キックボクシング
ニュース

【KNOCK OUT】ぱんちゃん璃奈が目の周りに大アザも2連続KOに「幸せです」「リスクはあったんですけれど、勝負してみたかった」年末年始はオーストラリアで修行

2023/12/11 15:12
 2023年12月9日(土)東京・後楽園ホールにて開催された『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.6』の一夜明け会見が10日(日)都内で行われた。  第10試合のKNOCK OUT-BLACK女子-48.0kg契約3分3R延長1Rで、ISKAサウスパシィフィック王者ケイスリィ・ヴァンス(オーストラリア)を3R1分14秒、右ストレートでKOしたぱんちゃん璃奈(フリー)が出席。前夜の試合を振り返った。 「一番の気持ちはホッとしています。とにかくKOすることしかこの数カ月間頭になかったので、いろいろなトレーナーさんに報告できて褒めてもらえて、いろいろな言葉をファンの方からかけてもらえて幸せだなと思います」と、KOで勝つことしか考えていなかったとぱんちゃん。  同席した山口元気KNOCK OUT代表は「女子であそこまで見事なパンチでのKOはめったに見られるものではないので、僕もビックリしたんですけれども。ヒザで行くのかなと思いきや、けっこうパンチで打ち合う場面が多くて。後から聞いたら、盛り上げなければいけないと思ったと。リスクを背負ってパンチで打ち合っていましたけれど、結果的にそのリスクを背負う気持ちが相手の消耗を招いてKOになったのかなと思いました」と評した。  プロボクシングで世界4階級制覇を達成し、マニー・パッキャオと1勝2敗、“恐怖の男”の異名を持つエリック・モラレス(メキシコ)のトレーナーだったマルチネス氏からボクシングを学び、「まだまだというのは自覚していますが、課題に置いていた力を抜いて打つという部分は凄い実感できました。スピードが1.25倍くらい上がっていて。1.5倍だと言いすぎですね(笑)。あと、どれだけ打っても疲れない、3Rフルで打っていたんですけれど息も上がらないくらいで。綺麗に力を抜いて打てていたことが良かったと思います。コンビネーションとかはまだまだ出せていないと思うんですけれど、力を抜くことが16戦目で初めて一番綺麗に出来たと思っているので、とにかくそこをこの1カ月間ずっと練習していました」と、力まずにパンチを打つという課題がクリア出来たとする。  フィニッシュとなった右ストレートも「軽く打つのが効くからと効いていたので、こういうので倒れるんだというのを学んだ感じがします。凄く軽く打ちました」と、力まずに打ったおかげだと話す。  前回はヒザ蹴りでのKO、今回は違う技で倒したいと事前に予告していたが「タイでも日本でも右ストレートと顔面前蹴りのどっちでも倒せるとトレーナーさんに言われていて。前回のチャッキー戦の時は右ストレートを当てたのは数回くらいなんですよ。蹴りの距離だったのでヒザになったんですけれど、今回は自分でパンチの距離をとったので蹴りは出なかったんですけれど右ストレートで何回もチャンスをつかめたので、その中で何回もトライしてやっと当てられたって感じですね」と、右ストレートと顔面前蹴りでのKOを狙っていたとする。  ヴァンスについては「ガンガン連打して来るので間に入れる、あとヴァンス選手に先に手を出した後に私が打っているんですけれど、そこで先に私が当てるというのも練習していました。一応カウンターをとるって練習をしていました」との戦略通りだった。  ジャブやストレートの命中率が上がっていたことには「打撃をめちゃめちゃ変えたので、リングの上で自信を持って戦えたのと、今回は本当に焦らなくて。3Rになっても必ず倒せると思ってたので、1秒でも判定になってしまうかもとは思わなかったです。必ずKO出来ると信じていたので焦らず落ち着いて、何回もチャンスを狙いに行けたのは自信がないとそういう落ち着きって出来ないと思うので、自信を持ってリングに上がれるくらい練習をしてきたのは自分を少し褒めたいなと思います」と、自信の表れだと説明。  