シュートボクシング
レポート

【シュートボクシング】海人が大差の判定でペティを返り討ちにし世界王者に、山田ツインズが強烈ボディでほぼ同じタイムでムエタイ戦士を初回KO、佐藤執斗がダウン応酬の熱闘でKO勝ち、イモトは芦田崇宏を延長戦で振り切る、基山幹太が伊藤空也を撃退

2023/06/25 18:06
SHOOT BOXING 2023 act.32023年6月25日(日)東京・後楽園ホール※U-NEXTで全試合LIVE配信 ▼第10試合 SB世界スーパーウェルター級王座決定戦 3分5R無制限延長R〇海人(TEAM F.O.D/S-cup世界トーナメント2018王者)判定3-0 ※50-46、50-45×2×サモ・ペティ(スロベニア)※海人が第2代王座に就く。  シュートボクシング(以下SB)の絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にトーナメントを制してSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではK-1 WORLD GPウェルター級王者・野杁正明を延長R判定3-0で破った。2023年3月にはイ・ソンヒョンに判定勝ちでRISEミドル級王座を奪取し、現在17連勝中。戦績は51勝(22KO)6敗1無効試合。  ペティは2014年から2015年にかけ、日本で日菜太、城戸康裕、廣野祐といった当時の日本人トップ選手に全勝した“スロベニアの処刑人”。2022年8月のRISE大阪大会に約7年ぶりの来日を果たし、海人と対戦するとパワフルな左右フックで海人を苦しめた。試合は延長戦の末に海人が勝利したが、苦戦を強いられての辛勝に海人自身もスッキリした勝利ではなかっただろう。戦績は35勝9敗2分でFFC-70kg級&77kg級王者。  1R、左ミドルを蹴るペティに海人は右カーフで対抗。圧をかけていく海人にペティはフェイントを入れての右ストレートを打つ。海人に右カーフをもらったペティは組んでヒザを蹴ると離れ際に右ストレート。ガードの上から連打するペティに海人は左ボディからの左ヒザ。ペティはワンツーから組み付くとバックに回るような動きを見せる。投げを狙っているのか。オープンスコアは10-9で海人が1名、イーブンが2名。  2R、前に出てくる海人にペティは左ミドル、組み付いて首相撲で崩すとそこへ右ストレートを打つ。海人は右カーフ、左フックから右アッパー。ノーモーションの右ストレートから右カーフ、続いての右ストレートでガクンッとしたペティはタックルのように組み付く。ペティの左フックをもらった海人は一瞬怒りの表情を見せてジャブを打つが、そこへペティがバックハンドブロー。海人の右カーフに反応するペティへ海人が顔面前蹴り。  3R、ジャブで圧をかけていく海人はペティの左フックをかわしての左フック。右カーフを蹴るとペティが離れていく。右カーフから右ストレート、左アッパーから右ストレートでペティは組み付く。荒々しくワンツーで前に出るペティに海人は右ストレートをもらうとカモンゼスチャー。すかさず打って来るペティへ右のカウンターを入れる。海人の右カーフにバランスを崩したペティはすぐに組み付いてタックルで海人を転倒させた。  4R、空振りが続くペティはタックルで海人を転倒させ、イエローカードが提示される。海人が左ミドルから右ストレートで追い込むと、ペティはまたもタックルしてしまいレッドカード。サウスポーになったペティへ海人はワンツー、左フックをヒットさせるが、ペティの左ストレートを被弾する。海人も被弾しながらの打ち合いとなり、ペティは組み付いての投げを狙おうとしたが海人が防ぐ。  5R、海人の右カーフに大きく崩れるペティだが、すぐにワンツーを打つ。海人がジャブ、ワンツー、左フックとヒットを奪うもペティは打たれ強い。強烈な右フックも繰り出す。そこへ海人が左ストレートを直撃。左ボディ、左ストレートとラッシュをかけた海人だが、ペティはまたもタックル。2度目のレッドカードが提示される。海人の左ボディからの右フックに左右フックを返すペティ。海人はノーガードになって“来い”と挑発。最後は足を止めての打ち合いとなって終了。  2度の減点もあり、海人が大差の判定で勝利。アンディ・サワーに次ぐ第2代世界王座に就いた。  海人はマイクを持つと「SB世界王者の海人です。自分はこの試合見ても分かる通りまだまだなんですけれど、僕が背負わせてもらっているKNOCK OUTのベルト、RISEのベルト、そしてこのSBのベルト、本当に世界一にします。