いて左右を突く。右の蹴りで反撃のリッチ。飛び込んでのワンツー、さらに組んで足技で崩してテイクダウンした。 　2R、詰めるリッチの右ローに右を合わせるペニントン。しかしリッチは右のスーパーマンパンチから組んで右で差して崩し、粘り腰で元に戻す。左差しで押し込むリッチは右でシングルレッグも腹下に頭を入れてスプロール。頭をはずしたリッチはなおも組んで押し込み。ペニントンは左小手で防ぎ、離れることに成功。 　3R、先に飛び込みはペニントン。リッチは右で差して投げ狙いも残したペニントン。なおも押し込いヒザを突くリッチ。すぐにダブルレッグに入りクラッチを組もうとするが、両足を広げたペニントンは、そのクラッチを切り、ついに剥がす。 　リッチは右ミドルをヒット・その蹴り足をペニントンが掴むも、足を戻すリッチが右のテンカオ！ 組みに行くが、ペニントンは右から左に繋ぐ。さらにリッチの組みに、逆にペニントンが小手投げ、払い腰でテイクウンを奪い、ホーン。 　2-1（29-28×2, 28-29）に割れた判定はリッチが勝利。「彼女はとても強かった。私はブラジルの仲間とともにある」と語った。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇トレイ・ウォーターズ（米国）8勝1敗（UFC1勝0敗）[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×ビリー・ゴフ（米国）9勝2敗（UFC1勝0敗） 　1R、ともにオーソドックス構え。ゴフの左フックの飛び込みに、長身のウォーターズは右の打ち下ろし。ゴフは右ロー、頭を下げての右ハイもガード上に突く。ゴフの打ち返しに、金網まで押し込んで右ヒジ、ボディロックで捨て身気味に後方に投げると、すぐさまバックへ。しかし、完全にはつかせないウォーターズが落として離れると長いジャブ！ 　なおも左右を振って組むゴフがダブルレッグテイクダウン。座って立ち上がり際にヒザを突くウォーターズ！ ゴフは上に向かって左右ラッシュで詰めるが、ウォーターズもテンカオ、右を返すとゴフはヒザを落とすが、被弾しながらもゴフは前進を止めず。左右が徐々にウォーターズをとらえる。 　2R、右の蹴りを上下に突くゴフ。左回りで下がりながらも右を合わせるウォーターズ。しかし、左右で前に出るゴフはダブルレッグでドライブ。倒れないウォーターズに離れ際にヒジを効かせる！ 　ゴフの前進に手数が減るウォーターズ。ゴフは右ローの打ち下ろし。ウォーターズは右テンカオを突くが、ゴフは左ストレート。ウォーターズは右の打ち下ろし！ 差球を下げて組んできたゴフに長身を活かしてギロチンチョーク！ 頭を抜いたゴフは右を当てて前に。ウォーターズの動きが少なくなるとすぐにラッシュをかける。 　死闘の判定は3-0（30-27×2, 29-28）で長い距離の打撃を当てたウォーターズが勝利。2連勝をマークした。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇チャールズ・ジョンソン（米国）15勝6敗（UFC4勝4敗）[判定3-0] ※29-28×3×ジェイク・ハドリー（英国）10勝3敗（UFC2勝3敗） 　1R、サウスポー構えのハドリーが圧力をかける。ジョンソンもスイッチするが、オーソに戻し、左前蹴り。ハドリーはワンツーの左ストレートを上下に突く。左にサークリングするジョンソンを詰めるハドリー。左ボディストレートから組んでダブルレッグテイクダウンからすぐに立つジョンソンに左足をかけようとする。組ませず離れるジョンソン。 　再びワンツーからシングルレッグも差し上げて押し戻すジョンソン。ハドリーは左ロー。左ミドル。左ミドルハイを腕の上に当てる。