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【NARIAGARI】平山迅がアブドゥラマンに無念のTKO負け、寒天マンがキングハンターを狩る、DEEPの多湖リキト「皇治を超える男になる」、元太郎が元プロ2冠王に判定勝ち、K-1山口翔大が勝利、豊樹が元NKB王者を破る番狂わせ

2023/09/03 18:09
NARIAGARI vol.22023年9月3日(日)大阪・176BOX ▼第22試合 ISKAインターコンチネンタルK-1ルール ウェルター級王座決定戦 3分5R〇モー・アブドゥラマン(イギリス/元ISKAライトウェルター級オリエンタルルール世界王者)=66.9kgTKO 3R ※レフェリーストップ×平山 迅(TEAM ONE)=67.0kg※アブドゥラマンが新王座に就く。  平山はパンチを武器に真っ向勝負を展開。渡部太基、塚越仁志、牧平圭太、木村“フィリップ”ミノルといった歴代Krush王者たちと拳を交えてきた。2020年9月の不可思戦では合計3度のダウンを奪って大差の判定勝ちという番狂わせ。2021年5月にはKrushスーパー・ライト級王者・佐々木大蔵に挑戦も、判定で敗れ王座奪取ならず。2022年7月の川﨑真一朗戦でKO勝ちしたのを最後にK-1 GROUPとの契約を満了。NARIAGARI vol.1では正道会館の空手全日本大会で優勝した実績を持つ。晴也を初回KOした。  アブドゥラマンは南アフリカ出身でイギリス在住のキックボクサー。元ISKAライトウェルター級オリエンタルルール世界王者。2018年11月のK-1に初来日し、「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント」の1回戦で左右田泰臣と対戦。延長戦までもつれ込む接戦を演じるもKO負けを喫した。戦績は42勝(22KO)12敗。  1R、軽快なステップを踏む両者。アブドゥラマンはサポーターを巻いている平山の左膝をローと前蹴りで狙い撃ち。平山は右を伸ばしていくが、アブドゥラマンは右へ回り込んで左足を蹴る。平山の3連打の右がヒット。アブドゥラマンはすぐにステップで離れる。そして徹底して右ロー。アブドゥラマンは頻繁にスイッチもする。歩くように前へ出てワンツーを打つアブドゥラマンに、平山は左ボディを返した。  2R、平山の左ローにアブドゥラマンは左膝への前蹴り。平山がワンツーで前へ出ていくとアブドゥラマンは右へ回り込みながら右ローを蹴っていく。突如右アッパーを突き上げるアブドゥラマン。歩くように前へ出て前蹴り、右フックを繰り出すアブドゥラマンに平山は左フック、左ボディ。サウスポーのアブドゥラマンは左ストレートを顔面とボディへ、平山は左フックから右アッパーを突き上げる。マウスピースを吐き出すアブドゥラマン。ステップで動き回って左ストレート、右前蹴りを放つアブドゥラマン。そしてアブドゥラマンの左フックに平山が大きくグラつき、飛びヒザ蹴りの右フックで平山がダウンを奪われる。  3R、前に出る平山。アブドゥラマンはステップで右へ回っていく。ワンツーを繰り出す平山にアブドゥラマンはヒザ蹴り、平山は左ボディを当てて前へ出るがアブドゥラマンは右フックを入れてかわし、ロープにもたれかかった平山の背後から右ハイを蹴りダウンを奪う。左右にスイッチし、前蹴りやローを蹴りながら左ストレート、右フックを打つアブドゥラマン。右フックで平山がグラつき、ここでレフェリーがストップ。アブドゥラマンのTKO勝ちとなった。  アブドゥラマンは「日本でインターコンチネンタルタイトルを獲得したことは私の夢がかないました。もうひとつの夢は日本で世界タイトルを獲ることです。平山選手はとても強い選手でした。ローキックで怖いと思った瞬間がありました。しかし対策を練ってきたので勝つことが出来ました。日本のファンの皆さん、ありがとうございました。私は必ず日本へ戻ってきます」と、次は日本で世界タイトル戦をやりたいと語った。  解説席にいた原口健飛は「もしかしたらいつかやるかもしれない」とアブドゥラマンとの対戦があるかもしれないとした。  閉幕式で皇治は「勝った選手にはもちろんどんどんビッグなステージに上がっていって欲しいし、僕らもサポートする。