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【PANCRASE】三宅輝砂が名田英平をTKO「上のランカーの人と組んで」、葛西が木村をカットTKO、若林が高島をドミネートで4連勝、中村晃司が岩本達彦の首相撲なぎ倒す、岸田が今井の豪快スラムに三角絞め

2024/02/18 20:02
 2024年2月18日(日)大阪市住吉区民センターにて『PANCRASE BLOOD.1』(U-NEXT配信)が開催された。(写真(C)PANCRASE) ▼フェザー級 5分3R〇三宅輝砂(ZOOMER)66.25kg #6位/2021年NBT同級優勝・9勝4敗[2R 1分02秒 TKO] ×名田英平(総合格闘技道場コブラ会)66.25kg #8位 /2019年NBT同級優勝・13勝9敗2分  三宅は2022年10月に小森真誉を2R TKOも、2023年3月に中田大貴のギロチンチョークで2R 一本負け。11月の前戦で櫻井裕康にリアネイキドチョークで一本勝ちで再起を遂げた。  対する名田は、2023年3月に糸川義人に判定勝ちも、7月にRyoに判定負け。11月にキム・サンウォンに判定負けで2連敗中。地元・大阪で連敗脱出なるか。トータルファイター同士の密度の濃いフェザー級戦に注目。 (※両者ともにアンダーパンツを脱いで計量パス) 三宅「パンツ脱いだ仲なんでいい試合ができると思います」 名田「三宅選手、大阪まで来ていただいてありがとうございます。明日はしっかり倒して大阪・地元を盛り上げたいと思います」  1R、ともにオーソドックス構え。三宅は先に右ロー。名田も右ローを返すと、三宅も蹴り返し。三宅の左フックをかわした名田。三宅は左ジャブの刺し合い。名田は右ローを当てると三宅はサウスポーにスイッチしオーソに戻して右カーフを当てる。飛び込み左右フックを突く名田。  さらに走り込んでの右ローに左ジャブ。詰めてきた三宅は右ストレート。さらに左ジャブに名田が出血! そこに右の強打を踏み込むが、三宅は頬を指して来いと見せる。左目周辺から出血する名田に右カーフを当てる三宅に近づくと右を返す名田。  2R、開始すぐに名田の左目にドクターチェック。左目下を腫らした名田だが、試合は再開。左から右を打ち込む名田と、右が交錯。  左ボディを当てる三宅は出入り。名田の近い距離の打撃と組みから離れ、ジャブから右ヒザは、名田に左フックをかぶされてバランスを崩すが、左右で前に出る名田をさばいて体を入れ替えると、ワンツスリーフォーと連打し、金網背に頭をガードする名田の右アッパー! さらに左右にレフェリーが間に入った。  試合後、三宅は「名古屋から来たZOOMERの三宅です。名古屋から応援に来ていただいた方々ありがとうございます。最高過ぎます。もうちょい上の人とやりたいので、上のランカーの人と組んでください」と語った。 [nextpage] 葛西がジャブ・ヒザで木村をカット、セコンドがタオル投入 ▼ライト級 5分3R〇葛西和希(マッハ道場)70.70kg 10勝3敗[2R 終了時 TKO]×木村俊也(BLOWS)70.25kg 7勝3敗  ライト級5位の葛西の2023年は、4月に粕谷優介に判定負けも、9月の前戦で松岡嵩志に判定勝ち。今回は大阪初見参となる。  地元で迎え撃つ木村は、1年8カ月ぶり復帰戦。2022年4月の前田吉朗引退興行で林“RICE”陽太にスプリット判定で勝利後、2022年8月のDEEP大阪で大野“虎眼”賢良に判定勝ちで2連勝中。 葛西「明日はフィニッシュしていい試合をします」 木村「葛西選手、根性あると思うんですけど、僕もアグレッシブに行ってフィニッシュしたいと思います」  1R、ともにオーソドックス構え。