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【NEXUS】岸野紘樹がウィルキンスに競り勝ちライト級王者に。ストロー級は宮澤雄大が木内崇雅に判定勝ちでベルト巻く、PFCバンタム級で渡部修斗が涙の引退戴冠、フライ級は荻窪が浜本キャットに勝利

2023/08/20 17:08
 2023年8月20日(日)東京・後楽園ホールにて『Fighting NEXUS vol.32』が開催された。 【写真】ウィルキンスのセコンドにつくジェロム・レ・バンナ。 ▼第11試合 トリプルメインイベント3 Fighting NEXUSライト級(70.3kg)選手権試合 5分3R×ジェイク・ウィルキンス(LIBERTAS GYM)[判定0-3] ※28-29×2, 27-30〇岸野“JUSTICE”紘樹(トイカツ道場)  Fighting NEXUS初代ライト級王者決定戦。 ウィルキンスは、2019年「第26回全日本アマチュア修斗選手権」で優勝。2021年7月のNEXUSプロ初戦で河名マストをヒジ打ち、左ハイでカットさせ、TKO勝ち。続く12月大会でも竹上航平に判定勝ちも、2022年5月大会でコクエイ・マックスに延長Rで三角絞めを極められプロ初黒星を喫した。  11月大会でKOREAN TOP TEAMのキム・ハンオルを首投げからの袈裟固め、パウンドでフィニッシュし、再起。タイトルマッチを望んでいた。今回の王座戦決定に、ジェロム・レ・バンナがセコンドについた。  岸野は、ZST、NEXUSで4連勝後、2021年4月に小金翔に、2022年2月に小森真誉にいずれも判定負けも、2022年5月に宇土冬真を2R TKOに下すと、2023年5月の前戦で直前オファーを受けて泰斗に延長Rの末に、スプリット判定勝ち。ライト級王座挑戦の機会を掴んだ。  1R、ともにサウスポー構え。ウィルキンスはワンツー左ストレート、左カーフ。岸野は首相撲ヒザを突き、右ヒジから前に詰めて左ストレートでダウンを奪う。立つウィルキンスも左フックでトップを奪い返すと岸野がダブルレッグから上を取り返す。ウィルキンスもスクランブルで立ち上がり左フックを振る。  2R、右で脇を差して大外刈テイクダウンのウィルキンス。岸野のスクランブルにギロチンを合わせてクローズドに入れるが頭抜く岸野が上に。背中を着くウィルキンスはブリッジで立ち上がり、右前手フックを当てるとダブルレッグテイクダウンも、岸野もすぐに立つ。  3R、岸野は右ミドルを効かせる。岸野のシングルレッグにギロチンチョークを合わせるウィルキンス。深く入るが、ウィルキンスも力を使い、首を抜いた岸野。クローズドガードのウィルキンスは背中を着けて下に。金網に押し込みウィルキンスの頭を殺す岸野。下からクラッチするウィルキンスに、岸野も動けず。ブレークはなく、残り20秒に。上体を起こした岸野は鉄槌連打。足を解いたウィルキンスだが立てず。ゴング。  判定は3-0(28-29×2, 27-30)で岸野が勝利。ライト級のベルトを巻いた。 [nextpage] ▼第10試合 トリプルメインイベント2 Fighting NEXUSストロー級(52.2kg)選手権試合 5分3R×木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(トイカツ道場)[判定0-3] ※27-30×2, 28-29〇宮澤雄大(K-PLACE)※宮澤がストロー級王者に  Fighting NEXUS初代ストロー級王者決定戦。  修斗世界8位の木内は、2022年11月の後楽園大会で楠美貴嗣にギロチンチョークで21秒勝利。6月大会では、ZSTを主戦場としていた宮國要に1R、リアネイキドチョークで一本勝ちと2連勝。  宮澤は、PANCRASEで井島裕彰、八田亮に勝利して2021年12月に王者・北方大地に挑戦も3R TKO負けで戴冠ならず。2022年9月に若林耕平に敗れた後、2023年2月にNEXUSに参戦。