キックボクシング
レポート

【GLORY】王者セメリアが格の違いを見せつける圧巻のKO勝ちでV3、巨漢ハチャブがヘビー級グランプリ最後の出場枠を勝ち取る、フリストフが100戦目のグローエンハートに完勝、ケールがTKO勝ちで王者ベスタティと舌戦

2023/12/24 04:12
GLORY 902023年12月24日(日)オランダ・アホイアリーナ※U-NEXTにて見逃し配信中 ▼第8試合 GLORY世界ウェルター級タイトルマッチ 3分5R○エンディ・セメリア(キュラソー/オランダ/王者)KO 1R 1分42秒 ※3ノックダウン×アンワル・オウルデ・チャイブ(モロッコ/挑戦者)※セメリアが3度目の防衛に成功。  セメリアは2016年キング・オブ・ザ・リングトーナメントで優勝すると、2017年からはEnfusionに参戦。2017年にEnfusion -72.5kgトーナメントの決勝戦ではあのスーパーボン・バンチャメークに勝利して優勝した。GLORYには2022年9月に初参戦。11月の王座決定戦でアリム・ナビエフを判定3-2の大接戦の末に勝利して王座に就いた。4月にマーセル・グローエンハートを判定で破り初防衛、6月にジェイ・オーバーメールを判定で破り2度目の防衛に成功した。戦績は35勝(17KO)1敗。現在9連勝中。  チャイブは今年放映されたGLORY版の「The Ultimate Fighter」といえるリアリティショー「House of Glory」(リコ・ヴァーホーベンとバダ・ハリ率いる2チームがウェルター級の新たな才能を求めて対戦)で、出場者の中で最も若く経験が少ないながらマイク・フレンケンとGLORY常連のロビン・シリックを破り優勝。プロキャリアはわずか3戦(全勝)ながら今回の挑戦者に抜擢された。  チャイブには大歓声、セメリアにはブーイングが浴びせられる。  1R、チャイブがジャブから右ロー、右ストレートを叩き込む。セメリアはジャブを突きながら回り込みワンツー。セメリアが左右アッパーで一気にラッシュし、早速ダウンを奪う。さらにワンツーからの左アッパーのダブルでダウンを追加。  チャイブはパンチを繰り出すがセメリアが左右の連打でラッシュ、最後は左アッパーのダブルで若き挑戦者をマットに沈めた。セメリアが格の差を見せつけて3度目の防衛に成功した。  セメリアは「彼のことは評価している。まだ若いからね。また上に上がってきて欲しい。2024年は何があっても準備が出来ているよ」と勝利者インタビューに答えた。 [nextpage] ▼第7試合 GLORYヘビー級グランプリ予選 3分3R○ナビル・ハチャブ(モロッコ/同級8位)判定5-0 ※30-27×5×ニコラ・フィリポビッチ(セルビア)  地元ファンの人気者であるハチャブが、フィリポビッチと2024年3月に開催される8人制ワンナイト50万ドル・ヘビー級トーナメント「GLORYグランプリ」予選で対戦。  ハチャブは“ザ・タンク”の異名を持ち、134kgの巨漢ながらよく動く。2023年2月のGLORY初参戦ではウク・ユルジェンダルに勝利も、2023年3月の2戦目ではソフィアン・ラドウーニに敗れた。6月にウラジミール・トクタシノフを判定で破り再起を果たしている。バダ・ハリとは同門。26勝(4KO)4敗1分。  フィリポビッチは元バスケットボール選手で192cmの長身を誇る。過去3年間で欧州タイトルを1回、WAKO世界タイトルを2回獲得したという。『SENSHI』を経て2023年4月からGLORY参戦を果たすと2連勝を飾った。戦績は11勝(6KO)2敗。  1R、ジャブから右ローのフィリポビッチは左右フックからも右ローを蹴る。ハチャブはお構いなしに前へ出ていき、ジャブから右ロー。ガードを固めてどんどん前へ出て行くハチャブは左ボディ。フィリポビッチの右ローに左フックを合わせる。