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インタビュー

【Krush】タイトルマッチで再戦、里見柚己「内藤哲也選手と一緒に勝ちたいなと勝手に思ってます」vs.伊藤健人「本当にKrushのベルトを巻くべき人間であることを証明したい」

2024/02/22 23:02
 2024年2月24日(土)東京・後楽園ホール『Krush.158』のダブルメインイベント第2試合にて、Krushライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで対戦する王者・里見柚己(team NOVA)と挑戦者・伊藤健人(K-1ジム蒲田チームアスラ)のインタビューが主催者を通じて届いた。  里見は2019年8月にベテランの山本真弘から得意の左ストレートでKO勝ちして名を上げた。スーパー・フェザー級からライト級に階級を上げて2021年7月・9月の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」では川崎真一朗にKO勝ち、弘輝に判定勝ちで決勝へ進出するも瓦田脩二に敗れて戴冠ならず。2022年8月には元スーパー・フェザー級王者の西京佑馬に判定勝ち。2023年6月、1月に無効試合となった大沢文也との再戦で勝利し、第8代Krushライト級王者となった。戦績は19勝(8KO)11敗1分1無効試合。  2014年11月の新生K-1旗揚げ戦のプレリミナリーファイト第1試合を務めた伊藤は3連敗を喫した後、2022年6月に階級をライト級に上げて初戦で南雲大輝に2RKO勝ち。9月は弘輝に判定で敗れるも12月は鈴木翔也に判定勝ち。2023年2月には堀井翼から得意の右フックでダウンを奪って判定勝ちした。7月にはK-1でティントーンからも判定勝ち。戦績は14勝(4KO)12敗4分。  両者は2023年9月のK-1横浜大会で対戦し、伊藤が2R2分18秒、左右フックの連打で里見をKOする番狂わせを演じた。今回はそのダイレクトリマッチとなる。 里見「必ず倒して最後を締めくくりたい」 ──今回の伊藤戦は、昨年9月の試合の再戦ということになります。あの試合を今振り返ると? 「チャンピオンになって最初の試合で、絶対に負けちゃいけなかったですし、地元の横浜ということもあって、必ず盛り上げて勝ちたいと思ってたんですけど、そこで落としてしまって。あの日からスイッチが入って、今はすごくいい状態で来れてます」 ──では、負けて落ち込んだというよりも、火がついた? 「そうですね。終わった瞬間、すぐにベルトを懸けて伊藤選手とやりたい気持ちが出たので、落ち込みとかはあんまりなかったですね」 ──敗因はどう分析していますか? 「キレイに倒しに行きすぎたというか......最初から倒すつもりだったんですけど、どんどん攻めていって倒すというより、カウンターで一発を狙って、一瞬で斬り落とすような倒し方に気持ちが行きすぎてしまってましたね。それで逆にそれ以上の攻撃を自分がもらってやられた感じでした」 ──伊藤選手の過去の試合の中でも特に鮮やかなKOでした。あの攻撃はどうでしたか? 「攻撃については、正直そんなに強くないと思ったんですね。それに、来たタイミングで合わせようと思っていたんですが、カウンターのカウンターみたいなのをもらって、それ一発で倒されて。見えてなかった攻撃なので、それで効いちゃった感じでしたね。伊藤選手はKOもそこまで多くなかったので、そもそも倒されることは想定してなかったんですよ。一つのミスで全部変わってしまうのが格闘技ですけど、そのミスをやっちゃったなと」 ──それを踏まえて、今回の試合に関してはどう考えていますか? 「ダイレクト・リマッチでタイトルを懸けて、リベンジマッチということにもなるんですけど、逆にここで自分がKrushらしいKOの仕方を見せれば、いいドラマができるなと思ってます。チャンピオンだから守らなきゃとかは一切思ってなくて、しっかりリベンジしたいです」 ──前回に関しては自分のミスという部分が大きいという認識ですか? 「そうですね。相手が強かったというよりは、自分の動きの中のミスが相手のドンピシャにハマっちゃったという感じですね。あれから対策も練って、どんな形でも倒せるという準備はしているので、次は絶対大丈夫かなと思ってます」 ──最後は倒して勝つと。 「やっぱりKrushという舞台ですし、自分は倒して盛り上げる選手にならないといけないので、必ず倒して最後を締めくくりたいです」 ──前回の試合が行われた9月の横浜アリーナは、K-1が再スタートを切った大会でした。そこで勝って次に…という目論見があったのでは? 「ありましたね。あの大きな舞台でキッチリ勝って、Krushのベルトの価値を上げながら世界とかもっといろんな強い選手とやっていきたいと思ってましたけど、あそこで1回時間が止まっちゃったなという感じですね。今回KOで倒して、また動き出していかないといけないと思ってます」 ──同じ大会では、ライト級で「大岩龍矢vs弘輝」という、挑戦者候補が決まりそうな試合も組まれています。そこはどうですか? 「弘輝選手とは1回戦ってるんですけど、パッとした勝ち方でもなかったですし、大岩選手は一つ下の階級でずっとトップでやってきた選手なので、注目度も高いと思います。KOで決まったら勝った方の選手とやるんじゃないかと思っているので、一番は自分の試合ですけど、終わったらちゃんと見ておこうと思ってます」 ──弘輝選手は「タイトルマッチより自分の試合の方が盛り上がるし注目度も高い」と言ってましたが。 「盛り上げるのがうまい選手ですよね。でも当日も、その試合より盛り上がる試合に自分がしたいです。KOで勝てば間違いなくやることになると思うので、その時はキッチリ倒してやります」 ──試合順が発表されて、ダブルメインイベント第2試合、興行の大トリになりました。 「はい。