7月28日の「RIZIN.17」さいたまスーパーアリーナ大会セミファイナルで対戦する、石渡伸太郎(CAVE)と佐々木憂流迦(Serra Longo Fight Team)が7月26日、都内ホテルにて事前インタビューに答えた。
▼第11試合 61.0kg契約 RIZIN MMAルール 5分3R ※ヒジあり石渡伸太郎(CAVE)佐々木憂流迦(Serra Longo Fight Team)
石渡は2011年にPANCRASEバンタム級王者となり、8年間防衛。その間、DEEPバンタム級王者・大塚隆史、ビクター・ヘンリーらも下した。現RIZIN王者の堀口恭司とは、2013年6月の「VTJ 2nd」と2017年大晦日の「RIZIN」で2度対戦し、いずれも敗北。今回、日本バンタム級トップ勢と鎬を削り、堀口との3度目対戦を目指す。
計量を翌日に控えた石渡は、「コンディションはいいです」と1年8カ月ぶりの復帰戦の体調を語ると、対戦相手の佐々木憂流迦について、「バックチョークに気をつけます。どっちが強いか、見てください。向こうも自信あるでしょうし、僕も自信があります。それを思いっきりぶつけあいたい」と、これまで交わることのなかった世界を知る日本バンタム級の強豪との対戦に自信を見せた。
22勝6敗2分の佐々木に対し、23勝6敗4分という戦績を持つ石渡。14年のキャリアの新章ともいえる復帰戦に向け、「積んできたキャリアをまとめて、今までの経験をいかして戦う。これからが全盛期だと思っているので一番強い自分を作っていきたい」と抱負を語った。
「試合が決まると練習仲間や家族だったり、応援してくれる人に支えられているなと感じます。いまは試合会場に行くだけで幸せになるくらいです」と、あらためて復帰戦に臨む心境を語る石渡は、試合勘の戻りについて、「試合が空いた分、丁寧に過ごしてきました。でも、やっぱり2年近く真剣であの小さなグローブでやってないので、始まれば何かあるかもしれない。なるべく早いいうちにリングに慣れるように。試合中にブランクを感じることも覚悟しています」と、実戦感覚にギャップが出ることも織り込み済みであることを語った。
最後は、佐々木が「細かい戦いになる」と語ったことについて問われ、「僕がわかりやすくしてやります」と力強く語った石渡。全局面でシンプルに石渡は佐々木を上回ることができるか。
対する佐々木も、事前インタビューで開口一番「コンディションはすごく良いです」と好調ぶりを語ると、バンタム級相当の61kg契約での試合に「前より動けている」と笑顔を見せた。
2019年4月の「RIZIN.15」では朝倉海と対戦予定だったが、内臓疾患により急遽欠場。今回の石渡との試合が約8カ月ぶりの復帰戦となる。
その石渡について「何でも出来る選手。高いレベルで(技術を)備えている」と評する佐々木は、「どんな試合になるか?」と問われ、「互いに相手のことは分かっているので、そのなかでどれだけ自分が攻め入る隙を作るか。ほんとうに細かい戦いになるんじゃないか。精神的にも消耗する大会になる。15分間これやってダメ、じゃあ次と、バンバンやっていきたい」と、神経戦になることを語った。
2014年2月のPANCRASEでは、石渡がバンタム級王座防衛を遂げた直後のリングに佐々木が上がり、挑戦をアピール。今回はそれから5年半ごしの対戦実現となる。佐々木は、「新鮮な新しい戦いと考えています。この5年半、お互い違う道を歩んでいろいろ糧にして得たものもある。それを存分に発揮して、2人とも楽しめばいい。5年前とは全然違うものになると思います」と、当時の因縁とは別の、現在進行形の2人による戦いであるとした。
「しっかり決着させる試合をしたい。この日のために作ってきたんで、それを十分に堪能しながら愉しみたい」とリラックスした表情で語る佐々木は、毎回こだわりの入場のテーマについても、「ひとつモチーフがあります」と銀髪に天狗ならぬ鬼のような角を染めた頭を披露しながら、ファイティングポーズを作ってみせた。
また、「本当に到着するか心配」とつぶやいていたUFCのアルジャメイン・スターリングがコーナーマンとして無事、来日。事前インタビューには帯同せず、「いまご飯食べてます(苦笑)。いつも通りです(笑)」と佐々木は安堵の表情を浮かべていた。