キックボクシング
レポート

【MTGP】武尊が最終ラウンド終了間際、左ハイキックで劇的KO勝ち!日本の先鋒・大雅がダウンを奪っての快勝、白鳥大珠はKO負け

2023/06/24 23:06
Impact In Paris2023年6月24日(土)フランス・パリ ゼニスアリーナ※ABEMA PPV ONLINEにてLIVE配信 ▼第3試合 ISKA K-1ルール世界-61.0kg王座決定戦 3分5R〇武尊(日本/team VASILEUS/K-1世界3階級制覇)[5R 2分59秒 KO] ※左ハイ×ベイリー・サグデン(英国/ISKA K-1ルール世界スーパー・ライト級王者)※武尊が新王座に就く。  武尊が『THE MATCH 2022』の那須川天心戦以来の復帰戦に臨む。対戦相手のサグデンは2022年9月のK-1に来日が決まっていたが、怪我で欠場となっていた。2017年にはGLORYにも参戦している。ISKAの世界王座は2022年3月に獲得し、2023年3月には初防衛にも成功した。戦績は15勝(3KO)6敗1無効試合。  1R、武尊はバックスピンキックを繰り出す。サグデンは連打しながら前に出てくる。武尊が前に出るとスピードのある3連打を顔面に当てるサグデン。武尊は右ローを蹴り、ヒザを上げて前に出ると右フックをヒットさせた。武尊の右カーフにサグデンは速いストレート。武尊はヒザを突き刺し、右フック、もう一度ヒザ。サグデンは下がる。さらに右カーフを蹴る武尊。前に出て圧をかける武尊が右カーフ、サグデンは頭を下げての右を繰り出すが、武尊の右カーフでバランスを崩す。  2R始まってすぐ、右フックをヒットさせる武尊。右カーフを蹴るとサグデンは連打で前へ出てくる。武尊は左インロー、そして右フックがまたも入る。サグデンが打って来ると武尊は一度下がるが、すぐに前へ出て圧をかける。サグデンのパンチにはヒザを合わせ、左ローも蹴る。サグデンのパンチを被弾する武尊だが笑みを浮かべて前へ出るとヒザを突き刺す。下がりながら打つサグデンのジャブをもらいながら前へ出る武尊。前に出たのは武尊だが、後半の被弾が気になるところ。  3Rも前に出る武尊にサグデンは左右ボディ、飛びヒザと先手を取る。武尊はボディへのヒザ。下がり続けるサグデンだが、手を出して軽いヒットを奪っていく。武尊の左ミドルに身体を丸めるサグデン。チャンスと見た武尊は一気に詰めて左右ボディ、サグデンにフックを打たせて笑みを浮かべ、右ヒザを突き刺す。身体を丸めるサグデンへ武尊がボディにパンチを叩き込むとついにサグデンがダウン。立ち上がったサグデンに襲い掛かる武尊は左ミドルで2度目のダウンを奪う。その直後にラウンド終了。  そして4Rに突入。グッと前に出る武尊が右ヒザ、左ヒザ、コーナーへ詰めて左ボディの連打。サグデンは耐えつつパンチは打ち返して来る。武尊の左ミドルが何度も強烈に決まる。どんどん前に出る武尊にジャブと前蹴りを打つサグデン。ステップを使って下がりつつ、反撃はするが武尊の左右ボディに身体が丸まる。武尊の左ヒザが突き刺さり、武尊が連打で一方的に打ち続け、頭を大きく振ってかわすサグデンにスタンディングダウンが宣告される。武尊の左右ボディにダウン寸前のサグデンだが、このラウンドも耐えた。  5R、サグデンのミドルをキャッチした武尊にいきなり減点が宣告される。再開後、武尊が怒りの左右ボディ連打、ここでまたもスタンディングダウン。右フックから左ボディ、右ヒザから強烈な左ミドルで吹っ飛ぶサグデンだが、なんとフックを打ち返して来る。腹をかばいながらもパンチを返すサグデンに武尊はかモンゼスチャー。ノーガードになって笑みを浮かべ、打ち合おうと誘う武尊。強烈な武尊のフック、左ミドルが入るが、サグデンは逃げる。武尊が一方的に攻撃したかと思うと、打ち返すサグデン。しかし試合終了間際、武尊の左右ボディからの左ハイキックがヒット。バッタリと倒れるサグデン。  劇的なKO勝ちを収めた武尊は、コーナー最上段に登って勝利のムーンサルトを決めた。  マイクを持った武尊は「ボンジュール」とフランス語でマイクアピール。笑顔で「ビバ、フランス」と叫ぶと場内からは歓声が沸き起こった。  試合後インタビューでは「凄いタフでした。今まで日本で戦った相手なら倒れていた。