これから世界に行って本物の世界一になります。約束します」と、3団体を背負って世界一の座に就くと宣言した。 [nextpage] ▼第9試合 58.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級王者)KO 1R 1分25秒 ※左ボディブロー×タンワレック・ルックサウン(タイ/ジットムアンノンスタジアム122P級5位)  山田ツインズの弟・虎矢太は昨年12月の『RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS 2022』でRISEのスター候補選手、有井渚海と対戦すると下馬評を覆して2R KO勝ちを収め、大会一ともいえる強烈なインパクトを残した。今年2月に植山征紀を5R KOで下して戴冠した。  その虎矢太の相手となるタンワレックは65戦48勝16敗1分の戦績を持つジットムアンノンスタジアム122Pランカー。10戦10勝と無敗街道を驀進中の虎矢太はキャリア2度目となるムエタイ対決を制し無敗記録更新を目指す。  1R、右ロー、右ミドルと右の蹴りを放っていくタンワレック。山田はその蹴りに合わせて左ボディを打つ。鮮やかなバックキックでダウンを奪った山田は、飛び込んでの左ボディでとどめを刺した。これで山田ツインズはそろって左ボディでムエタイ戦士を撃破したことに。 [nextpage] ▼第8試合 58.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級王者)KO 1R 1分26秒 ※左ボディブロー×オートー・ムアンパープーン(タイ/ノーナクシンムエタイジム/元ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級6位、元ムエサイアム認定タイ中部フライ級王者)  山田ツインズの兄・彪太朗は2019年8月にプロデビューすると4連勝(無効試合を挟む)を飾ったが、2021年4月に翔に初黒星を付けられた。その後は元貴、田渕神太を破ったが、12月の川上叶戦で延長戦の末に惜敗。2022年2月には翔にリベンジを果たし、6月には初参戦の蒼士を判定に破り、9月にはRISEフェザー級5位の宮崎就斗を右ストレートでマットに沈めた。11月の次期挑戦者決定トーナメントでは優勝。12月の門口佳佑戦ではシュートポイントを奪いながらもダウンを喫して逆転負けを喫したが、今年4月に川上叶に勝利して王者となった。戦績は11勝(3KO)3敗1無効試合。  今回は元ムエサイアム認定タイ中部フライ級王者オートーと対戦する。ムエタイとは初対決。  1R、山田のジャブにオート―は右ミドルで対抗。山田は出入りを繰り返し、左右ボディを叩いていく。オート―はローも蹴る。山田の左ボディがさく裂すると、オート―はもんどりうってダウン。山田が完勝を収めた。 [nextpage] ▼第7試合 SB日本バンタム級(-52.5kg契約) オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本バンタム級王者)KO 2R 1分45秒 ※パンチ連打×サンチャイ・TEPPENGYM(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王者)  佐藤はトリッキーな動きから繰り出す蹴り技を得意とする、SB中部地区を代表する選手。2021年12月には伏見和之との激闘を繰り広げ、4RKOで初代SB日本バンタム級王者に輝いた。前戦となった4月にはムエタイと初対決、ノーンガティンに3RKOで3連勝となった。兄は元DEEPストロー級王者のカン・サトーで、自身も以前からMMAに挑戦したいと希望しており、OFGでどんな試合を見せのか注目される。  今回対戦するサンチャイは元ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王者。大﨑一貴、大崎孔稀、石井一成、白幡裕星ら日本の軽量級トップ選手と対戦してきた。  両者は2021年10月に対戦し、サンチャイが勝利。佐藤が希望していたOFGマッチでリベンジなるか。  1R、佐藤は横蹴りから右ストレートで突っ込むが、そこにサンチャイが右フックを合わせてダウンを奪う。佐藤が得意とする横蹴り、前蹴りをサンチャイはキャッチしては引いて崩しての打撃。佐藤にとって危ない場面を作る。