昨年5月に続いて2度目のRIZIN参戦となるブアカーオ、280戦以上のキャリア初となるケージでの試合と74kg契約に臨む(C)RIZIN FF
2024年3月23日(土)神戸ワールド記念ホール『RIZIN LANDMARK 9 in KOBE』にて木村“フィリップ”ミノル(Battle-Box)とRIZIN KICKルール(74kg契約)3分3Rで対戦する、ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)が21日(木)、試合前インタビューに答えた。
「心境はいつもと変わらない。いつも通りです。僕には経験もあるし、2日前でも緊張もしていないし、体調を整えているところです」と、280戦以上の経験がある大ベテランらしく特別な気持ちはないとする。
木村のことは「もちろん知ってました。タイの選手と戦った試合も見ました。試合することになるとは思いませんでしたが、以前から見ていました」と以前から知っていたとし、「これまで見てきた限りでは強い選手の一人だと思います。ただ、最近試合の回数が少ないと思っていて、自分の方が試合経験も多いし、有利だと思っています」とした。
今回はLANDMARKのため試合場はケージとなる。「自分はこれまでの経験の中でケージで試合をしたことがないので、違いはあると思います。ロープがないので自分のスタイル、リズムの取り方、フットワークなどを変えていかないといけないので大分違うかなと感じています」と、大きな違いがあると見ている。
74kgの契約体重も「ムエタイを始めてからまったく初めてです。自分としてもスムーズに動けるか気になるところであります。いい点・悪い点は全く分からない。69-70kgでしか試合をしていないので、どういう試合になるかも分からないです。自分は減量の必要がないけれど、それもどう試合に影響するのか分かりません」と、豊富なキャリアを持つブアカーオでもケージと74kgでの試合は未知だとした。
どんな試合になると思うか、との質問には「安保との試合とは違うスタイルになると思う。安保は多くの技を持っているが通常通りのスタイルで戦えた。しかし木村は身体が強いし、重いパンチを持っているのでそれを警戒しています。油断したら危ないので油断せずに行きたいと思います」と、安保戦とは違うスタイルで戦うこと、そして木村の強打を警戒しているとする。
「自分に関してはバリエーションが豊富だと自負しています。木村はパンチに関しては特に警戒しないといけない。そこが今回のカギ」だという。
日本人選手との対戦経験も豊富なブアカーオ。過去に戦った選手と比べて、木村はどれくらいのレベルにいると思うかとの質問には「どのレベルか、何番目かは分からない。木村は自分たちより次世代の選手ですしね。彼の試合を見ていていい選手だとは思うし、新生K-1の王者にもなっているし、以前と比べると規模が小さくなったとは思うけれど強い選手であることには間違いない」と、比べることは出来ないが強敵だとは認めているとした。
木村がドーピング違反をしていたことは「知っています」と言い、「自分としてはドーピングをすること自体まったく同意できない。ドーピングをするのは違反行為ですし、対戦相手より自分が有利になる状態を作ることはよくないと思っています。自分は長い間試合をしていますがドーピングをしたことがないし、厳しい練習を重ねて自分の身体を作ってきたので同意できません」とドーピングに対して嫌悪感を示したが、「自分は綺麗な身体で戦う。そういうことを通じて木村に2度とそのような行為をしないという風に気持ちを改めることが出来たら、この機会を与えてあげたことには意味があると思う。もちろん今回の試合が終わった後に、自分が綺麗な身体であることを証明するためにドーピング検査を受けることに何も意義はありません」と話した。
試合決定から大会当日まで時間がないため、練習期間が短いことに不安はないかと聞かれると「自分もこの試合が組まれたことに驚きましたが、常日頃練習していていつでも試合が出来る体勢が出来ているので全く問題ないです」ときっぱり。
また、7月28日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『超RIZIN.3』の話を聞くと「そのような大きな大会があるなら興味あるし、自分を含めて参戦できるとしたらいいチャンスになると思います」と参戦に意欲を示していた。