キックボクシング
レポート

【ビッグバン】藤村大輔がTKO勝ちで新王者に、龍斗がハイキックで初KO勝ち、城戸康裕に対戦迫る大輝がプライチュンポンを破る、山際和希がジャパンキックからの刺客・政斗を撃退、安保瑠輝也の弟・璃紅が復帰戦を勝利で飾れず

2023/06/18 19:06
Bigbang462023年6月18日(日)東京・後楽園ホール ▼第13試合 メインイベント第2試合 スーパーウェルター級タイトルマッチ 3分3R ビッグバンルール×ジョージ(T.G.Y/Bigbangスーパーウェルター級王者)TKO 2R 2分32秒 ※レフェリーストップ〇藤村大輔(K-1GYM SAGAMI-ONO KREST)※藤村が新王座に就く。  防衛戦に臨むジョージは、破壊力のあるパンチとローキックを武器に、K-1 JAPAN GROUPやビッグバンのリングでキャリアを積んできたチャンピオン。2021年に松下大紀を下してBigbangスーパーウェルター級王座を獲得した。昨年は城戸康裕に敗北を喫したものの、巻き返しも含めて正念場の一戦となる。  対する藤村は、2015年8月にKrushでK-1グループデビュー。2019年3月の神保克哉戦後、K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTに移籍した。20年3月に小鉄から勝利したものの、8月にMIKE JOE、11月に城戸康裕と対戦して連敗。昨年10月は夜叉猿から判定勝ちを収め、その勢いに乗って王座奪取を狙う。  1R、藤村はジャブを突きながら前へ、ジョージは右カーフを狙い撃ち。藤村が右をヒットさせると一気に左右の連打でラッシュを仕掛けたが、ジョージは笑みを浮かべてのカモンゼスチャーから頭を下げての左右フックで反撃に出る。藤村はこれにヒザ、さらにジャブとワンツーを繰り出す。 【写真】ダウンを奪った藤村の飛びヒザ、アゴに命中した 2R、ジョージは左右ボディと左右フック、藤村はワンツーで応戦。互いに右カーフを蹴り合ったかと思うと、ジョージがボディの連打を繰り出して藤村もパンチ、またカーフの蹴り合いという展開が続く。その中、藤村がラッシュをかけるジョージと体を入れ替えると飛びヒザを決めてダウンを奪う。  勝負あったかに思えたが、ジョージは試合続行を臨む。再開後、藤村が左右の連打とヒザでラッシュを仕掛け、ジョージが防戦一方となったところでレフェリーがストップ。ジョージは「まだ戦える」と猛然と抗議したが、裁定が覆ることはなく、藤村がプロ初のベルトを手にした。  場内の応援団が大盛り上がりの中、マイクを持った藤村は「静岡から200人近くの応援団が来てくれて負けられなかったです。このベルトの価値を高めていきたいと思います。今日は父の日なので父さんが応援に来てくれているので勝利をプレゼントできてよかったです」と喜びを語った。 [nextpage] ▼第12試合 メインイベント第1試合 58Kg契約 3分3R ビッグバンルール〇龍斗 (team NOVA/Bigbangフェザー級王者)KO 2R 1分50秒 ※左ハイキック×神田賢吾 (WSRフェアテックス三ノ輪)  当初、龍斗は田中聡(K-1 ジム三軒茶屋シルバーウルフ)とフェザー級タイトルマッチを争う予定だったが、田中のケガにより神田と対戦することとなった。  1R、龍斗は前蹴り、左ミドル、左ボディ、右ストレートと攻撃を矢継ぎ早に繰り出してなかなか神田に攻撃を出させなかったが、中盤を過ぎると神田もパンチを中心に反撃開始。左右フックからの左ボディを打つ。  2R、両者ともに手数を出し、パンチとローの応酬。龍斗の右ローに神田は左ボディで対抗。神田がパンチで前へ出てくるが、龍斗は蹴りを多用して押し戻す。左の三日月から左ハイを蹴った龍斗は左三日月を連発。明らかなダメージを与えたところで左ハイ。これが見事に決まり、神田はダウン。しかも右目上からは流血。立ち上がれる気配はなく、龍斗の初KO勝ちとなった。  龍斗はマイクを持つと「相方の里見が一昨日Krush王者になってパパになりました。拍手をお願いします。自分はビッグバン王者として強さを見せようと思います。ただ実は初のKO勝ちなので嬉しくて泣きそうなんですけれど、これから強くなるので自分を含めてteam NOVAよろしくお願いします」とアピールした。 [nextpage] ▼第11試合 67.5Kg契約 3分3R ビッグバンルール〇大輝(ハリケーンジム/Bigbang ウェルター級王者)判定3-0 ※29-28×2、29-27×プライチュンポン・YSS ジム (YSS ジム/IMCインターナショナル・スーパーウェルター級王者)  K-1で野杁や安保と対戦したプライチュンポンに大輝が挑む。大輝はプライチュンポンを破り、12月3日(日)に横浜武道館で開催される『スーパービッグバン2023』にて城戸康裕戦を実現させたいという。  1R、サウスポーのプライチュンポンは左ストレートから強力な左ミドル。続いて組んでのヒザを放ったが、これがローブローとなって試合は中断。再開後、一気に距離を詰めて左右フックを強振する大輝にプライチュンポンは、大輝の前足に左右ローを集中。さらに打ち合いになっても負けず左フックをクリーンヒットさせる。  2R、プライチュンポンは左ローと左ミドル。さらに左フックを狙っていくが、勢いのある大輝が左右フックとアッパーを思い切り繰り出してくる。目立つヒットはないが、大輝のパンチがプライチュンポンを脅かす場面も。  3R、プライチュンポンはクリンチが多いということでイエローカード。大輝は圧をかけてプライチュンポンをコーナーへ追い詰めていき、左ストレート。プライチュンポンは完全に待ちの姿勢となり、大輝の空振りを誘って左のパンチを当てに行く。しかし、大輝の蹴り足をキャッチしての左フックで反則をとられレッドカード(減点1)に。  判定は3-0で大輝がプライチュンポン越えを果たした。 [nextpage] ▼第10試合 67Kg契約 3分3R ビッグバンルール〇山際和希(谷山ジム/Bigbang Explosion ウェルター級トーナメント優勝、初代Bigbang ウェルター級王者)判定3-0 ※30-29×2、30-28×政斗(治政館/ジャパンキック・ウェルター級2位)  1R、前に出てワンツーで攻めようとする政斗に山際は左右ミドルと前蹴り、ジャブ。政斗のパンチには右フックを合わせようとする。山際の左ミドルが快音を発して決まった。  2R、互いにジャブを多用。政斗のジャブ、ワンツーに山際は左右ミドルをしっかり当てていくが、パンチの手数は前へ出て行く政斗か。山際もジャブと左フックを繰り出すも政斗は下がらず前へ出る。  3R、前に出て手数を出すのは政斗だが、山際が左ミドル、右フック、右ストレートと的確にヒットを奪っていく。回り込んでパンチを当てる山際に喰いついていく政斗だが的確性で差が出て山際の判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第9試合 65Kg契約 3分3R ビッグバンルール×安保璃紅(フリー/第5代Krushスーパーフェザー級王者)判定0-3 ※28-29×3〇齋藤紘也(WSRフェアテックス三ノ輪)  齋藤紘也と対戦する安保璃紅は安保瑠輝也の弟で第5代Krushスーパー・フェザー級王者。今大会で約3年半ぶりの復帰戦に臨む。  1R、左ミドルとヒザ蹴りの齋藤に安保はジャブ、右ストレートを蹴りに合わせに行く。途中、右ストレートの連打をヒットさせた安保はまとめにいくが、齋藤が蹴りを放って脱出。  2R、圧をかけていく安保は齋藤のヒザに左ボディで対抗。しかし、低いガードを突かれてジャブ、右ストレートを被弾して下がる場面も。齋藤は待ちの姿勢で安保の打ち終わりを狙っていく。  3R、両者ともガードが低く、当てては当てられるという展開が続く。右ローを蹴る安保に齋藤はヒザ。単発で終わりがちな安保に齋藤はヒザから右ストレートと攻撃をつないでいき、印象がいい。  判定はジャッジ三者とも29-28で齋藤を支持。安保は復帰戦を勝利で飾れなかった。 [nextpage] ▼第8試合 スーパーバンタム級挑戦者決定戦 3分3R延長1R ビッグバンルール〇小巻海斗(真樹 ジム AICHI)判定3-0 28-26、28-27×2×蘭丸 (team AKATSUKI)  1R、パワフルなパンチを繰り出す蘭丸がファーストダウンを奪うと、蘭丸もフルスイングの左右フックで反撃。一時押された小巻だが、ローを蹴って挽回する。  2R、蘭丸のフルスイングの左右フックに小巻は右ローと左インローで応戦。このローが効果を発揮すると蘭丸はさらにパンチで前へ出てくる。小巻もカモンゼスチャーでもっと打ってこいと挑発し、ローを蹴る。ローでバランスを崩して倒れた蘭丸にダウンが宣告されるが、終盤は蘭丸がヒット奪う。  3R、フルスイングの左右フックと左ミドルで小巻を追い詰める蘭丸。