2023年9月3日(日)大阪・176BOX『NARIAGARI vol.2』の対戦カード発表記者会見が、8月24日(木)都内にて行われた。
「X」となっていたヘビー級キックボクシングルール3分1Rの安藤優介の対戦相手は、K-1とKrushで活躍する山口翔大(TEAM3K)に決定。山口はJFKO全日本大会2連覇、KWF世界大会優勝、W.K.O世界大会優勝、白蓮会館全日本大会5度優勝、正道会館全日本大会優勝など、フルコンタクト空手で輝かしい実績を残し、キックボクシングの道へ。キックでは既にRKSクルーザー級王座、AJKN同級王座を獲得。昨年9月からK-1 GROUPに参戦しており、2023年4月にはANIMAL☆KOJIを破り3戦3勝と波に乗る。戦績は5勝(2KO)無敗。
皇治CEOは「RIZINとかK-1とかメジャー舞台に実力も知名度も得た選手を送り込むことで即戦力になってメジャーが盛り上がる。そうなればNARIAGARIも嬉しいし、団体にも貢献できるんじゃないかと思ってNARIAGARIを始めました。実力がそこそこついてきた選手もいるので、宮ちゃん(宮田充Krushプロデューサー)に見てもらいたいなと。宮ちゃんが困っていることもあるので、ちょっと助けてやってもいいかなと思って呼びました」と上から目線。
宮田Pは「この数日で聞かされてK-1 GROUPのファイターを送り込ませていただくことになりました。さらに注目度が増すと思う。いいファイターを連れてきました」と、皇治からの呼びかけに応えたとした。
皇治CEOは「レジェンドもいいかなと思ってマイティ・モーとか、明後日にはボンヤスキーとの打ち合わせがあるんですけれど、(9月3日には)間に合わないってことで。安藤選手はRISEの南原選手とやりたいと豪語されていまして。でも何の実績もないのに届くわけがないし、自分もプロとしてペーペーがいきなりビッグマウス言うのもどうかと思うので、レジェンドとやるよりも今を生きている選手とやるのがいいと思って宮田さんに相談したところ、思いのほか強い選手が来ました」と、当初安藤の相手にはK-1レジェンドを考えていたが、現役K-1ファイターにしたという。
会見に出席した山口は「K-1から来ましたというより、連れてこられました。でも相手が来てないって。格闘技で飯食いたいってヤツがここにおれへんのは信じられないし、なんのために連れて来られたのかな」と、安藤が会見に出席していないことに不満顔。
皇治CEOも「プロの世界はそんなに甘くないぞと。プロは格闘技に一番重きをおいてやっているので、絶好のチャンスに来ないところは環境に甘えすぎている。山口選手の言う通りやと思います。自分からも謝りたいです」と、安藤が出席しなかったことを詫びた。
山口を推薦した理由を聞かれた宮田Pは「皇治くんからいい選手がいないかって話をもらって、マッチメーカーの藤前くんと相談したら関西にTEAM3Kという近藤兄弟を擁するジムがあり、そこにクルーザー級負けなしの山口選手がいると。いいファイトをするし、早く試合をしたがっていてうずうずしていると聞きました。山口選手もスタンバイしてくれたので、いい選手だと思って推薦しました。まだNARIAGARIを見ていないので安藤選手がどれくらいの実力か分からないけれど、山口選手はこれからクルーザー級でトップを目指す、間違いなく来年にはタイトルマッチに出て来る選手。3分1Rですが2分かからないと思っていますね。2分以内にしっかり仕留めてもらって仕事を早く終わらせてもらって。NARIAGARI出場をチャンスと捉えて暴れてくれると思います」と説明し、2分以内にKOしろと命じる。
すると山口は「2分かかるかな。1分以内に蹴り倒してやろうかなと思っています。自分は5歳から空手をやっていて31歳でプロデビューしました。いま33歳ですが負けなしで来ています。空手界からK-1を倒したいというのが僕の目標で、K-1より空手が強いやろと思っていてそれがビジョンです。だから、まさかK-1側として他団体に出るとは思いませんでしたが、1分で倒したいと思っています」と、2分どころか1分で倒すと豪語した。
これに皇治は「安藤くんはNARIAGARIのエースになりたいと言っている。ここで負けることがあればレジェンドとか王者クラスとやるのは無理。乗り越えて欲しいし、山口選手にはK-1の強さを見せて欲しい。凄い楽しみにしています」と両者にエールを送った。
山口は皇治CEOのことを「選手の中で一番芸人やなと思っていました」と言い、「実はNARIAGARIのオーディションは見とるんですよ。安藤出てるわ、と思って。1回練習したことがあるので。相手はまさか俺かと思いました(笑)。宮田さんが2分以内にって言っていましたが、失礼やから1分以内に終わらせてサクッと帰りたい。家も近いので移動時間もないし」とNARIAGARIのオーディションは見ていたという。
本当に1分で仕留められる自信はと聞かれると「1分でいけるんじゃないですか。練習の時はバチバチで帰りは歩けないようになっていました。僕がデビューしたての頃に練習していて、空手から転向して半年でバチバチに行ってそうなっていたので」と、一緒に練習して安藤の力量は分かっているからとした。
そして「公開練習(安藤との試合)でしっかり練習します。(安藤が)今日キレ芸すると思って用意してきたけれど本人来ないし。当日は1分以内で終わらせるのでよろしく言っといてください」と改めて1分以内にKOを宣言した。
皇治CEOは「安藤が勝てば(12月のK-1に)出られる確率は高いですね。K-1をNARIAGARIが侵略させていただく。そして俺がK-1プロデューサーになる(笑)」と、K-1にNARIAGARIのファイターを送り込んでいきたいとし、山口には「スター性を感じる。西郷どんに似ているので、K-1の西郷どんでいって欲しい。西郷どんに期待しています。安藤に勝って欲しいですけれど、マジでK-1の強さをバシッと見せて欲しいです」と、NARIAGARIファイターに勝って欲しいが古巣K-1の強さを見たいと複雑な心境で試合を見ると話した。