今まで日本で戦ってきたので、これからは海外で戦っていきたい。世界中にファンを増やして、世界中が熱狂するようなファイターになりたい」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 K-1ルール 3分3R×白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISE WORLD SERIES 2019 -61kg級王者)[2R KO]〇アレクシス・ソートロン(フランス/-65kgWAKO&-65kgFFKMDAフランス王者)  白鳥の対戦相手は-65kgWAKOおよび-65kgFFKMDAフランス王者アレクシス・ソートロン(フランス)。戦績は25勝10敗の26歳。  1R、サウスポーの白鳥はジャブを突き左ミドル。ソートロンは圧力をかけて右ストレートがよく伸びる。右ローから崩して行こうとする白鳥にソートロンは右ロー。白鳥の左ボディに同じく左ボディを打つ。右フックと右ストレートの相打ちのような形で白鳥がダウン。すぐに立ち上がる白鳥は距離を詰めて左右フックを打ち、ヒザを蹴る。ソートロンはなぜか禁止されているはずの掴んでのヒザを蹴る。  2R、左ローを蹴る白鳥にソートロンのヒザがローブローで入ってしまい、一時中断。再開後、今度はバッティングでソートロンは注意を受ける。白鳥はショートの連打と左ロー、そして左ボディ。飛びヒザはブロックされる。連打する白鳥のパンチをハイガードでブロックし、さらにダッキングでかわして右フックを見舞うソートロン。圧をかけるソートロンに白鳥は一度下がり、ワンツーからの左ボディ。左ストレートはブロックされる。圧をかけられてロープを背負った白鳥は右フックも、ソートロンに右フックのカウンターを合わされてダウン。  ロープの外に上半身が出るダウンで、レフェリーはストップをかける。まるで『THE MATCH 2022』のゴンナパー戦の再現のようなKOシーンで白鳥は敗れた。 [nextpage] ▼第1試合 K-1ルール 3分3R〇大雅(TRY HARD GYM/元K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者)[3R 判定]×ポール・カポウィック(英国)  大雅は当初、ウマハメド・ファレス(フランス)との対戦が決まっていたが、ファレスが負傷欠場。急遽カポウィックと対戦することになった。カポウィックは2012年9月に大和哲也と対戦して敗れている。セコンドとして大会に来たところ体重が合うということで急遽オファーを受けての試合決定となった。  1R、カポウィックは頻繁に左右にスイッチし、フェイントを使って飛びヒザ蹴りを放つ。サウスポーの大雅は左ロー。大雅は左ローを蹴りながら前へ出て、左ストレートを打つ。カポウィックも変則的な動きから左右フック。連打から飛びヒザを放つカポウィック。大雅は1Rは様子見か。 2R、大雅は左ローから左フック、バックハンドブローから左フック。カポウィックは左ミドルを蹴る。大雅が左右の連打でカポウィックを後退させる。さらに左ローを奥足に叩き込むとカポウィックが大きく下がる。それでもバックハンドブローを繰り出すカポウィック。コーナーへ詰めた大雅は左ハイキックで場内を沸かせる。さらに左ストレートもクリーンヒット。ロープを背負って足が揃うカポウィックに左ロー。最後の1分間は大雅が一方的に攻める展開となった。  3R、ワンツーで前に出る大雅。カポウィックは時折攻撃を繰り出すも下がり続ける。それを追いかける大雅が左右フックからの左ロー。その左ローを蹴って大雅は鉄槌を脚に叩きつけるが、これは禁止らしく大雅は注意を受ける。残り30秒、大雅は左ローを蹴って左ストレートにつなげるが、カポウィックは攻撃をもらうと逃げる。大雅の左ストレート、左ローが何度もヒットするが、カポウィックはコーナーを背にして耐える。試合終了直前、レフェリーはダウンをコールするがカウントがゆっくりめ。すぐに大雅が倒しに行ったが、時間切れとなった。  大雅が判定勝ちで日本に先勝をもたらした。
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