大会のトリを務めるスーパー・ライト級タイトルマッチで対戦する王者・鈴木(左)と挑戦者・左右田
2019年8月31日(土)東京・後楽園ホール『K-1 KRUSH FIGHT.104』の前日計量&記者会見が、30日(金)都内にて13:00より行われた。
ダブルメインイベント第2試合で、K-1 KRUSH FIGHTスーパー・ライト級タイトルマッチを争う、王者・鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)はリミットちょうどの65.0kg、挑戦者・左右田泰臣(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)は64.8kgでそれぞれ計量をパス。
計量後のタイトルマッチ調印式&記者会見で、左右田は「鈴木選手がインタビューで僕のことをK-1のトップファイターと言ってくれていたことは嬉しいのですが、K-1旗揚げから自分自身がトップファイターだと思ったことは一回もありません。ですが、明日の試合をきっかけに最短で一気にK-1のトップファイターに上り詰めたいと思います」と、KRUSH王座を奪取してK-1王座まで駆け上ると宣言。
迎え撃つ鈴木は「この試合へ向けてめちゃくちゃ練習してきました。王者として堂々と戦おうと思っています」と、言葉通り堂々とした態度でコメントした。
今回の試合、左右田はランバージャックデスマッチ(試合中どちらかの選手がリング外に落ちた場合に、相手のセコンドにすぐにリングに戻されてしまう。すなわち場外エスケープ不可、リング上での完全決着戦)を提案。会見でも「対策もしてきたので明日しっかりとKRUSH初のランバージャックデスマッチを見せられればと思います」と意気込んだ。
しかし、中村拓己K-1プロデューサーは「左右田選手から提案があったと確認しました。しかし、K-1オフィシャルルールではラウンド中にセコンドがリング内に入る、または相手に触れると失格になります。なのでリングに戻すと失格になるのでランバージャックデスマッチは成立しません。今後、提案がある時はルールブックをよく読んで提案してください」と、左右田の提案を一蹴!
左右田は「ということは、昨年の僕の敗者髪切りマッチに続いて却下と言うことで…昨年に続きショックを隠し切れません…試合前からモチベーションが…」と呆然。
ランバージャックデスマッチを却下され、呆然とする左右田
気を取り直し、計量後のお互いの印象を聞かれると左右田は「先日言った通り基礎がしっかりしているブレない強い選手だなという印象です」と元気なく答え、鈴木は「自分も前から印象は変わっていません。自分はトップの選手だと思っているので印象は変わらずです」とクールに答える。
これから試合までの24時間、どのように過ごすのかとの質問に左右田は「2年連続で却下されたので、今度は却下されないルールを考えます」と懲りない様子。鈴木は「過ごし方はいつもと変わらずリラックスします。気持ちの作りも今までとは感覚が違って、今までは勝って当たり前だと思っていてワクワク感が欠けていたんですが、今回は今からワクワクしていて楽しみです。モチベーションは最高潮」と試合が待ち遠しくて仕方がないという様子だった。
今回の試合は王者の鈴木に左右田が挑戦するタイトルマッチだが、K-1基準で考えると左右田はK-1でポジションを確立している選手であり、K-1にまだ出場していない鈴木はそのポジションを奪いにいく立場。
そのことについて左右田は「先ほども言いましたが自分はトップだと思っていないので、奪いに来られる感覚が全くない。どっちかと言えば2014年トーナメントで準優勝、去年も3位ですが、ベルトを獲れていないので。だから今のK-1GPスーパー・ライト級のトップは安保瑠輝也選手です。全く自分自身、トップだとは思っていないですね。最後の最後で負けたという印象しか自分にはない。だからこそ明日の試合をきっかけに最短で一気に自分自身が納得できる形でトップになれるように作り上げていきます」と、自分が格上という意識は全くないとした。
最後に左右田は「この試合の意味は自分の中では分かっているつもりなので、とにかく今、一番欲しいベルトを奪いに行きます。僕が新しい景色を見せます」と王座奪取宣言、鈴木は「明日は試合をまず楽しむこと。楽しめれば結果は後からついてくる。自分が狙っているところもK-1のベルトなのでここで勝って K-1のベルトを最短で獲りに行きたいと思います。王者としての姿を見せます」と、駆け上るのは自分だと堂々と語った。