2019年10月13日(日)東京・後楽園ホール『K-1 KRUSH FIGHT.106』の対戦カード第二弾が、8月28日(水)都内で行われた記者会見で発表された。
K-1 KRUSH FIGHT女子アトム級タイトルマッチとして、王者・高梨 knuckle 美穂(Y'ZD GYM)が挑戦者にパヤーフォン・アユタヤファイトジム(タイ)を迎えての初防衛戦を行うことが決定。
高梨は2018年9月の『KHAOS』でプロデビュー。福原優を左右のフックで3R KOに仕留めて注目を浴び、12月には現役女子高生ファイター・MOEからも同じくパンチでダウンを奪っての判定勝利。女子アトム級とは思えないパンチ力でデビューから2連勝、わずか3戦目にしてタイトル戦に漕ぎつけ、今年5月の第2代K-1 KRUSH FIGHT女子アトム級王座決定戦で初代NJKFミネルヴァ・アトム級王者C-ZUKAを3R1分34秒、TKOに破り王座に就いた。
ミドルネームの“knuckle”はパンチが得意なことと、ゴリラが大好きでゴリラのナックルウォークから名付けられたもの。
挑戦者のパヤーフォンは16歳(試合時は17歳)にして60勝(9KO)12敗1分の戦績を持つ、WPMF世界女子ピン級王者。これまで3度の来日経験があり、2017年11月に『M-ONE』でLittle tigerに判定勝ち。松下えみと初代KRUSH女子アトム級王座決定戦を争ったCOMACHIと2018年2月に対戦して判定勝ちでWPMF世界女子ピン級暫定王者となり、今年2月にCOMACHIと王座決定戦で再戦して判定勝ち、WPMF世界王座を手にした。ミドルキックとヒザ蹴りを得意とする。
会見の冒頭、パヤーフォンからは「これまで何度か日本で試合をしているし、KRUSHのタイトルマッチのオファーを受けて本当に嬉しい。チャンピオンの高梨はパンチ力があるファイターだと思うが、私はすべての技をオールマイティに使うことができる。K-1ルールで戦うことにも問題ないと思う。日本、そしてKRUSHのリングで私の強さを見せるのでぜひ楽しみにしていてください」とのメッセージが読み上げられた。
高梨は「防衛戦一発目の相手にタイ人を選んでいただき嬉しく思っています。もちろん1Rから殴り倒す気でいるので、しっかりKOで倒してベルトを巻きたいと思います」と、やる気に満ちたコメント。
挑戦者がムエタイの世界王座を持つパヤーフォンに決まったことは「それだけ戦績もあるタイ人の選手ですし、聞いた時は凄い嬉しかったです。初代の王者を含めて今までのアトム級の選手は海外の選手とやっていなかったので、初防衛戦で海外の選手を選んでいただいたのは私の知名度も上がるし、そこでKOすればインパクトが出ると思うので嬉しい」と臨むところで、「全ての技をオールマイティーで出せると言っていましたが、パンチはないイメージ。テクニックはあると思いますが、そんなにいけるかなって印象でした」とパンチでは自分の方が上だとする。
女子ムエタイ選手には「蹴りを使うのが上手くて距離を取るのが上手い」との印象があるが、「でもパンチで攻めてくる選手をあまり見たことないので、距離を詰めてパンチで行けば倒せるかなと思う。(距離を取るのが上手いことに関しては)だから1Rからガンガン前へ行って、相手が何もできないようにしたい。タイ人は最初は見てくるので、最初から攻めていって驚かせてやりたいです」と、相手のペースでは戦わず自分の強みであるパンチで勝負するという。
高梨はトレーナーがタイ人であり「相手が決まった時には先生に冗談で『相手を応援しないでね』と言いました」と笑い、「いろいろ相手の動画を見てくれて、アドバイスをくれます。それを元に練習しています」と、タイ人トレーナーのもとですでにパヤーフォン対策を磨いているようだ。
初防衛戦というプレッシャーに関しては「守るという意識で練習していません。だから緊張はない。挑戦するという意味でどんどん攻めていきたいと思います」と挑戦者の気持ちで臨むとし、「やりたい戦い方が防衛戦でできれば実力も証明できる。どんな相手もKOで倒すことが理想の王者像なのでKRUSHしてやろうかなと思っています。ぶっ倒します。必ずKOで倒して防衛します」と、KO防衛を誓った。<決定対戦カード>▼K-1 KRUSH FIGHT女子アトム級タイトルマッチ 3分3R・延長1R高梨 knuckle 美穂(Y'ZD GYM/王者)パヤーフォン・アユタヤファイトジム(タイ/WPMF世界女子ピン級王者/挑戦者)