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【修斗COLORS】澤田千優が中村未来に一本勝ちで女子アトム級王座防衛に成功! QOPソルト、KARENが国際戦でTKO勝ち、川西茉夕が新人王に。グラップリングで山田海南江が一本勝ち、ロンドン五輪代表・緒方亜香里が秒殺一本勝ち

2023/12/02 12:12
 名勝負揃いの2023年5月の『COLORS Produce by SHOOTO』に続き、修斗初進出となる豊洲PITにて12月2日、『MOBSTYLES presents プロフェッショナル修斗公式戦 COLORS Produce by SHOOTO Vol.2』(ABEMA配信)が開催された(※夜の部『MOBSTYLES presents FIGHT&MOSH』速報はこちら)。 プロフェッショナル修斗公式戦 COLORS速報 ▼メインイベント・第7試合 世界女子アトム級チャンピオンシップ 5分5R〇澤田千優(王者・初防衛戦/AACC)47.4kg[1R 4分57秒 腕十字]×中村未来(挑戦者・同級1位/マルスジム)47.4kg※澤田が初防衛に成功 「修斗世界女子アトム級チャンピオンシップ」(5分5R)として、王者・澤田千優(初防衛戦/AACC)と中村未来(挑戦者・同級1位/マルスジム)の王座戦が組まれた。  両者は2021年11月の修斗「インフィニティリーグ」以来の再戦。当時は、澤田がテイクダウンを決め、中村が立ち上がる展開のなか、判定2-0でテイクダウンを奪い続けた澤田が勝利している。  MMA5勝1分、負け無しの澤田は、2018年東日本学生選手権フリースタイル50kg級優勝、全日本社会人選手権優勝、全日本選手権5位などの実績を持つレスラー。兄・澤田龍人の背中を追って2021年5月に修斗でデビュー。リーグ戦で優勝するなど3勝1分で初代女子アトム級王者に輝いた。  2023年2月にタイで行われた『ONE Friday Fights 5』でも2R アメリカーナで一本勝ちすると、チーム・オーヤマでの北米修行も経て、5月に米国フロリダ州マイアミ開催の『Combat Global』でアナ・パラシオス(メキシコ)にテイクダウン&パウンドで判定勝ち。約1年ぶりの日本マット凱旋で、初防衛戦に臨む。  対する中村は、MMA8勝6敗。『Road to ONE』で平田樹に、シュートボクシングではMISAKIに敗戦も、修斗では小生由紀、加藤春菜に判定勝ち後、渡辺久江にKO勝ちするなど3勝。2022年のインフィニティリーグ準優勝となっている。2023年5月の前戦では修斗で川西茉夕とのスクランブル戦を制して判定勝ち。MMAでは4連勝中だ。  組んで倒して寝かせて殴る精度が高まった澤田に対し、左の攻撃の殺傷力を高め、組み力も磨いた中村。王座を賭けた再戦を制するのは? 澤田「品だったり愛の無い煽りとかはするつもりが無いので、しないんですけど、しっかり格闘技に対して真面目にリスペクトの気持ちを込めて、戦いたいと思っているのでよろしくお願いします」 中村「明日は待ちに待った、念願のタイトルマッチであり、澤田選手へのリベンジマッチでもあります。2年前に澤田選手に負けてから、格闘技が結構しんどいものになったというか、勝っても勝っても喜べないような試合が続いていて、明日は勝って全力で喜びたいと思います」  1R、ともにサウスポー構え。中村は左ジャブを当て、右を突きに行くが、そこに澤田はシングルレッグで腰を抱えてのテイクダウン。立ち上がろうとする中村は足をきかす。  いったん体を離した澤田は中村の立ち際に左を当てて再びダブルレッグテイクダウン!  金網際で足を戻し、亀から立とうとする中村を澤田はバックコントロールからリフトし、再びテイクダウン。ハーフから、サイドバックでパウンド、さらにマウントを奪うと身体を伸ばしてパウンド。1R残り3秒で腕十字を極めた。  試合後、澤田は「修斗で女子初の防衛戦で防衛できて良かったです。もっともっと練習してきたことが完璧に出せてはいないので、世界の高見を目指して頑張っていきます。応援よろしくお願いします」と語り、セコンドの阿部裕幸AACC代表、澤田龍人、松嶋こよみらとWティアラで勝利を祝福した。 [nextpage] ▼セミファイナル・第6試合 54kg契約 5分2R〇ソルト(現ストロー級Q.O.P/マルスジム)53.9kg[1R 2分37秒 TKO] ※左右ラッシュ×ホ・ジュギョン(韓国/TEAM J)54.01kg ※再計量  現PANCRASE女王のソルト(マルスジム)が修斗凱旋。  