ハチャブは右フックの連打、フィリポビッチも左フック&右ローで応戦するが、ハチャブは右フックをフルスイング。さらにガードを固めるフィリポビッチに左右アッパーをねじ込む。そしてヒザ蹴り。左ミドル、右ローと蹴るフィリポビッチだが、ハチャブは前に出て左フック、左右アッパーを打ち込んでいった。  2Rも前に出るハチャブが左フック、フィリポビッチは右ロー。ハチャブは右カーフを蹴ると右アッパーからの左フックでフィリポビッチをグラつかせる。フィリポビッチはマウスピースを吐き出すことが多く、注意を受ける。ハチャブは左右フックとヒジ、アッパーと畳み込む。フィリポビッチは右カーフを蹴るが披露が見える。ハチャブが右フックから左アッパー、右ボディから右アッパー、ヒザ。ハチャブの猛攻にフィリポビッチは疲労困憊。  3R、ハチャブが左右の連打で突進し、フック&アッパーからヒザ。巨体で跳びあがっての蹴りも見せる。フィリポビッチは左ボディを打つもハチャブの右フックをもらって棒立ちに。右カーフを蹴るフィリポビッチだがハチャブの右フックをもらってグラつき、完全に棒立ちに。  40kg重いハチャブが30-27×5の完勝。ヘビー級グランプリ最後の出場枠を勝ち取った。「自分を誇りに思う。まだ23歳だよ。俺はスタミナもあるし、何でも出来る」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 ウェルター級 3分3R×マーセル・グローエンハート(オランダ/同級7位)判定0-5 ※28-29×2、27-30×3○テオドール・フリストフ(ブルガリア)  グローエンハートは2014年9月デビューの36歳。K-1イタリア・オクタゴン2008 -75kg級トーナメントで優勝すると、当時ヨーロッパ最大の組織であった『It's Showtime』と契約。勝ったり負けたりの不安定な戦績だが、2010年2月にEMTA K-1ルールヨーロッパ王座-76kg級王座を獲得すると、2012年にはK-1GLOBALが主催したK-1 WORLD MAX 2012世界トーナメントで城戸康裕、マイク・ザンビディス、アルトゥール・キシェンコを破り優勝。世界にその名を轟かせた。  GLORYには2012年10月から参戦し、ロビン・ファン・ロスマーレン、ダビッド・キリア、シッティチャイ(この試合はKunlun Fight)らには黒星を喫するも、2015年11月にはウェルター級コンテンダートーナメントで優勝。2016年10月にGLORY世界ウェルター級王者ニキー・ホルツケンに挑戦したが惜敗。しかし、2017年8月にホルツケンに勝利して新王者となったセドリック・ドゥンブに挑戦して王座を奪取。初防衛戦でハルト・グレゴリアンに敗れて王座を失った。2023年4月には王座返り咲きを目指して王者エンディ・セメリアに挑戦するも判定負け。8月にシハード・アキパに勝利して再起した。戦績は70勝(40KO)26敗3分。また、2021年と2022年にはMMAにも挑戦して3戦全勝を収めている。  フリストフはSENSHI、Enfusionを経て2023年10月にGLORY初参戦。これまでMixFight世界王座、WKFインターコンチネンタル王座、Castle Gladiator王座などを獲得している。10月の初参戦ではエドゥアルド・ガフェンクに判定勝ち。戦績は15勝(7KO)3敗。  1R、グローエンハートは左右ミドルでフリストフの腕を蹴る。フリストフは右カーフ。グローエンハートは左右のハイ、組むとヒザ、さらにストレート連打で前へ出る。グローエンハートは首相撲で崩してのヒザを突き刺す。フリストフは右フックを当てに行くが、グローエンハートはよく動く。ジャブから前へ出るグローエンハートだが、フリストフが左右フック、前蹴りでグローエンハートを仰け反らす。  2R、トリッキーな動きでジャブを出すグローエンハートにフリストフは右フック。