オーソのままのジョンソンは喧嘩四つの前手を払いながら右ボディストレート。右前蹴り。左ジャブを顔面に当ててから右ボディストレート！ 後半に自身の打撃の距離に持って行く。 　2R、先に詰めるハドリーに右を当てて前に出るジョンソン。左ストレートを胸元にあてて押し返す。右ハイを腕に当てるハドリーの組みを突き放すジョンソンは左から右！ ハドリーの左ボディストレートからの近づきを押し戻し、シングルレッグに右ローを合わせる。 　ともにボディストレートを突くなか、右ボディ、左フックに繋ぐジョンソン。ハドリーはインローをこつこつ突く。スイッチして左ローを返すジョンソン。ハドリーのインローに足が流れたジョンソンはオーソに戻してインロー、左から右、さらに右ストレートでダウンを奪うとパウンドに。しかし、ハドリーがレッスルアップで立ち上がり、左足をかけてバックを奪いに行きホーン。 　3R、詰めて左を振って組みに行くハドリーにジョンソンはディフェンス。右ストレートを返す。なおも詰めてダブルレッグで崩すハドリーだが、着地して立つジョンに、ハドリーは左足をかけて強引にバック狙いも、ジョソンは背中に回させず。 　しかし、防戦の展開。ジョソンはジャブから前に出る。アイポークになるが流れを優先してハドリーは続行。手数で上回るジョソンはオーソから右の前蹴り、ハドリーの左に体勢を崩したジョンソンだが前に。そこにシングルレッグのハドリーにがぶりで切ったジョンソンが前に。ホーン。 　判定は3-0（29-28×3）でジョンソンが勝利。ハドリーのテイクダウンを防ぎ、右でダウンを奪ったジョンソンは、セントルイスの観客に「ホームにUFCの舞台で帰ってきた！ 俺の相手じゃなかった。次はランカーと戦いたい」と語った。 [nextpage] ▼女子フライ級 5分3R〇ヴェロニカ・ハーディー（ベネズエラ）9勝4敗（UFC4勝4敗）[判定3-0] ※29-28×3×J.J. アルドリッチ（米国）13勝7敗（UFC9勝6敗） 　ともに2連勝中。ダン・ハーディーの妻で空手・テコンドーベースのハーディーに対し、アルドリッチもテコンドーベースだが、組み技を軸とする。 　1R、ともにサウスポー構え。細かいステップのハーディーはワンツーで入り。そこにアルドリッチは右を返す。その入りに組むアルドリッチは差し切れず、ヒジを突いて離れる。 　右ミドルからワンツーはハーディー。そこにクリンチしてボディロックするアルドリッチがケージから引きはがそうとするが、戻すハーディー。ヒジを打って離れる。鼻血のアルドリッチ。詰めるが、ハーディーは右フック、ヒジも。 　2R、アルドリッチの組みを突き放すハーディー。右の関節蹴り、スイッチしての右ミドル、そのまま歩いて左ミドルも突く。アルドリッチの首相撲を剥がして打つ。 　アルドリッチのハイキックをかわすハーディー。詰めてボディロックしたアルドリッチは金網までドライブするが、クラッチが外れる。右を差すアルドリッチを左小手で絞るハーディー。ここも突き放す。ワンツーの左を突くハーディー。ここはかわすアルドリッチだが中に入れず。 　3R、飛び込んで右から左をヒットさせるハーディーにいったん下がるアルドリッチ。徐々に圧力をかけて前に。 　左の後ろ蹴りをボディに突き刺したアルドリッチ！ 効かされたかハーディー。そこにアルドリッチはワンツーの左ストレートでダウンを奪う！ すぐにパウンドに行くアルドリッチに、ハーディーは下からリバースの三角絞めにとらえるが、ヒザ下で組めず。正面で向き合おうとするが、アルドリッチはハーフから金網に押し込みヒジ。しかし、ハーディーが終了間際に蹴り上げから立ち上がりホーン。 　試合後、母の日に向け、ハーディーは「世界の母親を称えたい」と語った。