キックボクシング
レポート

【RISE】南原健太が逆転KOで新王者に「K-1でもSBでも連れてきてください」、鈴木真彦が復活の豪快KO、小林愛三が完勝で引退した壽美に涙のメッセージ、小林愛理奈がダウン奪い勝利

2023/08/18 19:08
RISE 1712023年8月18日(金)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第11試合)第2代RISEライトヘビー級(?90kg)王座決定戦 3分5R無制限延長R〇南原健太(極真会館/ヘビー級3位、2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会 男子軽重量級(-90kg)優勝)KO 2R 1分35秒 ※右フック×コントゥアラーイ・JMボクシングジム(タイ/JM Boxinggym/IMSA世界ヘビー級王者、MXムエエクストリーム94kg王者)※南原が第2代王座に就く。  6月の『RISE169」より開幕した第2代ライトヘビー級王座決定トーナメント決勝戦は南原健太vs.コントゥアラーイで争われる。  南原は幼少時代から極真空手を学び、小学生の時はあの那須川天心とライバル関係にあった。第11回全世界空手道選手権大会ベスト32、第35回全日本ウエイト制空手道選手権大会準優勝、2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会軽重量級優勝などの実績を持つ。2021年7月にRISEでプロデビューし、3試合連続KO勝ちを収めたが、2022年4月にカルリ・ギブレインにKO負け。その後、坂本優起にKO勝ちして再起を果たし、今年3月にはK-1との対抗戦で愛鷹亮を1Rでマットに沈めた。準決勝では当時6戦6勝(6KO)のパーフェクトレコードを持つ入田和樹を2RでKO。戦績は7勝(7KO)1敗。  コントゥアラーイは「タイ最凶ファイター」と称され、ボクシング、オープンフィンガーグローブムエタイで王座を獲得。今年4月の『SukWanchai MuayThai Super Fight』では実方宏介に2RでKO勝利を飾り、IMSA世界ヘビー級王座に輝いている。準決勝ではブラジリアンファイターのフェルナンド・アルメイダに強烈な左ボディ、左フック、左ミドルを見舞って判定で下し決勝戦に駒を進めた。  1R、コントゥアラーイが左ボディからの左フックで先制、右ローの蹴り合いから南原は右ミドルを蹴る。南原の顔面前蹴りはコントゥアラーイが受け止めて突き飛ばす。コントゥアラーイの左ボディからの右フックで南原がダウン。笑みを浮かべるコントゥアラーイはさらに左ボディ。南原は右ローを蹴る。コントゥアラーイはまたも左ボディからの左フックを狙う。オープンスコアはコントゥアラーイの10-8×3。  2R、ミドルとローを蹴る南原は右ミドルから後ろ廻し蹴り。コントゥアラーイは笑みを浮かべて右ボディストレート。左右ボディを打つコントゥアラーイに南原が左ヒザからの左フックを合わせてダウンを奪い返す。思い切り右フックを打つコントゥアラーイに南原もノーガードで打ち合い、危ない場面はあったものの最後は南原の左右フック連打での右フックがヒットしてコントゥアラーイはもんどりうってダウン。レフェリーがここでストップし、南原が逆転KO勝ち。  場内は破裂せんばかりの大歓声に包まれ、南原は笑顔で両手を広げてその歓声に応えた。  南原はマイクを持つと「押忍。本日はたくさんの応援ありがとうございます。僕は4歳から空手を始めまして今25歳になるので21年目にしてこのような大きいタイトルを取ることが出来ました。僕はここで止まらずこれか先もっともっと羽ばたいて行きます。ライトヘビー級は南原に任せてください。皆さん、付いてきてくれますか?  