フリストフはグローエンハートのジャブに右バックキックを合わせる。サウスポーになるフリストフが右フック、右ロー。グローエンハートも頭を下げての左フック。気合いの声を発しながらパンチを繰り出すフリストフの手数が増え、グローエンハートはヒザで応戦。  3R、ジャブで前に出ていくグローエンハートに右フックで応戦するフリストフ。グローエンハートは一気に攻めていくが、そこでフリストフが左バックハンドブローでダウンを奪う。しかし、グローエンハートはこれに抗議。VTRが流れるとフリストフのヒジが当たっていたことが判明し、ダウンは取り消しとなった。グローエンハートにはインターバルが与えられ、試合再開。前に出て左フックを繰り出すグローエンハートにフリストフは右カーフ。左フック狙いで前に出るグローエンハートにフリストフは前蹴りを突き刺す。フリストフはジャブのカウンターから左右フック、さらにバックキック。グローエンハートも左右フックで猛反撃。  判定は5-0でフリストフが100戦目のグローエンハートを破った。フリストフにとってグローエンハートは憧れの選手であったと語った。 [nextpage] ▼第5試合 ライト級 3分3R○エンリコ・ケール(ドイツ/同級1位)TKO 3R 0分31秒 ※レフェリーストップ×アルマン・ハンバリアン(アルメニア/同級9位)  ケールは2013年6月にMixFightフルムエタイミドル級世界王座(-72.5kg)とISKAオリエンタルルールミドル級世界王座(-75kg)を獲得し、2014年にはK-1 GLOBAL主催のK-1 WORLD MAX CHAMPIONSHIPトーナメントで優勝を果たした。2019年1月からは『ONE』に参戦し、フェザー級キックボクシング・ワールドグランプリにも出場したが準々決勝でジャバル・アスケロフに敗れている。ダビット・キリアとタイフン・オズカンに連敗を喫し、ONEを離脱。  敗れてはいるが、ブアカーオ・バンチャメーク、ジョルジオ・ペトロシアン、チンギス・アラゾフ、ムスタファ・ハイダ、シッティチャイ・シッソンピーノン、ヨードセングライ・フェアテックスら世界トップファイターらと多数拳を交えている。2023年5月のGLORY初参戦ではゲリック・ビレットに判定勝ち。戦績は52勝(30KO)15敗2分。  ハンバリアンは58勝(27KO)8敗2分と豊富なキャリアを持ち、元ISKA世界ライトミドル級王者。2023年2月にGLORY初参戦、ソリン・カリニュークにスプリットデシジョンで辛勝した。  1R、前に出るハンバリアンだが近付きすぎ、サウスポーのケールとクリンチを繰り返す。離れるとケールは左ボディストレート、ハンバリアンは飛びヒザからワンツー、前蹴り。互いにフック、ヒザを出すがクリンチが多い。ケールは後ろ蹴りを繰り出す。  2R、ケールは左ロー&左ミドル。ハンバリアンは右フックで応戦。前に出るハンバリアンは右前蹴りを多用、ケールはバックキック。ケールが左目上をカットしてドクターチェックが入る。前に出て右フック&ヒザ蹴りのハンバリアンにケールは左ローを連発。回り込むようになったケールだが両者が組む展開は相変わらず多い。  3R、ケールが左右ボディからの左ハイ、左ボディを決める。そして一気に左ストレート、左ミドルと攻撃をまとめるとスタンディングダウン。レフェリーはカウントを数えるが、アバラが折れたのかボディのダメージを訴えるハンバリアンの様子を見てストップ。ケールのTKO勝ちとなった。  勝利者インタビューを受けたケールは、リングサイドにいた王者ティジャニ・ベスタティへの挑戦をアピール。するとベスタティがリングに上がり、両者はフェイスオフで激しい舌戦を展開。ベスタティは「お前はクソだ」と罵倒し、ケールも怒りの反論。両者がタイトルマッチで激突することは間違いなさそうだ。 [nextpage] ▼第4試合 フェザー級 3分3R○ベルジャン・ペポシ(アルバニア/同級7位)判定4-1 ※27-28、28-27×4×ミゲール・トリニダージ(ポルトガル)  ヤン・カッファ(オランダ)の欠場を受けて出場したペポシは2019年4月にプロデビューして9連勝(6KO)と波に乗っていたが、10戦目にして初黒星。その後は再び連勝街道を突っ走り、ISKA欧州-63.5kg王座、WKN世界-65kg王座を獲得するなど13連勝を飾った。GLORYには2023年2月に初参戦し、アフマド・チク・ムーサに判定で敗れ13連勝をストップされている。4月はヤン・カッファに判定負け、9月にはデニス・ウォシクにもスプリット判定負けと3連敗中。戦績は28勝(16KO)4敗。  トリニダージは2023年9月の『ONE Friday Fights 34』で初回KO勝ちしたばかりで、今回がGLORY初参戦。22歳にして戦績は57勝(24KO)6敗。  1R、トリニダージはペポシがパンチで入ってくるところに右ハイキックを合わせる。さらに押し込むような右ミドルも。ペポシは前へ出てトリニダージにロープを背負わせ、右ボディからの左右フック。トリニダージも左アッパーを返す。ペポシは左ハイからの右アッパー、左ボディでダウンを奪う。  悶絶するトリニダージだが、カウントぎりぎりで立ち上がる。再びロープを背にするトリニダージだが左アッパー、飛びヒザ、バックハンドブローで対抗。ペポシはジャブでガードを固めさせての左ボディ。追い詰めていくペポシは左ボディ、左ヒザと攻めるがトリニダージは耐えた。  2Rも前へ出て攻めるはペポシ、トリニダージは前蹴りで対抗する。ガードを固めて蹴るトリニダージだが、コーナーに詰まったところで右ストレートを叩き込みダウンを奪い返した。立ち上がったペポシは一気に攻めていき、パンチのコンビネーションを繰り出すがトリニダージはまたも右ストレートをヒットさせる。しかしペポシも退かず打ち合いに行き左ハイ。トリニダージも右ハイ。大振りになるペポシにトリニダージは右アッパーでグラつかせる。両者とも強打を繰り出す激しい打ち合い。  3Rも前に出るのはペポシ。トリニダージをロープ際やコーナーに追い込んでいくが、トリニダージも左ミドルや左フックで反撃する。大振りになるペポシにトリニダージは左フックを当てに行く。ペポシは左ミドル。激しい打ち合いが繰り広げられ、両者とも相手のパンチを被弾する。ペポシが左ミドルを蹴り、トリニダージが左右フックで前へ出て試合終了。両者とも健闘を称え合い抱き合う。  スプリットデシジョンでペポシがGLORY初勝利をもぎ取った。 [nextpage] ▼第3試合 ミドル級 3分3R×ブライス・コンボウ(カメルーン/同級7位)TKO 1R ※3ノックダウン○モハメド・トゥチャッシー(モロッコ/同級9位)  コンボウは2023年5月にGLORY初参戦、マキシミアン・ブラカオビッチを右フックで3度ダウンさせてTKO勝ちした。戦績は18勝(3KO)3敗。  トゥチャッシーはプロ無敗のまま2023年10月にGLORY初参戦。エドゥアルド・アレクサニャンを右ストレート、左ボディ、顔面ヒザ蹴りで3度のダウンを奪ってKO勝ち。しかし11月の2戦目で、タリク・カバベの欠場によりなんとわずか4日前のオファーを引き受け、ミドル級から階級を上げて世界ライトヘビー級王者ドネギ・アベナに挑戦。体格差がありながらも奮闘したが判定負け。プロ初黒星を付けられた。戦績は15勝(12KO)1敗。  1R、どっしりと構えるトゥチャッシーは左ハイを連打、右ミドル、前蹴りと蹴り主体。コンボウは前へ出てワンツー。ロープを背負うトゥチャッシーだが、コンボウが左フックを空振りして右フックを打とうとしたところへ右フックのカウンターでダウンを奪う。  トゥチャッシーは右フックから右ボディ、右ストレートからの右アッパー。ダウンを取り戻そうと右フックを大振りしたコンボウへ、またも右フックでダウンを追加。  