ONE Friday Fights 52
2024年2月16日(金)タイ・ルンピニー・スタジアム※U-NEXTでLIVE配信
▼第13試合 キャッチウェイト (-65.32kg) ムエタイ 3分3R○クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)[1R 2分47秒 TKO]※レフェリーストップ×フリオ・ロボ(ブラジル)
クラップダムはサウスポーのファイタータイプで、左ストレートを決め技とする元ルンピニースタジアム認定ライト級&スーパーライト級2階級制覇王者。2018年にはプロムエタイ協会ライト級王者の肩書を引っ提げて初来日。REBELSのリングで梅野源治とルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦を争い、4Rに強打で梅野を2度ダウンさせてのTKO勝利を収め、日本のムエタイファンにも強烈なインパクトを残した。
ONEには2019年9月から参戦し、2020年のONEバンタム級ムエタイトーナメントでは決勝へ進出したが、ロードレックに敗れた。2021年は1勝2敗、2022年は2勝3敗、2023年は4勝(3KO)1敗1無効試合。KO狙いのアグレッシブなスタイルはタイで人気を博している。前戦は2023年12月にファリヤ・アミニプールに初回KO勝ち。戦績は76勝25敗2分1無効試合。
ロボは2018年トヨタムエマラソン140ポンドトーナメント優勝、2021年オムノーイスタジアム147ポンド王座に輝いたタイを主戦場とするブラジル人ムエタイファイターで、センチャイ、パコーン、パンパヤックらと対戦。ルンピニーやラジャダムナンでも多数試合を行っている。ONEには2023年10月から参戦し、初戦はスーパーボールに判定負けも、2戦目の前戦ではカオナー・PKセンチャイムエタイジムにKO勝ち。61勝(32KO)26敗2分の戦績を持つ。
1R、いきなり右の縦ヒジを上から落とすロボ。そのまま前に出て首相撲からのヒザ、さらにヒジ。しかし、受けに回っていたかに見えたサウスポーのクラップダムが左ボディからの左フックでダウンを奪う。
左フック、左ボディと打ち込み、ロボが前へ出てくると下がって自分の距離を保つクラップダム。ロボは身長差を利した首相撲でヒザに行くが、離れるとクラップダムはすぐに左の連打。またも組み付こうとしたロボへクラップダムが左ショートフックを見舞ってダウンを奪う。
左フックの連打で畳みかけるクラップダムにロボの頭が左右に揺れてダウン寸前。レフェリーがここでストップした。クラップダムが圧倒的な強さを見せ、ボーナスを獲得した。
[nextpage]
▼第11試合 ストロー級 ムエタイ 3分3R×ガオグライ・チョー・ハパヤック(タイ)[3R 0分27秒 KO] ※右ヒジ打ち○チャラワン・ンゴバンカピー(タイ)
両者は2023年8月に対戦し、ダウン応酬の大激闘の末に元ラジャダムナン王者のチャラワンが2RでKO勝ちしている。
1R、右ローの蹴り合いからチャラワンはジャブを突いていく。ガオグライはガードを固めて低く構え、入り込んで左右フックの乱れうち。チャラワンのジャブをもらっても前へ出てパンチを打ちに行くが、チャラワンがスピードのある連打を先に当てる。前に出てくるガオグライにチャラワンが右ハイキックから左右の連打。動きが止まったガオグライにチャラワンが左右ストレートで畳みかける。
2Rもローの蹴り合いから始まり、圧をかけて距離を詰めていくガオグライ。ワンツーを的確に当てていくチャラワンだが、コーナーを背負わせたガオグライが連打からの左フックでダウンを奪う。さらに詰めるガオグライにチャラワンの右ストレート、右ヒジがヒットするが、コーナーへ詰めたガオグライが左フックで2度目のダウンを追加。
ロープを背にして打ち返すチャラワンと、強烈な左右フックを振り回して攻めていくガオグライ。チャラワンの右ヒジにガオグライが左フックを合わせ、ダウンをとってもいいほどの倒れ方をしたチャラワンだがレフェリーはスリップ判定。前蹴りと左フックで迎え撃つチャラワンに、ガオグライはアッパー&フックで攻め込み、チャラワンをロープへ釘付けに。しかし、チャラワンはバックスピンエルボーやアッパーをヒットさせてガオグライをグラつかせる。
3Rが始まってすぐ、チャラワンは左ボディからの右ストレートでガオグライを大きく下がらせ、左右フックからヒザ蹴りの連打、そして右ヒジでダウンを奪う。ガオグライは立ち上がることが出来ず、チャラワンが大逆転勝利。セコンドもリングに飛び込んで大喜びだ。