まず、ここまで育ててくださった親父、それと育ててくれた川本支部長、そして相見支部長、僕をチャンピオンにしてくれてありがとうございます。戦っている時に気持ちが負けそうになりましたが皆さんの気持ちが僕の背中にありました。本当にありがとうございます。  僕はこれから最強を目指して戦っていきます。これから世界と戦うのにはまだまだ力不足です。伊藤代表、まずは日本最強になってから世界に挑戦したいと思います。伊藤さん、日本最強に挑戦するためにお願いします。シュートボクシングでもK-1でも、どの団体でも連れてきてください。僕が全員倒します。これからも僕はもっともっと皆さんをビリビリ痺れさせるような試合を見せていきます。THIS IS RISEの試合を見せて行きます」とマイクで語った。 [nextpage] ▼セミファイナル(第10試合)SuperFight!バンタム級(-55kg)3分3R延長1R〇鈴木真彦(山口道場/第7代RISEバンタム級王者)KO 2R 2分57秒 ※右ストレート×イマッド・サヒ(スペイン/Voodoo Fight-gym/WBC Mediterraneanフライ級王者、Extreme fighters バンタム級(-55kg)王者)  2022年1月以来となる後楽園ホールでの鈴木真彦の試合が決定した。  鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、2018年11月にトーナメントを制してRISEバンタム級のベルトを獲得。5年間無敗、20連勝という驚異の記録を打ち立てたが、2020年11月の「那須川天心挑戦者決定トーナメント」の決勝で志朗にダウンを奪われて連勝がストップ。その後、那須川天心との再戦で敗れるが、江幡塁を初回KO、拳剛も初回KO、2022年4月には江幡睦からダウンを奪って判定勝ち。6月の『THE MATCH 2022』ではK-1スーパー・バンタム級王者の金子晃大に判定勝ち、8月には植山征紀に判定勝ちと5連勝を飾ったが、12月に志朗との再戦に敗れて連勝ストップ。2023年3月にはK-1のリングに乗り込むも玖村将史にダウンを奪われて敗れた。戦績は34勝(19KO)7敗。  その鈴木が迎え撃つサヒはスペイン・マドリード生まれの21歳。10戦10勝と無敗でWBC Mediterraneanフライ級王座、Extreme fightersバンタム級(-55kg)王座の2つのタイトルを獲得している。  1R、鈴木は右カーフ、さっそく前に詰めて右ストレートを繰り出すがサヒは鋭くヒザを突き上げる。鈴木は前へ出てワンツー、ジャブから右ロー。コーナーへ詰めた鈴木は連打を繰り出すが、サヒは危険なヒザを突き上げる。鈴木の右で仰け反るも右ストレートを返す。鈴木に打たれっぱなしにならず、パンチやヒザを打ち返すサヒだったが鈴木の前蹴り、ヒザでボディを嫌がる。  2R、前に出る鈴木にサヒは左ミドル、右ストレート。鈴木の右カーフにサヒは左右ミドルを返し、鈴木が入ってくるとヒザを突き上げる。左右ミドルを蹴るサヒは鈴木が入ってくるとヒザ。会場からどよめきが起こるが、鈴木はそこで左ボディを連続ヒットさせて左ヒザにつなぐ。左フック、そして右ローも。鈴木の右フックをもらって身体が泳いだサヒへ鈴木がもう一発右フックでダウンを奪う。  再開後、サヒは諦めた様子もなく鈴木に蹴りを繰り出すが、鈴木はコーナーに詰まったサヒが蹴ってくるところへ右ストレートを直撃。背中からマットに落ちてダウンしたところでレフェリーが試合をストップした。  鮮やかなKOで再起を果たした鈴木は「どうでしたか? 僕がRISEに出場させてもらったのもこの後楽園ホールで、自分の中でゼロからのスタートということで。髪も黒髪に戻して。まあそれはどうでもいいんですけれど。私事ですが息子が11月に生まれまして、勝利を見せたかったんですよ。