コンボウは焦ったか、大振りのフックを連発。そこへトゥチャッシーは右アッパー、右フックとしっかりヒットさせ、最後は右フックで3度目のダウンを奪った。 [nextpage] ▼第2試合 ヘビー級 3分3R○ジハド・ケペネック(トルコ)判定4-1 ※29-27、28-29、30-27×3×ミハウ・ブラウジェヴィッチ(ポーランド)  21勝(15KO)6敗の戦績を持つISKA世界スーパーヘビー級王者ケペネックに対するは、WAKO世界ヘビー級王座を獲得したブラウジェヴィッチは11勝(5KO)6敗1分の戦績。ジュニア・タファからも勝利しているケペネックは2022年11月の試合で勝利した後、ドーピング検査で陽性反応が出たため1年間の出場停止を経て今回が復帰戦。  1R、ケペネックは序盤から思い切り右ロングフックを振り抜いて前へ出る。ブラウジェヴィッチは左ハイ、右インローと蹴り主体。ケペネックは右から左右フックを回転させるが、右ローやヒザも使う。ケペネックは右フックがフルスイングで、空振りすると身体が流れるほど。ブラウジェヴィッチは左インローを蹴るがローブローに。しかし、左ローで奥足も攻める。  2Rもパンチで前に出るのはケペネック。ブラウジェヴィッチはワンツーを返して右ロー。ケペネックは両腕ガードを固めて受けたかと思うと左右フックをフルスイングして前へ出る。そこへブラウジェヴィッチが左フックをヒット。さらに左ローを奥足へ蹴るブラウジェヴィッチ。飛びヒザ蹴りから右フック、そして左ローとブラウジェヴィッチ。ケペネックはガードを固めて左ボディから右ロー、左右ボディとブラウジェヴィッチをロープ際へ追い込むが、ブラウジェヴィッチも飛びヒザを放つ。かなりバテ気味のブラウジェヴィッチ。  3R、前に出るケペネックが左右ボディからヒザ、ワンツー。ブラウジェヴィッチも単発で返すが、ケペネックの攻撃&前進に後退を繰り返す。ケペネックは顔面とボディにパンチを打ち分け、序盤のようなフルスイングではなくコンパクトに打っていく。左フックからの右ボディ、そしてもう一度左フックをクリーンヒットさせるケペネックがブラウジェヴィッチをヨロけさせた。  判定は4-1でアグレッシブに攻めたケペネックが制した。 [nextpage] ▼第1試合 女子バンタム級 3分3R○ニーナ・ファン・ダーラム(オランダ)判定5-0 ※30-27×5×デボラ・エヴォラ(ポルトガル)  オープニングファイトでは、13勝(6KO)1敗のオランダの新星ダーラムと、ポルトガルのGLORYと契約したばかりの27勝(9KO)2敗の戦績を持つエヴォラの女子マッチ。ダーラムは『Enfusion』のフライ級&バンタム級の2階級制覇王者。両者ともピーター・アーツの娘モンタナから勝利している。  1R開始と同時に前へ出ていくダーラムはワンツーから右ミドル、ワンツーから前蹴り。ダーラムは左右ミドル、左インローを当てていく。ワンツー・右ロー、ワンツー・右ロー、ワンツー・左ミドルとコンビネーションで攻撃をまとめるダーラム。  2Rもダーラムが前へ出てパンチから右ロー、右ミドルを決めていく。エヴォラは右フックから左ボディ、そして右ローと攻撃を返すが、コンビネーションで決めるダーラムと比べると単発。ダーラムが向かってくるとエヴォラの蹴りが当たるが、それ以外はダーラムがステップでエヴォラの蹴りをかわす。  3R、顔面ガードを固めて前へ出て、ワンツーから右ローか右ミドルを蹴るダーラム。エヴォラが右ミドルを蹴ってくるとすぐに右ローを返す。単発で蹴るエヴォラに対し、すぐにまとめた攻撃を返すダーラムが手数で圧倒。印象もいい。飛びヒザ、スーパーマンパンチも見せるダーラムが前蹴りでエヴォラを下がらせて試合終了。  最後まで変わらぬテンポで攻め続けたダーラムの完勝となった。
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