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インタビュー

【UFC】4連勝中のマネル・ケイプ、大晦日の堀口恭司、朝倉海、そして平良達郎を語る「世界のトップ5に入る彼らとは、いつかまた対峙することになるだろう」=1.13 マテウス・ニコラウ戦インタビュー(前篇)

2024/01/10 18:01

朝倉海と朝倉未来について思うこと

──もうひとつはバンタム級王座を獲得した朝倉海選手とフアン・アーチュレッタ選手の試合ですね。朝倉選手も試合後、UFCで戦うことになればフライ級に戻すことを示唆しています。

「もちろん彼がUFCに来たら力を発揮するとは思うけど、RIZINが喜んで手放すだろうか? 彼はビッグスターで、朝倉海のような選手を失うのは痛手だろうから、自分はRIZINが彼をリリースできるかどうかは分からない。だって彼は今、RIZINのベルトも持っていて防衛戦も組みたいだろうし、チャンピオンとしてやることがあるだろう。だから分からないけど、もし彼がUFCに来れば、きっとうまく行く。

 自分がよく言ってるように、日本で戦った彼らはレベルが高くて、今、自分は彼らのような選手とは対面していない。自分にとって(堀口や海という)2人は、自分の人生で戦った中で最高のファイターたちで、彼らとは多くの経験を分かち合ってきた。ただ、今の自分はもう、彼らとはレベルが違うんだ。彼らと比べても自分はもう“レベチ”だから。

 もちろん彼らはUFCでやっていけると思う、才能ある人たちだ。これもよく言うけど、日本の選手たちはみんなすごく才能豊かだから、必要なのはもっと練習相手であったり、練習環境だ。日本のジムは小さすぎるし、人も多くない。

 もちろん、少しずつ改善されていることではあって、堀口はそのことの重要性にいち早く気づいて、アメリカへ渡り、メガジムで大きなチームに所属して、とても知識のあるコーチたちのもと、この競技のために生きている人たちに囲まれて練習していて、これは日本では難しいことだ。

 そして今や朝倉海もそういうことを日本で実現させている。アメリカ等からコーチを呼んでいるよね。そしてよりスマートな選手になったし、彼が試合で賢い面を見せて、彼が勝利したことというのは自分としてはすごく嬉しかった。彼とトレーニングもしたしね。きっと海はもっともっとファイトキャンプにちゃんとしっかり投資をして、いろんなトレーニング相手を連れてきてやっていくべきだと思う。

 投資すること、ファイトキャンプにしっかり懸けるっていうことで言えば、彼の兄の朝倉未来のほうは、それができなかった。2つのことを両方完璧になんて出来っこないんだよ。いろんなことをやっていたいのか、何かを極める人になるのか。未来はビジネスで成功していて、YouTubeやらいろんなことで商才を発揮できているか自分でも分かったうえで、試合をすることに執着があるっていうのは──つまり試合とは彼にスポットライトが当たることだから。スポットライトを浴びたいんだ。

 自分としては、限りある選手生活のなかで、未来はRIZINのベルトを獲りに行くべきだと思うけれども、彼の過ちというのは、他のことに意識が向きすぎていることだ。同時にいろんなことをうまくやるっていうのは無理で、ひとつのことに集中しないといけない、執拗に。それを朝倉海が出来たということは、少し驚きもあったけど、彼はそのことに気がついて、非常にスマートになって、アメリカでトレーニングして知識を吸収して日本に持ち込んでやっている。非常に優れた自己投資の仕方だと思う。そのことを自分としてもすごくいいことだな、素晴らしいなって嬉しく思っているんだ」

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