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【UFC】平良達郎が“永遠のチャンプ”と邂逅「絶対に勝って帰るのが、この旅の最後の結末」

2023/06/30 15:06
 2023年7月8日(日本時間9日)米国ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催される『UFC 290: Volkanovski vs. Rodriguez』に緊急参戦が決定した平良達郎(Theパラエストラ沖縄)が、ラスベガスで“永遠のチャンプ”と遭遇した。 「永遠のチャンプ 大興奮。めちゃめちゃカッコいいし、優しかった」と、平良が投稿したのは、ドミニク・クルーズとの2ショット。  元UFC&WEC世界バンタム級王者で、現在もUFC同級9位にランキングされるレジェンドと遭遇した平良は、ドミニクから肩を抱かれ、フィストバンプをかわしている。  ドミニクも日本からのプロスペクトを高く評価している。  2022年10月に平良は、ラスベガスのUFC APEXで元Fury FCフライ級王者のC.J.ベルガラ(米国)と対戦。2R 腕十字で一本勝ちし、「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」として5万ドルのボーナスを獲得した。  この試合を現地の放送席で解説したドミニクは、平良のリアネイキドチョークからの腕十字への移行を「ビューティフルトランジッション」と賞賛。「タイラは新世代のファイターであり、個々の動きが連動している選手で、このスポーツの進化を思わせる、見ることが楽しみな選手」と期待を寄せていた。  そして、ドミニクは、日本人選手にとって忘れがたい試合の勝者でもある。  2014年9月の『UFC 178』で、オクタゴンで日本人初の5連勝をマークしていた水垣偉弥を、ドミニクは1R KO。水垣の連勝を止めている。  現在3連勝中の平良が、7月8日の試合で勝利すれば「UFC4連勝」。それは2013年10月から2015年1月の堀口恭司の4連勝以来、8年半ぶり。さらにUFCデビューから4連勝も、岡見勇信と堀口恭司に並ぶことになる。  この快挙について、平良は本誌の取材に「当時は僕、たぶん格闘技やってないんです(2016年11月にアマチュアデビュー)。当時の感覚は分からないですけど、日本国外で戦うことを当たり前のことととして、コンディション作りを含めてしっかりオクタゴンのなかで4連勝、5連勝って結果を出せるのは、本当に凄いなっていうのを、自分が海外で試合をして、より一層思います。自分もそれを成し遂げたいと思います」と語っている。 [nextpage] シンガポールの選択肢が消えたときに、2週間後、試合をするしかないなと(平良) (C)Matsune Ryota  2023年は4試合を予定していた平良。しかし、その2試合目で対戦相手が体重超過。平良にとってUFCでの相手の計量ミスは2回目で、今回は試合を受けることはしなかった。  しかし、試合をキャンセルしたことを、平良はひどく後悔したと、SNSに吐露している。 「僕が試合を断った日に、“なんでもっと強引に試合を成立させなかったんだろう”って自分の判断に後悔して、“試合をしないと一生、心が晴れない”と思って、いつまたもとの自分に戻れるか分からなかったので、『試合をしたいです』と言って、そっからは“絶対、試合をしたい”となりましたね」  当初は、厳しい減量を越えた試合が中止となってから、その2週間後に試合に臨むことは「考えていなかった」という。 「最初は……2週間後のラスベガスでやる気は全く無かったんです。シンガポールの選択肢が消えたときに、2週間後、試合をするしかないなとなったんで。ただ、2週間後に試合をする、となったら、その感情しかなかったです」  実は、平良陣営は、8月26日のシンガポール大会も次戦の候補に入れていたが、シンガポール大会を待つのであれば、平良は、“もっと上の選手と対戦したい。ランカーと戦わせてほしい”と望んでいた。  しかし、ランカーの多くがすでに試合が決まっており、実現の可能性は低い、との返答があり、今回のラスベガス大会出場を決断した。  次々戦でランカーと試合が出来る状況を作りたい、というなかで臨むのが、今回のCombate Globalフライ級王者エドガー・チャイレスとの130ポンド契約試合となる。  平良は、「ラスベガスで大きい会場とか、(ブランドン)モレノが戦う自分の階級のタイトルマッチや、ヴォルカノフスキーの試合がメインとかにも興奮して、オプションとして自分のなかで大きな喜びだったし、“これってもしかしたら運命かも”とも思ったけど、やっぱり、2週間後に試合をしたいと思ってからは、もうこう(そこしか見えてない)なっちゃいましたね。  いまは試合に向けて集中して頑張れてるけど、試合が無くなった日から、この試合が決まるまでは、僕のわがままで、自分の波に周囲も揺さぶってしまったけど、いまこうして試合が決まって、一緒に帯同してくれるチームのみんなに感謝して、絶対に勝って帰るのが、この旅の最後の結末だと思うんで、そこまでしっかり調整して、終わらせたいと思います」と、今回の遠征も“ハーピーエンド”で終わらせたいという。 「相手もいい相手で、初めての大きな会場ですごく僕自身も楽しみなんで、自分が一番の試合をして、たくさんのお客さんの前で、僕の名前を売っていこうと思います。ぜひ当日は、日本時間の7月9日の日曜日に試合をしているので、応援、よろしくお願いします!」 アーリープレリムのメインに平良が決定、そしてモレノvs.パントージャのフライ級王座戦、ヴォルカノフスキーvs.ロドリゲスのフェザー級王座戦がメインのラスベガス大会で、「一番の試合」はどんな試合になるか。MMA10勝4敗中、10のフィニッシュ勝利を持つ危険な強豪を相手に、平良はオクタゴンで「4連勝」を目指す。
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