だからリングに上げてもいいですか」と、子供をリングに入れるが子供はまだ理解できない様子。  反応してくれない息子を諦めた鈴木は「僕、2連敗していて絶対にここから世界一の男になるので。ここで息子と家族に約束します。絶対に一番になります。来週、大田区で僕の挑戦者決定戦があるんですけれど、誰が来ても絶対に叩き潰したいと思うのでその注目と全部のカード注目何ですけれど、山口の兄貴、つなげました。OFGタイトルマッチ絶対に勝ってください」と、ここから再び世界一の座を目指すことと、YA-MANとOFCタイトルを争う山口裕人にメッセージを送った。 [nextpage] ▼第9試合 フライ級(-52kg)3分3R延長1R〇小林愛三(NEXT LEVEL渋谷/同級1位、初代RISE QUEENフライ級王者)判定3-0 ※30-27×3×Melty輝(team AKATSUKI/同級3位、DBS女子フライ級王者)  小林は2015年2月にプロデビューすると、2018年7月にシュートボクシングの試合で敗れるまで13戦無敗を誇った。同年12月には伊藤紗弥を判定で下し、2019年11月にはWPMF世界女子フライ級王座を奪取。2021年4月にRISE QUEENフライ級正規王者となった。2022年3月にはベルギーでGLORY女子スーパーバンタム級王者ティファニー・ヴァン・スーストに挑戦。計4度のダウンを奪われKO負けとなったが、倒されても前に出続ける“大和魂“を見せつけ会場を沸かせた。7月にはイ・ドギョンに圧勝するも、12月にGLORYのテッサ・デ・コムと対戦してダウンを奪われての判定負け。2023年5月、コムを挑戦者に迎えて行った初防衛戦でも判定で敗れ、王座を失った。戦績は17勝(3KO)7敗4分。  Meltyは『ザ・ノンフィクション』や『月曜から夜更かし』に出演、フェフ姉さんと2度対戦して2度とも勝利した“最強キャバ嬢”として話題となった選手。現在はキャバ嬢を引退し、プロキックボクサーに。昨年12月にteam AKATSUKIに移籍すると移籍初戦でRISE参戦中の山本知美からダウンを奪い勝利。今年2月にはNO KICK NO LIFEで高橋アリスに判定勝利を収めると4月には有里に勝利しDBSフライ級王座に就いた。その勢いのまま5月にRISE初参戦を果たすと、フライ級4位のYAYAウィラサクレックに勝利した。  1R、Meltyはジャブを突いて思い切り右ストレートを打つ。小林はカウンターの前蹴り、左フック。離れると右ミドル。小林の右ストレートからの右ハイがかすめる。小林のテンカオをもらって腹を抑えてしまうMelty。小林はパンチで攻め込み、右ストレート、左ボディ。  2R、小林が右ストレートから左ミドルを繰り出すと、Meltyはバックハンドブロー、さらにジャンプしてのパンチも繰り出す。小林は左ミドルと左ローを蹴りつつ、右ストレートを2度ヒットさせる。Meltyもジャブを突いて思い切り右ストレートを出すが、このパターンはもう読まれているか。小林はパンチをかわして左ボディからの右ストレート。Meltyが蹴ってくるとパンチをまとめる小林。追いかける小林、回り込むMeltyという展開に。  3R、左フック、右フックを連続ヒットさせた小林はパンチで前へ出る。Meltyはジャブで必死の抵抗。小林の右、左がヒットするがMeltyはタフだ。左ボディ、左フックをもらっても目を見開いてジャブを出す。最後は小林が左右ヒザ、右ストレートで追い込んでいったがMeltyは耐え抜き、勝敗は判定に持ち込まれた。  判定はジャッジ三者とも30-27で小林が完勝。「KOしなくてはいけなかったのにKO出来なくてすいません。試合内容は満足いくものではなかったんですが、Melty選手の気迫を感じて次のステップのいい経験になりました」と言うと、「本当はKOして言いたかったんですけれど、壽美選手の引退が決まりました。