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【PFL】西川大和がシェーン・バーゴスに全者4P差の判定負けでプレーオフ進出ならず。2R TKO勝ちのコラードが1位、メインでオバメルシェが3R KO勝ちで2位通過

2023/06/24 11:06
 2023年6月23日(日本時間24日)、米国ジョージア州アトランタのオーバータイム・エリート・アリーナにて、『PFL 6: Regular Season』(DAZN配信)が開催された。  4月14日の初戦でクレイ・コラードに判定負けも「注目に値する健闘」と評された西川大和(日本・20歳)と、初戦で現在首位のオリヴィエ・オバメルシエに判定負けで同じく0Pのシェーン・バーゴス(米国・32歳)が対戦した。  前日計量ではともに155.8ポンド(70.66kg)でパス。両者はスケールの上でともにガッツポーズ後にフェイスオフ。  身長180cm・リーチ192cmのバーゴスと、身長170cm・リーチ184cmの西川が向かい合うと、頭ひとつ大きなバーゴス。西川を見下ろして頷くと、西川は微動だにせず正面を向き、その姿をバーゴスが見つめた。 【写真】本計量時の西川。セレモニアル計量とさほど差が見えないことが西川がナチュラルウェイトで戦っていることがうかがえる。(C)PFL  ライト級は第1戦ではボーナス獲得選手がなく、下記の通り、1位から5位までが3Pで、6位以下が0Pの状況。初戦を戦い、0P同士の戦いとなる西川とバーゴスはともに、プレーオフ進出のために、1Rフィニュシュの6Pか、2R以内に勝利して5P獲得を目指す(※西川の試合前までにコラードが8P獲得で1位。ミランダとシュルチが6Pを獲得している)。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)7P・19勝5敗・155.6ポンド(70.57kg)[3R 0分28秒 KO] ※左ハイ×アンソニー・ロメロ(カナダ)0P・12勝2敗・155.4ポンド(70.48kg)  1R、サウスポー構えから右ジャブを突いて詰めるオバメルシェは右前手のフックでロメロを崩すと左ボディも。しかしロメロは高い右前蹴りを当てるとオバメルシェが後退。  金網まで詰めるロメロだが、差させず突き放すオバメルシェ。次のロメロの右前蹴りはかわして前に、右フック、左ミドル! ロメロは左ローを返す。金網沿いにサークリングするロメロを詰めるオバメルシェは左ストレート! アゴが上がったロメロは続く左はダッキングでかわすが、金網に詰まるとオバメルシェの左を胸に被弾する。  右跳びヒザのロメロをさばいて、得意の前手はオバメルシェだが、ゴング。  2R、ロメロのハイをかわして左ヒザを突いて前に出るオバメルシェ。プレッシャーをかけられながらケージづたいにサークリングするロメロ。オバメルシェの左を被弾するも左モドルで押し戻し。しかしオバメルシェが左ストレートを突く。  ロメロの頭が目に当たったか。中断後、再開。左を振るオバメルシェは二段跳びヒザで詰めるもさばくロメロ。オバメルシェの左ストレートに頭から突っ込むロメロの頭が当たり中断。再開。  左ミドルを当てるオバメルシェ。左を振るが、同じタイミングでロメロは頭から突っ込んでくるため、オバメルシェは間合いを外して抗議。再開。ロメロの右ミドルに左の蹴りを返すオバメルシェは右ジャブから左ストレートのワンツーもかわすロメロが跳びヒザ狙い。オバメルシェもそれをかわしてゴング。  3R、レフェリーから「頭に気をつけろ」と注意されるロメロ。これまで同様に先に詰めるオバメルシェは右ジャブを上下に突く。ロメロは左ローもオバメルシェの圧力に金網を背負わされる。ロメロが右で入ってきたところに、オバメルシェは狙いすましたような左ハイ! このヒザが入ったか。ロメロが大の字で後方に倒れ、試合は決した。  4Pを追加したオバメルシェは計7Pで2位通過。決勝トーナメントは1位クレイ・コラードvs.4位ブルーノ・ミランダ、2位のオバメルシェはvs.3位のナタン・シュルチと対戦することとなった。 