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インタビュー

【K-1】林健太がパワーアップしたパンチに自信「ガードの上からでも殴り倒しての失神KOが良いっすね」

2019/08/22 22:08
2019年8月24日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~日本vs世界・5対5&スペシャル・スーパーファイト in 大阪~』の第11試合、日本vs世界・5対5 K-1ライト級3分3R・延長1Rで対戦する、K-1 WORLD GPライト級王者・林健太(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/FSG)とIFMA欧州ライト級王者デニス・デミルカプ(トルコ)のインタビューが主催者を通じて届いた。  林はK-1参戦経験のある空手家の父を持ち、2013年にKrushでプロデビュー。強打を武器に2018年12月のK-1ライト級世界最強決定トーナメントで優勝すると、今年3月にK-1 WORLD GPライト級王者・卜部功也に挑戦。下馬評を覆す勝利で第3代K-1ライト級王座に就いた。今回が王者としての第1戦となる。  対するデミルカプはベルギー生まれのトルコ人ファイターで、まだ18歳ながらプロ・アマ含めて70戦以上のキャリアを誇る。試合開始直後から相手に襲い掛かり、パンチ、蹴り、ヒザ蹴りと技の引き出しも多いという。中村拓己K-1プロデューサーは「とにかく試合がアグレッシブで攻撃的。見ていて面白い選手。パンチ、蹴り、トリッキーな回転技、いろいろな技を出す。K-1の中で面白い技を出してくれるのでは。絶対にかみ合う試合になると思う。ライト級のトップ戦線に食い込む可能性があるくらいのファイター」と評する。 林健太「僕が常に心がけているのは、お客さんがどれだけ興奮する試合ができるか」 ──3月にタイトルを獲ってから時間が経ちましたが、チャンピオンになった後、周りの方たちからはどんな反応がありましたか? 「試合が終わって何カ月も経つのに、いまだに色んな人から反響があります。あと身内はホンマに鼻が高いと言ってくれるんで、やっぱりK-1チャンピオンは違うなと思いますね」 ──チャンピオンと一ファイターの違いを感じていますか? 「そうですね。ちょっと失礼な言い方かもしれませんが、K-1でずっと活躍してめっちゃ強かったとしても、知識がない人からすれば“K-1選手”じゃないですか。でもベルトを持っていると“K-1チャンピオン”なんで、入りがスムーズなんですよね。人に自分のことを紹介する時も『K-1をやっている林健太です』と言うのと『K-1チャンピオンの林健太です』と言うのは全然違いますからね」 ──なるほど。それを掴み取ったのは林選手の努力の賜物だと思います。特にこの一年は試合数も多く、練習環境も変えて…と変化も多かったと思うのですが、ご自身では何が一番変わりましたか? 「そこまで大きな変化はないんですけど、チャンピオンになって少しゆったりなスローライフを送ることが出来ているなと(笑)。ずっと試合が続いていて、少し時間が空いたので、試合が決まるまでは格闘技を頭の片隅ぐらいに置いておいて、そこまで心拍数を上げるようなトレーニングはせずにフィジカルを鍛えて、それで1日ゆっくりリラックスして家族と過ごしていました。でも試合が決まってからは、ビシッと気持ちを切り替えて追い込みモードに入っています」 ジムの先輩である卜部功也(左)を破り、王座を奪取──例えば去年から今年にかけては「この1年が勝負どころだ」という気持ちもあったのですか? 「そうですね。6月、8月、9月、12月と連戦をした時に、目の前の試合に向けて頑張ってるんですけど、その先の試合の話も耳には入っている状況だったので、勝てば勝つだけ駆け上がることができるという感覚がありました。だから世界最強決定トーナメントで優勝できた時に『俺もう世界チャンピオンになれる』って思いましたね」 ──実際にファイターとして急成長できたと思いますが、ファイターとして何が一番成長しましたか? 「対戦相手の対策練習をしてると勝手に『あれ? 俺こんなことできるようになっとったんや』と思うことが増えましたね。具体的にはディフェンス。(卜部)功也くんとやる前にディフェンスを鍛えたのもあるんですけど、今は誰とやっても結構ディフェンスできるようになってきて、勝手にディフェンスが身体に染み付いてきました」 ──林選手は派手な勝ち方や激闘派としてのインパクトがありますけど、そういう面も成長していると。その中で今回は初参戦の外国人=デニス・デミルカプと対戦します。どんな印象を持っていますか? 「情報量が少ないんで本物か当て馬か分かれへんようなとこがあって、実際に戦ってみて本物やったらしんどい、当て馬のようなヤツやったら絶対KOせなあかんし……こういう相手はどっちにしても大変ですね(苦笑)。