壽美の存在がいたからここまで続けられました。現役お疲れさまでした」と涙ながらに言うと、セコンドにいた壽美も号泣。リングに上がると固く抱き合った。 [nextpage] ▼第8試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R〇宮崎就斗(TARGET/同級7位、第2代DEEP☆KICK-57.5kg級王者)延長R 判定3-0 ※10-9×3×白石 舜(TEAM TEPPEN/同級13位)※本戦の判定は28-29、28-28、28-28。  宮崎はアマチュア大会を経て2011年11月にプロデビュー。RISEだけでなく他団体にも積極的に出場し、タイトルマッチも経験。2021年にはDEEP☆KICK 57.5kg王者となり、これまで2度の防衛に成功している。前戦は2023年3月の『BOUT』で山川賢誠に判定負け。戦績は26勝(8KO)20敗2分。  白石は2016年J-GROW全日本中学生トーナメント優勝、2017年KAMINARIMON全日本トーナメント-60㎏級優勝を経て2022年3月にRISEでプロデビュー。4戦目で山元剣心にKO負けで初黒星を喫したが、2023年5月には白鳥光希に初回KO勝ちして再起。5倍以上のキャリアを持つ宮崎に挑む。戦績は4勝(2KO)1敗。  1Rが始まると白石は2回転しての大技後ろ蹴り。しかし宮崎は全く動じることなくサウスポーから左ローを蹴る。宮崎の蹴りの空振りを誘って白石が右ストレート。両者が交錯したところでバッティングとなり一時中断。再開後、白石はジャブを当て、右ストレート、右フック。宮崎はローを蹴るもパンチは白石にかわされる。  2R、宮崎はジャブを出しつつ前へ出るが奥平の右をもらう。ならばと宮崎は左ミドル、左ヒザ。白石はジャブを突きまくるが、宮崎の左ミドルから組んでの左ヒザをもらう。宮崎はこのコンビネーションで攻勢に。白石は右フックを叩き込むも宮崎のヒザをもらう。パンチ一辺倒の白石は宮崎のミドルをもらい続けた。  3Rも完全に宮崎の片手キャッチからのヒザにハマる白石。宮崎は左右ローも蹴り、パンチ一辺倒の白石の奥足を狙う。パンチの打ち合いになっても、最後には宮崎がヒザを突き刺し、左ローを蹴る。宮崎の左ローに足を上げ始める白石は右フックを思い切り当て、宮崎が鼻血を出す。首相撲でコカした宮崎にイエローカード。残り1分は打ち合いとなり、白石が左フックと右ストレートをヒットさせていくが、宮崎もヒザで応戦。しかし、キャッチから2回蹴ってしまい痛いレッドカード(減点1)。そこから宮崎も殴り合いに行き、激しい打ち合いで本戦終了。  判定はジャッジ1名が白石を支持したが2名はドローで延長戦へ。宮崎はブロックを固めて左ローを蹴り、白石は左フックを狙う。宮崎のジャブ、カウンターのヒザ蹴り。白石はあまり手が出ず、宮崎のヒザと左ローをもらう。宮崎の左ローと左インローに下がる白石。ロープを背負った白石に左ローを叩き込むと、白石はダウン寸前に。さらに左ストレート、左フックを叩き込む宮崎。白石はローを蹴られると手が出ず、宮崎が押し切った。  判定は3-0でベテランの宮崎が新鋭の白石を振り切った。宮崎はマイクを持つと「白石くんめっちゃ強かったです。もう少しキックボクシング頑張るのでもう少し応援してください」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R〇奥平将太(フリー/同級10位)KO 3R 1分13秒 ※左右フック連打×蒼太(リアルディール)  奥平はBigbangアマチュア6階級制覇、元NJKF EXPLOSION-50kg級王者とジュニア時代から活躍。2020年10月にRISEでプロデビューを果たすと3連勝(2KO)を飾ったが、4戦目でベテランの宮崎就斗に初黒星を付けられた。