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レポート

【GRACHAN】15周年記念大会で阪本洋平が引退、ダリと岸本はドロー、TSUNEが手塚を完封、伊藤が高須をTKO、J-MMA Rookies CUPフェザー級は黒井、フライ級は鈴木が優勝。ウェルター級決勝は桜井vs.青木に、林が小谷をTKO

2023/10/15 13:10
 2023年10月15日(日)東京・有明TFTホール1000にて『GRACHAN65・15周年記念大会』が開催された。  第10試合後には、岩﨑ヒロユキ代表に呼び込まれ、プロデビュー戦からGRACHANで活躍し、ライト級のベルトを巻いた原口伸(BRAVE GYM)がケージイン。「ROAD TO UFC」ライト級で決勝に進出している原口は「GRACHANで育ちました。12月9日ROAD TO UFCで、しっかり相手を倒してきます」と、UFC上海決戦に向けて挨拶した。 ▼第16試合 阪本洋平 引退エキシビジョンSPマッチ 5分1R&セレモニー─阪本洋平(PEERLESS WOLF)初代GRACHANライト級/第2代GRACHANフェザー級王者[エキシビションのため勝敗無し]─山本琢也(パラエストラ千葉)第2代GRACHANライト級王者/第3代フェザー級王者  阪本洋平は、元GRACHANライト&フェザー級王者。2007年にアマチュアPANCRASEで戦い、2008年にプロMMAデビュー。2016年5月に元PANCRASEウェルター級王者の宇良健吾を1R KOに下してGRACHAN初代ライト級王者に。  2017年5月にはGRACHANフェザー級王者・大澤茂樹も2R KOで、二階級制覇を果たした。2019年1月に修斗参戦。山本健斗デリカットにKO勝ち。最後の公式戦となった。MMA16戦14勝(10KO)1敗1分。9月20日で37歳になる。  山本琢也は阪本と同じく元GRACHAN二冠王者で、GRACHAN出場は2020年12月の鍵山雄介戦以来3年ぶり。その後、2021年10月の『RIZIN.31』で白川陸斗に敗れたものの、2023年1月の修斗では山本健斗デリカットに2R KO勝ち。2023年5月の前戦『RIZIN.42』では体重超過の上、横山武司に1R 腕十字で敗れている。  練習パートナーでもあった両者。阪本の引退マッチで、山本にGRACHAN王者の伝承なるか。  エキシビションマッチでは、ヒジパットとシンガードを着けた両者がしっかり向き合い。動きを確かめるようにハードに拳を交わし合った。  山本は、ケージの中で「普段からお世話になっている阪本選手と、リングの上でこうして対峙していい機会になりました。すごいプレッシャーで今日もパンチで目がかすんで、阪本さん怖いです(苦笑)。これからも自分も頑張ります」とマイク。  坂本は「4年ぶりでケージのなかで格闘技は最高だなと思いました。こんなに真剣になることはないし、ケージに上がる選手たちはすごいなと思いました。そういう選手をこれからも育てていきます」と引退の挨拶を行った。  練習仲間、関係者、家族から花束を受け取った阪本は、最後に「ひとつお伝えしたいと思います。自分は野球で甲子園に行けなくて、最後のミーティングで『格闘技でリベンジします』と17歳のときにいったのを覚えています。いまつくばにジム『PEELESS WOLF』を作りました。これからどでかい事業家になって、皆さんのお役に立てるようになります」と語り、選手引退の10カウントゴングを聞いた。 [nextpage] ▼第15試合 GRACHANライト級5分2R△ロクク・ダリ(TRI.H Studio)[判定1-0 ドロー]△岸本篤史(BRAVE)  ライト級のダリは、2022年12月の『GRACHAN 58』で林に判定勝ち後、6月のRIZINキックボクシング戦で木村ミノルに68秒 KO負けも、木村のドーピング発覚によりノーコンテストとなっている。