対戦相手のパネルのいい持ち方が分からず、あたふたした菅原
2023年7月17日(月・祝)東京・両国国技館『K-1 WORLD GP』の第3弾対戦カード発表記者会見が、6月13日(火)都内にて行われた。
スーパーファイトのK-1女子アトム級3分3R延長1Rで、K-1 WORLD GP女子アトム級王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)が、ディミトラ・アガサゲリドゥ(ギリシャ/Fight Club Galatsi)と対戦する。
菅原は2019年1月にプロデビュー。2020年11月の「女子アトム級王座決定トーナメント」決勝戦で第3代Krush女子アトム級王座に就き、これまで3度の防衛に成功。2022年6月の「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」決勝でパヤーフォンに敗れたが、2023年3月のタイトルマッチでの再戦でリベンジし、K-1王座に就いた。戦績は11勝(1KO)3敗。2020年3月に美容技術専門学校を卒業し、“戦う美容師”として活動している。
アガサゲリドゥはキックボクシング、ムエタイでギリシャのタイトルを獲得したほか、全ギリシャボディビルおよびフィットネス連盟のフィットネス チャレンジにも出場。また、2021年のInternational MMA FestivalではMMAとグラップリングの試合にもチャレンジしている。2022年6月にはアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催された2022年IFMA世界ムエタイ選手権で、シニアエリート女子-48kg級でギリシャ代表として史上初の銀メダルを獲得した。アマチュアムエタイでは33勝(8KO)4敗、プロでは8勝4敗の戦績。中村拓己K-1プロデューサーは「パンチ主体の好戦的なスタイルで、K-1ルールの方がより力を発揮できるのではないか」と評している。
欧米の選手とは初対戦となる菅原は「海外選手と試合を組んでもらえて嬉しく思います。映像を見たんですが自分の苦手なタイプなので、自分がまたひとつ成長するための大事な一試合だと思って成長した姿を皆さんに見せられるように頑張ります。押忍」と意気込み。
アガサゲリドゥの印象は「とにかく手数が多くて前に出て来る選手なので、自分としては前に出てくる選手はあまり好きじゃないと言うか、詰めてこられると苦戦するタイプなので。そこは前から自分の距離をとる練習をしてきたので、苦手なタイプと王者になって一戦目でやらせていただけるってことで、成長した姿を見せないとなって思っていますね」と、苦手を克服するのにもってこいの相手だと評した。
王者としての第一戦であることには「応援してくれるみんなもそうだし、見ているみんなもそうだし、何より自分が納得出来る試合をしたいです。押忍」とする。
対戦相手が決まる前からかなりハードな練習を積んで一時期は体重がかなり落ちたと言い、「普段から体重が増える方ではなくて46~47kgくらいなので。一時期練習量を増やした時は(アトム級リミットの)500グラムオーバーくらいしかなくてどうしようかと思ったんですけれど、社員旅行に行ったら太りました(笑)。なのでちょうどいいです、押忍」と、社員旅行で調整出来たと笑う。
また、ボクシングジムへの出稽古を盛んに行ってスパーリング経験を積んでいるようだが、と聞かれると「まだまだパンチのノビシロがあると思うし、シンプルにパンチの練習が楽しいし、スパーリングが楽しいのもひとつあります。あとは女子でキックのスパーリング相手がいないので。男子とスパーリングさせてもらっても試合とはかけ離れてしまうというか。女子特有のもみくちゃになったりとか、近い距離での攻防とか、そういう練習をするためには蹴りがなくてもボクシングスパーをすることで感覚がつかめるので、それも含めてやっているような感じですね。押忍」と説明。
前回のパヤーフォン戦では蹴り勝つことをテーマにしていたが、今回はどうなのか。菅原は「今回は『闘志は内に秘める』がテーマ。いつもやりたいことをたくさん用意してリングに上がるんですけれど、結局勝ち気が出ちゃうと言うか、負けず嫌いが出ちゃって自分で前に出ちゃって距離を崩しに行っちゃったりするので、今回はしっかり闘志は持ちつつも内に秘めて。しっかり集中して気持ちだけじゃなく技術でしっかり魅せられるようにすることが今回のテーマですね。押忍」というテーマを掲げた。
そして、「残り1カ月、しっかり準備して当日少しでも成長した姿を見せられるように頑張るので応援よろしくお願いします」とファンにメッセージを伝えた。
なお、アガサゲリドゥからは「最高のチャンスが来たと思っている。簡単な相手はいないし、リングで戦うまで何が起きるかは分からない。勝利の女神がどっちに微笑むかリング上ではっきりさせましょう」とのメッセージが読み上げられた。