4連勝の門口(左)が、SBで2階級制覇を達成し、安本を破った川上を迎え撃つ
2023年7月2日(日)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)『RISE WORLD SERIES 2023 1st Round』の記者会見が、5月23日(火)都内にて行われた。
Super Fight!のフェザー級(-57.5kg)3分3R延長1Rで、RISEフェザー級王者・門口佳佑(EX ARES)と元シュートボクシング日本フェザー級&バンタム級王者・川上叶(龍生塾)が対戦する。
門口は『ABEMA』で行われた企画『VS 那須川天心』でトーナメントを勝ち上がり那須川天心と対戦したことで名をはせた空手出身の選手。その後、RISEで2018年7月にプロデビューすると、攻撃力の高さを活かして9戦無敗(1引き分け)を誇っていたが、2020年12月のフェザー級王座次期挑戦者決定戦で竹内将生に敗れ、挑戦権を逃した。2022年8月のRISEフェザー級タイトルマッチに臨むと梅井泰成から2度のダウンを奪い王座を奪取。12月にはSBの山田彪太朗と好勝負を演じて2度のダウンを奪っての判定勝ち、2023年3月には元Krush王者の新美貴士にも判定で勝利した。戦績は13勝(2KO)2敗1分。
川上は2019年11月にSB日本バンタム級王座決定戦で佐藤執斗を2RKOで下して新王者に輝き、2022年4月には魁斗を判定に破り、SB日本フェザー級王者となって2階級制覇を達成している。12月のSB×RISE対抗戦では安本晴翔から番狂わせの勝利を奪い、安本の連勝記録を15でストップしてみせた。しかし、2023年4月の初防衛戦で山田彪太朗に敗れ、王座を失っている。戦績は12勝(5KO)6敗。
伊藤隆RISE代表は「川上選手は王座を失ったが日本フェザー級トップクラス。門口は山田選手にもSBルールで勝っているので、これに勝てばSBフェザー級をコンプリート出来る。大阪大会だからこそ実現出来るカードです」とした。
川上は「SB日本フェザー級王者…じゃなくなった川上です。今回の試合はRISEの王者とやらせてもらえるってことで、リスペクトを持ってしっかりぶっ倒していきたい。コンプリートさせるわけにはいかないので僕が倒します」と、SBの牙城を守るとの決意。
【写真】今年4月に川上から王座を奪った山田彪太朗(右)に、昨年12月にSBルールで勝利している門口
門口は「やっと王者対決が出来ると思ったけれど…ね?(川上の方を見る)。川上選手は僕が負けている(SBの)魁斗選手に勝っていて、安本選手にも勝っているので、僕的にはモチベーションは下がっていなくて、ここでしっかり勝って。RISEルールなので安心しました。SBルールだったらどうしようかと思っていました。僕は王者なので、落とせない試合は全部ですけれど僕がしっかり勝って、僕がイメージするフェザー級統一へ向けてまた一歩進んで行きたい」と、川上が王者でなくともモチベーションは下がらないとした。
2人は同じ関西在住で、記者会見での雰囲気も仲が良さそうだったが、「(接点は)全くないですね。つながりはあるけれど、あまりない。ちょっと喋った事があるくらい」(川上)、「多分、家が一番選手の中で近い。駅2つくらい。でも交流はなかったです」(門口)、「僕は仕事に行く時に毎日見ていました。毎日おるんですよ」(川上)と、接点は特にないが比較的近所に住んでいるという。
互いの印象を聞かれると、川上は「勝っているので勢いがある。ここで負けたら終わりやと思っているので絶対に勝ちます」、門口は「めちゃくちゃ強いとか派手ではないですが、実力のある選手に勝っているし、難しい試合になるのかなと思っていて。勢いがあるのはどっちかと言えば僕の方なので、その勢いを見せつけたいですね」とそれぞれ評した。
【写真】昨年12月、門口に挑戦間近と目されていた安本(右)を破った川上
挑戦者の第一候補と目されていた安本を川上が破った一戦について、門口は「あの試合は川上選手が上手いこと戦った。SBルールでしたが、あれがRISEルールでもそんなに試合展開は変わらないと思いました。自分のペースに持っていくのが上手い。悪く言えば、多分めっちゃ派手で強い選手ともいい勝負しますし、そこまで実力がない選手ともいい勝負をしちゃうタイプ」と、だからこそ難しい相手だとする。
4月に王座を失ったことについて聞かれた川上は「試合後は落ち込んでいましたが、この試合が決まってモチベーションが上がって。門口選手とRISEの関係者様にはありがたく思います。しっかりぶっ倒します」と、気持ちは切り替えられているとした。
伊藤代表からはこれで門口が勝てばSBフェザー級はコンプリート出来るとの話があったが、逆に川上が門口に勝てばRISEフェザー級をコンプリートすることになる。川上は「そういうことですね。しっかりコンプリートします」とRISEフェザー級制圧を宣言。
門口はvs.世界についてどう考えているかを聞かれると、「もちろん目指すところは世界だと思っているので、フェザー級で他団体含めて国内に強い選手がいっぱいいるので、そこをしっかり全員倒してからと思っています海外の選手とも手を合わせてみたい。そこで世界を目指すという点でやってみたい気持ちはあります」と意欲を見せる。
国内については「やりたい選手はいなくて、フェザー級で一番強くなれればいいと思っています。マッチメイクは伊藤代表、よろしくお願いします」とRISEに任せるとした。
川上は今回のノンタイトル戦に勝ったらタイトルマッチで再戦したいかと聞かれ、「これで勝ったら僕の方が強いとなるので挑戦させてもらいたい。RISEのベルトは価値が高いと思っているので」と、タイトルマッチに持ち込むつもり。
それに門口は「僕は全部の試合がタイトルマッチでいいと思っているので、今回もタイトルマッチくらいの気持ちで挑むつもりです」と、タイトルが懸かった試合と同じ気持ちで臨むとした。
また、川上は「SBもこれに勝ったら挑戦させてくれると思うのでSB協会の皆様、よろしくお願いします」と、RISEとSBの二冠王を目指すと話した。