MMAで真価を見せるか。  対する岸本も、GRACHAN3連勝後の2023年5月の『RIZIN 42』で強豪ビクター・コレスニックに2R TKO負けしており、ホームで再起なるか。 1R、サウスポー構えの岸本に詰めるダリはシングルレッグも差し上げる岸本。ブレーク。ここもすぐに詰めて組むダリはケージに押し込んでヒザを突くも突き放した岸本は左ストレート。 2R、左ロー、右オーバーハンドのダリに、岸本は左を効かせるが、ダリはダブルレッグから小外がけテイクダウン。しかしグラウンド状態の岸本の顔面に反則のヒザを入れてしまい、中断。再開。オーバーハンドで詰めるダリは粘り強くシングルレッグテイクダウン。下の岸本は三角絞め狙いも、胸を張るダリは座って鉄槌。四角に組んだ足を解いてレッスルアップした岸本はボクシング勝負で出るが、時間が無くホーン。 判定は1-0で1者がダリを支持も規定に達せずドローとなった。 [nextpage] ▼第14試合 バンタム級 5分2R×手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)第7代バンタム級王者[判定0-3]〇TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)  バンタム級の2回戦。元UFCの手塚は、2021年12月のGRACHANで伊藤空也に52秒腕十字で一本勝ちし、GRACHANバンタム級王座を奪還して以来、約2年ぶりのGRACHAN出場。2022年10月の前戦・RIZIN福岡大会ではメイマン・マメドフを三角で固めての下からのパウンド・ヒジで1R TKO勝ち。1年ぶりの試合となる今回は、ノンタイトル戦でPANCRASE同級7位のTSUNEを迎え撃つ。  TSUNEは、2011年から15年までDEEPを主戦場とした後、2015年12月からPANCRASEに参戦。瀧澤謙太、金太郎、アラン“ヒロ”ヤマニハ、春日井 寒天 たけしに敗れるも、WLFでは現ONEのシェ・ウェイに判定勝ち。  PANCRASEで鬼神光司、平田丈二、井村塁、平岡将英相手に4連勝。2022年12月のバンタム級暫定王者決定戦で田嶋椋を左ストレートで先にダウンを奪うものの、4R TKO負けで戴冠ならず。10カ月ぶりの復帰戦をGRACHANで戦う。  トータルファイトで強いTASUNEは、その軸に強い組みがあるが、手塚は寝技のスペシャリスト。テイクダウンの際に注目のバンタム級戦だ。 1R、ともにサウスポー構え。手塚はダブルレッグテイクダウンから両足束ねバック狙い。中腰に立つTSUNEは手塚に両足はかけさせず前に落とすと、下の手塚はディープハーフでロックダウン。下から肩固めも狙うが、脇を差していて抜けるTSUNEがヒジを落とし、パスガード、クルスフィックスからヒジ、下の手塚はキムラ狙う。 2R、シングルレッグからTSUNEの立ち際にバックから片足かける手塚だが、両足はかけさせないTSUNEが横に落として手塚の左手首をコントロール。脇をすくいバックからクロスでコントロール。仰向けから胸を合わせた手塚がバック狙うも、腕を抜き正対したTSUNEが際を譲らずトップのままホーンを聞いた。 判定は3-0でTSUNEが勝利「PANCRSEから参戦させてもらいました。いきなりチャンピオンとやらせてもらって一応勝ったんで、次、タイトルマッチやらせてください」とバンタム級王座挑戦をアピールした。 [nextpage] ▼第13試合 バンタム級 5分2R〇伊藤空也(BRAVE)[2R 1分47秒 TKO]×高須将大(パラエストラ柏)  伊藤は、2021年12月に手塚基伸に一本負けでGRACHANバンタム級王座から陥落したが、その後、3連勝。2022年3月のRIZINで魚井フルスイングに判定勝ち、2022年12月のGRACHANでイ・ハンヒョンに判定勝ち、5月に安部路人に判定勝ちしている。  2023年6月にはシュートボクシングに参戦し、OFGマッチで基山幹太に判定負け。  