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【UFC】平良達郎が12月10日タフなカルロス・ヘルナンデスと対戦「強くなる為に今回の試合を受けた」(松根代表)

2023/11/01 12:11
 日本時間2023年12月10日(日)中国・上海インドア・スタジアムで開催される『UFC Fight Night』(※ラスベガスに変更)にて、平良達郎(Theパラエストラ沖縄)のUFC5戦目が行われることが分かった。 ▼フライ級 5分3R平良達郎(日本)MMA14勝0敗(UFC4勝0敗)カルロス・ヘルナンデス(米国)MMA9勝2敗(UFC2勝1敗)元HFC王者  MMA14勝無敗、UFCでも4戦無敗の平良の相手は、米国のカルロス・ヘルナンデス。MMA9勝2敗でバックボーンはムエタイで際の打撃が強く、一本勝ちが4つ。後半でも動きが落ちず接戦をモノにするタフな相手だ。  当初、平良は10月14日に米国ラスベガスのUFC APEX開催の『UFCファイトナイト』にて、フライ級15位のダビッド・ドボジャーク(チェコ)と対戦予定だったが、ドボジャーク側の事情で試合が中止となり、年内にランカークラスとの試合を希望していた。しかし、ランカーにスケジュールの空きが無く、今回もフライ級ランキング外のヘルナンデスとのマッチアップとなった。  12月の試合に向け、平良の師匠である松根良太・Theパラエストラ沖縄代表は、本誌の取材に、「マッチメイクはその時の流れがあります。平良は4勝しているので、ランカーと対戦する権利は得れていると思いますし、UFCとマネージメントのイリディアムスポーツからもランカーとの対戦をその都度探って貰っています。しかしながら、タイミングが合わない時もあります」と、ノーランカーとの試合になったことを説明。  さらに、「今年の目標は出来る限り試合をする事でありましたので、相手云々より平良達郎個人として強くなる為に今回の試合を受けました。ランカーとの試合でなかった事に焦りはなく、来年のランカーとのハイレベルな戦いに備えて、更に良い準備が出来る、と前向きに捉えています」と語っている。  ヘルナンデスは、キックボクシングのパンアメリカン準優勝、TBAムエタイ王者で、アマチュアMMAで現UFCのチャールズ・ジョンソンに判定勝ち、ジョゼ・ジョンソンにリアネイキドチョークで一本勝ちの戦績も持つ。2014年のIMMAF世界王者に輝くと、2017年1月の「Titan FC 43」でプロデビュー。  ロンドン五輪キューバ代表で現ONEのグスタボ・バラートに判定負けスタートも、その後、2020年にHFCフライ級王座につくなど6連勝で2021年コンテンダーシリーズに出場。ダニエル・バレズを相手にスプリット判定勝ちでUFCとの契約を獲得した。  UFCでは初戦で元LFA王者のビクトル・アルタミラノを相手にコンテンダーシリーズ同様に1Rを奪われたが、競り合いで動きが落ちず、終盤盛り返してのスプリット判定勝ち。  2戦目はRIZINで60kg契約で元谷友貴にスプリット判定で敗れたアラン・ナシメントと対戦。1Rに右前蹴りを効かされ、左右ラッシュからのシングルレッグで手を着いた際にバックを奪われ、引き込んだナシメントにケージを蹴って背負って立ったが、スタンドのままリアネイキドチョークを極められ一本負け。連勝が「8」でストップした。  2023年6月の前戦は、ローカル14勝すべてがフィニッシュ勝利というウクライナのデニス・ボンダーと対戦。3Rに投げた際のヘッドバッドによりボンダーが失神、テクニカル判定で30-27×2、29-28の3-0で打撃の手数で勝ったヘルナンデスが勝利している。30歳。  基本はオーソドックス構えの細かいステップからの出入り、左ボディ、右ローと対角の攻撃に加え、首相撲ヒジ・ヒザ、左右のミドル・左ハイ、二段の跳びヒザと終盤まで動きが落ちないスタミナを武器とするヘルナンデスは、ボンダー戦では3Rに相手のバックフィストをかわして自らダブルレッグテイクダウンも成功。立ち際をボディロックし、前後に崩して投げてのヒジ打ちで畳みかけてフィニュシュ(偶発的なバッティングとみなされた)している。  テイクダウンディフェンスに若干の難を見せるが、立ち上がりに長けており、平良としてはその際を狙いたいが、ヘルナンデスのプロでの一本負けはナシメント戦のみ。ノーランカーながら、組み際・離れ際でのヒジ・ヒザ、後半にも強く勝負所を逃さないタフな相手だ。  松根良太代表は、「対戦相手あってこその試合。UFCの頂点へ、という山を登っている事に変わりなく、平良達郎は次戦を経て更に強くなり、来年のサバイバルへ向けて大いなる経験を手に入れます。First of all, grateful to be able to fight.(まずは戦えることに感謝)」ともSNSに記している。  同大会では、同じフライ級で12位のス・ムダルジ(中国)がアラン・ナシメント(ブラジル)と対戦。8戦無敗(UFC1勝)のパク・ヒョンソン(韓国)vs.シャノン・ロス(豪州)、さらに『ROAD TO UFC 2』フライ級トーナメント決勝として、同じパラエストラグループの鶴屋怜がジー・ニウシュイエ(中国)と対戦する試合も組まれている。また「RTUライト級トーナメント決勝」では、原口伸(日本)がロン・チュー(中国)と対戦するなど、日本人3選手が揃うことになる。  平良は、戦績以上に難敵のヘルナンデスを相手に勝利し、念願のランカーとの試合に駒を進めることができるか。  現在、平良は、米国コロラドのエレベーションファイトチームで、UFC世界バンタム級4位のコーリー・サンドヘイゲンらと4週間のファイトキャンプ中。帰国後、上海での試合に向け、日本で最終調整を行う予定だ。 [nextpage] UFC上海大会とは  2023年12月9日(土)、改修工事が行われたばかりの上海インドア・スタジアムにて『UFCRファイトナイト上海』が開催される。  中国でUFC公式パートナーである「RIO Strong」提供で、現地プライムタイムに『UFC Fight Night上海』と『ROAD TO UFC シーズン2』決勝戦が同時開催される。  中国本土で開催されるイベントとしては今回で4回目。上海スポーツ連盟および上海市徐匯区(じょかいく)体育局の協力の下、地元自治体の承認を得て、上海市徐匯区(じょかいく)中心部にある上海インドア・スタジアムにて開催される。 「ROAD TO UFC シーズン2」決勝戦4試合がプレリミナリーカードに組み込まれ、各階級の優勝者はUFCとの契約を獲得する。  日本からは、フライ級決勝で鶴屋怜(パラエストラ松戸)がジー・ニウシュイエ(中国)と対戦するほか、ライト級決勝で、原口伸(BRAVE GYM)がロン・チュー(中国)と対戦する。  UFC上級副社長兼アジア統括責任者のケビン・チャンは、今回の上海大会の正式決定に、「2017年に初めて開催したUFCファイトナイト上海は、記録を塗り替え、生涯の思い出を作り、中国本土上陸を発表する歴史的なイベントとなりました。情熱的なファンの皆さまに、再び素晴らしいショーを披露し、この国の次世代のUFCアスリートを紹介できる瞬間を待ち遠しく思います。すべてが始まった場所であり、われわれが拠点を置き、このスポーツを変えるために多くを投資してきたこの素晴らしい都市で新たなイベントを開催できることは、中国におけるMMA発展の次章をつづるにふさわしい門出だと思っています」とのコメントを語っている。  なお、今回も『Endeavor China(エンデバー中国)』が上海における公式UFCイベントプロモーターを務める。
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