(C)ゴング格闘技/Watanabe Daiki
2024年2月24日(土)、佐賀県佐賀市SAGAアリーナにて初のRIZIN大会となる『RIZIN LANDMARK 8 in SAGA』が開催され、7758名の観客が集まった。
メインイベントでは、長崎県佐世保市出身の堀江圭功(ALLIANCE)が、RIZIN3連勝中のルイス・グスタボ(EVOLUCAO THAI)と対戦。
先に右から左でダウンを奪ったグスタボに対し、右カーフキックを効かせた堀江がテイクダウンからパウンドで削って逆襲したが、最終回に右フックでダウンを奪ったグスタボが上のままゴング。判定3-0でグスタボが勝利し、4連勝でライト級王座挑戦をアピールした。
“ホーム”の観衆の声援のなか敗れた堀江は試合後、「途中まで良かったんですけど、途中から自分も疲れてしまって、拳も痛めちゃって」と右拳を骨折したことを告白。
カーフキックを効かせながらも終盤に挽回されたことを、「3R目にグスタボの体力がまだ残っていて、自分が疲れちゃいました」と敗因を語った。
最初からカーフは蹴って行こうと思っていた。強く──なれればいいなと
──試合後の率直な感想をお願いします。
「悔しいです」
──試合終了のゴング後、2人とも血まみれの壮絶な試合でした。ご自身どういった気持ちで戦っていたでしょうか。
「そうですね、途中まで良かったんですけど、途中から自分も疲れてしまって、拳も痛めちゃって……なんか、こうやられちゃいました」
──拳を痛めたのはご自身のパンチの力で痛めたのか、それともグスタボ選手のどこか強いところがあったのか。
「どっちもですね、はい」
──1R目に堀江選手が2度、倒れたシーンがあり、見ている方はヒヤッとしたのですが、堀江選手自身はどういった感情でしたでしょうか。
「たしか1回目は普通に躓いて。パンチをもらったとかではなくて。もう1回はちょっと自分は覚えていないですね。2回、倒れてました?」
──はい。少しアゴに入って少しガタンと落ちて組みついてケージ際で攻防をしていたというシーンもあったかと思います。そこから立て直したとかではなく、ご自身では特に覚えていないくらい、試合に集中していたというところでしょうか。
「1R目……そうですね、ちょっと危ないシーンがあったかなと思ったんですけど、最後のエルボーでちょっと持っていったかなという記憶がある感じですね」
──実際に戦って対戦前のイメージと違ったところはありましたか。
「そうですね。削れて……体力的にグスタボ選手が疲れていくところもあるんじゃないかなと思ったんですけど、しっかり3R目こうスタミナも落ちずに強力なパンチを出して来るくらい(スタミナが)残っていて、そうですね、強かったですね」
──試合後にグスタボ選手が言葉をかわしていたかと思います。通訳の方が入っていたのか分かりませんが、堀江選手は何と語りかけていたのですか。
「その『ありがとう』という感謝の気持ちとあと『ストロング』って強かったんで、伝えました」
──こういった結果(判定負け)になってしまいましたが、今後の展望について教えてください。
「まだそこまで考えてなくて……はい。強く……なれればいいなあ、っていう感じです、難しいです、はい」
──初めての佐賀大会で、地元(長崎)に近い大会で、かなり堀江選手に一番声援も多かったと思いますが、その声援、ファンに対していかがでしたか。
「そうですね、かなり感謝しているのと、あと申し訳ないな、という気持ちがめちゃ強いです」
──試合では、堀江選手のカーフキックがかなりヒットして、グスタボ選手の動きが止まるシーンもあったと思うのですが、ご自身ではここで勝負をかけようと思った場面はいくつかあったのでしょうか。
「そうですね。最初からカーフは蹴って行こうかなと思っていました」
──そこで動きが止まらなかったのは、イメージよりも想定外だったということでしょうか。
「いやでも、3R目にグスタボの体力がまだ残っていた、というところですかね。自分が疲れちゃいました」
──試合後にセコンドの高阪剛さんから何か堀江選手に言葉がありましたか。
「『顔を上げろ』ということを言っていただきました」
──それは試合内容に胸を張れ、という意味でしょうか。
「いや、直後とか、自分が下を向いていたので、そのときこうやって『顔を上げろ』ということと、怪我のこととかで、『早く治すために出来ることをやっておいた方がいい』と(痛めた手を)『心臓の位置くらいに上げておいた方がいい』ということを仰っていただきました」
──負傷の具合は?
「まあ、エコーで見てもらったらもともと折っていたところにたぶん亀裂が入っていたような感じだと思います」
──ちょっと治療の間、しばらくは大好きなお酒は我慢せざるを得ない?
「うーん、まあ今日とかは飲まないかもしれないですけど、まあ、すぐ飲むんじゃないかと思います(笑)」
──それは我慢しない方がいいんですかね。
「決めてないですけど、たぶん自分のことだったら飲むと思います」
──退場口で多くのファンが堀江選手にタッチしたり、声をかけられていたかと思いますが、ファンの方の声援を受けてどのように感じましたか。
「ほんとうに、さっきと同じで、感謝の気持ちと、めちゃくちゃ申し訳ないなという気持ちが強いですね」
──YouTubeにも流れるので、最後、応援してくれたファンにメッセージを。
「今日の試合の直前のときも、声援がめっちゃ聞こえて、ほんとう、ありがとうございました」