またも逆転の予感に場内はどよめくが、ロープに詰められた小巻が左フックのカウンターでダメ押しの2度目のダウンを奪う。両者最後まで打ち合い、2度のダウンを奪った小巻が逆転勝利を飾った。 [nextpage] ▼第7試合 バンタム級挑戦者決定戦 3分3R延長1R ビッグバンルール×鈴木太尊(谷山ジム小田原道場)延長R ※7-10×3〇峯 大樹 (若獅子会館/RKS バンタム級王者)※本戦の判定は29-30、29-29×2。  1R、峯は右カーフと左インローを蹴り、鈴木もローを蹴り返す。両者慎重な出足に。  2Rは2人ともエンジンがかかってきたか、鈴木は蹴り主体。峯はパンチ主体で攻撃を繰り出す。峯はジャブを突いての右フック、回転の速いパンチでペースを握った。  3R、鈴木は前蹴り、ヒザ蹴りと峯を突き放し、打ち下ろすよな右を放つ。峯はジャブを突き、右ストレートと左ボディで応戦する。  判定はドロー。延長戦へ突入する。ここは激しく打ち合った両者だが、鈴木が度重なるクリンチで連続して注意を受け、痛いレッドカード2枚(減点2)。最後は峯が左ボディを強烈に叩き込んでダメ押し、10-7の大差をつけて挑戦権を獲得した。 [nextpage] ▼第6試合 61Kg契約 3分3R ビッグバンルール〇琢磨(フリー/元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者)判定3-0 ※30-25×3×仲川広汰(Ten Clover Gym)  1R、いきなりの琢磨の右連打に意表を突かれたか、右の連打で仲川が倒れてダウンを奪われる。その後も右ストレート、右フック、左ボディを圧力をかけながらヒットを奪っていく琢磨。右カーフも蹴る。  2Rも右の強打と左ボディ、右ローでペースを握る続ける琢磨。仲川は左ローで奥足を狙い、これが入り始めたが琢磨はその左ローに右ストレートを合わせてダウンを追加する。  3R、仲川は右ストレート、左フックと逆襲に転じようとするが、琢磨に右アッパー、左ボディ、右ローと攻撃を散らされて後手後手に回ってしまい、琢磨が大差の判定勝ちで元王者の実力を示した。 [nextpage] ▼第5試合 67.5Kg契約 3分3R ビッグバンルール〇梅村直希(湘南格闘クラブ)判定3-0 ※28-26×2、28-27×田上“DARUMA"健太(K-1 ジム蒲田チームアスラ)  1R、サウスポーの梅村は田上の蹴りへのカウンターの左ストレートで脅かすが、これはスリップ。以後も左ミドルと左のパンチで攻める植村だったが、ラウンド終盤に田上が右フックでダウンを奪う。  2R開始直後、植村が左ストレートでダウンを奪い返す。以後は左ローと左ミドルで距離をとって戦っていた植村だが、ラウンド終盤、蹴り足をキャッチした田上に左ストレートを命中させ2度目のダウンを追加して逆転。  3R、右ストレートで勝負をかける田上だったが、クリンチの増えた植村が思い切り振り回す右フック、そして左ストレートを放つと被弾してしまい、梅村が差をつけての判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第4試合 フェザー級 3分3R ビッグバンルール〇竹添翔太(インスパイヤードモーション)判定3-0 30-28、30-27×2×大澤匡弘(STRIKEs GYM)  1R、サウスポーからパンチ主体で攻める大澤に対し、竹添はキャッチから頭を下げさせてのヒザ蹴りを頭部に叩き込む。  2Rはさらにアグレッシブさを増した大澤が左ミドルからのパンチで攻め込む。竹添は右ミドルで応戦。  3R、左右フックで突進する大澤だが口を大きく開けてバテ気味。竹添は右フックを叩きつけ、右ヒザを突き刺す。クリンチが増える大澤だが最後まで戦い抜き、竹添の判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第3試合 (特別試合) 2分2R ビッグバンルール相馬勇悟(G-1 TEAM TAKAGI)YUKI(ゆうき)(務所族) ▼第2試合 フェザー級 3分3R ビッグバンルール夏気 (TEAM RHAPSODY)石崎優佑(BATTLE FIELD チーム JSA) ▼第1試合 フェザー級 3分3R ビッグバンルール春暉(ファイティングアカデミー ドラゴンテイル)柴田清哉(ROAD MMA GYM)
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