修斗でデビューし、プロ4戦目でPANCRASEに参戦すると、当時の王者だったKAREN(パラエストラ柏)に判定勝ち。タイトルを賭けたダイレクトリマッチも制し、クィーン・オブ・パンクラスを戴冠。その後はRIZINで大島沙緒里に一本負けも、今回の『COLORS』初参戦で再起を図る。  対戦相手のホ・ジュギョン(TEAM J)はプロMMA初参戦。ベースは柔道ながら破壊力抜群の打撃でガンガン前に出てくるファイタータイプ。長いリーチを活かした打撃戦を得意とするソルトとは対照的なスタイル。PANCRASE王者として出場するソルトが、ホーム凱旋でどんな戦いを魅せるか。 ソルト「クイーン・オブ・パンクラシストになって負けられない試合ですし、修斗に戻ってきて戦えるということで、修斗ファンの皆さんが興奮するような試合をします。応援よろしくお願いします」 ジュギョン「韓国から来ました。明日、初めての試合ですが頑張ります。よろしくお願いします」  1R、前蹴りを腹に効かせ、右のスーパーマンパンチで前に出るソルト。ジュギョンの左右に近い距離で打ち合い、右を効かせて一気に前に。金網に詰めて回転速いラッシュでレフェリーが間に入った。  試合後、PANCRASEのベルトを肩にソルトは「ジュギョン選手、日本に来ていただきありがとうございました。PANCRASEでチャンピオンになって修斗でいいところを見せたくてちょっと雑になってしまいましたが、もっといい試合をこれから見せます。応援よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 52kg契約 5分3R〇KAREN(第4代ストロー級Q.O.P/パラエストラ柏)51.6kg[1R4分44秒 TKO] ※パウンド×パク・ソヨン(韓国/GUNSAN ROADジム)51.1kg  ソルトと2度に渡る死闘を展開した前PANCRASE女王のKARENも『COLORS』初参戦。プロデビューから破竹の6連勝を飾るなど華々しいレコードを刻んだKARENだったが、体格で勝るソルトの前に連敗を喫した。現在は活動拠点をパラエストラ柏に移し、タイトル奪還に向け日々鍛錬に励んでいる。  対戦相手は『COLORS』のレギュラー外国人選手とも言えるパク・ソヨン(GUNSAN ROADジム)。 黒部三奈に一本負け後、ROAD FCで1勝1敗。8月の前戦で古賀愛蘭に判定負けのソヨンは、日本での試合も今回が3戦目。そろそろ初勝利を掴みたいところだ。 KAREN「普段、PANCRASEに参戦しているんですけど、今回初めて修斗に参戦させていただきます。海外選手と組んでもらえたので、しっかり自分がKO・一本で勝ちます。応援よろしくお願いします」 パク・ソヨン「私はいつも強い選手と戦っています。韓国から参りましたが、明日はよろしくお願いします」  1R、ともにオーソドックス構え。ジャブから左インロー、右のサイドキックのKARENは左で差して組んで小外がけテイクダウン! 金網際で背中を着かせ、ハーフからヒジでソヨンを削る。金網蹴って身体を起したソヨンのバックに回り、バックマウントからパウンド、ソヨンの身体を伸ばしてパウンドアウトした。  修斗初参戦で勝利したKARENは「普段、PANCRASEで戦っていてTKO勝ちできて良かったです。来年はしっかりベルトを獲るので応援よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第4試合 アトム級 5分2R〇平田彩音(BURST)47.1kg[2R 3分09秒 TKO]×MIYU(DFC Team LEOS)46.9kg  ソルト、KARENと同じくPANCRASEから初参戦となる脅威の16歳・MIYU(DFCプロモーション)が、2022年全日本アマチュア修斗王者・平田絢音(BURST)と対戦する注目のアトム級戦が決定。  平田は8月のTORAOで 檜山美樹子に判定勝ち。MIYUは7月の沙弥子戦の一本負けから再起を図る。 平田「前回のデビュー戦は緊張して硬くなっていつも通り動けなかったので、今回は全日本チャンピオンらしくKOか一本で勝ちたいと思います」 MIYU「明日は自分が練習してきたことが出せるように精一杯頑張ります。押忍」  1R、サウスポー構えのMIYUにダブルレッグテイクダウンは平田。ハーフからパウンド。背中を見せたMIYUにバック狙いもMIYUも正対しハーフに。トップからヒジを落とす平田。