ステージ4の肝臓癌のサバイバーの高須は、ZSTを主戦場とした後、パラエストラ柏に移籍。2021年12月にGRACHAN初参戦で大搗汰晟に1R TKO負けも、2022年3月に奥野真利にTKO勝ちすると、同年5月に長谷川卓也とドロー。  9月に佐々木歩夢をキムラで極めると、2023年2月の前戦でガルちゃんと引き分けている。  空手の打撃でも組みでも削れる伊藤に、高須は思い切りのいい打撃と粘り強い組みが持ち味。伊藤は鋭い出入りの打撃からBRAVEのレスラー相手に磨いたケージレスリングの攻防で上回るか。高須は柏でどんな戦略を練り上げてくるか。 1R、伊藤のミドルをもらいながらもダブルレッグテイクダウンを決める高須は金網に押し込み、伊藤の立ち際を再び尻を着かせる。立つ伊藤は高須の頭が下がるとシングルレッグにヒジを落とす。 2R、オーソから入り左ハイなど蹴りを当てる伊藤、高須はダブルレッグで尻までは着かせるが、足を引き立つ伊藤は左ミドルを取られても片足立ちで押し込み。体を入れ替えシングルレッグに入る高須だが、伊藤のヒジを浴びて徐々に腰が落ちると被弾し続けて、四つん這いとなりレフェリーが間に入った。1分47秒、TKO。 [nextpage] ▼第12試合 J-MMA Rookies CUPフェザー級 決勝戦 5分3R〇黒井海成(GRACHAN)[1R 2分43秒 TKO]×人見礼王(修斗)※黒井がフェザー級優勝  GRACHAN代表ルーキーの黒井は、宮田和幸率いるBRAVEジムのプロスペクト。  4歳から剛柔流空手を始め硬式空手において数々の国内タイトルを獲得。世界王者にも輝いているストライカーで、2019年、高校3年生の時に「K-1甲子園2019 東日本予選トーナメント-60kg」で優勝も果たしている。  また、2021年9月の『BreakingDown』第2回大会にも出場しライト級 ワンマッチ 71㎏以下契約で山下大希に勝利している。 「J-MMA Rookies CUP」では、1回戦でWARDOGのDAIGOを1R TKOに下すと、準決勝でDEEPの梶本保希に判定3-0勝利。  対する修斗ルーキー代表の人見は、サウスポーのトータルファイター。  空手とテコンドーで活躍し、空手で数々の大会で優勝。テコンドーではジュニアオリンピック強化合宿にも参加している。アマチュア修斗EXトーナメント2022 フェザー級優勝でアマチュア10戦8勝2敗の実績を持つ。 「J-MMA Rookies CUP」では、初戦でGLADIATORのの桑本征希に反則勝ちを収めている。 1R、黒井は右ミドルも掴まれ尻もち。立ち上がると人見はサウスポー構えから左ミドルを当てる。インローも打つ人見は左ストレートもヒット。右ミドルを当てて圧力をかける黒井は右ストレートで人見の腰を落とさせると、すぐに詰めて右ストレートから左フックでダウンさせてパウンドラッシュ!2分43秒、TKO勝ちでフェザー級を制した!  黒井は「世界もそうですけど、僕はRIZINフェザー級でベルトを獲りたい。一人ひとり潰していきます」と語った。 [nextpage] ▼第11試合 J-MMA Rookies CUPフライ級 決勝戦 5分3R×金井一将(GRACHAN)[1R 3分05秒 KO]※左ストレート→パウンド〇鈴木崇矢(格闘DREAMERS)※鈴木がフライ級優勝  GRACHANの金井は、1回戦で修斗のKJ-Tylerに判定勝ち後、準決勝でDEEPの氏原魁星にも判定勝ちで決勝進出。  格闘DREAMERSの鈴木は、1回戦でGRACHANの小田魁斗に判定2-0で勝利後、準決勝でWARDOGのしゅんすけを1R パウンドアウトで決勝進出を決めた。空手ストライカーの鈴木とBRAVEの金井によるフライ級決勝戦。 1R、サウスポー構えの鈴木に、ファーストアタックでダブルレッグテイクダウンを奪う金井だが、金網使い立つ鈴木。ボディロックから崩す金井は鈴木の背中に飛び乗りリアネイキドチョーク狙い! 