2024年2月12日(月・祝)東京・ 後楽園ホール『ラジャダムナンスタジアム・ワールド・シリーズ・ジャパン(RWS JAPAN)』にて、ラムナムーンレック・オーアチャリア(タイ)と対戦するレンタ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)のインタビューが主催者を通じて届いた。
レンタは石井一成と同門で、中学生時代から石井と共にタイで練習・試合を重ねて2015年にタイでプロデビュー。これまでにWMCインターコンチネンタル・ライト級王座、WPMFインターナショナル同級王座を獲得した。2022年9月にはベテランの健太に勝利、2023年4月には羅向とダブルノックダウンとなる激戦を制して「ROAD TO ONE ムエタイ ライト級トーナメント」で優勝。7月にはRWSのライト級リーグ戦Bグループ最終試合でラムナムムーンレックに判定で敗れファイナル4への進出はならなかった。11月の羅向との再戦でも勝利してBOMライト級王座に就いている。
対するラムナムムーンレックは7歳でムエタイを始めた。2019年9月にS-1スーパーフェザー級王座を獲得し、2022年にはWMC世界ライト級王座も獲得。さらに2022・2023年にラジャダムナン・ワールドシリーズ(RWS)ライト級リーグ戦で2年連続優勝した。2021年にはタイのスポーツ局が選定するファイター・オブ・ザ・イヤー(MVP)にも選ばれている。2023年2月に初来日し、笠原弘希とシュートボクシングルールで対戦。延長3回の大接戦となったが最後はバックドロップで笠原がシュートポイントを奪い勝利した。
玉砕覚悟で最初から倒しに行く
――昨年は5戦3勝2敗でしたが、ご自身にとってはどういう1年でしたか。
「去年は自分の中で挑戦する1年になり、まず4月にROAD TO ONEライト級ムエタイ日本トーナメントで優勝し、5月のRWSライト級世界トーナメントに出させてもらいました。世界トーナメントでは各国の強い選手と対戦し、結果は負けてしまいましたが、自分にとっては挑戦したことでプラスになった1年になりました。あと、RWSのトーナメントに日本代表で出られたこと、昨年最後にBOMのチャンピオンになれたことは、凄く反響があり、多くの人に僕のことを知っていただき応援してもらえるようになったのはデカかったですね」
――世界のトップクラスとの差はどう感じましたか。
「トーナメントで自分に勝った2人のラムナムムーンレックとサミンデェットが決勝戦を争ったという意味では悔しさもあるんですけど、世界トップとの差はそんなにないのかなという自信にもなりました」
――そこで今回はラムナムムーンレックとの再戦です。
「去年負けてから絶対にリベンジしたいと思っていました。間違いなくこの階級で一番強い相手なので、下馬評では不利ですが、自分は前回BOMのタイトルを獲って勢いもあります」
――次にやれば勝てるという自信もありましたか。
「判定までいったらキツイので、玉砕覚悟で最初から倒しにいこうと思っています」
【写真】RWSのリーグ戦でラムナムムーンレックと対戦したレンタ(C)RWS――向こうも同じ条件だと思いますが、ご自身にとって再戦は有利に動きますか?
「あまり再戦というのは気にしてなく、負けた相手なのでやり返したいという想いと、ここで勝てば名前が売れて一気に世界トップ戦線に行けるというモチベーションがあるので、気持ち的には前回よりも全然有利だと思います。応援してくれる人の声援をパワーに変えて、当日は実力以上のものを出したいと思います」
――勝って今年はどういう1年にしますか?
「去年、世界に挑戦して負けてしまったので、今年こそは世界タイトルを絶対に獲るという目標を掲げています。具体的に欲しいタイトルはないのですが、格闘技をやっている以上、世界一のベルトは獲りたい想いは強いです」
――ラジャダムナンスタジアムのタイトルも狙いますか?
「現チャンピオンは、昨年2月に重森陽太選手と対戦し防衛に成功しているジョーム・パランチャイ選手で、自分の中では1位のラムナムムーンレックに勝てばその話が来るんじゃないかなと密かに思っているので、まずここを勝つことだけを考えています」
――今年は何戦くらいしたいですか?
「去年5戦やってるんで、2カ月に1回くらいのペースで5戦以上はやりたいですね」
――同大会に出場する重森陽太選手とは同じ階級ということで意識はしていますか?
「今回は重森選手、永澤サムエル選手と他団体の同階級チャンピオンが2人いますが、あまり深くは意識はしていません。ムエタイのライト級では自分が1番だと思っていますし、ラムナムムーンレックに日本人で勝てるのは僕しかいないと思っているんで、今はラムナムムーンレックしか意識してないです」
――以前は梅野源治選手に対戦アピールしていましたが、もう眼中にないですか?
「いや、梅野選手とはまだやりたい気持ちはあります。梅野選手はRIZINを主戦場にしていて対戦するのは難しいかもしれませんが、自分が梅野選手の後を継いでBOMライト級チャンピオンになったので、今のムエタイの次世代を僕が引っ張っていけるような存在になりたいと思っています」
――ジム先輩の石井一成選手もタイのタイトルを狙っていますが、意識はしてますか?
「尊敬してますし、いつも背中を見せてくれ、めちゃくちゃ刺激を受けているので、やっぱりいつか超えたいという想いはあります」
――では、最後に試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
「ラムナムムーンレックは世界一の選手であり、前回負けたことでレベルの差があると皆さんは多分思っているでしょうけど、当日は皆さんの声援を力に変えて必ず倒し番狂わせを起こそうと思います」