劉獅「オファーを断った? お前ら何をやっているんだって」
──今回の緊急参戦が決まった経緯は?
「松嶋選手がDEEPのフェザー級に来ると噂で聞いた瞬間に、佐伯(繁)代表に『やらせてください』と言っていて、その後の記事で、『国内のフェザー級の選手がオファーを断っていて日本人だと相手が組めない』というのも見たので、“僕はもうこんなにやりたいと言っているんだよ”というのは正直、SNSとかで公にしたかったんですけど、DEEPの運営に迷惑をかけてしまうかなと思って黙っていました。
プロ格闘家といわれている以上、常に最強と言われたい、一番強くありたい、そこを目指しているので“断っている選手がいる”と聞いたときは、正直“お前ら何をやっているんだ”という気持ちがありました。
松嶋選手が海外の強豪選手とやりたがっているというのも聞いていて、希望は薄いけど、外国人選手であれば、いまビザの関係で騒がれているなかで“もしかしたら”というのもあるかなと思っていて、いつ何を起きてもいいように準備していました。それくらいやらせてくださいと熱くアピールしていたので、いまは楽しみです」
──68kgなら受けられる体勢にあった?
「条件がフェザーでしか受けないとなったら、フェザーに死ぬ気で落としましたし、体重オーバーで試合を無くすことだけはできなかったので、今回の(68kgは)少し保険をかけさせてもらい、それを受けてもらいました」
──松嶋選手のイメージは?
「松嶋選手みたいに戦いたいとジムの会長に言ったこともありますし、打撃もタックルも組み技もオールラウンダーでほんとうに好きな選手で、めちゃくちゃ強い選手で、憧れてましたし、めちゃめちゃ怖いですけど、ワクワクしています」
──松嶋選手とここで戦うことの意味をどうとらえていますか。
「世界でも活躍していて、そんな選手に自分がジャイアントキリングを起こすようなことがあれば、一気にフェザー級で名前が売れることもあるだろうし、僕にとってデメリットや失うものはないので、たとえ、明日死ぬようなことがあってもそれはそれでいい。この試合にそれくらい賭けています。“やってやるぞ、このチャンスを絶対掴んでやるぞ”と、いつ試合が来てもいいように、常日頃からずっと練習していました」
──5年前に勝利した神田コウヤ選手は「ROAD TO UFC」で1回戦を突破しています。そこから連勝もありながら黒星も挟まれている現状をどう越えたいと考えていますか。
「神田選手とやったのは数年前でいまは神田選手も別人で暫定チャンピオン。自分もあのときとは違います。松嶋選手に勝てば、嫌でも相手は断れない状況になると思いますし、一気にタイトル戦線に、大舞台に這い上がっていけると思います」
──どんな試合をしたいですか。
「これだけは100%約束できるんですけど、絶対につまらない試合にはしません。永遠に漬けられて終わることもないし、待ち姿勢で見合うこともない。自分から仕掛けて、ほんとうに革命を起こしますので、僕に期待してほしいです」