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【RIZIN】朝倉海、UFC参戦は「いい方向に進んでいる。近々発表できると思う」──バンタム級かフライ級か、20日渡米でスターリング、ペレスらとの練習が意味するもの

2024/02/20 20:02
 RIZINバンタム級王者の朝倉海(ジャパントップチーム)が20日、渡米。3回目の米国修行に向かう報告投稿で、UFC参戦についての現状を「いい方向に進んでいる。近々発表できると思う」と語った。  動画は、6月に試合という昇侍らの質問に答える形で進行。約1カ月間予定の米国ラスベガスでの練習について、朝倉は「今、ヒロヤがアメリカに行って、そこにビリー(・ビゲロウ)もエリー(・ケーリッシュ)もいるんですよね。コーチたちが海外に行っちゃってるっていうところもあって、日本にいるより今はそこに合流した方がいい練習ができるんじゃないかなっていうことがまずあって。俺もまだいま試合も決まってないし、多分だいぶ先になると思うんで、この間に新しい技術をたくさん採り入れたいなっていうことで、またラスベガスの方に行ってきます」と説明した。  ラスベガスではいつものシンジケートMMAを拠点にすることになり、今回は新たなコーチや選手たちと練習するという。 「すごいコーチや選手たちと練習することが決まっているので、そこでいまの自分の実力を確かめたいし、揉まれながら成長したいので、気合入れて頑張ってきたい」と語る。その相手として、元UFC世界フェザー級王者・ジョゼ・アルドの打撃コーチのマテウス・ナッチェや、元UFC世界バンタム級王者のコーディ・ガーブラントの名前を挙げる。  さらに、注目は、朝倉海が現地でUFC・Bellatorのバンタム級とフライ級のトップランカーたちと肌を合わせることだ。  フライ級では、元RIZINバンタム王者で現UFCフライ級6位のマネル・ケイプ、そしてUFCフライ級7位のアレックス・ペレスのムハンマド・モカエフ戦(3月3日『UFC Fight Night』)前の練習にも合流する予定だという。  そしてバンタム級では、Bellator世界バンタム級王者のパッチー・ミックスも「『一緒に練習しようぜ』と返してくれた」といい、17日の『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』で、元二階級王者のヘンリー・セフードを下したUFCバンタム級1位のメラブ・ドバリシビリとも再び合流する予定。『UFC 300』出場予定でフェザー級転向のアルジャメイン・スターリングも同地入りしている。  朝倉は「メラブ、とんでもない試合をしていて、いま一番強いんじゃない? だってあのセフードを相手にあの勝ち方、だいぶ余裕があったよ。試合終わって怪我もないようなので、揉まれてきます」と目を輝かせる。  自身のUFC参戦時には、かつてのフライ級での挑戦も視野に入れていることを明かしている朝倉だが、今回の練習が、今後の決断に影響することもあるだろう。  現RIZINバンタム級王者の朝倉にとって、バンタム級は出力が出せる階級だ。力強い打撃にテイクダウンディフェンスがどこまでUFCのトップどころに通用するか。  セフードを2Rから圧倒したドバリシビリの組み。特に一時は対戦の話もあったパッチー・ミックスとの練習は、その可能性が少なくなったことを意味し、世界のバンタム級でもトップクラスのミックスとの練習で、いまの自身の力量を朝倉が確認することが出来るだろう。前回の練習時には「あれはヤバい」と舌を巻いた朝倉が、練習とはいえどこまでバンタム級の王者クラスを相手に手応えを感じることが出来るか。  さらにフライ級で6位のケイプ、何より7位のアレックス・ペレスのモカエフ戦前の最後の追い込みに加わるとしたら、それはいまのUFCフライ級のトップ戦線を知る大きな機会となる。 『UFC 298』の試合後に、ダナ・ホワイト代表は、3月10日の『UFC299』のショーン・オマリーvs.マルロン・ヴェラの勝者への挑戦権をドバリシビリに与えることを明言しているが、そのオマリーについて、朝倉は、「今めちゃめちゃショーン・オマリーの研究とかして、いつか戦いたいと思いますし。過酷なアメリカ修行になるんじゃないかな、ということで、今からちょっと気合いを入れてやっていきたいと思います」と、UFC世界バンタム級王者との試合も目標のひとつであることを語っている。 [nextpage] 「UFCには出られる」いつ、誰とどの階級で──はこれから  朝倉にとっては、キャッチウェイトながら、元Bellator世界バンタム級王者だったフアン・アーチュレッタを2R TKOに下したことで風向きが変わった。世界での評価が一気に上がったという。 「アーチュレッタ戦が終わってアメリカのマネージメント会社とかから、いろいろ連絡が来てて、契約とか交渉の『話がしたい』みたいな感じで。『UFCのマッチメイクを俺らの会社でやらせてくれる?』みたいな話が結構来てるんで、その辺もちょっと話をしたいなと。ついに今年は(世界に)行くんじゃないですか」と、北米マネージメント会社からのスカウトが複数来ていると語る。 団体と選手の契約にはさまざまなケースがあるが、通常は、契約試合数を消化した場合、その団体との「独占交渉期間」に入る。その間は、他団体と交渉することができず、その独占交渉期間が終われば「マッチング期間」に入ることになる。その期間は、他団体に提示された条件を元の団体に伝えて、その条件が出せるのであれば、選手は元の団体と契約しなければいけないという条項もある。団体の王者の場合は「チャンピオン契約」で、その縛りが厳しいケースもある。  しかし、長年RIZINで戦って来た朝倉は、UFCと交渉する許可をRIZINにもらってる可能性があり、事実、RIZINを窓口に、ダナ・ホワイト代表と面談していることもあり、UFC挑戦についてはフレシキブルな契約内容であることも考えられる。  朝倉は、動画のなかで「UFCは出られるのか?」との率直な問いに、「一応声はもうかかっていて、UFCから。言っていいのか分かんないけど、話をいただいていますんで、出れるには出れるんじゃないですか。あとはいろんな契約とか、RIZINのこともあるんで(榊原信行CEOと)その話をしてるんですけど、いい方向にすごく進んでるんで、また条件とかさ、出るんだったらいつから出るとかさ、対戦相手とか階級とかいろいろあるけど、その辺はまだ全然決まってないんで、ちょっと言えないんですけど、まあ近々発表できるんじゃないですかね」と、見通しは開けているとした。 「俺はほんとうに格闘技で強いやつと練習するのが一番楽しみ、ワクワクする」という朝倉は、「ちょっと2024年の朝倉海に注目してくださいよ。ほんとうに。いよいよ、動き出しますよ。第2章ですよ。ここからね。始まりますよ。俺も楽しみだよ。ワクワクしてるし。練習環境もすごい世界で戦える環境になってきてるしね。今、自分が成長してるのもすごく感じるんで、ここからでしょ。そのためにもいいトレーニングキャンプにしますんで。牡蠣で崩した体調、体力を戻して、またたくさん技術を学んで強くなって戻ってきますんで。怪我とかしないように行ってきます」と、生き生きと語る。 「またアメリカの様子をできるだけお見せします」という朝倉海の現地からの動画にも注目だ。
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