葛西は声を上げながら左右を打つ。木村も左右を突いて左ハイをガード上に返す。  左ジャブを当てる葛西。そこに右から左を強振する木村。互いにジャブの刺し合いも、木村の右に左ヒザを合わせて突く葛西。  オーソから左ジャブを打って左に回って、左ミドル。木村のフックに葛西はヒザを突いて中に入らせない。さらに右の打ち下ろしを当てる葛西。木村は左フックをヒット!  葛西は左ミドルハイ。一気に詰める木村はワンツー。右フックから右アッパーを突くが、葛西のジャブを浴びて右目周辺を赤くさせる。右から左アッパーは空を斬る木村。間合いを取ってさばく葛西。3者10-9葛西支持。  2R、左右の蹴りから入る葛西は左ミドルをヒット。木村は大きな左を振る。ワンツーの木村。右ミドルを蹴って間合いを保ってジャブを突く葛西。右ストレートに葛西は左の蹴り。さらに左回りで左ジャブをこつこつと突いて自身のペースに。もらって下がる木村に左フックの打ち合いで打ち勝つ木村。一瞬下がる葛西は木村の入りに垂直跳びの跳びヒザを当てる。  右瞼をカットした木村。ドクターチェック後、再開。  後が無く勢いよく前に出る木村は右ミドル、左ボディ、右フック、ミドルで前に。大きな右オーバーハンドを振って、左アッパーも突くが、しさばく葛西は首相撲ヒザ、左ジャブを返し押し込み。左右で詰めて四つに組んで2R終了のホーン。  2Rも3者10-9でジャッジは葛西を支持。  コーナーでのインターバルで木村の額と顔面のカットが大きく、BLOWSの中蔵隆志代表が「タオル」とコール。試合ストップで葛西のTKO勝ちとなった。  ケージの中で葛西は「大阪で地元で木村選手と組んでいただき、木村選手もすごい根性あって、最後まで戦いたかったと思いますけど、そこは仕方ないです。今年タイトルにからんでいけるように頑張るので、また大阪も自分、すごい好きなんでまた試合をお願いします」と語った。 [nextpage] 若林が高島をドミネートでMMA4連勝 ▼ストロー級 5分3R〇若林耕平(総合格闘技道場コブラ会)52.45kg #1位・7勝1敗1分[判定3-0] ※29-27×3×高島俊哉(リバーサルジム新宿Me,We)52.55kg 2017年NBT同級優勝・8勝5敗1分  地元・大阪の若林は3連勝中。2021年4月に吉村友菊に判定勝ち後、2022年9月に宮澤雄大にユナニマス判定勝ち後、2023年3月に八田亮にスプリット判定勝ちでストロー級1位に。  対する高島は、2019年6月から4勝1敗。早坂優瑠に判定勝ち後、宮澤雄大に2R RNCで一本勝ち。しかし、2021年5月に野田遼介に2R 一本負け。その後、リトルに判定勝ちで再起し、2022年3月に若林と同門のコブラ会の尾崎龍紀に1R RNCで一本勝ちで2連勝中だ。 若林「地元関西で試合が出来ることをとても嬉しく思います。高島選手と戦うためだけに作ってきたので、しっかり勝って次に行きたいと思うので応援よろしくお願いします」 高島「東京から来た高島です。このチャンスを掴んで次のステージに行きたいと思います。勝つのは俺だ」  1R、ともにサウスポー構え。右の前蹴りでけん制する若林。高島は左ミドルを返す。若林は右前蹴りから組んでケージに押し込み。高島はケージ背に左で差して突き放す。  ジャブを突く高島に、若林はダブルレッグテイクダウン、足をさばいてパス狙いも高島はそこで立ち上がり、体を入れ替えて両脇を差して押し込み。若林は足をかけようとするが、押し込まれ投げれず。高島がヒザを突く。  左インローを蹴る若林が組みに。一転、下への組みに入り脇を潜り、ボディロック。右足をかけて崩すが、時間少なく自ら放して左の蹴りでホーン。1Rは3者が10-9で若林を支持。  2R、右フックの若林に左アッパーを狙う高島。