2023年7月2日(日)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)『RISE WORLD SERIES 2023 1st Round』の記者会見が、5月18日(木)都内にて行われた。
Super Fight!のスーパーライト級(-65kg)3分3R延長1Rで、ISKA世界ライトウェルター級王者・原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)が、アンバー・ボイナザロフ(ウズベキスタン)と対戦する。
原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。チャンヒョン・リー、森井洋介からも勝利を収め、2020年1月大会で秀樹を降してRISEライト級王座に就いた。
2020年10月には「DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」で優勝。2021年2月には白鳥大珠に圧勝、9月もタップロンにKO勝ちしたが、11月にGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンに敗れて連勝がストップ。2022年4月、ロンペットを初回KOして復活すると、6月の『THE MATCH』では第5代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の山崎秀晃に2R0分33秒、TKO勝ち。しかし、9月のペットパノムルンとの再戦では延長戦で敗れRISE世界スーパーライト級(-65kg)王座を逃した。12月に元GLORYフェザー級王者のアダムチャックに圧勝すると、今年3月にはジェレミー・モンテーリョをKOしてISKA世界王座に就いた。戦績は24勝(15KO)3敗1分。
今回対戦するボイナザロフは2016・2017・2018年EM Legendフェザー級トーナメント王者で、2017年のGLORY 47フェザー級コンテンダートーナメントでは準決勝でファビオ・ピンカにKO勝ち、決勝でアブデラ・エズビリに判定負けもKnockout of the Nightを受賞した。2019年7月にはペットパノムルンとのGLORY世界タイトルマッチも経験。ムエタイでのキャリアが多く、あのセンチャイやラフィと対戦したことも。2020年からはMMAにも出場し、4勝(4KO)1敗で4戦目で敗れるまでは3連続初回KO勝ちをマークしている。戦績は95勝(63KO)27敗2分。
伊藤隆RISE代表は「原口の対戦相手を調整していたがなかなか決まらず、最終的にGLORY推薦の選手になりました。テクニックとパワーの両方を兼ね備えている選手です」と紹介。
原口は「久しぶりの大阪で世界タイトルを獲っての第一戦なので、世界と日本がめちゃめちゃ盛り上がるカードを交渉していたんですけれど、いろいろ事情があったみたいで決まらなくて。結局アンバー選手になったんですけれど、あまり日本では知られていないと思いますし、もしかしたら他のカード発表の方が盛り上がっている可能性もあるし、自分でもそういう感じやなと分かるけれど、結果的に俺が全部持っていくので心配はないかと思います。大阪では2年連続ペッチ(ペットパノムルン)に負けているのであまり縁起はよくない。なのでここで縁起がよくないのを払拭して上に行けたらと思います」と意気込みを語った。
アンバーの印象を聞かれると「実はまだ映像を見てないんですよ(笑)。父親とトレーナーが見てくれていて。でも元々知ってはいたんですよ。ペッチとやっているし。試合とかファイトスタイルよりも見た目のインパクト、髭が長すぎる。立ち技って髭のルールないんですか? マジっすか。アゴが見えへんくらい髭が長いから、(アゴに)パンチが当たるのかなって。そこが今一番の心配です。ジムでも狙うところを変えようかって作戦を立てています」と、アゴの位置が分からないほどの髭を警戒しているという。
ペットパノムルンとの試合を見た感想は「身体は強い。前蹴りと飛びヒザを当てているシーンがあった。そこは自分と似ているんかなと思いますね。身体能力が高くて当て感もあって。身体の強さは向こうの方があると思うから、それは分かったうえで戦います。どうなるか分からないけれど、勝つのは確定ですね」と自分と似ていると評したが、必勝を宣言。
124戦というタイ人なみのキャリアについては「凄いっすよね。ペッチも凄いし。でもキャリアはそんなに気にしてないですね。僕もKO率は半分以上なので、このままいけばアンバーを抜かすんじゃないですか。150戦やれば100KOくらい行くでしょう。なので全然大丈夫です」と恐れるに足らず。
では、今回も圧勝ショーを見せるのかと聞かれると「もちろん圧勝したいです。圧勝しないとあかんし、内容はどうなるか分からないけれど、ペッチでも若干苦戦はしていたので、倒せば自ずと俺の方が強いんじゃないかなってなってくると思うので、まずは勝つことが前提で。あとは髭をどうするか、そこだけです」と、勝つことが大前提だが圧勝したいとし、やはり髭が気になるとした。
原口もアゴ髭があるので今から伸ばせばいいんじゃないかと言われると「試合までに間に合わんでしょう、あの量はさすがに(笑)。キモなるだけです。でもあれだけ伸ばすのは凄い。(顏の)上と下逆ちゃうかなってくらい髭が長い。そこしかイメージがないですね。そこだけが心配です」と笑う。
圧倒的な自信を感じるが、との言葉には「いろいろ乗り越えたるもしているし、前回の試合で思った以上にしんどい中からのKO、あれはここに来て一番成長できたと思うので、自然と自信はついてきている」と、前回のモンテーリョ戦が自信になったとする。
どんな技でKOしたいか、との問いには「失神させたら面白いですよね。髭を貫通させるような何かを。飛びヒザとか、アッパーもいいなと思っていますね」と、髭を突き抜いて失神させたいとした。
『RISE WORLD SERIES 2023 1st Round』は来週に第2弾の会見を予定。伊藤代表は「外国人の入国が緩和され、世界中から各団体を通じてオファーをいっぱいいただいているので、厳選して強い選手を招聘していきたい」と話した。