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2024年4月7日(日)愛知県・ホテルプラザ勝川にて『DEEP NAGOYA IMPACT 2024 公武堂ファイト 1st ROUND/2nd ROUND』が開催された。
第2部のセミファイナルでは、「DEEP JEWEL 51kg以下契約試合」(5分2R)として、富松恵美(パラエストラ松戸)とマユミGSB(グラップリングシュートボクサーズ)が対戦。
MMA6連敗中だった富松が、グラップリングルールで須田萌里に勝利しているグラップリングの実力者マユミのMMAデビュー戦の相手として戦う、注目の試合が行われた。
試合は、この日の第1部で勝利したパートナー小林ゆたかの力も得て、富松がMMAキャリアの差を見せる判定勝ちを収めた。
▼女子51kg契約 5分2R
〇富松恵美(パラエストラ松戸)
[判定2-1] ※20-18, 19-19(マスト富松),19-19(マストマユミ).
×マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(グラップリングシュートボクサーズ)
1R、ともにオーソドックス構え。先にマユミが右カーフを4連打。詰める富松も右ローで前に。そこでバッククリンチに回るマユミ。
コーナーに頭をつけてテイクダウンを防ぐ富松にシングルレッグ、ハイクロッチに切り替えて持ち上げると、富松は引き込む形でフルガードの中にマユミを入れる。
クローズドガードでマユミの頭を押え、左でオーバーフック。中腰のマユミに三角に固めて下からパンチする富松に、マユミも身体を上げてパウンド。その際で足をさばきパスガード。マユミが富松の腰を抱くと、富松はキムラクラッチで体を入れ替え、スクランブルで両者立上がり。
すぐにボディロックで詰めるマユミに、右ヒザを突いてクラッチを切る富松。マユミはコーナーに押し込みヒザを連打。両者止まりブレーク。右カーフを3連打で効かせるマユミは右ミドルも。詰める富松の右をかわす。
2R、右ロー2発のマユミを詰める富松は右のダブルで前に。右差しで組むマユミにコーナー背にする富松は左オーバーフック。ヒザを突くマユミは足の踏みつけもブレーク。
左ローを見せて右オーバーハンドを当てるマユミ。右カーフをかわした富松は左右で前に。そこに組んだマユミがバッククリンチ。ここもアームロック狙いの富松。背後からヒザを突くマユミに富松はキムラクラッチを組んで、マユミの右腕を肩に回すことに成功。
かなりの角度で背中に回して絞るが、最下段のロープを越えて外側に。マユミが腕を前に戻した際に右腕をロープ内に入れた富松。コーナーで頭を立てていたマユミを再び寝かせるとハーフでキムラを絞り、マウントに移行して、コーナー下に頭があるマユミに細かいパウンド! シザーズを狙うマユミが左足を外掛けで足関節を狙うが、それを潰した富松が左の鉄槌でゴング。
初回はマユミのラウンドで、2Rはニアフィニッシュの富松。判定はジャッジ1者が20-18で富松。残り2名はマスト判定で富松とマユミに割れ、富松がスプリット判定で勝利した。MMAデビュー戦でベテランの富松にカーフを効かせるなど肉薄した地元のマユミにも大きな拍手が送られた。
試合後、マイクを握った富松は、「すみません、まだ1試合あるんですけどどうしても喋りたいことがありましてマイクをお借りしました。自分は仕事だったり推し活だったり、格闘技の熱が冷めたわけじゃないんですけど、ちょっと負けたまんまということもありましたので、今日どうにかチャレンジして試合に出て、どうにかいつもより勝ちに徹した執念を見せられたかなと思います。ほんとうに接戦で、マユミ選手最初から何の情報も無くて、構えすら分からなくて怖い毎日だったんですけど、それに勝てて良かったと思います。ありがとうございました」と、恐怖を克服して勝利への執念を見せられたとした。
続けて、「とにかく日々、チャレンジする人生を送りたいと思っています。そして来週、42歳の誕生日なんですけど、いい誕生日を迎えられそうです。あと、もうひとつだけ、私、今日、パラエストラ松戸で出させていただいたんですけど、ウチのチームが4月から『THE BLACKBELT JAPAN』になりまして、18年間、『パラエストラ松戸』で出て参りましたけど、最後の試合を締めくくることができて、ほんとうに良かったです。これからTHE BLACKBELT JAPANもよろしくお願いします」と、パラエストラ松戸名義の最後の試合を勝利で飾ったことを喜び、最後にサプライズの報告を行った。
「今日、第1部に出て、セコンドについてくれた小林ゆたか(夕月堂本舗)選手なんですけど、ほんとこれ2人で勝ったら言おうと思っていたんですけど、ウチの旦那さんです。知っている人は知っているかもしれないですけど──前に一度、新宿のDEEPで2人で出させてもらって、2人とも負けて何も言わずに帰ったという悲しいことがあったんですけど、今日はどうにか2人とも(判定)2-1ですけど、勝つことができて、もう42歳なんで結婚しました(と小林をリング上に呼び込み)。どうもありがとうございました。これからもよろしくお願いします」と、ISAOの兄である小林との結婚を報告して、四方に礼をしてリングを降りた。
DEEP名古屋!
— 富松 恵美(アゴメタル・エミメタル・半熟女) (@tommyemi666) April 7, 2024
どうにか諦めずに執念のアームロックで久々の勝利を手にしました!
諦めない気持ちが少しでも出せたかと思いますがマユミ選手のローに反応出来ず痛いです😣
負けたままは嫌だったのでとりあえずチャレンジして結果を出せて安心しました。
名古屋まで来てくれた藤野さん仲間ありがとう👍 pic.twitter.com/mDcqwvt6Xu