小林了平に判定勝ちしている。  1R、宮澤は右カーフを当てて3度のテイクダウン。引き込む形で下から仕掛ける木内はラバーガード、金網まで運びガードの中央で防ぐ宮澤。ブレークから頭を下げて入る宮澤に左ミドルを当てる木内。宮澤は右ストレートから左フックを入れる。  2R、サウスポー構えの木内は打ち下ろしの左ストレート、左ミドル、左ヒザ。その打ち終わりに右を合わせる宮澤は右ボディストレート、左ローも。2Rも終了間際に宮澤がダブルレッグテイクダウンを決める。  3R、回る木内に、追う宮澤は蹴り終わりに右。木内からテイクダウンを奪うも、宮澤はすぐに立ち上がる。右ジャブを当てる木内に、宮澤はボディストレート、最後にテイクダウンを奪って上に。下の木内のラバーガードを防ぎ、残り10秒でボディにこつこつパンチでゴング。  判定は3-0(30-27×2, 29-28)で宮澤が勝利、ストロー級のベルトを巻いた。 [nextpage] ▼第9試合 トリプルメインイベント1 PFC MMA バンタム級(61.2kg)選手権試合 5分3R×小倉卓也(スカーフィスト)第3代PFCバンタム級王者[判定0-2] ※28-29×2, 28-28〇渡部修斗(FIGHT LYNX)挑戦者※渡部がPFCバンタム級王者に  渡部は「修斗」というその名が表す通り、父に修斗初代ウェルター級チャンピオンの渡部優一氏を持つ。小学5年生より柔道を学び、中学からは並行してレスリング部に所属。2012年にPANCRASEでプロデビューし、以降はZSTで経験を積み、18年にはFighting NEXUS初代バンタム級王座決定トーナメントを制し、王座を戴冠した。  RIZINでは井上直樹、朝倉海に敗れるも、修斗の“天才児”田丸匠に得意技マジカルチョークで一本勝ち。LANDMARK vol.1では内藤頌貴にダースチョークも極めている。2022年4月のRIZIN TRIGGER 3rdでは足関節を得意とする須藤拓真とフルラウンドのスプリット判定の接戦の末に敗れている。  MMAは「残り1試合」としている初代NEXUSバンタム級王者の渡部修斗は、5月の前戦でアオキング一輝に1R RNCで一本勝ち。PFCバンタム級王者の小倉卓也との引退試合での対戦をアピールしていた。この間に、コンバットレスリング、7月川越大会でもグラップリングを戦っている。小倉は5月大会で小林博幸に一本勝ち。  1R、開始早々、シングルレッグで金網に詰めると脇潜りスタンドバック。小倉はキムラ狙いも渡部はバックからボディロックで崩してバックテイク。4の字ロックからおたつロックで小倉に正対を許さずも、小倉も後ろ手を剥がして極めさせず。渡部は背後からこつこつパンチする。  2R、先に打撃で前に出た小倉に、金網まで詰まった渡部はダブルレッグテイクダウンも、そこにギロチンスイープする小倉が逆にバック狙い。それを立ち上がり落として、小倉の投げにバックマウントに。4の字ロックからチョークを狙うが、ここも小倉は凌ぐ。  3R、2Rで腕を使ったか、渡部は腕を気にする。ハグをかわしてから雑にダブルレッグに入った渡部だが、スプロールする小倉がバックを奪うと、リアネイキドチョークを狙う。立ち上がって凌ぐ渡部は息が荒く、ガス欠状態に。両ヒザを着いて耐え、極めは許さず。  判定は2-0(29-28×2, 28-28)で、渡部が勝利。マットに倒れ込むと、小倉が腕を掴み、引き起こした。  引退試合でPFCのベルトを巻いた渡部は、記念撮影でも立っていることができず。マイクを渡され、「すみません、酸欠で……初代NEXUSバンタム級王者・渡部修斗です。今日は、ほんとうはかっこよくマジカルチョークで終わりたかったんですけど、最後、このザマです。  自分は2歳のときに、この後楽園の真ん中で父親に抱っこされてチャンピオンベルトを巻くときにいました。ここで最後チャンピオンベルトを巻いて、パパ……最高の息子だよね、俺。俺じゃなきゃできなかったよね!!」と号泣。  