この先につながる勝利だったのでは、と問われると「KO出来なければ海外に乗り込む資格がないと思っていたので。タイで教えてもらったことは『勝つのは誰にでも出来るけれど魅せる試合、倒せる試合は一握りにしか出来ないからそこを目指さないと世界で活躍する選手にはなれないし、ファイトマネーをもらえる選手にもなれない』と聞いて、凄く納得して。そういう選手になりたいと思って意識を変えて練習できたのが良かったと思います」と、世界へ挑戦できる段階を踏めたのではとする。  KOボーナスの30万円も手にし、「オーストラリアは基本休みがなくてずっと練習が出来るので、年末年始も練習したいと思います。女子選手の王者がいるんですよね。まだタイでしか練習したことがないので、海外にオフシーズンの時に行ってどういう練習しているのかとか、その国によってどこが強いのかを見て来たいと思います。タイならテクニックが凄いですけれど、オーストラリアはフィジカルが強いと思うので、いろいろ世界を見たいと思います」と、オーストラリア武者修行の旅費にしたいと話した。  他にも遠征に行きたい国はあるかとの質問には「あるんですけれど、全部遠くて。私、1日休んだら絶対に次の日に練習しないとダメな人なので。遠いと飛行機に乗っているのが1日半とかになって練習できないじゃないですか。だから遠い国には行けないんですよ。それで7時間で行けるからオーストラリアにしました」と、変わった理由をあげた。  左目周りの大きなあざについては「けっこう喰らってましたよね(笑)。しっかり見ていたので効いたパンチは一発もなかったけれど、だいぶ被弾はしていたかと思います。それでも殴りに行きたかったです。リスクはあったんですけれど、勝負してみたかった、試してみたかったというのがありました」と、倒しに行ったことの代償だとする。ならば勲章だと思っているかと聞かれると「無傷で勝ちたかったです」と笑った。  パンチの精度と共に左腕のアームブロックが上達していたのではと聞かれると、「あれもタイで教えてもらったので。いつもと構えを変えたことでジャブもすぐに出せるし、手を少し前に出すようにしたことで相手のパンチも腕に当たるので。それを練習していたのが映像を見ていて出ていたと思いました。ちょっと『ノーエルボー』と言い合いがあったんですけれど(ヴァンスがヒジが当たったと主張)ヒジは当たっていなかったと思います」と練習の成果が出ていたとし、自分の両ヒジを何回も見ていたのは「(相手は切れていたので)血は付いてないしなって確認です。万が一、当たったのかなと思ったんですけれどセコンドの方からも当たってないと言われたので」とのことだった。 「タイで『攻撃が99%でディフェンスが1%』と言われて、ディフェンスを3~4割に持ってこないとこの先は勝てないと教わって、ディフェンスからの攻撃をずっと練習していました。かわして当てる、ガードして当てるというのを練習したのが無意識に出せていたのが良かったなと思っています」と、戦い方も大幅に変えたと明かす。  今回のコスチュームはミニスカサンタ風の新コスチュームで、リボンが長すぎたため胸の中に入れるという失敗もあったが、見事KO勝ちをファンにプレゼントすることが出来た。「今回が一番、試合についてのお褒めの言葉をたくさんいただいたのが何よりも嬉しいです。それと母に『いつも強くなったと言うけれどリングの上では弱いよね』とずっと言われていたんですが、初めて『強かったね』と言われたのが本当に嬉しかったです。16戦目で初めて褒めてもらいました」と、ファンや周りから試合についての高評価という最高のクリスマスプレゼントを逆にもらったと笑顔。  そして「昨日はKOで勝ててホッとしているけれど、まだまだ課題はあるのでもっと確実に毎試合KOで勝てる選手になれるようにもっと強くなって、来年も全部倒せる選手になれるように練習を頑張りたいと思います。来年も試合を見てもらえると嬉しいです」とファンにメッセージを送った。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント