7月28日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催される「RIZIN.17」で、元谷友貴(フリー)と対戦する扇久保博正が、所属ジムのパラエストラ柏で公開練習を行った。
扇久保は、鶴屋浩代表が持つ持つミットに2分間パンチ・キックを打ち込んだ後、元ONE世界ストロー級王者の内藤のび太を相手に2分間の打ち込み的なスパーリングを実施。ミット打ちではスタンドでのヒジ(※今回の試合は5分3R・ヒジ打ちあり)、マススパーではサッカーキックを披露するなど、RIZIN2戦目にしてルールへの順応、また、これまでの動きと融合させていることをうかがわせた。
5月の修斗では同世界フライ級王座を防衛直後に、「RIZINでやり残したことがある」として元谷の名前を挙げ、対戦をアピールしていた扇久保。もともと、2014年のVTJフライ級トーナメント(56.7kg)決勝戦でシーザー・スクラヴォスを下して優勝したときも、試合後のマイクで「日本の格闘技は僕ら軽量級が盛り上げていきます。元谷選手、出来るのであればやりましょう」と頂上決戦をアピールしていた。
その後、61.0kg契約という形で扇久保と元谷、石渡伸太郎と佐々木憂流迦の4選手が、RIZINバンタム級戦線で、拳を交えることとなった。
練習後の囲み取材で扇久保は、今回のRIZINで「バンタム級四天王」と呼ばれていることについて、「ほぼ、みんな同期というか、RIZINのような大きな舞台が無いなかで軽量級で戦ってきた人たち。落ち込んでいた日本格闘技界の時でも続けてきた、そういう意識はありますね」と、RIZIN誕生以前の日本格闘技を戦い抜いてきた自負を語った。
扇久保「元谷選手は、ちょっと変わっている人なのかなと(笑)」
──現在のコンディションは?
「コンディションはいいですね。減量が少ないので、いつもより調子がいい感じです」
──先ほどの練習でスタンドでのヒジ打ちの動きがありましたが?
「あまり人がやっていない事をどんどん採り入れていこうと思ってやっています。その中でヒジをもっと入れた方が良いかなと思って、練習でもやっています」
──5月の修斗の大会後に「やり残した事がある」という事で元谷友貴選手を指名しましたが、いつから意識していましたか?
「2014年のくらいのVTJですかね。お互いにフライ級の国内のチャンピオンだったので、常に意識はしていました」
──やり残したことは元谷選手だけ?
「いや……まだ他にもありますけど、元谷選手の名前が出てきたので言いました。今はもう、元谷選手と戦って勝つことだけしか考えてないですね」
──久しぶりのRIZINです。前回は10分5分の2R制でしたが、実際にやってみてどうでしたか?
「ラウンド毎の区切りがないので、10分の方が楽かなと思ったんですけど、意外に(10分が)長くて、初めての経験だったなと。もっと経験が必要だと思いました」
──5分3Rの方がやりやすい?
「やりすいと思います。はい」
──髪型のTHE(『TSURUYA HIROSHI ENTARTAINMENT』。松根良太から引き継いでいるヘアスタイル)はこれからですか?
「はい、来週、試合直前には必ず入れます」
──試合の順番(第10試合)は意識しますか?
「ここまできたら、あまり意識はしないですね」
──元谷選手に対する印象や対策は?
「最近の試合を見ると下(のポジション)からの極めとかは強いので、流れの中でスポッと入ってしまうと抜けられなかったりするので、そこは警戒して戦おうと思っています。あと、ちょっと変わっている人なのかなと(笑)。僕も人のこと言えないですけど(苦笑)。ペースを握るのは、試合でも独特な空気を持っている選手だと思うので、試合が始まってからどうなるかがキーだと思います」
──さいたまスーパーアリーナという会場に対しての思い入れなどはどうですか?
「PRIDEとか見てずっと憧れていた会場なので、前回やった時は『すごい、ここで戦えるのか』と思いましたけど、今回は別にあまり気にしないで戦おうと思っています。目の前の戦いに集中します」
──ダミー人形を使ったサーキットは今でも続けていますか?
「今回はやっていないんですけど、色んな変わったトレーニングはしています。身体の使い方についてのトレーナーをつけてトレーニングしています」
──それは年齢的な部分をケアしようと思っての事ですか?
「伸び悩みというか、専門的に見てもらえるというか、体の使い方に自分で興味が出てきたので(取り組んでいる)」
──勝利のイメージは浮かんでますか?
「浮かんでいます。どうなっても僕が勝つと思います。打撃でもレスリングの勝負でも寝技でも、譲る気はないですね。僕が勝つと思います」
──「バンタム級四天王」と言われることについては?
「そうですね……ほぼ、みんな同期というか、RIZINのような大きな舞台が無いなかで軽量級で戦ってきた人たちなので、石渡さんとか階級が違ってあまり意識することはなかったんですけど、落ち込んでいた日本格闘技界の時でも続けてきた、辛い時に一緒に乗り切ってきたじゃないですけど、そういう意識はありますね」