エビで足を戻すMIYUの際でついていく平田は背中を着かせて腕十字、向き直りに三角絞めを合わせに行く。ここはセットさせないMIYUだが、すぐに脇差しパスからハーフで鉄槌。  2R、ジャブから右ミドルの平田。MIYUの左ミドルをつかんでボディロックから崩すが、MIYUも金網背に防ぐ。シングルレッグで引き出しテイクダウンは平田。右で脇差しパスからマウントでパウンド。レフェリーが間に入った。  ケージの中で平田は「いつもお世話になっている佐々木先生、(藤井恵)メグ先生、ありがとうございます。もっともっと強くなります」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 2023年度新人王決定トーナメント決勝 女子アトム級 5分2R(延長1R)〇川西茉夕(BURST)47.4kg[1R 4分06秒 腕十字]×天天さくら(総合格闘技ジムBATTLE)47.2kg※川西が新人王に  川西茉夕vs.天天さくらによる今年度新人王決勝戦。川西は、5月に中村未来に判定負けも8月にキム・ユジョンに判定勝ち。さくらは、玉田育子、渡邊富紀恵を相手に2連敗中で白星を掴みたい。 川西「今回は必ず極めきります。以上です」 天天さくら「今日のためにしっかり準備してきたので当日は全力で戦いたいと思います。よろしくお願いします」  1R、組んでケージ際でヒザを突く川西はボディロックテイクダウン! ニーオンから足を戻してきたさくらをパスしてバック、うつ伏せで腕十字を極めた。  試合後、川西は「ワンマッチで新人王とは言い辛いですけど、今年最後の東京での試合で勝てて良かったです」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 COLORSグラップリングマッチ 51kg契約 8分1R×前澤 智(第6代DEEP JEWELSアトム級王者/リバーサルジム東京スタンドアウト)49.9kg[1R 3分05秒 三角十字]〇山田海南江(全日本柔術選手権 茶帯ライトフェザー級優勝/IGLOO)49.8kg  組み技系格闘技のトップファイター同士によるグラップリングマッチ。  開幕戦に続き連続出場する元DEEP王者・前澤智が柔術全日本王者・山田海南江と対戦。山田は「ADCC ASIA & OCEANIA CHAMPIONSHIP 2023」女子55kg級で準優勝になったばかり。ケージグラップリングでどんな動きを披露するか。 前澤「海南江さん、シンガポール(ADCC)からお帰りなさい。強敵とやるのは楽しかったですか? 明日も楽しんでもらえるように自分も頑張ります」 山田「今回、こうして試合を組んでいただきとても嬉しく思います。自分らしく楽しく戦っていきたいと思います。そして見に来てくださる皆さんにグラップリングの面白さを伝えられたらと思います。応援よろしくお願いします」  1R、先にダブルレッグテイクダウンの山田にすぐに立つ前澤。山田は引き込みクローズドガードに入れるが、前澤は突き放して立ち上がり。シングルレッグの山田に金網使い立つ、ケージグラップリングならではの動きの前澤は、小手に巻いての投げからバック狙いも、それを落とした山田がカウンターの腕十字から前澤が向き直ってきたところに三角絞め&腕を極めた。  ADCCアジア・オセアニア予選帰りの山田は「グラップリングは勝負なので一本取りたいと思っていました。世界を目指してやっているので、こんな選手もいるんだなと思ってもらえたらと思います」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 COLORSグラップリングマッチ 85kg契約 8分1R〇緒方亜香里(ロンドンオリンピック柔道78kg級日本代表/AACC)81.6kg[1R 0分45秒 キムラロック]×奥谷晴加(藤田柔術)81.9kg  ロンドンオリンピック柔道78kg級日本代表の緒方亜香里が『COLORS』初参戦。こちらも柔術国際大会でも活躍する奥谷晴加と、グラップリングマッチで激突する。 緒方「グラップリングは初挑戦ですが、精一杯頑張ります」 奥谷「練習してきたこをしっかり出して頑張りたいと思います」  1R、奥谷の引き込み際にパスした緒方がサイド、頭をまたいでのキムラロックで極めた。緒方は「初めてのグラップリングで落ち着いて出来て良かったです」と語った。
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