佐藤は組んで首投げを狙うが、サンチャイは逆に後ろへ投げるようにして防ぐ。続いての佐藤の投げもサンチャイに首相撲で防がれた。  2R、佐藤の蹴りをかわして左フックを打とうとしたサンチャイに、佐藤はバックハンドブローでダウンを奪い返す。佐藤は左の三日月を突き刺し、左右フックに行こうとするが組み付いたサンチャイが首投げでシュートポイントを奪う。  その直後、打ち合いに行った佐藤の右フックがカウンターでヒットしてダウンを奪う。このチャンスを逃さなかった佐藤が、右アッパーから左右フックの連打で畳みかけ崩れ落ちるサンチャイ。  佐藤が逆転KO勝ちに成功し、熱闘に場内は歓声に包まれた。 [nextpage] ▼第6試合 -68.0kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇イモト・ボルケーノ(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本スーパーライト級王者)延長R 判定3-0 ※10-9×3×芦田崇宏(BRAVE/第8代DEEPフェザー級王者)※本戦の判定は30-30×3。  イモトは2017年4月にプロデビュー。一時は鈴木千裕、与座優貴らに泥沼の5連敗を喫するも、村田義光、モハン・ドラゴンを撃破して2021年12月のSB日本スーパーライト級王座決定戦で村田聖明との5Rに亘る大接戦を制して王座に就いた。前回2022年7月にシンパヤックに敗れて5連勝はストップ。再起戦で強敵を迎えることになった。戦績は11勝(3KO)9敗。  第8代DEEPフェザー級王者の芦田は柔道、レスリング、ボクシングをベースに、ボクシングでは高校時代にインターハイと国体に出場経験を持つ。MMAデビュー後は『DEEP』でフェザー級タイトルを獲得し、2019年には『RIZIN』初参戦で平本蓮とキックボクシングルールで対戦も経験。DEEPで今成正和、RIZINで中田大貴に勝利も、2023年5月のRIZINでは摩嶋一整にヴォンフルーチョークで敗れた。今回がSB初参戦となるが、経歴的にもSBルールに適応できそう。どのようなファイトを見せるのか、注目される。  1R、イモトはグローブタッチを求めたがこれを芦田が拒否。サウスポーの芦田は左ハイを2発、さらに左ストレートを伸ばす。芦田の強烈な左ミドルハイがイモトのガードの上からさく裂し、バランスを崩すイモト。右ミドルから右ストレートを狙うイモトに、芦田は右へ頭を傾けての左ボディと左ストレートを打ち分ける。  2R、芦田が前に出てくるところに左フックを合わせに行くイモト。芦田はタックルに入って持ち上げて投げるが、身体が弧を描いていないためシュートポイントにはならず。イモトの足払いで転倒した芦田が「来い」と寝技に誘うとイモトは思わず苦笑い。芦田は大きく回す左フックを多用も、イモトは慣れてきたようだ。  3R、イモトは右の三日月から左フック、右ストレート。芦田はシングルレッグに入るも投げには至らず。芦田の大きく回す左フックは右手でしっかりガード。イモトのヒザ蹴りには芦田がシングルレッグでテイクダウンしにいく。  判定はジャッジ三者とも30-30で差はつかず、延長戦へ突入する。芦田はすぐに組みに行ってバックを奪おうとするもイモトが防御。ならばと左ハイを蹴る芦田。イモトの右ストレートには左フックで対抗する。イモトのワンツーからの右ハイでバランスを崩す芦田。イモトが距離を詰めると芦田は組み付いて投げるも不完全。イモトの右ストレート、ジャブをもらう芦田だが左右フックを打ち返し、ダブルレッグに入ったところでイモトがフロントチョークの体勢に。そのまま終了となった。  判定は3-0でイモトが芦田を振り切った。 [nextpage] ▼第5試合 -63.0kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇基山幹太(BELLWOOD FIGHT TEAM/SB日本ライト級2位)判定3-0 ※30-29、30-30、30-28×伊藤空也(BRAVE/元GRACHANバンタム級王者)  鈴木博昭率いるBELLWOOD FIGHT TEAMの特攻隊長・基山は2018年12月にACCELでプロデビュー。『ONE WARRIOR SERIES』には2度出場して2度とも勝利、2021年3月には『RIZIN』で大雅と対戦したが判定で敗れた。SBには2022年3月から出場して3連勝、RISEでも樋口知春から勝利を収めるも2023年2月に田中佑樹に判定で敗れて5連勝がストップ。