ムエタイ
レポート

【ONE】メインの後回しにされた試合で残り1秒の大逆転KO劇、タイガームエタイ所属の佐藤知稀が激戦を制して白星デビュー、奥山雅仁は惜しい敗戦

2024/02/09 22:02
ONE Friday Fights 512024年2月9日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTでLIVE配信 ▼最終試合(第12試合) キャッチウェイト (58.51kg) ムエタイ 3分3R○ワンパデ・ルクスアン(タイ)KO 3R 2分59秒 ※右フック×ペットパーダン・ジットムアンノン(タイ)  ペットパーダンは50勝10敗、ロッタン擁するジットムアンノンジムの17歳の新鋭。ワンパデは60勝10敗のファイタータイプ。当初この試合は第10試合に組まれていたが、セミとメインが先に行われることになり(ムエタイではよくある出来事)最終試合として行われた。  1R開始直後、ワンパデが左ヒザを蹴り上げるとペットパーダンの急所を直撃。いきなりの中断となる。再開後、ペットパーダンは高めの右ミドルを蹴る。打ち合いになると両者ワンツーを放ち、ヒジも繰り出す。ここはペットパーダンが右ストレートをヒットさせていき、強打でワンパデの頭を大きく動かす。ワンパデも右ストレート、右アッパー。ペットパーダンがワンツーで打ち合いを挑むとワンパデの右ストレートがヒット。ふらつくペットパーダンにワンパデが連打を浴びせるが、ペットパーダンも強気に打ち合う。  2R、両者とも思い切り右を打っていき、ワンパデは右ローも蹴る。ワンパデのヒザにはペットパーダンがヒジを返す。ワンパデが組もうと両腕を絡めてきたところにペットパーダンが右ストレート、もう一発右フックを打ってダウンを奪う。右フック、右ストレートをどんどん打って前へ行くペットパーダンにワンパデはヒジで応戦。さらに右を打ち返す。  3Rも思い切り右を打っていくペットパーダン。ワンパデが左ミドルを蹴ってきてもお構いなしに右を打ち込む。ワンツーから左ボディを打つペットパーダンに、ワンパデはバックスピンエルボーを繰り出すがペットパーダンの勢いは止まらず。ワンパデにロープを背負わせてパンチを打つ。ワンパデはそこへヒジを合わせるがペットパーダンもヒジを出し相打ちに。  残り10秒、見合いからワンパデが右フック。ペットパーダンは前蹴りでそれを止めようとしたが止めきれず、ワンパデの拳がアゴを直撃。身体を硬直させて吹っ飛ぶように倒れるペットパーダン。レフェリーが即ストップし、ワンパデの残り1秒の大逆転KOとなった。  ワンパデには当然、35万バーツのボーナスが贈られた。 [nextpage] ▼メインイベント(第11試合)バンタム級 ムエタイ 3分3R○ランボーレック・チョー・アッジャラブーン(タイ)判定3-0×ソネル・シェン(トルコ)  ランボーレックは2023年3月からONEに参戦。2連続KOでいいスタートを切ったが、その後は2連敗。前戦のエイサー・テン・パウ戦ではKO負けを喫した。対するシェンは2023年11月からONEに参戦し、2連続KO勝ちを飾っている。  1R、スイッチを多用するシェンは歩くように左右に構えを変えながらパンチを繰り出す。ランボーレックが右ローを蹴ってくるとバックステップでかわす。ならばとランボーレックは右ミドルでシェンの左腕を蹴る。軽快なステップを使うシェンが入ってくるところに右ローを合わせるランボーレック。中盤から後半は右ミドルで試合を作りながら、シェンが出てくるところに攻撃を合わせた。  2R、シェンはワンツー、左インローを蹴りパンチをまとめる場面もあるが、ランボーレックは左右ミドルで腕を蹴り、シェンがバックステップしたところへワンツーで入り込む。ジャブを打つが下がるシェンにランボーレックは右ミドルを蹴っていく。シェンが前へ出てくるとワンツーを合わせる。シェンの右ストレートをもらったランボーレックだが、ロープを背にしながらも打ち合ってみせた。  3R、シェンがジャブからワンツーで前へ出るがランボーレックは右ミドル。シェンの前進にも右ミドルを合わせ、それでも入ってくると組んでのヒザ。シェンの左をかわしたランボーレックが右ストレートを強打する。これが何度も決まる。組むとヒザ、ヒジ。離れると右ミドル、シェンが打ち返してくると左のパンチをかわしての右ストレートを打つ。シェンが出てくるところに左フックも合わせた。手詰まりになったシェンはパンチが雑になり、空振りが増える。  判定は3-0で巧みな技術を駆使したランボーレックの完勝となった。 [nextpage] ▼第6試合 バンタム級 ムエタイ 3分3R〇アバター・PK・センチャイ(タイ)KO 3R 1分48秒 ※左ヒザ蹴り×アンター・カセム(ベラルーシ)  アバターは2020年3月の『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K’FESTA.3~』に来日経験があり、和島大海に3R40秒でKO負けしている。元WPMF世界ミドル級&スーパーミドル級の2階級制覇王者で、2018年トップキング・タイシリーズ -70kg級では優勝。2023年1月からONEに参戦し、最初の2戦は星を落としたがその後は3連勝中。  対するカセムはONEで2勝2敗。前戦は2024年1月にフェラーリ・フェアテックスに判定で敗れているが、その前にはアバターにも勝利しているラフィから勝利を収めた一戦が光る。  1R、両者ローで探り合い。カセムはワンツーを繰り出し、右ストレートがアバターを捉える。カセムが左右の連打をまとめるとアバターは両腕ブロックを固め身体を丸めて耐える。しかし、カセムは左ボディを打つ。アバターはヒジを打つが有効打にはならず、カセムの連打とボディを浴びる。身体を丸めるアバターにカセムはアッパーを突き上げる。  2Rになるとアバターが前へ出る。左右フックを繰り出して近付くと組み付いてのヒジ、ヒザ。これを何度も繰り返す。カセムも右アッパーを突き上げ、ヒジを打つがアバターの突進は泊らない。組み付いてヒジを打つ。首相撲でコーナーに詰めたカセムに左右フック、ヒジを見舞うアバター。  3Rもさっそく組み付いていきヒザを蹴るアバター。カセムは組みに来るところにパンチを打つが、アバターがすぐに距離を詰めてしまうため有効打にならない。アバターがコーナーに詰めて大きな左右フックを打ち、カセムが中途半端な蹴りを出してきたところで蹴り足をキャッチして持ち上げて崩し、右フックから左ヒザをアゴに突き上げるとカセムはダウン。カウントが進み、カセムが立ち上がるもフラついたためレフェリーがストップ。アバターは4連勝に大喜び。  今夜初のKOに35万バーツのボーナスが支給された。 [nextpage] ▼第5試合 フェザー級 キックボクシング 3分3R〇モハメド・ブタザ(モロッコ)判定2-1×ドミトリー・チャンゲリア(ロシア)  チャンゲリアと対戦するブタザは元Enfusion -67kg世界王者で、2022年5月からONEに参戦。初戦でダビット・キリアに勝利したが、シッティチャイ・シッソンピーノン、モハメド・シアサラニには判定負け。2023年9月にフルカン・カラバフから1年4カ月ぶりの白星を勝ち取った。戦績は15勝(4KO)2敗。  1R、ブタザは序盤からスイッチを多用し、サウスポーで左インロー、左ミドル。オーソドックスになると右ロー、テンカオ。チャンゲリアもスイッチを多用してサウスポーから左ストレートを伸ばす。右ボディストレートを打ち合い、前蹴りを蹴り合う。前に出るチャンゲリアが手数で上回る。  2R、互いに前蹴り、右ミドル、右ボディストレート、右ストレートを当て合い一歩も退かない。チャンゲリアはテンカオからの右ストレート、ブタザはテンカオを合わせに行き、チャンゲリアが下がると飛びヒザも繰り出す。サウスポーで左ストレートからの左アッパーも。終盤には左右ミドルも当ててブタザがリード。  3R、チャンゲリアのハイキックを見事なスウェーでかわすブタザ。左右前蹴りの連打でチャンゲリアを下がらせるが、チャンゲリアは後ろ蹴り2連発で逆襲。右ストレートをヒットさせるチャンゲリアが前へ出てパンチを繰り出していく。前蹴りからヒザ、左ボディと攻撃をまとめらブタザはさらにヒザで畳みかける。ここで初めてチャンゲリアが防戦体勢に。ヒザ、左フックのブタザに手数の減ったチャンゲリアは左右ストレートを繰り出すがスピードがない。  判定は2-1と割れ、ブタザが接戦を制した。 [nextpage] ▼第2試合 キャッチウェイト (-62.6kg) キックボクシング 3分3R×奥山雅仁(OISHI GYM)判定0-3〇テミルラン・ベクムルザエフ(ロシア)  奥山は名古屋の名門OISHI GYMのホープで、SB日本ウェルター級王者・奥山貴大の弟。プロデビューから5連勝を飾り、6戦目で初黒星を付けられたが、2023年5月にS-BATTLEライト級王座を奪取すると、6月に修斗で行われたCKC2023 -63kgトーナメントでは優勝。8月のRISEで陽勇に判定負けで連勝がストップ。12月にはホーストカップで宮本雅大に勝利して再起を果たしている。戦績は10勝(4KO)3敗。柔道初段。  ベクムルザエフは2023年2月からONEに参戦して1勝2敗。キックボクシングルールでの1勝は反則勝ちによるもの。  