またもダウン応酬の大激闘を制したチャラワンにはボーナスが贈られ、FIGHT OF THE NIGHTも受賞した。
[nextpage]
▼第7試合 フェザー級 ムエタイ 3分3R×シャドウ・シンハ・マウイン(タイ)[判定0-3]○マムカ・ウスビャン(ロシア)
シャドウはラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者。同タイトルは2022年2月にフリオ・ロボと王座決定戦を行って勝利し、手にしたもの。2022年にはラジャダムナン・ワールド・シリーズ(RWS)のウェルター級リーグ戦で優勝。今回がONE初参戦となる。セコンドにはガオラン、ナムサックノーイとムエタイレジェンドが就く。
対戦相手のウスビャンはFair Fightという団体で-71kg王者となっており、2023年10月にはジャバル・アスケロフから勝利している。戦績は19勝(1KO)2敗。
1R、サウスポーのウスビャンに右インロー、左ローを蹴っていくシャドウ。右ミドルも強烈だ。ウスビャンは頻繁に左右に構えをスイッチして惑わせ、シャドウが左ローを空振りしたところへ左ストレートを突き刺してダウンを奪う。圧をかけていくウスビャンがサウスポーからワンツー、ジャブ。シャドウは右ミドルで快音を響かせ、逆に圧を懸けて右ロー、左ミドル。ウスビャンの蹴りをキャッチすると左ボディを叩く。
2R、前に出ていくシャドウが右ミドルと右ローで攻めていくが、左の大振りを空振りしたところに左フックをもらって2度目のダウン…かと思われたが、これはスリップ判定に。ウスビャンはワンツーで畳みかけ、サウスポーで右へ回り込みながら左のパンチを当てていく。シャドウは左右ミドルを当てていくが、その後のフックが大振りになり、空振りしたところを狙われる。シャドウは前に出てミドルを当てるが、パンチはシャドウがステップでかわしていく。どんどん前に出るシャドウが右ボディと右アッパー。
3R、逆転を狙って前に出るシャドウは距離を詰めてパンチを繰り出していくが、ウスビャンはステップとボディワークでかわしていく。それでもかわしきれないと組み付いてしまう。シャドウの左右フックに対し、頭を下げて左右フックを返すウスビャン。シャドウはヒジも繰り出していくが、ウスビャンの返しの頭を下げたフックをもらう。シャドウの猛攻にウスビャンはバックスピンエルボーを出し、そのまま倒れるという行為を3度も繰り返したため、レフェリーはダウンをとる。
最後まで逆転を狙って攻め続けたシャドウだったが、判定3-0でウスビャンの勝利となった。
[nextpage]
▼第6試合 キャッチウェイト (-58.97kg) ムエタイ 3分3R○ヨッドトンタイ・ソー・ソンマイ(タイ)[2R 1分38秒 TKO]×オマール・ハラビ(レバノン)
ヨッドトンタイは、2007~2020年の間にラジャダムナンスタジアムでライトフライ級、スーパーフライ級、スーパーフェザー級の3階級制覇に成功。2023年12月に初参戦したが、ハラビに判定で敗れている。今回はそのハラビとの再戦となった。
1R、サウスポーのヨッドトンタイは下がりながら左ミドル、左ストレートで前へ出てくるハラビを迎え撃つ。左ミドルをバンバン当てていくヨッドトンタイは、ハラビのパンチをかわして左ヒジも狙っていく。ヨッドトンタイは首相撲になるとヒザを連打。前へ出るハラビだがパンチはかわされ、左ストレートか左ヒジ、その後に左ミドルを蹴られる。左ボディストレートから左ミドルもヒットさせ、ヨッドトンタイのほぼワンサイドに。
2Rが始まってすぐ、ハラビが左フックをヒットさせる。距離を詰めるハラビにヨッドトンタイは左ヒジで応戦。ジャブで突き放しにかかり、首相撲からのヒザへ。ヨッドトンタイは右へ回り込みながら、ハラビの右前蹴りをキャッチするとすかさず右フックをアゴにヒットさせる。大きくグラついたハラビにラッシュを仕掛け、スタンディングダウンを奪う。
再開後もヨッドトンタイが左の連打でハラビをコーナーへ追い詰め、一方的に殴り続けるとレフェリーがストップした。KOでリベンジに成功したヨッドトンタイにはボーナスが贈られた。
[nextpage]
▼第2試合 バンタム級(65.8kg)ムエタイ 3分3R〇ソー・リン・ウー(ミャンマー)[3R 2分40秒 TKO]※レフェリーストップ×津橋雅祥(STELLA恵比寿)
