2024年5月10日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 62』の全対戦カードが発表された。
第1試合のバンタム級MMA5分3Rで、バットオチル・バットサイハンとファビオ・ハラダ(INFIGHT JAPAN)が対戦。
(C)FightingNexus
ハラダは柔術茶帯でムエタイを習っていた経験もあり、2021年7月に『Fighting Nexus』でプロMMAデビュー。これまで6戦を行い、4戦目で横山武司に敗れるも5勝1敗の好戦績。5勝のうち3勝がKO・TKOでその全てが1R決着。1勝がリアネイキドチョークによるものでこれも1Rで決着している。ONEには初出場。
バットサイハンは2023年12月の『GLADIATOR 024』に来日、中川皓貴に判定勝ちしている。モンゴルで1度だけ開催されたことがあるIMMAFの大会で優勝し、タイガームエタイに滞在し世界レベルのトレーニングを積んできた。2023年1月に長谷川賢タレントリレーションズ代表が現地で視察をした際に戦績に関係なく、いの一番に来日候補に挙げたウェルラウンダーだが、当時は時期的に学業に専念せざるを得なく、招聘を諦めたという将来性の高さが買われているファイターだ。モンゴル人のパワーに洗練されたMMAを使いこなす。同じくONE初出場。
第3試合のキャッチウェイト(124LBS)ムエタイ3分3Rでは、ペイマン・ゾルファガリ(イラン)と森岡悠樹(北流会君津ジム)が対戦。
森岡は2022年11月に壱・センチャイジムと「第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント」の決勝戦を争ったが、判定2-0で敗れてタイトルを逃しリベンジ失敗。2023年は 「スックワンキントーン」にてスーパーバンタム級トーナメントを全試合KOで制し、自身初のベルトを獲得。8月にはK-1 GROUPとの対抗戦で内田晶を初回KOに仕留めて殺傷能力の高さを証明したが、9月に古木誠也に初回KO負けを喫した。12月には鈴木貫太に判定勝ち。戦績は15勝(8KO)9敗1分。ヒジあり、ヒジ無し両方で戦える。
ゾルファガリは2023年11月の『ONE Friday Fights 40』に初参戦してアリーフ・ソー・デチャパンに初回KO負けを喫したが、2024年2月の『ONE Friday Fights 51』ではペットナムコン・モンコルペットに判定勝ちで初勝利をあげている。
第4試合のフライ級キックボクシング3分3Rには安本晴翔(橋本道場)が初参戦。テミルラン・ベクムルザエフ(ロシア)と対戦。
安本は少年時代からアマチュアで150戦以上を経験し、24冠王に輝くなど活躍。2016年6月に16歳でプロデビューを果たすと、6戦目でREBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王座、2018年12月にはINNOVATIONスーパーバンタム級王座、2019年2月にシュートボクシングのリングで迎えた14戦目で初黒星を喫したが、6月にKNOCK OUT-REDフェザー級王座、2021年9月にWBCムエタイ日本統一フェザー級王座も獲得。2022年7月からはRISEに参戦し、12月にSBとの対抗戦で川上叶に敗れるも2023年3月のK-1との対抗戦では斗麗に勝利。8月にSBの魁斗に敗れ、11月の再起戦で澤谷大樹を判定で破ると、2024年2月には梅井泰成に判定勝ちで戦績を30勝(15KO)3敗2分1無効試合としている。
ベクムルザエフは2023年2月の『ONE Friday Fights 5』に初参戦してデッドゥアンレック・ティーデ99に判定負け。5月にはルオン・タイン・フックに反則勝ちでONE初勝利を飾ったが、10月にジョハン・ガザリにKO負けを喫した。2024年2月には奥山雅仁のテンカオに苦しみながらも、左右フックとバックハンドブローで3Rに奥山をグラつかせて判定勝ち。パワフルな右ストレート、左フック、左ボディが武器。
一時は国内フェザー級最強とも呼ばれた安本だが、川上叶、魁斗と自分よりもフィジカルが強く打たれ強い相手は苦手なところを露呈した。ベクムルザエフはその2人よりもさらにフィジカルが強く、打たれ強いことから安本は真価を試される一戦となりそうだ。
第5試合では吏亜夢(=りあむ/ZERO)がキャッチウェイト(127LBS)ムエタイ3分3Rでウェイ・ズーチン(中国)と対戦。
吏亜夢は3月の『ONE Friday Fights 54』で好試合を展開した羅向の同門で、サウスポーから繰り出す左ミドル、左ヒザ、左ストレートを得意とする。前へ出るファイトスタイルで11勝(4KO)4敗2分の戦績。2月の『RWS JAPAN』に出場してSHOUIに判定勝ちしている。
ズーチンは2019年8月からONEの中国大会に出場し、中国人選手に3連続KOを飾ったが、4戦目でヤン・フアにスプリット判定負け。2023年9月の『ONE Friday Fights 34』に初参戦するとペッチャーチャイの顔面をヒザと左ストレートで破壊して判定勝ちしている。