【追記】試合後、西川のマネージメントサイドは今後、西川がフェザー級転向を視野に入れていくことを発表した。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇シェーン・バーゴス(米国)3P・16勝4敗・155.8ポンド(70.66kg)[判定3-0] ※30-26×3×西川大和(日本)0P・21勝5敗6分・155.8lbs(70.66kg) 1R、西川のグローブタッチにバーゴスは応じず。ともにオーソドックス構え。サウスポーにスイッチして右ジャブの西川は左インローも。さらに右ローはバーゴスが足を外側にチェックする。  サウスポー構えになるバーゴスは左ストレート! 高いガードの西川はガードして押し戻すが、そこにダブルレッグテイクダウンはバーゴス。クローズドガードの西川は背中を着かされ、下から掌底も、バーゴスも上から左パウンド。  西川は足を解いて下からの仕掛け。左パウンドをガードすると、バーゴスは右でボディを叩く。鉄槌に顔面をガードで固めた西川。バーゴスは西川の頭を金網に詰まらせて中腰で鉄槌。さらに右のパワーハンドでパウンド連打に西川は足を伸ばす。下から崩そうとする西川だが、バーゴスは中央にステイ。2Rに向かう両者は6P獲得はならず。  2R、左を突いた西川に、カウンターのボディロックテイクダウンはバーゴス! 開始30秒前に優位なポジションを奪う。右ヒザを押して片足をパスするバーゴスは、左で脇差しパスガードを狙う。  下から抱きついてスペースを無くす西川。それを外してアメリカーナ狙いのバーゴスは上体を立てて上から右ボディ打ち。西川は手首を掴んでの腕十字狙いも外すバーゴスはインサイドガードで座ってこつこつとパウンド。左右の大振りには西川は頭をガード。下からも手を休めず左右を突く。バーゴスは4分以上をトップで過ごした。  3R、オーソからアグレッシブにワンツー、右ローを突き、サウスポー構えになる西川。左ハイもガードするバーゴスは右ロー! 右ストレートも西川をとらえる。左右で金網まで詰めてボディロック、スラムでテイクダウンはバーゴス! サイドからハーフに足をからめる西川は、フルガードに戻して残り3分と少し。  体格差もあるなか、金網に頭が詰まる西川。いったんエビで中央側に移動するが、オープンガードも立ち上がることはできず。西川は下から耳に掌底をこつこつ当てるが、バーゴスもインサイドで上下に声をあげてパウンド。金網を押して頭を逃がす西川は下からかかとを脇腹に突くも、立ち上がる動作には繋げず。クローズドガードで下から勝機をうかがう。  残り10秒の音に、上から左右を振るバーゴスに、西川も左右に頭を振ってディフェンスするもゴング。判定は3-0(30-26×3)の全者4P差がつく内容でバーゴスが勝利も3P獲得にとどまった。西川はPFLで2連敗。これでPFL2023に果敢に挑んだ日本人3選手(工藤諒司、東よう子)は全敗。決勝トーナメント進出はならなかった。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇クレイ・コラード(米国)8P・23勝10敗・155.1ポンド(70.35kg)[2R 1分04秒 TKO] ※右フック→パウンド×スティービー・レイ(スコットランド)0P・25勝13敗・155.6ポンド(70.57kg) ▼ライト級 5分3R〇ナタン・シュルチ(ブラジル)6P・25勝5敗1分・156ポンド(70.76kg)[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)3P・17勝5敗・156ポンド(70.76kg) ▼ライト級 5分3R〇ブルーノ・ミランダ(ブラジル)6P・16勝3敗・153.6ポンド(69.67kg)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×アレックス・マルチネス(パラグアイ)0P・10勝5敗・156ポンド(70.76kg)
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