身体を振って落とした鈴木! 立ち合いのなかで金井の組みの入りに左ヒザを合わせると、次のタックルも切って立ち合い、ノーモーションの左ストレート! 後方に金井が倒れ、レフェリーが間に入った。  3分05秒、鈴木がJ-MMA Rookies CUPフライ級優勝。優勝賞金30万円を受け取り、「未来のUFCチャンピオンの鈴木崇矢です。GRACHAN15周年おめでとうございます。セコンドの高谷さん、岡見さん、みんなのおかげでここに縦ています。ここからどんどん強くなって、必ずUFCのチャンピオンになります!」と力強く語った。 [nextpage] ▼第10試合 GRACHANフライ級 5分2R〇宮内拓海(TMC道場)[2R 0分45秒 KO] ※右ストレート×天野哲宏(BLUE DOG GYM/TEAM FAMILIAR) GRACHAN次期挑戦者決定戦準決勝の記憶も新しい中、敗れた宮内拓海と天野哲宏が、技術とプライドをかけて再び激突する。ストライカーとして知られる宮内は、その研ぎ澄まされた打撃で相手を圧倒するか。一方、柔道ベースの天野は、投げと関節技で宮内の攻撃を封じ込めるか。 1R、宮内の左右に首投げテイクダウンの天野だが、首を抜く宮内はスタンドに。右を打ち込むと天野はそこに左前手フックを狙う。右ローで尻もちを着かせる宮内。打ち合いのなかで左を当てた天野は宮内の背中に乗るが、前に落とした宮内が上でホーン。 2R、オーソから左を振り、左ハイで前に出る天野に、宮内は右ストレート! 後方に天野が倒れてすぐにレフェリーが間に入った。2R45秒、KO。 [nextpage] ▼第9試合 ウェルター級 5分2R×能登 崇(GO ONE GYM)[判定0-3]〇芳賀ビラル海(MASTER JAPAN TOKYO)  能登はKrushなど立ち技で活躍後、TAKASHIとしてソーキに2R KO勝ち。その後、GRACHANで竹川光一郎にTKO勝ち、石原裕基、加藤忠治に判定勝ちも、エドモンド金子、TOSHI、岸本篤史に敗れている。  芳賀は、EXFIGHT、PANCRASEでの3連敗から、2023年8月の前戦で山下康一朗に判定勝ちして白星を掴んだ。ストライカー対決を制するのは、能登か芳賀か。 1R、サウスポー構えの能登に詰める芳賀はボディロック。金網背にする能登の押し込んでのヒザに小手に巻いた芳賀は払い腰テイクダウン! ヒップアタックから金網背に座る能登の腰をつかむ芳賀。立ち上がる能登は首投げも、脇差す芳賀がすぐに立ち上がり、ボディロックテイクダウンでコントロールしてホーン。 2R、左から詰めて組むのは能登。かわして体を入れ替える芳賀のボディロックテイクダウンを残す能登は押し込む芳賀の頭が下がるとヒザ。ブレーク。能登の左をかわした芳賀は組んでシングルレッグからテイクダウン狙いも、能登も残してホーン。  判定は3-0で組んでコントロールした芳賀が勝利した。 [nextpage] ▼第8試合 GRACHANライト級 5分2R×小谷直之(ロデオスタイル)[2R 0分30秒 TKO] ※右フック→パウンド〇林RICE陽太(パラエストラ森ノ宮)  林は、7月の『GRACHAN 62』で小川道的を衝撃の跳びヒザで13秒 TKO勝ち、2月の山下康一朗戦でも判定勝ちと2連勝中。大阪から東京に参戦し、どんな戦いを見せるか。  対する小谷は、2月大会で王者・原口伸にパウンドアウトされており、その原口は「ROAD TO UFC」で8月27日の準決勝も勝利。決勝に進出している。勝者が王座戦線に残るサバイバルマッチだ。 1R、ともにサウスポー構え。詰める小谷は左で差して組んで右で脇腹にパンチもブレーク。小谷の詰めに今度は林が両差し。崩しに小谷は下から立ち上がり。背中について右足をかける林に、小谷はアームロック狙い。スタンドバックの林は引き込み、両足をかけるが、胸を合わせる小谷がガードに戻してホーン。 2R、小谷の右に左を合わせた林は、右の返しでダウンを奪うと、糸が切れたように倒れた小谷を見てすぐさまレフェリーが間に入った。