とりあえず今はフィジカルを鍛え直してて、自分はライト級の中でも身体がでかい方ですけど、今は高村淳也トレーナーと二人三脚で背中をめちゃめちゃ鍛えています。きっとパンチ力が凄くなってると思うので、ガードの上からでも倒せるんちゃうかなと思ってます」 ――チャンピオンらしい試合やタイトルマッチから更に強くなったなという姿を見せたいですか? 「僕のファイトスタイルで常に心がけているのは、お客さんがどれだけ興奮する試合ができるか?です。チャンピオンだからとか関係なく、試合になれば倒すことしか考えてないです。で、今は背中も鍛えてるので、理想はきれいにカウンターが決まってのKOじゃなくて、ガードの上からでも殴り倒しての失神KOが良いっすね」 ──ブロックすら意味がないと? 「はい(笑)。それぐらいのパンチ力になってるんじゃないかなって思うんで、そこは自分でも楽しみっすね」 デニス・デミルカプ「ライト級にナンバーワンは2人もいらない。俺だけでいい」 ――K-1出場が決まった時の心境を教えて下さい。 「K-1に出ることは自分にとってずっと夢だったから本当に嬉しかった。K-1はトップファイターが集まる場所、そこで自分の存在をアピール出来ると思うと今からワクワクする」 ――K-1というイベントにはどんなイメージを持っていますか? 「K-1はプロフェッショナルな団体で、K-1が作って来た功績は誰もが知っている。そしてK-1は自分の階級の選手が多くレベルも高い。自分のキャリアにとっても凄く興味のあるリングだ」 ――格闘技を始めたきっかけを教えて下さい。 「父親がプロのキックボクサーだった影響で、小さい頃から格闘技に触れる家庭環境だった。自分は格闘技とサッカーを同時にやっていたが、身体の負担もあり、途中から格闘技一本に変えた。自分と弟がまだ小さい時に、母親が亡くなり、その辛い時を乗り越えられたのも格闘技のおかげだ。残念なことに今年になって父親も亡くなり、俺たち兄弟は孤児になった。  この悲しみを乗り越え、もっと強くならないといけないし、これは神が俺たち兄弟に与えた試練であり、意味のある事だと思っている。俺にとってのゴールは、天国の両親、弟、トレーナーと共に描いてきた道を完成させることだ。もしまだ両親が生きていたら、俺たち兄弟を誇りに思ってくれる。そうなるためにも俺たちは必ず成功しないといけないんだよ」 ――今の練習環境・状況を教えて下さい。 「俺は練習の時は常に全力でやるべきことをやっている。さっきも話したように俺たちは強くならないといけないんだ。トレーナーのカマル・シャブラーニは俺にとって最高のトレーナーで、アムステルダムで1番のトレーナーだと思っている。カマルのもとで練習する為にブリュッセルからアムステルダムまで車で通っているし、カマルの指導を受けるために海外からアムステルダムにくる選手もいる。彼は俺にどんなトレーニングが必要なのかを知っている」 ――これまでどんな国・大会で試合をしてきたのですか? 「オランダでEnfusion, Real Fighters、その他、トルコ、モロッコ、アイルランド、イギリス、アゼルバイジャン、フランス、色々な国で試合をしてきた」 ――デミルカプ選手は年齢は若いのにキャリア豊富ですが、どのくらいのペースで試合をしているのですか? 「初めてアマチュアで試合をしたのは9歳の時だが、格闘技自体は生まれた時からやっている。怪我がなければは年に8~10試合は出ていたと思う(※プロ戦績は8戦6勝(5KO)2敗)」 ――自分のどこをK-1のファンに見てもらいたいですか? 「俺の得意技はハイキックとヒザ蹴りで、判定勝ちではなく常にKO勝ちを狙っている。アグレッシブでエキサイティングな試合を楽しんで欲しい。手に汗握る様な激しい試合でファンを楽しませたい。それは自分にとっても大事なことなんだ」 ――対戦相手の林選手にはどんな印象を持っていますか? 「良い選手だと思うが、ライト級にナンバーワンは2人もいらない。俺だけでいい」 ――彼はK-1ライト級でも随一のタフ&ハードパンチャーですが、彼のファイトスタイルをどう思いますか? 「ケンタのファイトスタイルは好戦的で好きだ。ファンも見ていて楽しんでいると思う。ただ俺もコンプリートファイターだし、ファンが求めているものも理解している。KOを狙って戦うよ」 ――今後のK-1での目標を聞かせてください。 「俺はK-1で1番になりたい。この階級で俺が1番だということを証明したい」 ――日本のファンへのメッセージをお願いします。 「日本ではまだ俺のことを知らないファンが多いと思う。8月24日、絶対に試合を見てくれ! デニス・デミルカプがどんなファイターかをみんなの目に焼き付ける!」
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