2023年12月9日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 ReBIRTH.2』のK-1 WORLD GP バンタム級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、石井一成(ウォーワンチャイプロモーション)の挑戦を受ける同級王者の黒田斗真(K-1ジム心斎橋チームレパード)が、王座防衛への思いを語った。
黒田は、昨年12月のK-1大阪大会で初代K-1バンタム級王座決定トーナメントに出場してヨーシラー・チョー.ハーパヤック、壬生狼一輝、石井一成を下して優勝を果たし、初代王者の栄光を掴んだ。今年6月にはK-1王者としての初陣で“アラブの神童”ラマダン・オンダッシュから判定勝利を収めた。
石井は、12月の初代K-1バンタム級王座決定トーナメント1回戦でオスカル・ボルケスをKOし、準決勝ではKrush王者の池田幸司を撃破。決勝で黒田斗真と延長までもつれるも判定1-2で敗れた。今年3月にはムエタイの強豪・ヨーシラーと対戦してドロー。9月にはラジャダムナンスタジアムでKO勝ち。10月にはラジャダムナンスタジアム王者のバントー・ポーラッブンに判定負けも、今回のタイトルマッチで再起を狙う。
2人の対戦は昨年の初代K-1バンタム級王座決定トーナメント決勝以来となり、黒田が返り討ちできるか注目を集めている。
全てをかけているんで、これで負けたら終わりだと思ってる
――石井一成選手との試合は、昨年の初代K-1バンタム級王座決定トーナメント決勝戦以来の試合となります。同トーナメントを制した時の気持から聞かせてください。
「去年の12月大阪でK-1初代バンタム級チャンピオンにならせて貰ったんですけど、その前の年にも一回トーナメントがあって(K-1バンタム級日本最強決定トーナメント)、そこでも優勝しています」
――はい。そうですね。
「その時は、トーナメントに優勝したという実感がそこまでなかったんですけど、今回はベルトもあって、優勝した時に自分がずっと追いかけていたものが叶ったなって、リングに立ってる時に思いました。
それと同時に自分の夢、何10年と追いかけてきたK-1のベルトを獲ったことで、ちょっと自分の中で燃え尽きた部分も正直あったんです。でも今は新しい目標に向かって、頑張ろうかなって思っています」
――そうだったんですね。決勝の石井選手との試合をあらためて振り返ってください。
「決勝は相手もそうでしょうけど僕も万全で上がってきた訳じゃなかった。一回戦も延長まで行って、二回戦は判定という形で勝ち上がってきました」
――一回戦で腕を骨折する大ケガをしたと聞きました。
「満身創痍の中で、まあ石井選手もそれは同じだと思うんですけど。その中で僕がチャンピオンにならせて貰ったんですけど、正直どっちが勝ってもおかしくない勝負だったと思います。石井選手はガンガン前に来る勢いがある選手だなっていうのは試合する前から思っていましたが、ギリギリの勝負になりました」
――たしかに石井選手は、アグレッシブに攻めるファイトスタイルですね。
「そうですね。パンチでガンガン前に来て熱い選手だなって印象です」
――1年越しの再戦となりましたが、タイミングも含めてどんな思いがありますか?
「次は外国人選手か、石井選手とやるやろなって思っていました。しかも地元大阪で1年越しにやるってことでストーリ性とかもあるし、盛り上がると思うんで、まあ全然良いかなって思っています」
――返り討ちにすると。
「ここで石井選手とやるって決めた理由が、ここで日本人で最後っていう感じにして、来年からは海外に挑戦して海外でベルトを獲りたいなって思っています」
――日本人のライバルを倒して、そして海外という野望があるわけですね。
「僕は小さい時にK-1をテレビで観て、K-1選手になりたいと思って、この世界に入ってきました。色んな団体今あると思うんですけど、K-1が一番であるべきだと僕は思ってるし、一番にするためにも本物の海外選手を日本に呼んでほしいなって僕は思っています」
――なるほど。
「まあ、ここで白黒ハッキリさせて、これからは海外の強豪に挑戦していきたいなって思います」
――チャンピオンになってから、この1年はどうでしたか。
「12月のトーナメントのケガとかもあって、中々…今年まだ1試合しか出来てないんで、その大変さとかは正直あんまり分からないんですけど、今回タイトルマッチが決まって、僕の人生の中でも一番の大勝負かなと思っています。ここを勝つのと負けるのでは今後が全然変わって来ると思うので、ここはしっかり意地でも勝ちたいなと思います」
――今回は、どんな試合にしたいですか?
「チャンピオンとして倒すことはもちろんなんですけど、前の試合は延長判定2-1だったんで、今回はしっかり完封して勝ちたいなと思ってます。僕はこのタイトルマッチに全てをかけているんで、これで負けたら終わりだと思ってるし、チャンピオンということも一度忘れて、全力で楽しみに行って、しっかり完封したいですね」
――最後に、黒田選手にとってK-1とは何ですか?
「僕の人生の一つかなって思っています」