MMA
インタビュー

【DEEP JEWELS】村上彩が「DEEP JEWELS」ミクロ級王座戴冠! 現「DEEP」同級王者の大島沙緒里との「統一戦」を希望

2023/09/11 12:09
 2023年9月10日(日)東京・ニューピアホールにて『DEEP JEWELS 42 ~10th Anniversary~』(U-NEXT配信)が開催された。 ▼第11試合 メインイベント DEEP JEWELS ミクロ級タイトルマッチ 5分3R×アム・ザ・ロケット(フリー)王者 43.6kg[判定0-5] ※28-29×5〇村上 彩(フリー)挑戦者 43.8kg※村上が新ミクロ級王者に  王者アムは、ミクロ級(44.0kg)王者ながら、スーパアトム級の49kg前後での試合も多く、2019年の大晦日のRIZINでは山本美憂のレスリングにコントロールされて判定負けも、2020年2月のDEEP JEWELS初代ミクロ級王座決定トーナメント一回戦で佐藤絵実に1R 腕十字で一本勝ちで再起。2023年5月には49kgで伊澤星花と対戦し、1R 三角絞めに敗れている。今回は44kgのミクロ級の王座防衛戦で再起なるか。  挑戦者・村上は柔術黒帯から2020年10月にプロMMAデビュー。負傷欠場のリオンの代役として参戦し、49kg契約で須田萌里に判定勝ち。その後は、ミクロ級(44kg)でちびさいKYOKA、玉田育子、古瀬美月にいずれも腕十字で一本勝ちで4連勝をマークした。  2022年9月の『DEEP JEWELS 38』ではアトム級(47.6kg)で須田に判定負けし、プロ初黒星を喫したが、2022年12月にはアトム級でにっせーに判定勝ち。さらに2023年4月の前戦でもアトム級でサダエ☆マヌーフに判定勝ちで2連勝中。今回はミクロ級に戻してアムの王座に挑む。  パワフルな打撃を見せるアムは、階級上の伊澤には一本負けしたものの、MMA5勝4敗中、5つの白星はすべて一本勝ち。UFC5勝2敗のローマ・ルックブンミーのタイ時代にも腕十字で勝利しており、ミクロ級でさらにキレを増すか。  村上は課題の打撃で遅れを取らなければ、組み技から寝技勝負で柔術家としてアムの極めに対抗する力を持つ。本来の階級でどんな動きを見せるか。  前日計量で村上は、「楽しみです。明日は私がチャンピオンベルトをもらいます」と王座奪取を宣言。王者のアムは、「初防衛戦が楽しみです。適正階級で出場できるのでベルトは手放さない。王座防衛できると確信しています」と、本来の自身の階級でベルトを守る、とした。  試合は1R、アムの右の蹴り足を取って崩そうとした村上を逆にボディロックから投げたアム! パワー差を感じさせるなか、下の村上は潜りからサドルロックで足関節狙い。ストレートフットロックに、アムも外ヒールを狙うも上体立てる村上が上に。50/50の展開から村上は上からの攻めを選択していく。  2R、左右で前に出るアムにダブルレッグテイクダウンは村上! 下から手首を抱え、得意の腕十字を狙うアムに手首を抜いて、片足を越えるとパスガード、腕十字へ! ヒジを抜くアムに村上は内ヒール狙いから上に。外がけで下のアムに上から鉄槌。アムは身体を伸ばして顔を遠ざけて避ける。  3R、右カーフを3度当てるアム! サウスポー構えになる村上は詰めてダブルレッグテイクダウン! 下のアムはクローズドガードで腕十字狙い。中腰で極めさせない村上は上から細かいパウンド。  アムがスクランブルから立つ際でバック狙う村上はダブルレッグからアンクルピックでテイクダウン! 下のアムの蹴り上げをさばいてパス狙いからアンクルホールド、オモプラッタを仕掛けてゴング。  判定は5-0(29-28×5)で、足関節からトップを選択、パウンドを入れた村上が勝利。新ミクロ級王者に輝いた。  ベルトを巻いた村上は、「今日まで練習頑張って結果が出せて良かったです。チャンピオンになりますとプレッシャーをかけてきました。もっと強くなって、RIZINにも出たいので、これからもよろしくお願いします」を涙を流しながら語った。  また、試合後のインタビューでは、当面の目標を現「DEEP」ミクロ級王者の大島沙緒里との「統一戦」に照準を定め、階級上のアトム級では、AACCの浜崎朱加との試合を望んだ。 [nextpage] 辛くてもやってきてよかったな、と ──ついにミクロ級のベルトを巻きました。 「今日は今まででの試合のなかでもよかったです。みんないろいろあると思うんですけど……(涙を流し)いろいろやってきても、練習で上手く行かなかったりもしたんですが、打撃が出来なかったり、全然、極められたりもいっぱいしてきて……、上手く行かないことがいっぱいあったんですけど、それに負けずに練習をしてきて、辛くてもやってきてよかったな、という感じです」 ──いつも淡々としていますが、こうして感情を表す村上選手を見ると、ベルトへの思いも感じます。 「そうですね。やっていて辛いことがあるのが普通じゃないですか。辛いなかでも頑張ってきて、こうして手元にあると、思いもありますね」 ──相手のカーフキックなど打撃のプレッシャーがあるなかでダブルレッグなどのテイクダウンも決めました。 「あんまりやらないんですけど、最初、あまりアム選手が振って来なかったんです。振って来れば、パカーンと返したりもするんですが、振って来ないから入るタイミングが無くて。1回、大きなパンチを振って来た時に、そこで下に合わせて行こうと思って入れました。  それで相手が思ったよりも腰が強くなくて、やっぱりミクロ級──相手もそうですが、自分もこれまで上の階級で戦ってきて、練習でもストロー級くらいの選手や、男性選手とも練習しているときのことを考えたら、“行ける”と感じて行きました」 ──足関節は外掛けの展開からサドルロックに入ることもありましたが、極め切るまでに至りませんでした。そこでトップポジションを選択した? 「セットは出来たんですけど、“極まらない”と思って、最後は自分の得意な50/50から返されることがあまり無かったので、上から潰す選択をしました。自分の出来ることを徐々にやっていった感じです。  1R目は結構、下のポジションが多かったのですが、上になったときに“結構上からエスケープをさせずに潰せるなと思って、上が有利かなと思って上を取ることにしました」 ──コーナーも同じ意見だった? 「はい。『上を取ってパウンドを打てば効くから、それで行け』と」 ──下のアム選手もオーバーフック、手首を掴むなど、得意の腕十字を狙ってきました。 「あの腕十字はもらう気がしなかったです。形に入りかけても角度を変えれば抜けるので、そこまでバチッと入ったのは無かったですね」 ──今後はどんな王者になっていきたいですか。 「防衛するのはもちろんなんですけど、“あの選手みたいに強い選手になりたい”と、戦いも気持ちも周囲から憧れられるような王者になりたいです」 ──今後、希望する相手は? 「当面の目標は『ミクロ級統一』で大島(沙緒里)さんかなと。階級も同じですし。それより上、アトム級だったら、誰でもいいです。(名前を挙げるとしたら?)うーん……浜崎朱加さん!」 ──ファンにメッセージを。 「応援ありがとうございました。今日は判定でしたが、これからもっと強くなって一本勝ちを目指していきます。今後は上の階級とかRIZINなどで試合ができるようになりたいので、応援をよろしくお願いします!」
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