前戦は2022年10月で大雅の対戦相手に抜擢を受け、延長Rまでもつれ込む接戦を演じるも判定で惜敗。約10カ月ぶりの試合に臨む。戦績は4勝(2KO)3敗。  蒼太は九州の名門リアルディールが新たに送り出した選手で、2021年12月にRISE WESTでプロデビューすると現在まで3勝(3KO)2分と無敗。今回、満を持して東京で初の試合を行う。  1R、奥平はしっかりとジャブを突いていき、蒼太もジャブを返してロー。奥平の鋭い右ストレートが空を切る。蒼太はジャブの連打から右ストレート、ジャブからローの蒼太に左フック、ヒザを蹴る。奥平のジャブに右を被せる蒼太。奥平はいいタイミングで左フック、ヒザを当てていった。  2R、蒼太の入り際や打ち終わりを左フックで狙い撃ちにする奥平。ジャブをしっかり突き、ヒザも突き刺す。奥平は前蹴り2発から左ハイ、これが軽くヒットし、蒼太は一気に前へ出て逆襲しようとするが、奥平のジャブとダイナミックな攻撃に印象をとられる。  3R、蒼太が左ローを蹴っていったところに奥平が右からの左フックでダウンを奪う。一気に左右フックで攻撃をまとめる奥平。豪快な後ろ廻し蹴りを見せると左右フックの連打で前へ出ていき、蒼太をめった打ちに。連続被弾してコーナーへ詰まったところでレフェリーが試合をストップした。  奥平は「急にマイクもらったので緊張しています(笑)。10カ月前に大雅選手と試合してめっちゃ練習したんですけど負けちゃって。一緒に練習してくれた仲間なら分かるんですけれど、こんな強い思いで練習してきて勝てて嬉しいです」と周囲の仲間や応援団にお礼を述べた。 [nextpage] ▼第6試合 -48kg契約 3分3R延長1R〇小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/アトム級1位、ミニフライ級2位)判定3-0 ※30-26×3×花田麻衣(GROUND CORE)  小林はフルコンタクト空手出身で強烈なパンチを武器に持つ。正道会館第38回全日本空手道選手権大会2019軽量級優勝など主に関西圏の大会で多くのタイトルを獲得してきた。RISEでは奥脇奈々、平岡琴、百花、祥子JSKらを次々と撃破するも、2022年5月に3度目の対決となった王者・宮﨑小雪とのタイトルマッチで敗れた。8勝(2KO)3敗1分の3敗はいずれも宮﨑に付けられたもの。12月には女子初のオープンフィンガーグローブマッチに臨み平岡を返り討ちにすると、2023年2月にはSB日本女子アトム級王者MISAKIからダウンを奪って勝利した。  花田はソフトテニス一筋で20年やっていたが、キックボクシングに転向して2017年10月にプロデビュー。3戦目ではあのsasoriと対戦し、判定で敗れるもダウンを奪い合った。2021年7月のRISEで田渕涼香に判定負け後、前十字靭帯断裂・半月板損傷の大怪我を負い、今回が約2年ぶりの復帰戦となる。戦績は3勝(1KO)5敗1分。  1R序盤から右を当てていく小林。右ストレートが入ると一気に前へ出て行ってジャブ、右ストレートをヒットさせていく。花田は頭を振ってかわそうとするが、そこへ小林の右フック。花田は早くも鼻血を出す。  2R、小林の左フックが強烈に決まり、小林はもう一度左フック。花田が横っ飛びにダウンする。追いかける小林が右ストレート、左フック、ジャブ。花田の顔面は血だらけだ。ジャブを突いて追い詰めていく小林。花田の出血にドクターチェックが入る。再開後、花田は右ローを蹴って回り込む。  3R、前に出る小林に花田はステップと前蹴りを使って離れる。右フックから左ボディを狙い撃ちする小林。右ストレート、左フック、左ボディの小林に花田も右を繰り出すが小林の攻勢は変わらず。  判定3-0で小林が勝利した。 [nextpage] ▼第5試合 アトム級(-46kg)3分3R延長1R〇百花(魁塾/同級3位)判定2-0 ※30-28、30-30、30-27×小川紗南(OISHI GYM)  百花は45戦ものキャリアを持ち、現在もアトム級のトップ戦線に君臨。2021年9月と11月にはRIZINに出場し、ぱんちゃん璃奈には判定負けも未來に判定勝ち。2022年は2月に宮﨑小雪、6月は平岡琴に敗れて終えたが、2023年2月に初代KROSS×OVER KICK女子-45kg王者・松本徐倫を破ってベテラン健在ぶりを示した。戦績は22勝(1KO)20敗3分。  小川はHOOST CUP日本スーパーライト級王者・小川翔の妻。空手キャリアも長く、アマチュアキックを経て2023年3月にHOOST CUPでプロデビューしたばかり。プロキャリアで優る風羽に判定2-0で勝利して白星デビューを飾ると、6月のDEEP☆KICKでは坂田実優にも勝利した。  1R、小川は前蹴りで百花を吹っ飛ばすパワーを見せるが、パンチはやや大きく百花がかわしていく。動く百花に小川は右ロー、百花は変則な右フック、ジャブを当てていく。前へ出る小川の前蹴りはもらう百花だが小川のパンチはかわして逆に左右フックを当てていく。  2R、前へ出る小川はローを蹴り、百花は連打で迎え撃つ。右ローも蹴る百花。手数の多い百花のパンチを被弾する小川だが、左インローを蹴って応戦。その小川のローに百花は右フックを合わせに行き、右ローも蹴る。動き回る百花に主導権を握られている状態。  3Rも前に出る小川はパンチをもらう覚悟で左右ローを蹴っていく。百花も右ローで応戦するが、前へ出て蹴る小川の印象がいい。右ローの蹴り合い、ややスローダウンする小川に対し、百花は手を休めず手数を出す。百花の右フックに大きくバランスを崩す小川。百花が一気にまとめて優勢を印象付ける。  判定は2-0で百花が勝利。小川も3戦目とは思えない動きを見せた。 [nextpage] ▼第4試合 スーパーフェザー級(-60kg) 3分3R延長1R〇山科直史(極真会館/フェザー級17位)判定3-0 ※30-28×3×津留純平(FASCINATE FIGHT TEAM/DEEP☆KICK -60kg級7位)  山科は幼い頃から極真会館の成増道場で “ブラックパンサー”ベイノアと極真空手を学び、2019年の「全日本高校生空手道選手権で優勝、2021年6月にプロデビューを果たし、4戦全勝(2KO)の快進撃をしていたが、2022年10月のShin戦で計量オーバーのため失格、不戦敗となった。2023年6月に復帰戦を行い、森下祐樹から強烈な左ボディ、ヒザ蹴りでKO勝ちを奪った。戦績は5勝(3KO)1敗。  津留は原口健飛率いるFASCINATE FIGHT TEAM所属で、2022年5月にデビュー。4勝(2KO)無敗で、2023年4月のDEEP☆KICKではダウン応酬の激闘を繰り広げた。RISEには今回が初参戦。  1R、山科は右へ回り込みながら右ロー狙い、長身の津留は山科が頭を下げながら入って来るところへヒザを突き上げる。飛び込みと長い攻撃で身長&リーチ差を感じさせない山科が左右ボディから左フック、右ローをヒットさせる。  2R、右カーフを蹴る山科に津留は飛びヒザ蹴りや左右フックを繰り出すが、距離を支配しているのは身長もリーチも劣る山科の方。軸足払いでのコカしも決める。山科が左右ボディ、右カーフ。津留が右カウンターを放つが当てたのは山科の方がだ。右カーフと左三日月の山科に津留は距離を詰めて左右フックを打つ。  3R、パンチを当てようとする津留に山科は左ボディ、ジャブ。接近するとヒザでも津留の両腿を蹴る。空手の崩しで転倒させる山科はスネを正面からぶつけるような右ローも蹴り、津留は転倒を繰り返す。さらに左手を津留の右肩に懸け、津留の左足に体重をかけさせての右ローも繰り出す。最後は山科が胴廻し回転蹴りで魅せ、判定3-0で山科が制した。 [nextpage] ▼第3試合 スーパーフライ級(-53kg)3分3R〇星 憂雅(IDEAL GYM/初代KROSS×OVER KICK -53kg王者)判定3-0 ※30-28×3×伊藤琉之助(EX ARES/JAPAN CUP 2022 -55kg準優勝)  星は現在5連勝、昨年10月には初代CROSS×OVER KICK王座に就いた。伊藤も3戦無敗のホープ。  1R、星は右ストレート、顔面前蹴り、テンカオと真っ直ぐな攻撃を踏み込んで入れていく。対して伊藤は左右フック。星が入ってくるところをかわしてフックを打ち込む伊藤に、星は先に打撃を当ててもすぐ返されるという展開に。  2R、星のテンカオをもらいながらもフットワークで動いて左右フックを放つ伊藤。その左右フックをブロックして伊藤はヒザを突き刺す。ヒザを次々と決めていく星に伊藤はガムシャラにパンチを打っていく。ここでバッティングがあったか、目に入ったか、星の動きが急激に悪くなって伊藤の左右フックをもらう。  3Rもガムシャラに前へ出て左右フックを打つ伊藤に、星は右ストレートとテンカオもバッティングを受けて試合は中断。テンカオをどんどん突き刺す星に左右フックを打つ伊藤。星はブロックして右ストレートも当てていく。パンチもヒザもしっかり当てていった星が判定で6連勝を飾った。 [nextpage] ▼第2試合 ライト級(-63kg)3分3R延長1R〇陽勇(TEAM3K/同級15位、Stand Up King of Rookie 2022 -65kg優勝)判定3-0 ※29-27、30-26×2×奥山雅仁(OISHI GYM/CKC2023 -63kgトーナメント優勝、S-BATTLEライト級王者)  陽勇は空手出身で3戦3勝の無敗の新鋭。奥山はS-BATTLEライト級王座を手にすると、続けてCKCトーナメントを制した。  1R、前へ詰めてパンチを打つサウスポーの陽勇に奥山はミドルを蹴って首ヒザ。陽勇は左三日月も蹴る。陽勇は胴廻し回転蹴りで場内を沸かせる。奥山は右ストレートで反撃、陽勇は左ローで奥足を攻めていく。  2R、陽勇の左ローからの左インローで奥山が倒れ、これがダウンに。奥山は右ストレート、右ミドル、首ヒザと前へ出ていき、ワンキャッチワンアタックのヒザを上手く使って何度も決める。陽勇は左インロー。左右ローを徹底的に蹴っていく陽勇に奥山は右ストレート。捕まえに来る奥山に陽勇はインローを蹴る。  3R、陽勇は左ストレートから左ミドル、距離をとった戦いに切り替えて奥山のヒザを防ぐ。さらに全力の左ロー。陽勇が左フックもヒットさせ、奥山は右ストレートから組んでのヒザで勝負をかけるが陽勇のワンツーをもらう。飛びヒザで逆転を狙う奥山だが陽勇はヒットを許さず、陽勇が判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼第1試合 ウェルター級(-67.5kg)3分3R×SHOGO(A☆R KICK!/2021年 RISE Nova 全日本大会-70kg級 準優勝)KO 1R 0分53秒 ※左フック〇中村 龍(フリー)  両者はアマチュア大会で対戦経験があり、中村が打ち合いでKOしている。  1R、マッチョなサウスポー中村は開始と同時に突進、左フックを大きく振り回してダウンを奪う。立ち上がったSHOGOに襲い掛かると、SHOGOもロープを背負って打ち合ったが中村の左フックをもらって腰が落ち、レフェリーがストップした。  中村はマイクを持つと「今日デビュー戦でめちゃめちゃ気合い入っていてKO出来てよかったです。SHOGO選手、めちゃくちゃ向かってきてくれたのでええど突き合いが出来たと思います」と話した。
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