デビュー戦の判定勝ちに「周りからそれしか言われないのでそんなこと言うだったら“やってやるよ”」と気合いが入る天心 撮影/安村発
2023年9月18日(月・祝)東京・有明アリーナ『PRIME VIDEO PRESENTS LIVE BOXING 5』の記者会見が16日(土)都内にて行われ、那須川天心(帝拳ジム)がプロボクシング第2戦に向けて意気込みを語った。那須川は今回57.79kg契約8回戦で、メキシコバンタム級王者ルイス・グスマンと対戦する。
黒のTシャツに黒のキャップを後ろ向きにして被るラフなスタイルで会見に登場した那須川は「凄く体調も調子もよく、前回のデビュー戦から5カ月間、この日のために生きてきたと言っても過言ではないので、それを試合で見せられると思うとワクワクしています」と試合が待ち遠しい様子。
前回4月のボクシングプロデビュー戦では日本バンタム級2位・与那覇勇気を相手に完勝しており、今回に向けては「技術も色々とあると思いますが、そういうものだけではなく、相手だったり、会場で観ているお客さん、プライムビデオ独占ライブで観ている人たち、そういう人たちの心を巻き込むような試合をして、最終的に全員を倒しに行く気持ちで戦いたいと思います」とインパクトの残る勝ち方を狙うという。
天心のボクシング戦績1戦1勝(キックは47戦47勝)に対し、10勝(6KO)2敗の戦績を誇るグスマンは「私は天心選手よりも勝っているのはプロフェッショナルボクサーとしての経験。1つだけでなくプラン、引き出しがたくさんあるので、これは勝利につながる要因だと思います」と自信を見せれば、天心は「格闘技に対する思いやマインドで上回っています。経験値とかは僕は気にしていないし、そんなの関係ないっしょという感じ。あとは、しっかり今回は倒しに行く姿を見せられると思うので当日を楽しみにしてください」と完全決着に自信を見せる。
プロデビューからの5カ月間で成長した部分を聞かれると「デビュー戦の時は言われたことをずっとやってきた感じですが、今はそれプラス、自分の動き、ステップ、パンチの打ち方、避け方とやっと完成ではないですけど、自分のスタイル、自分自身が分かるようになりました。この5カ月でそれを感じたので、そこが成長できたと実感しています。周りの人たちも言ってくれているので、それをみんなに見せるのが凄く楽しみです」と自信ありげの笑顔を見せる
「デビュー戦の時はステップ、ジャブ、ストレートしか練習してこなかったのですが、そこから色んな技や一個一個の打ち方、デビュー戦でダメだったことを次の練習からやってきたので、人は本気でやればこんなに成長できるというところを見せたいですし、僕は人生懸けてやる競技に出会えたので毎日が楽しいですし、成長するスピードも速い。学校でつまらない先生の授業って長く感じるじゃないですか。楽しい先生の授業は時間が経つのを早く感じます。そんな感覚が毎日続いているので、あっという間。楽しい時間に勝るものはないと思うので、経験値が毎日積めたかなと思います」(天心)
前回、圧勝しながらの判定で勝ったものの、KO決着ではなかったことで「周りからそれしか言われないのでそんなこと言うだったら“やってやるよ”というノリで行こうかなと思います」とKO決着にこだわる構えも見せた。
なお、今大会のメインではWBA&WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)、WBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人(M.T)の王者勢が揃うこととなり、セミに出場する那須川は「日本人が注目される舞台はなかなかこういう時しかないので、ボクシングだけじゃなく日本人の強さを見せたいと思います。全員でしっかり勝ちたい」と日本人全勝も宣言した。