4月大会ではSB香港支部から参戦したヒュン・ツェイ・ヘイデンにヒザ蹴りでダウンを奪って勝利した。戦績は12勝(1KO)4敗。  芦田と同門の伊藤は禅道会出身で全日本選手権軽量級優勝の実績を持ち、16歳でMMAデビュー。主戦場の『GRACHAN』では2020年9月にバンタム級タイトルを獲得。2021年には、朝倉海ら国内トップクラスが参戦したRIZINバンタム級JAPANグランプリの出場メンバーにも抜擢された。2022年3月のRIZINでは魚井フルスイングに勝利、その後もGRACHANでイ・ハンヒョン、安部路人に勝って3練習中。  1R、伊藤がタックルに行くと基山はロープの間から転落しそうになる。サウスポーの基山はジャブ、伊藤は飛び込んでの右フック。伊藤はワンツーからの組み付きを見せるがそのまま倒れてしまいシュートポイントにはつながらない。基山は左フックからのヒザ蹴り2連打。  2R、左ミドルをキャッチした伊藤はシングルからダブルに切り替えて持ち上げようとしたが基山は腰を落として防ぐ。基山は左ミドル、ジャブ、左ヒザ。伊藤のダブルレッグは持ち上がらず不発。基山が左フックからの左ミドル、伊藤はその蹴り足をキャッチして投げに持って行こうとしたが失敗。基山はジャブ、左ストレート、左三日月と距離をとった打撃を当てていく。  3R、右ストレート連打で前へ出た伊藤は滑り込んでの足をとりにいくがこれは認められず。基山はジャブ、左ストレート、左ハイと長い距離の攻撃を当てていき、伊藤が組んでくるとヒザ。左ミドルをキャッチして倒す伊藤だがこれはシュートポイントにならず。基山はジャブ、左ストレート、ヒザとヒットを奪っていき、伊藤もガムシャラに左右フックを打ち返すが基山の打撃の方が正確に当たった。  終了のゴングが鳴ると、精根尽き果てたという表情の伊藤。判定3-0で基山がMMAからの挑戦者を撃退した。 [nextpage] ▼第4試合 63.0kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R×奥田啓介(ANIMAL☆PLANET/BLUE DOG GYM)TKO 2R 1分41秒 ※ドクターストップ〇銀・グラップリングシュートボクサーズジム(GSB大須MACS)  RIZINでMMAにも挑戦するプロレスラーの奥田がSBに初参戦。対する銀はDEEP名古屋大会を主戦場としているMMAファイターという異色の組み合わせとなった。  1R、前に出てきた奥田に左フックがクリーンヒット、。奥田はダウンする。立ち上がった奥田は打ち合いに行き、銀をコーナーへ追い詰めるが銀はタックルで突進を止める。再び銀が左フックをヒットさせての右ストレートでダウンを追加。立ち上がると、勢いで自分が倒れ込むほどのラッシュを見せる奥田。  2R、前に出る奥田は右ストレートをヒットさせるが、銀の左フックからの右をもらってまたもダウン。左フック、右ストレートも喰らう奥田は走るような突進を見せるが、勢い余ってスリップを繰り返す。奥田が流血でドクターチェック。  ここでストップがかかり、銀のTKO勝ちに。奥田は猛抗議したが裁定は覆らず。奥田は「もう1回やるぞ!」と叫んでリングを後にした。 [nextpage] ▼第3試合 46.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級王者)KO 1R 1分43秒 ※左フック×ホンヨック・パッサノンジム(タイ)  MISAKIはシュートボクシングの女子トップ選手で、2016年3月にプロデビュー、“猪突猛進女子”の異名通り、最初から最後までガムシャラに攻め続ける驚異のスタミナを武器に勝ち続け、2017年12月にJ-GIRLSミニフライ級王座に就いた。2020年8月にはぱんちゃん璃奈とREBELS-BLACK女子46kg級初代王座決定戦を争うも判定負け。2021年に入ってからは的確性を重視したファイトスタイルにチェンジし、12月のSB日本女子アトム級王座決定戦で勝利して王座に就いた。2022年12月には宮﨑小雪との女王決戦を行ったが判定2-0で敗れ、2023年2月には小林愛理奈にも敗れて連敗中。戦績は20勝(3KO)9敗1分。  対するホンヨックは19歳の女子ムエタイ選手で、戦績は25勝12敗1分。  1R、サウスポーのホンヨックの左ミドルにMISAKIが右ストレートを合わせ、ロープを背負ったホンヨックには右ボディストレートから左右のストレート連打。