2024年4月14日(日)千葉・TIPSTAR DOME CHIBAにて開催される、ラジャダムナンワールドシリーズ(RWS)の第2回日本大会『RWS JAPAN』。
同大会にて、アトム級(-46.26kg)で初代K-1 WORLD GP女子アトム級王者パヤーフォン・バンチャメーク(タイ)と対戦する伊藤紗弥(尚武会)のインタビューが主催者を通じて届いた。
2024年、伊藤は1月の『TOP BRIGHTS』でサネーガームを再戦で返り討ちにし、2月のRWS JAPANではノンミンを2RでKOした。今回の相手パヤーフォンは2022年6月の「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」の1回戦でMIO、決勝では菅原美優を破り、タイ人女性初のK-1王者に就いた強豪。今回は本来のムエタイルールで伊藤と戦う。
K-1のチャンピオンになる前から戦いたかった
――1月の『TOP BRIGHTS』ではサネーガームとの再戦で返り討ちにし、2月のRWS JAPANではノンミンを2RでKOでした。
「RWSではパンチで攻めることがポイントになってくるので、パンチを入れつつキックも入れてうまくバランスよく打てたら自分のペースになっていくのかなと。パンチを多めに練習してその成果が出せたのは良かったかなと思います」
――RWS仕様にパンチを強化していることで強くなっているという手応えは感じていますか?
「以前よりも、蹴りの威力も上がったし、それプラス、パンチも結構出せるようになったので、バランス的には今のところ、いい感じかなとは思っています。初めてRWSに出た時は、日本チームで私だけ負けてしまいました。今までフィームーな感じで戦ってきましたが、そういう負けたことも糧になってRWSの戦い方を理解し、前に出るようなスタイルになったことで負けなしで来ています」
――早い段階からパンチを強化した方が良かったと思うことはありますか。
「通常のムエタイの5Rの試合だと、蹴りが多く、近づいたら首相撲の展開が多くなり、パンチのポイントが取られないのでパンチはあまり必要ないかなと思っていたので、特にそう思ったことはないです。4月はRWSなのでRWS用の戦い方をするんですけど、5月に出場が決まっているムエロークは5Rあるので、RWSとはまた違う戦い方もしたいので、両方に向けて頑張っています。今回の相手、パヤーフォンはめちゃめちゃ強く、ムエタイの試合は久しぶりだと思うので、どんな戦い方をするのか全く分からないのですが、様子を見ながらパンチとキックで攻めたいと思います」
――パヤーフォン選手はK-1に出ている選手ですが、いつか対戦するのではと意識していました?
「パヤーフォンがK-1のチャンピオンになる前から向こう陣営には戦いたいことをずっと伝えていたのですが、K-1との契約があるので日本人選手とはできないということでした。今回ようやく対戦できるようになって、すごく嬉しいですね。やっとできるのかと」
――選手としてはどういった印象がありますか。
「軽量級のムエタイの選手の中でもめちゃ強いですし、トップクラスの選手だなと思います、もちろんK-1でもチャンピオンになっていて、それにヒジとヒザが加わったらさらに強いんだろうなと。試合展開としては、僅差になり、どっちが勝つか分からないと思われる試合になるのかなと思います」
――具体的にどのあたりが強いと感じますか。
「やはり蹴りですね。キックの威力が強く、蹴った時に体幹が全然ブレていないので、映像を見ているだけでも強い蹴りだと分かります」
――過去最強の相手と感じますか?
「そうですね。今までに身長が大きい相手にムエタイスタイルでやられちゃうことはあったんですけど、同じぐらいの身長でバチバチにやり合うスタイルの選手の中では過去最強の相手だと思います」
――今までパヤーフォン選手は日本人選手と多くやってきたことで、日本のファイトスタイルにも慣れていると思いますか?
「日本人選手の特徴は結構あるので、そういうのは慣れているんじゃないかなと思います。でも、私はK-1の選手たちとは戦い方が違うので、向こうにとってもやりづらいかなと思います」
――伊藤選手が完勝するようなことがあれば、K-1ファイターよりも強いというアピールになるかと思うんですけど、意識してますか?
「もちろん私はKOを狙って練習してるので、圧倒するつもりでやります。向こうが蹴りで来るならパンチで行こうかなと思っていて、もしパンチで来るんだったら蹴ろうと逆パターンで行こうかなと」
――ここで勝って、今年はどういう目標がありますか。
「やはりラジャダムナンスタジアムのベルトを狙いたいので、トップ選手に勝ち続けたいと思います」
――最後に会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。
「RWS1回目の大会も盛り上がって2回目もいい選手がたくさん出るので、本場のムエタイを感じてもらいたいです。応援はもちろんですけど、他の応援していない選手の試合も見て、ムエタイを楽しんでもらえたら嬉しいです」