1R、ベクムルザエフはパワーのある右ストレート、左フック、左ボディを打つ。奥山はヒザで対抗するが左フックをもらう。ジャブを突く奥山だがベクムルザエフは鋭いステップインで距離を詰めて左フックを打つ。後ろ蹴り、次にバックハンドブローを繰り出すベクムルザエフ。終盤、入り込もうとしたベクムルザエフに奥山がテンカオを2度連続してヒット、サウスポーになったベクムルザエフには左テンカオを突き刺す。  2R、ジャブで前に出て行く奥山は距離を詰めると右ストレート。ベクムルザエフが左フックから入って来るとテンカオで迎え撃つ。ベクムルザエフが1回転してからの左ローを蹴ると、これがローブローとなって試合は中断。ジャブから右ストレートを打つ奥山は、ベクムルザエフの左フックにまたも左テンカオを合わせる。ワンツーで主導権を握る奥山。  3R、思い切り左右のフックを振り回すベクムルザエフ。奥山は両腕ブロックから右ストレート、左ボディ、ヒザを蹴る。強引に入って来るベクムルザエフに左ボディ、左ヒザの奥山。入って来たベクムルザエフに奥山がヒザを突き上げると、これがローブローとなってしまい中断。再開後すぐ、ベクムルザエフの右フックがクリーンヒット。嵐のような左右フックで畳みかけるベクムルザエフが左フック、右フック、バックハンドブローで奥山が大きく左右にグラつく。それでもヒザで対抗した奥山だったが、3Rに決定的な場面を作ったベクムルザエフが判定勝ちした。 [nextpage] ▼第1試合 キャッチウェイト (-62.6kg) ムエタイ 3分3R〇佐藤知稀(Tiger Muay Thai)判定3-0×チュースアン・チューマルンファーム(タイ)  佐藤はタイ・プーケットのタイガームエタイで腕を磨く6勝3敗1分の32歳。チュースアンは182cmの長身で、20歳にして60勝20敗の戦績を持つ。両選手ともONE初参戦。  1R、右ローを蹴る佐藤にチュースアンは右ストレートを強打。佐藤も負けじと左右連打で応戦する。スピードのない左右フックを打つチュースアンに対し、佐藤は左フックを当てに行く。左右ミドルを蹴るチュースアンに佐藤がパンチで入って行くとチュースアンはヒジ、すかさず佐藤もヒジを返してヒジの打ち合いとなり、佐藤が右縦ヒジでヒットを奪う。さらに右フックも当てる佐藤だが、チュースアンが左右フックを当て返す。チュースアンの右ヒジにカウンターの右ヒジを合わせる佐藤。さらに左右ボディからの左右フックと畳みかける。チュースアンが右ローを2発蹴ってラウンド終了。  2R、チュースアンの左ミドルにすかさず左右ボディからの左右フック、アッパーを返す佐藤。このラウンド、チュースアンは右ミドルを蹴っていく。佐藤はその蹴り足をキャッチしての右ヒジ。組んで両者とも押しヒザを当て合う。ジャブを多用し始めた佐藤にチュースアンは右ストレートを連続して打ち込む。チュースアンの右ローを嫌がる佐藤。ジャブを突く佐藤にチュースアンが振り下ろすような右ストレートを連続ヒット。ジャブを突き続ける佐藤。  3R、右ミドルに右ボディストレートを返す佐藤。チュースアンが掴んでくると左右ボディから顔面への連打をまとめる。顔面へのヒットを奪うとすかさずボディにも叩き込む佐藤にチュースアンは左ミドルで応戦。前に出る佐藤がジャブを連続ヒットさせ、右ミドルも蹴る。チュースアンも右ミドルを蹴るが、佐藤はジャブを当て続ける。最後は佐藤が前蹴りを入れて終了。  佐藤が判定3-0で初参戦初勝利を収めた。 [nextpage] ▼第10試合 ライト級 ムエタイ 3分3R×ムスタファ・タクレティ(イラク)判定1-2○ジョージ・ジャービス(英国) ▼第9試合 キャッチウェイト (55.34kg) ムエタイ 3分3R×ペットナムコン・モンコルペット(ラオス)判定0-3○ペイマン・ゾルファガリ(イラン) ▼第8試合 キャッチウェイト (56.25kg) ムエタイ 3分3R×ジョムジャイ・ナックスージム(タイ)判定1-2○パンモンコン・ソー・モンコンガンチャン(タイ) ▼第7試合 アトム級 ムエタイ 3分3R○ジュニア・フェアテックス(タイ)判定3-0×アンジェラ・チャン(米国) ▼第4試合 キャッチウェイト (66.95kg) MMA 5分3R〇カザクバイ・チリエノフ(キルギス)3R 2分7秒 TKO×イヴァン・パルシコフ(ロシア) ▼第3試合 フェザー級 MMA 5分3R×チョ・ギュジュン(韓国)2R 3分55秒 リアネイキドチョーク〇アディレット・アリムベック・ウフール(キルギス)
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