(C)ゴング格闘技
2023年9月24日(日)開催の『RIZIN.44』(さいたまスーパーアリーナ)と、10月1日(日)開催の『RIZIN LANDMARK 6 in NAGOYA』(ドルフィンアリーナ)の公開練習が19日、トライフォース赤坂にて行われ、白川陸斗とヒロヤが所属ジムでミット打ちを披露した。
2023年7月に伊藤裕樹と熱戦を繰り広げたヒロヤの今回の試合は58kg契約。2022年11月に征矢を破った中村優作(TEAM FAUST)との5分3R戦に、10.1 名古屋大会で臨む。
ヒロヤは「進退をかけた」伊藤との試合で判定負け。「ひとりの男として“吐いた唾は飲むな”というしょうもないプライドがあって」と引退を示唆していた、今回の試合に向け、あらためて発言を撤回。難敵・中村との12歳差対決の意気込みを聞いた。
ヒロヤ「スタミナの心配はもう全くしていない、いろんなポテンシャルがそこにあると分かった」
──まずは、試合に向けての意気込みをお聞かせください。
「『超RIZIN.2』から約1カ月半ぐらい。本当にいい経験させてもらった。『超RIZIN.2』のおかげで、自分の気持ち、志がもっと高くなって。本当に次の一戦にかける思いが、もちろん大きいですけど、それよりも早く試合がしたいなって、強くなったところをみんなに見てもらいたいという気持ちが一番大きいです」
──前戦は評価を上げました。ご自身では?
「僕が振り返るとすればジャッジがどう評価したか、試合内容どうこうは、団体によってジャッジの基準があり、そこに沿った練習、そこでやるからには、そこにフォーカスして、どうポイント、どうジャッジが評価するか、十分に理解して臨むことは大きいです」
──対戦相手の中村優作選手については?
「僕の試合は、相手がどうというより『自分にしかできない試合』を貫くことが、僕ができる一番の最高の試合内容なのかなっていう風に思っていて、やっぱりキャリアも浅い中で、戦績のレコードも汚い。そういう自分だからこそアツい気持ちが感じられるような、そういう試合、僕にしかできない試合をやっていきたいと思っています」
──中村選手はベテランです。つけいる隙は見えてきていますか。
「RIZINに楽な相手はいないです。相手どうこうでなく自分の試合を貫く、気持ちを見せる試合をすることが一番だと思いました。かなりしんどい展開にはなるかなとは想定しています」
──前回の試合から試合間隔が少ないですが。あの試合をやったことで、さらに成長を見せる手応えもありますか。
「一番は、あの一戦が決定的な大舞台というか、何万人もいるなかで、5分3R、RIZINの舞台で休む間もなくずっと動いている、スクランブルの多い試合を展開した。その試合を最後までやり遂げられたので、スタミナの心配はもう全くしていない、いろんなポテンシャルがそこにあると分かった。次の試合は前よりも準備期間が長いので、仕上がりを楽しみにしていてほしいです」
──前回は進退をかけて戦いました。あらためてまたやって格闘技をいきたいと思ったきっかけを教えてください。
「そうですね……、大きなポイントは、やっぱり一番はああいう大舞台で試合させてもらって、本当に僕からしたら夢の舞台。自分が格闘技を始めた頃はRIZINに出られるということすら考えたことないレベルで高い存在だったから、あの試合でいろんな声をいただいて評価していただいたおかげで、次のカードをいただいた。あの試合が終わって引退宣言したものだから“本当は格闘技、まだやりたいんだな”と気持ちを一番再確認できたというか。
自分が言ってしまったから男として情けないと思いつつ、でも、“ああ自分は本当に格闘技がしたかったのだな”と強く思って。あの舞台を通して、“もっとできるんじゃないか”という自信に変わったという部分が──なんて言うんですか、あの試合で、自分には負けなかったので。いつもなら削られて判定で負けるかもしれないと思ったときに、“次のラウンドこういこう”とか、戦略でいこうとしていたけど、あの試合は“死んでも絶対に勝つ”と思って、1秒たりとも、絶対に相手に何もさせないくらい自分が攻めてやろうと思っていたので、それを出し切れて後悔はなかった。120パーセント出して負けたので、そこを痛感したのと同時に、“自分に負けるまで”やりたいなって。自分がああいう大舞台で気持ち折れるような試合をすれば、僕はそこで終わり。改めてやりたいと思いました」
──互いに伊藤裕樹選手と戦っています。その比較から考えて、中村選手の変則的な飛び込みはどう感じていますか。
「同じストライカーというのは変わらないので、テクニックがあったり、試合の運び方は上手だなと思っているので、戦い方はかなり変えないと難しい部分はある。でもまあやることは決まっているので、試合の時に自分を信じられるかどうか。強いベテラン選手だからこそ、自分を信じる」
──体形とファイトスタイルが似ている竿本選手の試合を参考にしたりも?
「そこはサウスポーなので、僕らはオーソ同士なので相手が狙うものも変わってくるかなと」
──ところで、練習仲間の白川選手が感じる、ヒロヤ選手が初舞台を経て変わったところは?
白川 ヒロヤ選手はもともと気持ちが強い選手だったんですよ。あの『超RIZIN.2』から、さらに気持ちが強くなって練習に対する姿勢もそうだし、一番彼が真摯に向き合っています。練習も、食生活から、格闘技に対する生活、練習に対する姿勢が、試合からさらに良くなったと感じます。
──どんな試合を見せたい?
「テクニックがそこまでないからこそ、キャリアが浅いからこそ気持ちでカバーする、そういう、MMAそこまで詳しくない人でも見てもらって楽しんでもらえる試合。そういうしんどい試合になるかなって。応援よろしくお願いします。アツい試合をするので楽しみにしていてください」