若林のヒザ蹴りに合わせて組んでテイクダウンを奪うとハーフから背中を着かせる。下の若林細かいパンチからはスイープを狙うが、そこに高島は金網を掴み「減点1」。  若林はダブルレッグも切る高島。若林のダブルレッグを差し上げるが、押し込む若林に体を入れ替える。ボディロックからシングルレッグで崩して若林の左足をヒザ上に乗せて後方に投げた高島! サイドを奪うとヒジを落とすが残り時間わずか。3者9-9のイーブン。  3R、右前手のフックを突く若林。かわす高島は組みに。しかし体を入れ替えた若林が右を差してボディロックから後方に投げてテイクダウン! ハーフガードの高島は金網づたいに立とうとするが、再び背中を着かせた若林がハーフで高島の左足を4の字ロックで組んで送り手も掴んで寝かせる。  金網背に上体までは立てた高島は座ると若林は両足を束ねて足でロック。若林が足を解くと、高島は立ち上がり。しかしスタンドバックにつく若林が崩してパウンド。ホーンに右手を挙げた。判定は3-0(29-27×3)で若林が勝利した。 [nextpage] 中村晃司が岩本達彦の首相撲をなぎ倒して足をさばいてパウンド1発! ▼フェザー級 5分3R〇中村晃司(パンクラス稲垣組)65.90kg 15勝16敗4分1NC[2R 2分40秒 TKO] ※右フック→パウンド×岩本達彦(BLOWS)66.15kg 12勝11敗1分  大阪対決。中村は、2022年12月の前戦『Road FC 62』でクォン・アソルからのリマッチを退け、判定勝ち。対する岩本は3連勝中。2022年4月のフェザー級トーナメントで透暉鷹に1R TKO負け。12月に中村大介のヒ-ルフックで2R 一本負け。2022年4月の前戦では古根川充に2R TKO負け。約2年ぶりの勝利を目指す。 中村「明日は勝ち方が求められていると自分では思っています。しっかり期待に沿える勝ち方をしたいと思っています」 岩本「PANCRASE2年ぶりの参戦となります。明日は過去に一度ドローになっている中村選手をしっかりフィニッシュして、2年ぶりのPANCRASEで2年ぶりに快勝して復活したいと思います」  1R、サウスポー構えの中村。長身の岩本はオーソドックス構え。 右ローを当てる中村。岩本も左ロー、左ジャブを当てる。左ハイを見せる中村。遠間に立つ岩本は、右手を回してけん制。左ジャブを見せる。左ミドルの中村に、岩本も右ミドルの蹴り返し。中村得意の左ハイは届かない。  右前蹴りを腹に突く岩本。左ジャブから右ハイをガード上に当てて中村が尻もちを着くがすぐに立ち上がり。右前蹴りの岩本。中村も左ハイを胸に当て返す。ジャッジ2者が10-9岩本。1者が10-9で中村を支持。  2R、ワンツーで飛び込む岩本。そこに左を狙う中村。右ミドルハイは岩本。ブロッキングの中村の詰めに下がりながら右ストレートを突く。右ハイを突く岩本に、中村は左ボディストレート。右ローの中村に左前手を着く岩本。左右で詰めた中村だが、頭を下げたところに首相撲ヒザは岩本!  離れて中村は右足を踏み込んでの右ジャブ。そこに左ジャブを合わせる岩本は首相撲からヒザを狙うが、中村はそれを死角からの右フックで剥がすと、岩本がダウン! まだ意識があり、足を効かせようとする岩本だが、中村は足をさばくと、サイドから右のパウンドで飛び込み!  アゴに直撃をもらった岩本の身体が伸び、鉄槌2発にレフェリーが間に入った。  試合後、中村は「パンクラス稲垣組の中村晃司です。皆さん、ご来場ありがとうございます。一応、メインカードのトップバッターということでKOを狙っていい結果が出て良かったかなと思います。今年ちょっともういい歳なんで、パンクラスのベルトを目指していきますんで、応援よろしくお願いします」とフェザー級のベルトを目指すとした。 [nextpage] メインの秋葉太樹vs松井斗輝は、松井の体重超過で試合中止に 【試合中止】▼フライ級 5分3R─秋葉太樹(パンクラス稲垣組)57.15kg #4位・11勝14敗1分─松井斗輝(パラエストラ柏)63.95kg #5位・6勝1敗 【写真】救急搬送から水分を戻しドクターの許可を得て体重計に乗った松井。  メインイベントのフライ級戦に出場予定だった松井斗輝(パラエストラ柏)が63.95kgで6.8kgの体重超過。マスクをしている通り、風邪で体調を崩していた松井は、朝減量中に救急搬送され水分を補給し、計量に臨んだが体重超過となっている。  対戦相手の秋葉太樹(パンクラス稲垣組)は57.15kgで計量パスも、松井がルール上の試合可能許容範囲5パウンド以上の体重超過のため、試合中止が発表された。  計量をパスした時点で秋葉は「いままでで最高のコンディションに仕上げてきたんで……とりあえずどうなるか分からないけど頑張ります。応援よろしくお願いします」と語っていたが、松井の最終計量失敗を受け、Xに投稿。 「今回仲間のおかげで最高のコンディションを作り上げれた。計量オーバーは良くない、でも命あってこその格闘技。やって来た事も、これからやっていく事も自分は変わらずやり続けるだけ。また今日から、次に向けてやっていく。ただ…試合を楽しみにしてくれた仲間やファンに対して残念です」とコメントを記している。  両者はともに関西が地元で、前戦でIMMAF王者ムハンマド・サロハイディノフに敗れているストライカー同士。  強豪ばかりを相手に連敗中の秋葉は、2020年11月の安谷屋智弘戦以来、約3年3カ月ぶりの白星を掴むべく今大会に備えてきた。対する松井は、デビュー6連勝から初黒星を喫したサロハイディノフ戦からの再起を図る予定だった。 [nextpage] プレリミナリーファイト 第30回ネオブラッドトーナメント 一回戦  原田がテイクダウンからマウント&パウンド ▼第4試合 ライト級 5分3R×上田智大(パラエストラ広島)69.95kg[1R 4分23秒 TKO] ※パウンド〇原田直人(コブラ会イースト)70.20kg  四つから小外がけテイクダウンの原田がバックテイク。トップに移行しマウントからパウンドアウト。 [nextpage] 敢流が飛び込んでの右ストレートで山中をTKO ▼第3試合 フェザー級 5分3R×山中大門(BLUEHOUSE)65kg[1R 1分22秒 TKO] ※パウンド〇敢流(パンクラス大阪稲垣組)65.60kg  山中のダブルレッグをスプロールして切った敢流が右の長いストレートを当ててダウン奪いパウンド。 [nextpage] 今井が2度のビッグスラムも岸田は三角を解かず、三角絞めでタップ奪う ▼第2試合 フライ級 5分3R×今井健斗(マーシャルアーツクラブ中津)57.05kg[1R 2分19秒 三角絞め]〇岸田宙大(パンクラス大阪稲垣組)56.75kg  今井のダブルレッグにギロチンチョーク狙いの岸田。首を外した今井に岸田はネルソン狙いから三角絞めに移行。それを2度大きく持ち上げスラムした今井だが、受け身を取って三角をヒザ裏で組み直した岸田がタップを奪った。 [nextpage] 織部が秋吉を初回リアネイキドチョークで極める ▼第1試合 ストロー級 5分3R〇織部修也(CAVE)52.65kg[1R 3分26秒 リアネイキドチョーク]×秋吉拓史(コブラ会)52.40kg  組んで小外がけテイクダウンの織部、立ち上がる秋吉のバックに跳び乗り、リアネイキドチョークで引き込んで鉄槌連打も混ぜて絞めた。
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