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【GLORY】悪童バダ・ハリが出場停止から1年9カ月ぶり復帰、絶対王者リコと3年ぶり再戦決定

2019/07/24 11:07
“悪童”と呼ばれたヘビー級キックボクサーのバダ・ハリ(モロッコ)が、現在契約を結んでいるヨーロッパ最大のキックボクシング団体『GLORY』で、約1年9カ月ぶりの復帰戦に臨むことが決まった。  GLORYの発表によると、バダの復帰戦の舞台は、12月21日(土・現地時間)オランダ・ヘルダーラント州アルンヘムのヘルレドームで開催される『GLORY:COLLISION 2』。対戦相手は現GLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベン(オランダ)だ。 2016年12月の初対決 両者が拳を交えるのはこれが2度目。初対決は2016年12月にドイツ・オーバーハウゼンで開催された『GLORY 36』のヘビー級ワンマッチとして行われ、この時はバダが肩の負傷により試合続行不能となり、リコの2R1分22秒TKO勝ちとなった。試合後には両者が再戦を約束していたが、それが3年の時を経て実現する。  34歳のバダは2005年から2010年にかけて日本で『K-1』に参戦。ステファン・レコ(ドイツ)、ルスラン・カラエフ(ロシア)、レイ・セフォー(ニュージーランド)、ピーター・アーツ(オランダ)、アリスター・オーフレイム(オランダ)といった強豪を破り、2007年には初代K-1ヘビー級王座を獲得するなど活躍した。 肩を負傷したバダ・ハリ。初対決はリコのTKO勝ちとなった 一方では“悪童”の異名通りトラブルメーカーとしても知られ、リング内外での素行の悪さがたびたび話題に。 2006年にはK-1ニュージーランド・オークランド大会の前日会見で、対戦相手のピーター・グラハム(オーストラリア)と舌戦を繰り広げた末、双方取っ組み合いの乱闘騒動にまで発展。2008年のK-1 WORLD GPトーナメント決勝戦では、対戦相手のレミー・ボンヤスキー(オランダ)が転倒したところで、審判の制止に従わずパンチと踏みつけの反則攻撃を行い、失格処分となった。  また、私生活でのトラブルも絶えず、2017年には過去の暴行事件で有罪判決を受け、刑務所に収監されていた。  その後、バダは刑期を終えて出所し、昨年3月にオランダ・ロッテルダムで開催された『GLORY 51』にて、2016年12月のリコ戦以来となる実戦に復帰。同じくK-1参戦経験を持つベテランのヘスディ・カラケス(エジプト)を相手に判定勝利を飾った。  しかし、双方の選手から禁止薬物の陽性反応が検出されたことが後に明らかとなり、試合結果はノーコンテストに変更され、バダは19カ月の出場停止処分を受けることに。今回決まったリコとの試合が処分明け初陣となる。 バダ・ハリを再び迎え撃つリコ 30歳のリコは2014年の初戴冠から現在までに8度の王座防衛を果たしているGLORYヘビー級の絶対王者。これまでにエロール・ジマーマン(オランダ・キュラソー島)、グーカン・サキ(トルコ)、ベンジャミン・アデグバイ(ルーマニア)、ジャマール・ベン・サディック(オランダ)といったヨーロッパの強豪から勝利をあげ、2013年に東京で開催された『GLORY 13』ではアーツの引退試合の相手を務め、判定勝利を飾っている。  お騒がせぶりとヨーロッパでのカリスマ的人気は健在という34歳のバダに対し、GLORYヘビー級で絶対的な地位を築き上げた30歳のリコ。初対決の際には地鳴りのような歓声が響く中、試合前には興奮した観客がリング上に詰めかけるなど、会場が異様な熱狂に包まれた。そんなビッグネーム同士の再戦で、勝利の女神は果たしてどちらに微笑むか。  なお、現在までのGLORYからの発表では、今回の試合もタイトルマッチではなくワンマッチとして行われるようだ。
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