やっぱり大会の最後ということは、しっかり倒して盛り上げて締めないといけないと思うので、そこは気合いが入りますね。最高の勝ち方をお客さんに見せないとなと思います」 ──今年1月4日には、大好きだという新日本プロレスの内藤哲也選手が東京ドームでチャンピオンに返り咲きました。しかも24日は、里見選手と同じ日に初防衛戦が行われます。さぞかし気合いが入っているのでは? 「そうなんですよ! ずっと見てる選手で、自分が小学校高学年ぐらいから好きな選手なので、いつも刺激をもらってます。同じ日で、ダイレクト・リマッチという部分も一緒なので、一緒に勝ちたいなと勝手に思ってます。内藤選手はドームのメインでやるようなスター選手で、いつもカッコいい背中を見せてもらっているので。こっちも後楽園のチケットが完売になったということなので、僕は後楽園を思いっきり爆発させたいです」 ──では最後に、この試合に向けての“決意”を教えていただけますか? 「一応、形としては初防衛戦ということになるんですけど、守るというよりは、一度倒された相手にやり返す舞台を作ってもらったと思っているので、ここでしっかり、リスクを背負ってでも倒し返して…それでアイコだと思っているので、必ず思いっきり倒します。3回目があるか分からないですけど、自分はどんどん駆け上がって手の届かない存在になっていきたいと思っているので、ここでチャンピオンとしてスタートして、世界に行きたいと思います」 [nextpage] 伊藤「質の高いところで全力を出し合う」 ──里見選手にKO勝ちした前回の試合を今振り返ると? 「今はもう、あの試合も『過去』という感じなので、あの試合について何かということはないです。今回のための試合だったと思うので、今回もキッチリ勝つだけという感じです」 ──KO勝ちは2022年6月の南雲大輝戦以来でした。そのKOがあの大舞台で出せた理由は? 「やってきたことが形になってきたというのと、リングで何をするかということを自分で理解して実現できた結果だったので、自信にもなりましたし、自分のやることがさらに明確になった試合だったと思います」 ──自分のスタイルや戦い方が変わってきた? 「それは大きくあると思います。試合への向き合い方だったり、試合の中での自分の出し方というところは変わったと思います」 ──その変化はジムが変わったことと関係ありますか? 「そうですね。パンチ一つから、自分が試合で何をすべきかというところまで一つずつ、ジム代表の太田東玖先生に教わって、先生やジムの仲間と話し合って練習しながらやってる状態なので。まだまだ途中ですけど、前回の試合はそれが一つの形になってきた証だと思います」 ──前回の試合を踏まえて、今回の再戦に向けては何を重視して練習してきましたか? 「『お客さんに見せる価値のある試合とは?』と考えながら、一発一発の質を上げることを考えてきました。倒すか倒されるかという緊張感を持って、質の高いところで全力を出し合うというところに重点を置いてます」 ──そういう意識というのは、今まではそこまでなかったですか? 「もちろんお客さんが盛り上がるような試合をとは思っていましたけど、それができてたかどうかというと全然違いますし。あと、思ってたとしても見え方が違うというか、視点が変わった感じですね」 ──では、前回勝っているということは、有利に働くわけではない? 「そうですね。自分としてはまた初戦のつもりで戦えればと思ってます。ただ、相手は『やり返そう』という気持ちが強いと思うので、そこに対しては前回よりも強い相手を想定して練習しています」 ──タイトルマッチということについてはどうですか? 「これまでの格闘技生活はチャンピオンベルトというものに対してまっすぐに、その中で勝ちも負けも繰り返しながら進んできたので、何が何でも獲るべきものだと思いますし、自分が獲るものともう決めています。ただここがゴールではないので、獲って次に向かいたいです」 ──どういう試合をして、どう勝ちたいですか? 「本当に全身と全霊で戦って、息つくヒマがないほどの試合展開の中で相手を倒して、本当にKrushのベルトを巻くべき人間であることを証明したいですね」 ──それを実現するにあたって、里見選手の一番警戒すべき部分とは? 「里見選手がやることに関しては、特にどこを警戒というのはないです。全部で自分が上回るだけなので。自分のやるべきことをやるだけです」 ──勝てばチャンピオンですが、その心構えはできている? 「はい。練習している時もずっと思ってますし、ベルトを巻くべき人間でないと巻けないと思っているので、ここでしっかりと巻きたいと思います」 ──ベルトを巻いている姿は想像していますか? 「毎日してます。明確にイメージできてますね。あとはこのイメージを当日、現実にするだけなので、そこまでは集中を切らさないようにしています」 ──31戦目で初のタイトルマッチということになります。ここまで来てみて、回り道をした、遠かったという思いがあったりはしますか? 「いえ、なるべくしてなったんだなと思っています。今までの勝ちも負けも全て、その時の自分の必然だったんだなと。簡単に来れた道ではないというのは自分でも分かりますし、周りからもそう思われているとは思いますけど」 ──では、周りの方々の期待もすごいんじゃないですか? 「そうですね。期待というか、思いがあるので。さっきはここまでの10年を僕だけの視点で振り返りましたけど、応援してくれる人たちの年数もあるので、僕だけのものじゃないなという気持ちはあります。その思いも力にしていきたいです」 ──では最後に、この試合に向けての“決意”を教えていただけますか? 「格闘技生活9年目にして初のタイトルマッチですし、ただのタイトルマッチじゃないということは試合を見ていただければ分かると思います。必ず自分がチャンピオンになる姿を見せるので、ぜひ注目してほしいですね」
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