津橋は2011年9月にプロデビューし、4戦目には立嶋篤史と対戦して初黒星。2015年7月、首相撲で対戦相手を転倒させまくり、最後は脳震盪に追い込んでTKO勝ち、蹴拳ムエタイ初代スーパーフェザー級王座に就いた。その後はタイ人や韓国人選手とも対戦。前戦は2023年11月、スックワンキントーンでKO勝ちして3連敗から脱出。また、3月10日の『Bigbang 48』にも出場が決まっている。
対戦相手のソー・リン・ウーは、ラウェイのゴールデンベルトチャンピオンシップ60kg級世界選手権2010年・2011年優勝。2019年12月にはパコーンとラウェイルールで対戦し、頭突きでパコーンにKO勝ちしている。戦績は71勝(68KO)3敗。
1R、タイの国旗カラーに髪を染めた津橋はサウスポーから左ロー、左ミドル。ウーは蹴られながらも右ストレートを伸ばしてヒットさせる。津橋は左ミドルで距離をとるが、前に出てくるウーの右ストレートをもらって仰け反る。前に出るウーに飛びヒザを合わせようとした津橋だがこれは失敗。左ミドルから左右のヒザを連打する津橋。さらに左縦ヒジも繰り出す。
2R、津橋は左ミドルを連発していき、ウーが接近すると首相撲に持ち込んでヒザ。左ミドルと前蹴りを駆使して距離を保つ津橋は左ハイもヒットさせる。ミドルを蹴るようにしてヒザを当てる技も。しかし、ウーはどんどん前へ出てボディを叩き、津橋を捕まえると左ヒジ。パンチをもらいながらもヒザを合わせに行く津橋に、ウーは構わず接近してボディから顔面へパンチ、さらにヒジ。左ヒザに左フックを合わされて倒れる津橋だがこれはスリップ判定。接近戦でボディを打つウーに津橋は消耗が見え、ウーがパンチで攻める。
3R、ウーが左ストレートから組んで左のパンチを連打する。組んで来るウーに左ヒジを見舞う津橋だが、ウーが組んだままパンチを繰り出していく。右ボディをもらった津橋は身体を丸めてしまい、そこへ顔面への右ヒザ、ヒジをもらってダウン。ウーは右ボディから左右フック、最後は右フック2連打で津橋が倒れ込みレフェリーストップ。ウーには35万バーツが贈られた。
[nextpage]
▼第1試合 キャッチウェイト(-57.15kg)ムエタイ 3分3R〇ルアポン・ゲォサムリット(タイ)[1R 1分02秒 TKO] ※レフェリーストップ×佐藤蒔音(=さとう・まくと/センチャイムエタイジム)
佐藤は蒔・センチャイジムのリングネームで2023年12月10日にジャパンキックボクシングイノベーションでプロデビューしたばかり。デビュー戦は判定2-0で判定勝ちし、今回2戦目にしてONEルンピニーのリングに上がる。ルアポンは16歳。
1R開始と同時に佐藤がワンツーでガンガン攻めていったが、ルアポンの左ヒジでダウン。続くワンツーでもダウンを喫する。飛び蹴りを見舞ったがルアポンが左ストレート、左ヒジでラッシュをかけると佐藤がダウン寸前となり、レフェリーがストップ。ルアポンのTKO勝ちとなった。ルアポンには35万バーツのボーナスが贈られた。
[nextpage]
▼第12試合 キャッチウェイト (-57.61kg) ムエタイ 3分3R○テッパクシン・ソー・ソンシン(タイ)[判定2-1]×シングドントン・ノックイーラックラバン(タイ)
▼第10試合 キャッチウェイト (-66.22kg) ムエタイ 3分3R×タンヌンウン・FA・グループ(タイ)[2R 2分47秒 TKO]○サミンヌム・M・エチャット(タイ)
▼第9試合 キャッチウェイト (-54.88kg) ムエタイ 3分3R×ゴット・タイペットブリー(タイ)[2R 0分59秒 KO]○ペットパタヤ・シルクムエタイ(タイ)
▼第8試合 キャッチウェイト (-59.87kg) ムエタイ 3分3R×パヤックメキン・ジョムホートムエタイ(タイ)[2R 1分54秒 TKO]○ジョンアンスック・ソー・ティーピタック(タイ)
▼第5試合 キャッチウェイト (-62.6kg) ムエタイ 3分3R×ジャイシン・シットナヨックパンサック(タイ)[2R 0分40秒 TKO]○タン・ジン(ミャンマー)
▼第4試合 バンタム級 MMA 3分3R×アセット・アナルバエフ(カザフスタン)[判定0-3]○イリアス・エジエフ(ベラルーシ)
▼第3試合 ヘビー級 MMA 3分3R○マクスウェル・ジャントゥ・ナナ(カメルーン)[2R終了時 TKO]×アドナン・ラリー(ニュージーランド)