日本を背負う選手になって欲しい。平山はずっと一緒にやっきていろいろ思うところがありますが、男は負けた時からが男の見せどころ。俺は男なので必ずアイツにやり返します。復活してNARIAGARIの子たちに背中を見せようと思います。もっともっとみんなで成り上がろうと思うので、平山は俺が引退させんとこうと思うので、負けた選手をみんなで支えてやって欲しいです」と、平山と共に自分も這い上がると宣言した。 [nextpage] ▼第21試合 -67kg級 MMA 5分2R〇寒天マン(日本)=66.75kg腕十字×フェリペ”キングハンター”マソーニ(ブラジル)=66.4kg  正体不明ではないマスクマンの寒天マンはRIZINやHEATで活躍したMMAファイターの春日井“寒天”たけし。現役は引退しているが、地元を盛り上げるためにマスクマンとしてNARIAGARIのリングに上がる。  マソーニは三浦孝太(BRAVE)と2021年大晦日の『RIZIN』で試合が組まれていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による入国規制でマソーニが入国できず。2022年5月の『RIZIN LANDMARK vol.3』で再び同カードが組まれたが、今度は三浦の首の怪我により中止に。2022年7月の『RIZIN.37』で3度目が組まれ、両者とも前日計量をパスしたが、計量後に三浦が発熱および喉の痛みなどの体調不良を訴え、検査を受けたところ新型コロナウイルスの陽性判定を受けて欠場。試合が一度も行われることがなかった選手だ。  寒天マンはいきなりダブルレッグからテイクダウン、サイドへ動いて顔面へヒジ。マソーニが立ち上がろうとしたところでフロントチョークに。しばらくその状態が続いたが、マソーニは首を抜くことに成功。寒天マンはオープンガードから腕十字。マソーニは足を寒天マンの首にかけ、クラッチを組んで耐える。なんとここでマソーニの足が寒天マンのマスクに引っかかり、マスクが脱げそうになるアクシデント。起き上がって再びオープンガードに入れた春日井は、パウンドを打とうとしたマソーニに最後は腕十字を極めた。リングには青木真也が飛び込み、一緒に勝利を喜んだ。  寒天マンはマイクを持つと「みんな、ヘルシーだよ。すっごいヘルシー。ここで大事なお知らせがあります、皇治さん、次はそこへ座らせてください」と解説席に座らせてくれとアピール。解説の青木真也が「お前は春日井だろ」と藤波辰爾風にツッコムと「よく言われるんですが、違うんですよ」と言って去っていった。 [nextpage] ▼第20試合 57kg契約 MMAルール 5分2R〇多湖リキト(ネックス)=56.9kg腕十字×野崎大翔=56.65kg  サウスポーの野崎は左インローから左ストレート、多胡はステップを踏んで距離をとり、野崎がコーナーを背にしたところでダブルレッグに入って首を抱えた野崎からテイクダウンを奪う。続いてマウント、パウンドを単発で打ち、野崎が背中を向けたところでリアネイキドチョーク。しかし、野崎はこれを逃れる。立ち上がろうとした野崎をフロントチョークに捉える多胡。極まったかに思えたが、野崎がロープの外に出てしまいブレイク。  再開後、すぐに多湖がダブルレッグでテイクダウン。マウントを奪ってヒジを2発落とし、嫌がって腕を伸ばした野崎に腕十字。暴れれ逃れようとした野崎だが多湖がしっかり極めて一本を奪った。  多湖はマイクを持つと「NARIAGARIに出ているヤツ全員に言いたいけれど、ここで勝ったら成り上がりますって言うけれどそんな簡単に成り上がれたら誰も苦労しない。僕は本気でやっているし、DEEPもNARIAGARIも背負ってもっと上の舞台に行きたいと思います。僕はなんとしてもこの上の舞台でプレイ出来るようにこれからも頑張ります。僕は好きなことやって僕のやりたいようにやって、応援してくれるみんなに感謝して生きてきました。僕は皇治さんに凄い憧れていて、でもずっと憧れていてもダメなので僕は皇治を超える男になります」と宣言した。 [nextpage] ▼第19試合 バンタム級キックボクシングルール 3分1R〇元太郎=54.60kg判定2-1×矢島直弥(TSK japan)=54.85kg  元太郎はドラゴンボクシングスタジアムでのアマチュア大会優勝2回、K-1アマチュアでA&Bクラス優勝、K-1アマチュア全日本大会準優勝など23戦の経験を積み、2023年2月の『NARIAGARI』第1回大会に“BAD PRINCE”のキャッチフレーズで出場。プロで4勝1敗の悠里から延長戦で勝利を奪った。7月のDEEPとNARIAGARIの対抗戦にもNARIAGARIチームの一員として出場し、ここでもプロMMAファイターの琥を1RでKOしている。『ウルフルズ』のギタリスト=ウルフルケイスケの息子。  プロキックボクサーの矢島は元WPMF日本フライ級王者&元蹴拳フライ級王者で、この大会での浮上を狙うが、第1回NARIAGARIでBreakingDownのとしぞうにパンチのみのスタンディングバウトルールで敗れた。  ゴングと同時に矢島がラッシュを仕掛け、元太郎は意表を突かれたがすぐに押し返す。サウスポーから左ストレートを繰り出す元太郎に矢島は左ハイキック。前に出る矢島だが元太郎は左ミドルを2発命中、さらに左ストレートも。それでも前に出る矢島だが元太郎が左フック、ヒザとヒットを奪う。さらに左でヒットを奪っていく元太郎は矢島が近付くと左ヒザ。矢島はジャブから右を繰り出すが、動いてかわしながらヒザ、左ストレートを打つ元太郎をなかなか捉えることが出来ない。それでも前に出てパンチを繰り出す矢島。元太郎は動きを止めず攻撃を当てる。  判定は2-1と割れ、元太郎が元2冠王に勝利した。「全部勝って矢島選手にたどり着きました。そして今日矢島選手という壁を越えました。俺は皇治さんを超えたいと思っていて、俺から矢島選手を指名しました。オーディションでめちゃくちゃ目立っている癖に試合に来てないとしぞうくん、NARIAGARI Vol.3で会いましょう」と、としぞうを次の相手に指名。  しかし皇治は「としぞうよりももっと上の相手がいいでしょう。もっと高みを目指してほしい」と、としぞうよりも強い相手を用意したいと話した。 [nextpage] ▼第18試合 ヘビー級キックボクシングルール 3分1R×朝太=89.35kgKO〇カンホサ=85.8kg  始まると同時に両者足を止めての左右フックのノーガードでの打ち合い。カンホサの左フックでグラついた朝太はなおも殴り合いに行き、カンホサの右フックがヒットして身体が泳いだところで朝太がレフェリーからスタンディングダウンを宣告される。朝太は不服な表情。再開後、前へ出る朝太は右を思い切り振り回し、カンホサも打ち合いに応じる。ロープを背負ったカンホサが右ストレートでダウンを追加。立ち上がった朝太は再び左右フックで打ち合いに行ったが、カンホサの右フックをもらって朝太が3度目のダウン。カンホサのKO勝ちとなった。  カンホサはマイクを持つと「友だちのおかんが今死にかけているみたいで。おばちゃん、俺またメシ喰いに行くから死ぬなよ! 俺は勝ったぞ」とメッセージ。皇治は目を潤ませていた。 [nextpage] ▼第17試合 ヘビー級 キックボクシングルール 3分1R〇山口翔大(TEAM3K)=92.8kg判定3-0×安藤優介=91.8kg  山口はJFKO全日本大会2連覇、KWF世界大会優勝、W.K.O世界大会優勝、白蓮会館全日本大会5度優勝、正道会館全日本大会優勝など、フルコンタクト空手で輝かしい実績を残し、キックボクシングの道へ。キックでは既にRKSクルーザー級王座、AJKN同級王座を獲得。昨年9月からK-1 GROUPに参戦しており、2023年4月にはANIMAL☆KOJIを破り3戦3勝と波に乗る。戦績は5勝(2KO)無敗。  迎え撃つ安藤はRISE参戦、南原健太への挑戦を目標に掲げている。  山口は空手衣を着用。開始と同時に右フックで襲い掛かる安藤、山口は組んだ状態からヒザと右ローを蹴っていく。山口のヒザに安藤は右アッパーで対抗するが、山口に距離を潰されてのヒザをもらう。山口のヒザ連打に安藤は動きが泊り、離れると思い切り右フックを振るが、山口はすぐに距離を詰めて組んだ状態からの右ローとヒザ蹴り。安藤も首ヒザで応戦し、離れると右フック。