30秒、林が勝利。  試合後、林は「今日、強い小谷さんといい試合が出来て、そろそろタイトルマッチを組んでもらえたらめちゃくちゃ嬉しいです。大阪からも来ていただいた皆さん、ホンマにありがとうございます」とライト級王座挑戦をアピールした。 [nextpage] ▼第7試合 GRACHAN ウェルター級トーナメント1回戦 5分2R・延長1R×渡辺良知(SILVER BACK HOUSE)[延長1R 0分48秒 TKO] ※パウンド〇青木忠秀(総合格闘技道場コブラ会) 1R、青木は前手左フック、右。ダウンした渡辺だが、すぐに立つと四つに組んで小外がけテイクダウン。リバーサルする青木に、渡辺は左で差して立ち上がりホーン。 2R、左振る渡辺は左で差して小外がけテイクダウン。壁使い立つ青木のバックを狙うが、前に落とした青木。下の渡辺はキムラクラッチに組むと回して上になるも極め切れず。 本戦判定は1者青木も1-0ドロー。トーナメントのため延長1Rへ。  サウスポー構えになる青木に、渡辺の左右の詰めに右を当てて左アッパーを効かせると、左右ラッシュでダウンを奪い、延長R、48秒でTKO勝ち。「大阪から優勝します」と宣言した。 [nextpage] ▼第6試合 GRACHAN ウェルター級トーナメント1回戦 5分2R・延長1R〇桜井隆多(R-BLOOD)[2R 4分10秒 腕十字]×上田拳翔(reversal gym osaka anne)  ウェルター級4人トーナメントは、ベテランの桜井隆多(R-BLOOD)と渡辺良知(SILVER BACK HOUSE)に、GRACHAN Challengeを経てプロに昇格した上田拳翔(reversal gym osaka anne)と青木忠秀(総合格闘技道場コブラ会)の新鋭が挑む構図となっている。 1R、ともにオーソドックス構え。左右で詰める上田に、桜井は金網に詰まりながらも右を返して首相撲ヒザ、左で差して投げると、ハーフから肩固め、絞めを狙いつつパスガード。片足を戻す上田に、再び櫻井はパス。脇腹にパウンド。 2R、上田のワンツーに頭を下げながらも左を返す桜井。組んで小外がけも浴びせ倒した上田が上に。亀になり立つ桜井。ここで上田が右目尻から出血。桜井にもドクターチェック後、再開。詰める桜井は打ち合いの中でもダブルレッグテイクダウン。パスガードから肩固め、いったんサイドに出て極めにいくがマウントに戻り、三角絞めから腕十字に移行。最後は右脇に挟んで極めた。  ウェルター級トーナメント決勝進出を決めた桜井は「歳との戦いもありますが、自分と戦い、ようやくここにたどり着くことができました。またここに辿り着けるように頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 フェザー級 5分2R×大搗汰晟(POLARGYMOSAKA/宇留野道場)[1R 3分23秒 TKO]※パウンド〇中村京一郎(EXFIGHT)  天理大柔道部出身の大搗は、2021年9月にGRACHAN初参戦で原口伸に1R TKO負けも、2戦目で高須将大を1R TKOに下すと高橋孝徳にも2R TKO勝ちで2連勝。しかし、2022年8月に鍵山雄介に3R TKO負け、2023年2月にチハヤフル・ヅッキーニョスに1R 一本負けで連敗。7月の前戦で櫻庭泰裕に1R TKO勝ちで再起を遂げている。  対する中村は、元海上自衛官。格闘DREAMERSで頭角を現し、POUNDSTROMでは狩野優と3Rを戦い、一本負け。EX FIGHTで樋沼朝光に1R TKO勝ちすると、2023年3月の前戦GRACHANでテコンドーベースの石塚将也に1R TKO勝ちしている。 1R、右ジャブ、右ローの中村。大搗は両手刈でテイクダウンし、そのままマウント、サイドに出て袈裟固め、アームバー! 足をからめて腕を抜いた中村は首を抜いてスタンドに。