2024年6月8日(土・現地時間)オランダ・ロッテルダム・アホイにて開催される『GLORYライトヘビー級グランプリ』(U-NEXT配信)に出場する全8選手が決定した。
すでに出場が発表されていた元同級王者セルゲイ・マスロボイエフ(リトアニア)、新星ステファン・ラテスク(ルーマニア)、経験豊富なボグダン・ストイカ(ルーマニア)、「ミスター・クール 」イブラヒム・エル・ボウニ(モロッコ)、4月28日の『GLORY 91』モハメド・アミネをKOして出場権を手にしたパスカル・トゥーレ(フランス)、同じく『GLORY 91』でケビン・オマールをKOしてGP参戦を表明したバフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン)の6名に、新たに2名が追加決定。
残り2枠に入ったのは、現同級王者のタリク・カバベ(モロッコ)と前王者のドネギ・アベナ(スリナム)となった。
カバベは2015年スーパーコンバット・ワールドグランプリ・ヘビー級トーナメント優勝の実績を持ち、2018年6月からは『ONE』に参戦。4連勝してONEキックボクシング・ライトヘビー級王座に挑戦したが、ローマン・クリクリアにTKOで敗れた。2021年1月からはGLORYに参戦し、ヘビー級でリコ・ヴァーホーベンやアントニオ・プラチバット、ライトヘビー級でマスロボイエフといった強豪たちに4連敗を喫したが、2023年3月にダニエル・トレドにTKO勝ち。6月にアベナへのタイトル挑戦が決まっていたが、アベナの欠場でスクランブル出場となったモハメド・アミンをKOして暫定王座に就くと、2024年3月の王座統一戦で正規王者アベナを判定3-2の僅差で破り王座を統一した。戦績は50勝(28KO)10敗1分。
アベナは2015年9月にプロデビューし、2017年のA1WCCチャンピオンズリーグトーナメントで決勝まで勝ち上がった。GLORYには2018年12月から参戦し、2019年6月にはGLORY世界ライトヘビー級王座に挑戦したがタイトル奪取ならず。ここからGLORYで4連敗を喫するも2022年10月に当時ライトヘビー級3位のフェリペ・ミケレッティに判定勝ち、2023年2月にセルゲイ・マスロボイエフにTKO勝ちで王座を奪取した。しかし、6月のカバべとの初防衛戦を前に食中毒となり急遽欠場。11月にモハメド・トゥチャッシーの挑戦を退けて初防衛に成功するも、2024年3月の王座統一戦でカバベに惜敗し、王座を手放した。戦績は27勝(7KO)10敗。
また、カバベと暫定王座を争ったモハメド・アミン(モロッコ)が、グランプリのリザーブファイトでGLORYデビュー戦のセム・カセレス・アイグン(トルコ)と対戦することも決定。
アミンはEnfusionで2勝1敗。MMAファイターとしても活躍しており、2023年3月25日の『PFL』にも出場している(判定負け)。2023年4月にGLORYデビューを判定勝利で飾ると、6月に試合が中止されてから12時間後に代役としてカバベとGLORY世界ライトヘビー級暫定王座決定戦を争ったがKO負けを喫した。戦績は29勝(16KO)7敗。
アイグンもEnfusionで2勝無敗の戦績を残してGLORY参戦。戦績は15勝(12KO)1敗。
パリで大勝したばかりのソフィアン・アブデルカラク(モロッコ)はイリアス・チャキル(モロッコ)と対戦する。
アブデルカラクはGLORYのリアリティショー『ハウス・オブ・グローリー』出身の選手で4勝(2KO)1敗1分。ニックネームは“ヒットマン”。4月のGLORYで57勝12敗3分とキャリアで大きく優るシリル・ベンザケンを判定で破り、注目を浴びた。チャキルは2023年9月のGLORYに初参戦もディアグリー・カマラにフルマークの判定負けを喫している。
ムラット・アイグン(トルコ/オランダ)とリコ・ヴァーホーベンのトレーニング・パートナーであるイオヌット・イアンクー(ルーマニア)のヘビー級対決はコー・メインイベント枠で行われる
アイグンはRISE、HEATに来日経験のあるヘビー級ファイターで、2023年5月のGLORYヘビー級GP予選トーナメント1回戦でエンバー・スリーバーをTKOで破るも、決勝でタリック・オサロにTKO負けを喫した。戦績は32勝(8KO)3敗。イアンクーは28勝(10KO)9敗。
イリアス・ハムーチェ(モロッコ)はミドル級トップ10でフランスの新星ラミー・デギールと対戦する。ハム―チェは34勝(7KO)6敗、デギールは6勝(1KO)1敗。