2023年11月12日(日)東京・後楽園ホール『NJKF×CHALLENGER -Reborn-』の全対戦カードが決定した。
メインイベント(第13試合)の日泰国際戦58kg契約3分5Rで、元WBC日本統一ムエタイフェザー級王者・大田拓真(新興ムエタイジム)がシップンノーンスタジアム認定フェザー級1位ルークワン・スーチーバァーミキョ(タイ)と対戦。
2023年、NJKF後楽園大会の大トリはエース・大田拓真が務める。
【写真】9月の「ONE Friday Fights 32」で初のOFGマッチに挑み、ベルギー人選手に勝利した大田(C)ONE Championship 大田はこれまでWBCムエタイ日本統一フェザー級(19年6月)、S1ジャパン55㎏級(19年11月)と2冠を達成。今年はその活躍に勢いを増し、5月にメキシコ『IRON FIST』へ飛ぶとムエタイ世界王座を奪取、7月は新日本キックへ乗り込み王者・瀬戸口勝也を撃破した。
圧巻はONE Championshipデビュー戦となった9月のジェルテ・ブロマート(ベルギー)戦。これまでムエタイスタイルで蹴りを主体に戦った大田だが、ここではダメージの大きいオープン・フィンガー・グローブながら激しい打ち合いを披露。激闘型の新スタイルを見せ、判定で白星デビューを飾った。
今回の対戦相手ルークワンはシップンノーンスタジアム認定フェザー級1位の23歳。技術での駆け引きより前に出て圧力を掛け強い攻撃を浴びせるタイプで、タイでの試合では右強打をストレート、フックと打ち分け初回KOも記録している。身長173㎝で戦績は67戦52勝14敗1分。
ONEで見せた激闘系新スタイルでルークワンを粉砕するのか、あるいは持ち前のテクニックでいなすのか。大田にとって23年を締めくくり、来たる24年に繋げたい一戦だ。
第12試合のNJKFスーパーフェザー級王座決定戦3分5Rでは、同級2位・龍旺(Bombo Freely)が同級3位・佐藤亮(健心塾)と対戦。
かつてのNJKFエース・桜井洋平会長の秘蔵っ子である龍旺は2021年6月にデビュー。KOで初戦を飾るとその後も連勝で進み、昨年までで5戦5勝(2KO)、桜井会長を継ぐ存在と期待を受けた。
今年に入り史門との無敗対決でドロー(2月)、6月にはガン・エスジムの技巧とキャリアに屈し初黒星と歯止めが掛かったが、9月にダウンを奪い3冠王HIRO YAMATOを撃破(判定勝ち)。劣勢を終了直前にひっくり返す勝負強さで、期待と勢いを取り戻した。
対して佐藤は2015年にデビューし28戦14勝(2KO)12敗2分と豊富な戦績を積んできた。蹴りを主体とした組み立てで18年にはDEEP☆KICKでベルトを懸けたトーナメントで決勝に進むも、判定負けであと一歩王座に届かず。5年ぶりに巡ってきたベルト獲得のチャンスに「全てここの為に掛けてきてます」とSNSで強い気持ちを表明している。
勢い・倒す力を持つ龍旺が短期勝負を仕掛けるか、あるいは佐藤が経験値を活かし空転させるか。順調に来た龍旺と満を持して臨む佐藤、新王者となるのはどちらか。
第11試合の日泰国際戦57kg契約3分3Rでは、元IBFムエタイ世界ジュニアフェザー級王者・波賀宙也(立川KBA)がシップンノーンスタジアム認定バンタム級王者サクレック・ゲッソンリット (タイ) と対戦。
2019年9月にIBF世界ムエタイジュニアフェザー級王者となったのが光る波賀。しかし直後にコロナ禍が広がり、防衛戦のスケジュール変更が余儀なくされると調子を崩し、2022年6月に虎の子の王座を奪われてしまう。
そこから立ち上がって戦い続け、今年6月にもS1世界王座決定戦のチャンスを得たものの判定負けで世界2冠はならず、今回は仕切り直しの一戦となる。
そんな波賀に用意されたサクレックはシップンノーンスタジアムのバンタム級王者。70戦46勝21敗3分の戦績を持つオーソドックスで、圧力を発し前に出るというより距離を保って蹴りで展開、相手が来ると接近戦を厭わずヒジ・ヒザで応戦といった戦いを見せる。やや後手となる傾向も見られるため、3R戦でもあり波賀は序盤から圧力を発して自分のペースで進め、そのまま封じてしまいたい。
サウスポーの特性を活かし、距離感・組みといったムエタイ攻防でも上回り、復活の白星を狙う。