下の大搗に強い左右のパウンドをインサイドから当てると、大搗の足が効かなくなり、パウンドを浴びて、中村がTKO勝ち。 [nextpage] ▼第4試合 GRACHANバンタム級 5分2R×萩原一貴(リバーサルジム武蔵小杉所プラス)[判定0-3]〇佐々木歩夢(AACC)  所英男の愛弟子・萩原一貴は、GRACHAN2連勝から、崎山勲、黒井海成に敗れたが、2023年5月の前戦で松本尚大に判定勝ち。佐々木は、高須将大、松本尚大に一本負けも5月の前戦でYO-HEIに判定勝ち。 1R、サウスポー構えの萩原の左ミドル後にスリップした佐々木。@パウンドで飛び込む萩庭に、下から立つ佐々木を投げようとした萩原だが、佐々木が上に。下の萩原の足の手繰りを潰してパウンド、ヒジ。ディープハーフで被弾しながらも立つ萩原は小外がけテイクダウンも、佐々木がリバーサル。 2R、左の攻撃で詰める萩原だがローブロー。再開。左ボディストレートから左ストレートを当てて金網に詰める萩原。四つから小外がけテイクダウンでヒジ落とし、脇差しパスガードでマウントも股を抜けた佐々木が立ち上がり、下の萩原に蹴り。ブレークから詰める萩原だがホーン。 判定は3-0で初回にニアフィニッシュのヒジを落とした佐々木が勝利した。 [nextpage] ▼第3試合 ストロー級 5分2R×朝日向大貴(BRAVE)[1R 4分11秒 ヒールフック]〇牧ケ谷 篤(和術慧舟會群馬支部) ストロー級、炎の闘志・朝日向大貴vs.熟練された技術を持つベテランの牧ケ谷篤が激突 1R、ともにオーソドックス構え。ジャブ&ローの朝日向に、牧ケ谷はアゴを引いて額を突き出し前に。朝日向はジャブを当て続けるが、詰めた牧ケ谷はシングルレッグから足にからみ外ヒールを極めた。 [nextpage] ▼第2試合 フェザー級 5分2R〇松田征也(BLUE DOG GYM)[2R 1分49秒 TKO] ※パウンド×ディオゴ・ロボ・トクナガ(Sekitani Jiu Jitsu Academy) 警視庁柔道部からMMAへ転戦した松田征也の柔道vs.静岡の技巧派ディオゴ・ロボ・トクナガの柔術対決。 1R、ともにオーソドックス構え。グローブタッチ無しで右で飛び込む松田。避けるトクナガは右ロー。左右で詰める松田にトクナガはギロチン狙いも、松田が頭を抜くと引き込み気味にインバーテッドで足関節狙い。足抜く松田は右を当てて前に。トクナガの引き込みに腕十字狙いもさばく松田。 2R、前蹴りで距離を取るトクナガに、左を当てて詰める松田。下になるトクナガだがブレーク。右を突くトクナガに松田は詰めて左右を効かせてダウンを奪い、パウンドアウト。  ケージの上で勝利の雄たけびもそこから落ちたのか、受け身を取ろうとしたのか、頭を打ってしばらく立ち上がれなかった。 [nextpage] ▼第1試合 バンタム級 5分2R〇今村 豊(POLARGYMOSAKA/宇留野道場)[判定3-0] ×YO-HEI(Brightness 門馬道場)  POLARGYMOSAKAを起ち上げた今村豊と、激闘でも屈しない戦士YO-HEIの激突。 1R、ともにオーソドックス構え。今村の右カーフにYO-HEIは尻もち。立つYO-HEIに今村は右ロー。接近戦でYO-HEIがアイポーク。今村が中断後、再開。左を当てるYO-HEIに、今村はダブルレッグテイクダウン。金網使い立つYO-HEIを再びダブルレッグで背中を着かせる。クローズドガードのYO-HEI。足を開くと今村は鉄槌連打。立ち上がり下のYO-HEIに蹴りも。 2R、右ロー、右オーバーハンドを見せる今村に、YO-HEIは右アッパーを振る。詰める今村はダブルレッグテイクダウン。金網に詰まりハーフのYO-HEI。ブレーク。すぐにダブルレッグテイクダウンする今村。下のYO-HEIもヒジを突くが、上の今村も右ヒジを返すと、蹴り上げのYO-HEI。すぐについて寝かせた今村が鉄槌でホーン。
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