2度目のロープを背負わせての連打から左フック一閃。モロにもらったホンヨックはバッタリと倒れ、立ち上がることが出来ずMISAKI会心のKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第2試合 -68.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇村田義光(シーザージム/SB日本ウェルター級1位)判定3-0 ※30-28×3×青谷秋未(正道会館健明館/S-BATTLEミドル級王者)  村田は左ミドルと首相撲からのヒザ蹴りを得意とし、2022年6月から連敗していたが、2023年2月に有馬伶弍に判定勝ちして連敗をストップした。戦績は11勝(7KO)4敗。他団体王者を倒し、奥山貴大が保持するSB日本ウェルター級王座挑戦アピールにつなげたいところ。  1R、青谷は低く構えるスタイルで頭を左右に振って接近、タックルを仕掛けて投げようとしたがこれは失敗。サウスポーの村田は左ヒザと右ローで迎え撃つ。終盤にも組み付いてダブルレッグからの投げを狙った青谷だがこれも不発にに終わる。  2Rもダブルレッグからの投げを狙う青谷を村田はフロントチョーク、それでも投げようとするが失敗。村田はワンツー、右ロー、左ヒザ。青谷は左右フックからシングルレッグに入っての投げ、一本背負いと投げを試みるがことごとく失敗。逆に村田にフロントチョークを極められてキャッチ(1点)を奪われる。  3Rも村田のパンチやヒザを浴びながら投げを仕掛けにいく青谷。スタンディングの脇固めも仕掛けるが極まらずブレイク。村田の左ストレート、右フック、ヒザ、左ハイをもらった青谷は左右フックを振り回す。村田はバックハンドブローだ。肩固めにもトライした青谷だが決まらず、最後はガムシャラに左右フックを振り回したが村田を捉えることは出来ず、村田の判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第1試合 60.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本スーパーフェザー級1位)判定3-0 ※30-27、30-26、30-25×土井涼雅(GSB多治見)  1R、強いジャブを突く土居に手塚は右クロスを合わせる。手塚の左ボディには土居が左フック。2人ともガードが固いが手塚はそのガードを破壊するような左右フックを打ち込む。次第に手塚のヒットが増え、ボディにはヒザを突き刺す。  2R、ジャブと右クロスの手塚に土居は飛びヒザ蹴り。土井の強打に鼻血を出す手塚だがストレート4連打、左ボディ、ヒザと厳しい攻撃を続ける。コーナーへ追い詰めて連打する手塚。土井は脱出するが、手塚の右から左のボディをもらってついにダウン。  3Rが始まってすぐ、手塚がフロントスープレックスを決めてシュートポイント2点を獲得。手塚の左ボディ、右フックの厳しい攻めに左フックとジャブで対抗する土井。コーナーへ詰めて手塚は右ストレート、右フック、左ボディと次々とヒットさせるが、タフな土井は目を離さず打ち返していく。判定3-0で手塚が大差をつけて勝利した。 [nextpage] ▼オープニングファイト第2試合 54.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長2R〇小林大樹(龍生塾)KO 1R 3分00秒 ※左ハイキック×アン・ジョンホ(韓国)  1R、サウスポーの小林は勢いよく打ちに行き、左ストレートを顔面とボディに打ち分ける。アンも打ち合いに応じるがボディをもらうとペースダウン。最後は小林が左ハイを蹴ったところでアンが胸元のあたりを抑えて戦意喪失。カウント10が数えられて小林のKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼オープニングファイト第1試合 57.0kg契約 フレッシュマンクラスルール 3分3R延長2R〇魅乃麒(ROAD GYM TEAM CRAZY DOG's)TKO 3R 0分38秒 ※レフェリーストップ×石井拓也(TEAM FOREST)  魅乃麒がパンチだけのラッシュを続け、2Rに2度のダウンを奪う。石井は鼻血を出しながらも足を止めての打ち合いに応じていたが、魅乃麒のラッシュは止まらず3Rにレフェリーがストップした。
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