ムエタイ
インタビュー

【ONE】“藤原敏男イズム継承”打倒ムエタイの鈴木真治「激しい打ち合いになるが最後は僕が勝つ」

2023/09/07 22:09
【ONE】“藤原敏男イズム継承”打倒ムエタイの鈴木真治「激しい打ち合いになるが最後は僕が勝つ」

師匠・藤原敏男もかつて戦っていたルンピニースタジアムに参上する鈴木

 2023年9月8日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 32』に出場する鈴木真治(フジマキック)のインタビューが届いた。鈴木はバンタム級(-66kg)ムエタイ3分3Rでスーブラック・トー・プラン49(タイ)と対戦する。

 鈴木は「ROAD TO ONE JAPAN スーパーライト級ムエタイ日本トーナメント」優勝者。当初は今月2日のルンピニー大会でサンシリ・PK・センチャイと対戦する予定だったが、サンシリが直前で負傷欠場。翌週に順延となった。対するスーブラックは今年6月にONEルンピニー参戦し、2戦連続のKO勝利、そしてパフォーマンスボーナスも連続獲得と勢いに乗っている。

自分らしい試合をした上で最後に自分が立っている


――ONEルンピニー参戦が決定した時の心境は?

「はい、やはり緊張と嬉しさが同じぐらい、ばーっと来た感じでした」

――ONEに対するそれまでのイメージは?

「世界規模でやっている、凄くプロフェッショナルなスポーツの世界だなっていう印象でした」

――ONE参戦については以前から興味がありましたか?

「そうですね。以前から出たいなとずっと思っていました。(その理由は)自分は強い選手と戦って1番になりたいっていう気持ちを持って、ずっとこの競技をやってきたので、ONEはこのムエタイの競技でも世界中の強い選手が集まっている、事実上、世界トップレベルの選手たちが集まっている団体だと僕は思っています。そこで戦って、自分の強さを証明したい」


――タイ現地での調整の具合は?

「お陰様で、ホテルも含めてしっかりした環境を準備して頂き、問題なく調整できています。衣食住というか、トレーニングもしっかりできる環境を揃えてもらっているので、安心して最終調整を行っています。本当に有難いです」

――元々、タイでの練習経験はあるのですか?

「はい、あります。練習もそうですが、試合もしたこともあります。初めてタイに行ったのは、もう20年弱ぐらい前です」

――改めて、コンディション・準備は万全ですか?

「体調とかはとても良い感じで、コンディションは仕上がっています。あとは、思いっきりやるだけですね」

――対戦相手変更になったが、その事について不都合はありましたか?

「元々決まっていた選手と比べると、スタイル的にちょっと違うタイプで、構えも違う。しかし、それもしっかり対応できるようにしています。キャリアを重ねて練習や試合をしているので、そここは余り気にしてないです」


――対戦相手のスーブラック選手についての印象は?

「ONEでの以前の試合を観ましたが、一言で言うと、危険な相手ですよね。1発1発の攻撃力が重いというか、攻撃が重い。ヒジ、ストレート、ハイキックとか一発で相手を仕留められる威力があるので、危険な選手であるっていうのが1番の印象です」

――その上で特にどのあたりを警戒していますか?

「さっき言ったヒジ、蹴り、ストレート。その辺りは、彼が今までの試合でビッグヒットさせて、相手をドーンと倒しているので、それ以外も危険な技を持っていますが、特にその辺りを警戒しています」

――警戒点は対処可能なものですか?

「過去にも素晴らしい選手たちと試合をさせて頂いたので。今までやってきた選手も凄いし、今回のスーブラック選手も凄いんですけど、ずっと強い相手は変わらない。やっぱり危険なのは危険です」

――理想とする試合イメージは?

「多分、激しくて厳しい試合になると思います。 激しい打ち合いになりますが、最終的には僕が勝つ、そんな試合にしたいなと思います」


――“近距離での打ち合い上等”な感じですか?

「そうですね、相手もヒジとかストレートとか、近距離での強力な武器を持っているし、僕もそれは得意な距離なので、先にビッグヒットした方に勝敗が傾くような序盤から激しい試合になると思います」

――初っ端から勝負を仕掛ける試合の経験は?

「思い返してみるとたくさんあると思います。特に日本では3Rの試合が多かったので、お互い最初から仕掛ける展開が多かった。その点では今回もいつも通りの戦いです」

――オープンフィンガーグローブについては?

「ROAD TO ONEの試合に出て初めて使いましたが、普通のグローブとはちょっと違う技術というか、普通のグローブだったら、ブロックできたり処理できていたものが、出来なかったり。逆に掴みやすいので、掴む技術が必要になったりと、そういう違いは感じています」

――自身のファイトスタイル的に戦いやすいですか?

「やってみるまでは、どうかなと思っていましたが、やってみたら、自分もそう思うのですが、周りの先生やコーチたちから、結果的に自分のスタイルに合っていると言って貰いました。自分のスタイルに合っていると思います」

――オープンフィンガーでの至近距離でのヒジの攻防戦などはいかがですか?

「とても危ないと思います。特にグローブが小さいので。外側から見ると危険を感じるのですが、自分自身が試合をやる側になると、そのことを忘れるくらいに夢中になるので、あまり考えないです」


――元々、肝が座っているタイプ、それともアドレナリンが上がってスイッチが入るタイプですか?

「僕は後者だと思います。最初から余裕しゃくしゃくな感じではないですね」

――ルンピニー大会では、これまで以上に一皮向けた姿を出せそうでしょうか?

「そうですね。そうなればいいですね。会場のルンピニースタジアムの雰囲気とか、強い相手とやるっていうことで、さらにこう自分が伸びていければいいなと思います」

――今回の試合のテーマは?

「先ほど話した部分と重なりますが、自分らしい試合をする。そうすれば、結局はONEに求められるような激しい試合、倒し合いの試合になると思います。自分らしい試合をした上で最後に自分が立っている、そういうイメージです」

――それは尊敬している藤原(敏男)先生への想い、藤原イズム継承の気持ちが強いのでしょうか?

「自分と一緒にするのは生意気かもしれないですけど、藤原先生はこういうアウェイというか、このタイの雰囲気の中で、当時の超トップの選手としのぎを削っていたんだなと思います。藤原先生に過去アドバイスを頂いたことが、今になってこういうことかと、より身に染みて実感しています。いかに自分を信じて、自分を出せるか、自分のスタイルを出せるか。藤原先生のスタイルはタイのスタイルとは違います。自分のスタイルを作ることができたので、自分も、ムエタイではなく自分のスタイルでやろうと思います」

――“打倒ムエタイ”を掲げる中で、ONEで戦いたい相手は?

「以前、日本で試合をして負けたポンシリ選手にやり返したい。後はノンオー選手、ジョナサン・ハガティー選手と戦いたいです。そこを倒すことができたら、名実ともに世界トップというのは間違いないので。ただ、ONEには自分が知らないだけで、とんでもなく強い選手がたくさんいるので、いつも驚いています」

――最後にファンにメッセージを。

「日本のファンの皆様、いつも応援ありがとうございます。普段から会場に足を運んで、応援してくださり、また他の形でたくさん応援して頂き、本当にありがとうございます。 皆様の応援のお陰で、今回ONEの世界の舞台に立つことができます。普段、皆様に見て頂いているものは世界でも通用する、世界レベルのものだっていうのを証明するようにしっかり頑張っていきます。応援よろしくお願いいたします」

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