しかし、山口にすぐ距離を潰され、山口のヒザをもらう。山口の胴廻し回転蹴りは空を切った。 「ああ、しんど。1分で倒すとか偉そうなこと言っていたんですがこのざまです。3分1Rでフルコンタクト空手と同じルールなので道衣でやらせてもらいました」と言うと、またNARIAGARIに参戦したいと話した。 [nextpage] ▼第16試合 フェザー級キックボクシングルール 3分1R×吉田 仁=61.45kgKO〇ペットサムイ・シムラ(タイ/志村道場)=61.8kg  ペットサムイはエークピカートから改名。2013年3月に初来日し、石井宏樹が保持していたラジャダムナンスタジアムのスーパー・ライト級王座に挑戦。強烈なヒジ打ちで石井をマットに沈めて、同王座を手に入れた。頑丈な肉体とパンチ・ヒジ打ちで前に出る好戦的なスタイルで186勝(43KO)42敗6分の戦績を誇る。2022年12月にK-1初出場したが、与座優貴に大差の判定負け。今年2月にはKrushで横山朋哉に判定で敗れた。迎え撃つ吉田は戦うシングルファーザーで、プロ選手にNARIAGARIで2連勝。  吉田は右カーフを連打し、右ロングフックで前に出てくるペットサムイにテンカオを突き刺す。前に出るペットサムイが吉田をコーナーに追い込むが、吉田もパンチのコンビネーションで対抗。ペットサムイも右ローを蹴っていき、右カーフ。吉田が左ボディを打ったところへ右フックを合わせてペットサムイがダウンを奪う。右カーフで対抗する吉田にペットサムイは前へ出続けて右アッパーから右フック、さらにヒザ蹴り。左ボディ、右カーフでダウンを追加。最後にもう一発右カーフを蹴り、吉田が崩れ落ちてペットサムイのKO勝ちとなった。  ペットサムイは「僕は梅野と戦いたい。RIZINでもどこでも行きます」と梅野源治との対戦をアピール。皇治は「あのひょっとこ、NARIAGARIに呼びますか。ヒジありやったことない素人とばかりやってないで、ペットサムイとやって欲しい。俺、あのひょっとこを呼びますよ」と、梅野をNARIAGARIに招聘して実現させたいと話した。 [nextpage] ▼第15試合 ウェルター級-70kgキックボクシングルール 3分1R〇豊樹=69.95kg判定3-0×蛇鬼将矢=70.0kg  蛇鬼は地下格闘技出身で、2020年10月にNKBウェルター級王座を戴冠。2021年11月にRISE初参戦を果たし、現RISEウェルター級王者の中野椋太に2R KO負けを喫したが、2022年3月に行われた『RIZIN.34』ではこうたとダウン応酬の末にKO勝利を挙げた。8月の大阪大会ではオープンフィンガーグローブマッチで萩本将次と三者三様のドロー。今年1月のRISEでは宮城寛克に延長戦で敗れている。戦績は11勝(5KO)9敗2分。対する豊樹はNARIAGARIで2勝を収めている。  まずローを蹴っていく両者。豊樹は前蹴りで蛇鬼の突進を止めていく。蛇鬼の右ローには右ストレートを合わせる。蛇鬼は思い切り右フックを振っていき、ジャンプしてからの右ロー、そしてジャブ。二段蹴りを繰り出す蛇鬼に豊樹は右ロー。邪気は後ろ蹴りを繰り出し、豊樹の右ストレートには右ストレートを返す。最後の打ち合いになったところで豊樹の左フックが相打ちのカウンターでヒット、蛇鬼を大きくグラつかせる。すかさず飛びヒザ蹴りから襲い掛かる豊樹。  判定は3-0で豊樹がプロの元王者を破る番狂わせを起こした。豊樹は「まいど! とりあえずみんなの声、最高に聞こえていました。今回、蛇鬼選手凄い強い選手と分かっていて、RISEにもRIZINにも出ている蛇鬼選手に勝つって、ほんまに成り上がりだと思いませんか? 3分1Rかもしれないけれど自分らはこの3分1Rに全て懸けています。ごちゃごちゃぬかしている奴ら、このリングに上がってこい。いつでも成り上がりに来い。絶対にそんな甘くない。自分はまだまだひよこちゃんですが格闘技をしたいので、ちやほやされたいので皇治さんよろしくお願いします」とアピール。  皇治は「今度は3分3Rで再戦してもらいたい」と、豊樹と蛇鬼の本格的なプロルールでの対戦を提案した。
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