2023年5月27日(土・現地時間)ドイツ・エッセン Grugahalleにて、GLORY Kickboxingはドイツを代表する総合格闘技プロモーション『NFC(National Fighting Championship)』とタッグを組み、『GLORY 86』と『NFC 14』を共同開催する。
NFCの試合は午後4時から行われ、シハード・アキパ(5戦無敗)、ケネディ・ラヨンバ(5勝2敗)、カグリ・ウカル(5勝1敗)らドイツのトップ選手が登場し、全8試合を予定。アキパは49勝(18KO)11敗の戦績を持つキックボクサーで、2022年11月にGLORY初参戦で勝利。2023年2月の2戦目ではゲリック・ビレットに判定で敗れている。
『GLORY 86』では、GLORY世界フェザー級王者の“ペッチ”ことペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)が、ドイツ出身のアフマド・チク・ムーサを挑戦者に迎えて6度目の防衛戦に臨む。
ペットパノムルンはサウスポーで2011年にプロムエタイ協会バンタム級王者、2013年にスーパーフェザー級王者となって2階級制覇。2015年にはトーナメント戦の『トヨタ・ムエマラソン』-64kg級で優勝、2016年にWMC世界ライト級王者となった。セクサン、サムエー、ペットモラコット、チャムアックトーンらスター選手としのぎを削って勝利を収め、2016年8月からはGLORYに参戦。ザカリア・ゾウガリーやアブデラ・エズビリらから勝利を収めると、2018年9月に ロビン・ファン・ロスマレンに挑戦し、判定勝ちでGLORY世界フェザー級王座を奪取した。
また、2018年にはGLORYの“ノックアウト・オブ・ザ・イヤー”に輝いた。2021年11月にRISEに初来日を果たし、原口健飛に勝利すると、2022年8月の原口との再戦を制してRISE世界スーパーライト級(-65kg)初代王者との二冠王となった。12月の来日では山田洸誓に勝利。2023年3月には同時二階級制覇を狙い世界ライト級王者ティジャニ・ベスタティに挑戦したが、4RにKOで敗れた。戦績は168勝(27KO)39敗3分。
ムーサは“ゴールデンボーイ”の異名を持ち、ドイツ人キックボクサーの中でも優れたファイターであるという。GLORYには2022年8月から参戦して3戦3勝(1KO)。AFSOヨーロッパ王者で戦績は58勝(28KO)8敗1分。2023年2月のベルジャン・ペポシ戦では勝利を収めるも、300グラムオーバーで計量をパス出来ず、フェザー級ではなく65.3kg契約で行われた経緯があるだけに、体重超過が心配されるところ。
今年12月に開催される「GLORYヘビー級グランプリ」の予選では、ベンジャミン・アデグブイ(ルーマニア)とソフィアン・ラドウーニ(フランス)が対戦。
アデグブイは空手、ボクシングを経験して2011年3月にプロデビュー。2012年にはK-1 GLOBALと契約し、10月に東京で開催された『K-1 WORLD GP FINAL16』に出場して勝利している。『SUPERKOMBAT』を経て2014年6月からGLORYに参戦し、リコ・ヴァーホーベンのヘビー級王座に2度挑戦するがいずれも敗れている。2020年12月にはバダ・ハリにKO勝ち。2022年8月はジャマル・ベン・サディクにKO負けを喫した。戦績は35勝(20KO)8敗。
ラドウーニは2018年にAFMTナショナルタイトル(-91kg)、2019年にWKNヨーロッパ王座(-95kg)、2022年6月にはWAKO世界王座(+94.1kg)と3つのタイトルを獲得。2023年3月にGLORYに初参戦すると、距離をとったテクニシャンぶりを発揮してランカーのナビル・ハチャブから判定勝ちを収めた。戦績は35勝(17KO)2敗1分。
ウェルター級2位の“ハミチャ”ことモハメド・メズアリ(モロッコ)が2021年10月以来となる待望の復帰を果たし、ソフィアン・ジェラン(フランス)と対戦する。
メズアリは2016年の『Kunlun Fight』ライト級(-70kg)予選トーナメントのグループ1決勝でダニロ・ザノリニを初回KO。『Kunlun Fight』WORLD MAX 2017ではファイナル8まで勝ち上がったが、準々決勝でマラット・グレゴリアンに判定で敗れた。2018年12月からGLORYに参戦し、4戦全勝で全ての試合を1Rでフィニッシュしている。戦績は40勝(30KO)2敗。
ジェランは今回がGLORY初参戦。戦績は9勝(6KO)3敗1分。
また、ドイツのトップファイターであるエンリコ・ケールのGLORYデビュー戦が行われることも決定。フランスのライト級トップ選手、ゲリック・ビレットと対戦する。
ケールは2013年6月にMixFightフルムエタイミドル級世界王座(-72.5kg)とISKAオリエンタルルールミドル級世界王座(-75kg)を獲得し、2014年にはK-1 GLOBAL主催のK-1 WORLD MAX CHAMPIONSHIPトーナメントで優勝を果たした。2019年1月からは『ONE』に参戦し、フェザー級キックボクシング・ワールドグランプリにも出場したが準々決勝でジャバル・アスケロフに敗れている。ダビット・キリアとタイフン・オズカンに連敗を喫し、ONEを離脱。敗れてはいるが、ブアカーオ・バンチャメーク、ジョルジオ・ペトロシアン、チンギス・アラゾフ、ムスタファ・ハイダ、シッティチャイ・シッソンピーノン、ヨードセングライ・フェアテックスら世界トップファイターらと多数拳を交えている。戦績は51勝(30KO)17敗2分。
ビレットは2018年ベストファイターWAKOワールドカップ (-71kg)で金メダルを獲得するなどアマチュアで数々の戦績を収め、2016年11月にプロデビュー。2018年10月にはGLORYデビューを果たしている。2021年にISKA欧州スーパーウェルター級王座と同世界王座も獲得。前戦は2022年11月、アルコラック・カバレロを破りWAKO-PRO K-1欧州スーパーミドル級(-78.1kg)王座を獲得している。2023年2月にはシハード・アキパを判定に破り、GLORYでの戦績を5勝(1KO)3敗1分とした。戦績は38勝(15KO)6敗1分。
同大会は日本ではU-NEXTにてLIVE配信される。