続けて「今日、引退試合で、11年格闘技だけをやってきて、すごい大変なときもあったけど、ひとつのことをやり続けて頑張れば素敵なことが待っていると思います。充実な人生、ほんとうにありがとうございました。山田(峻平・代表)さん、コンビ組んでどのくらいか。いままでありがとうございました。これからは運営に入って裏から盛り上げていきます。最後に、NEXUSにはRIZINで活躍してる選手がいっぱいいます。NEXUS、最高! これでNEXUSの第一章は終わりです」と咆哮した。  その後、父・渡部優一氏がリングインし、修斗をハグ。肩にかつぎあげて尻をぽんぽんと叩き、ケージを1周して肩を抱いた。  最後に渡部は10カウントゴングを聞き、結婚した青野ひかるらと記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第8試合 フライ級(56.7kg)5分2R(延長1R)×浜本“キャット”雄大(クロスポイント大泉)[判定0-3] ※18-20×3〇荻窪祐輔(K-PLACE)  RIZINフライ級でラマザン・テミロフに敗れた浜本は、8月後楽園でホームに戻り、荻窪祐輔と対戦する。PANCRASEの元フライ級ランカーの荻窪は5月大会で2連続フィニッシュ勝利中だった小林優に判定勝ち。  1R、ともにオーソドックス構え。互いに慎重な展開のなか、左右のローを荻窪の前足に打つ浜本。荻窪は左ジャブ。浜本のローに合わせて右ストレート当て、テイクダウンをうかがう。  2R、早々に詰めてダブルレッグテイクダウンは荻窪。両足を引き出してストレートフットロックへ。解除したなお上を取る荻窪は浜本得意のネルソンスイープを防いで、ハーフで上に。右で枕に巻いて寝かせて4の字ロック。浜本の正対際に三角絞めを狙ってゴング。 [nextpage] ▼第7試合 88kg契約 5分2R(延長1R)×廣野雄大(パンクラスイズム横浜)[1R 0分58秒 KO] ※右ストレート→パウンド〇ましん(BULE DOG GYM)  BULE DOG GYMのましんはレスリングの東日本学生選手権グレコローマン87kg級で優勝経験もある24歳で今回がMMAプロデビュー戦。  対するパンクラスイズム横浜の廣野雄大は、NEXUSで3勝1敗語、PANCRASEネオブラで山下剛に判定勝ちも、荒井勇二、佐藤龍汰朗に敗れている。  1R、ましんの入りに右ローを当て、右ストレートを合わせる廣野。ましんは廣野の右に右を合わせて正面衝突のダウンを奪うと、パウンド連打。TKO勝ちした。 [nextpage] ▼第6試合 バンタム級(61.2kg)5分2R(延長1R)─森永ユキト(ストライプル新百合ヶ丘)[0分22秒 ノーコンテスト] ※中桐が体重超過─中桐涼輔(トイカツ道場)  1R、森永のシングルレッグに中桐がノーアームギロチンチョークを合わせて回してマウントで極めたが、体重超過でノーコンテストに。 [nextpage] ▼第5試合 フェザー級(65.8kg)5分2R(延長1R)〇岩松哲也(リベルダージ)[1R 0分49秒 反則] ※後頭部への打撃×千春(FREEDOM@OZ)  1R、千春の右ローを受けながらダブルレッグでクラッチし持ち上げテイクダウンする岩松に、尻で座り立ち上がる千原はヒジ打ちも反則の後頭部打撃で、岩松が続行できず。 [nextpage] ▼第4試合 キック スーパーフェザー級(60.0kg)3分3R〇渡邉奎介(HIDE'S KICK)[判定3-0] ※30-25×3×瀬川 琉(稲城キックボクシング道場)  ともにサウスポー構え。右ジャブ、左ストレートの強打で前に出る渡邉に、瀬川は左ローを効かせて反撃も、3Rに渡邉が左ストレートでダウンを奪うと、さらに左でダウンを追加。判定で逆転勝ちした。渡邉はプロデビュー戦の元K-1の小久保裕気戦のKO勝ちに続き連勝。 [nextpage] ▼第3試合 フライ級(56.7kg)5分2R(延長1R)×倉岡幸平(蒼天塾あざみ野道場)[延長判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇豪瑠(Evermove)  1R、ともにサウスポー構え。ボディロックテイクダウンから肩固めの倉岡に、内側を向いて外した豪瑠が、ヒジ打ち、左ハイを効かせて前に。しかし倉岡は組みに。  2Rも、スタンド打撃の豪瑠に、組みの倉岡はダブルレッグテイクダウン。その都度、立つ豪瑠はスタミナ苦しいながらも際で組みを潰して上に。すぐに立つ倉岡も詰めてヒザ蹴り。豪瑠はフラフラになりがららも右を振る。判定は1-0(豪瑠20-18、19-19×2)。  延長R、シングルレッグからボディロック、スタンドバックの倉岡に正対する豪瑠は左ストレートをヒット! 効かされ下がる倉岡だがヒザ着きながらもテイクダウン。サイドから横三角絞め&アームバーへ。極め切れず、こつこつパウンドを入れながらそのままゴング。   判定は29-28×2, 28-29で、打撃が評価されたか、J-MMAルーキーズカップ帰りの豪瑠が2-1で熱戦をものにした。ポジション&コントロールの倉岡にとっては厳しいジャッジとなった。 [nextpage] ▼第2試合 フェザー級(65.8kg)5分2R(延長1R)〇村井和道(FIGHTBASE都立大)[判定3-0] ※29-28×3×亀松寛都(POD/PFC)  1R、フライ、バンタムで4連勝中の亀松は、今回はフェザー級で試合に臨む。対する村井もNEXUS3連勝中。ボディロックから金網に詰めた村井のヒザが亀松の股間に入りローブローとなり中断。再開、詰める亀松の投げにバック狙う村井だが、着地した村井は正対。左で差す亀松が押し込むがブレーク。村井の打撃にダブルレッグテイクダウンを合わせた亀松。  2R、蹴りの打ち合いからダブルレッグに入る亀松をがぶった村井が、バックテイク。正対し、下になる亀松はフルガード。村井はインサイドから金網に押し込むが、下の亀松は足関節から上体を立てにいくが、スタンドバックにつく村井が再び崩すと、亀松はガードに。村井が上のままゴング。判定19-19×3で延長Rへ。  延長R、ローから前に出る亀松に右フックをヒットさせた村井。互いにバックの取り合いのスクランブルから左足を入れたのは村井。シートベルト抜け正対した亀松を寝かせるが、亀になり後ろに抜けた亀松が残り10秒でバック、リアネイキドチョークをセットも、村井が正対して下になったところでゴング。  判定は3-0(29-28×3)で村井が勝利。「中途半端な時期があって、それをいまの周囲おかかで向き合えるようになりました。相手は階級下ですが強かったです。まだまだですけどフェザー級のベルトを目指していきます」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 キック フェザー級(57.5kg)3分3R〇大島広也(TANG TANG FIGHT CLUB)[延長判定3-0] ※28-26×3×紺野煌人(神龍ワールドジム)  1R、神龍ワールドジムの紺野には、セコンドに神龍誠がつく。今回がプロデビュー戦の紺野は空手ベースの高校3年生。対する大野は、アマチュアDEEPで木村琉音に判定負け後、プロで1勝1敗。  サウスポー構えの紺野にバッティングの注意、オーソの大島に掴み注意あり。左ストレート、左前蹴りの紺野に大野は、右の蹴りを中心に上下に散らして前に、右ストレートで金網に詰める。  2R、大野の右ローがローブローとなり中断。「警告」。大島に組みの攻撃で注意から警告に。紺野にもホールディングで注意も。紺野は胴回し回転蹴り、左のテンカオを腹に突く。  3R、中間距離の紺野は左ミドルも、詰めてパンチの距離は大野。左右ラッシュからの右で紺野がダウン。立つ紺野は詰められても右の下段蹴りを返すが金網背に。判定3-0で大島が勝利した。
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